環境省が、水環境保全の一層の推進を図ることを目的に選定したもので、地域の生活に溶け込んでいる清澄な水や水環境のなかで、特に地域住民等による主体的かつ持続的な水環境の保全活動が行われているものを「平成の名水百選」として選定したものです。
この「平成の名水百選」に、熊本市から次の2箇所が選定されました。これも湧水群の保全活動に取り組んでおられる地域の方々、NPO、その他の団体の方々の努力の賜物です。
【所在地】
熊本市中央区水前寺公園及び中央・東区神水本町ほか
【概要】
熊本地域でかん養された清れつな地下水が日量約40万トン湧き出て湖を形づくり、水遊びや釣りなどで市民に親しまれている「江津湖」、細川公のお茶屋が造られ、後に大名庭園となった「水前寺成趣園」、熊本市全体の水道水の1/4を賄う本市最大の水源地である「健軍水源地」があります。
この地域では、地域住民、学識者、NPO、地元企業等、多くの団体が、環境教育、清掃、環境調査、及び、上流域をフィールドとした地下水かん養林の植樹・森林保全活動、水田かん養等の水環境保全活動を実施しています。
■水前寺江津湖湧水群一覧■
【所在地】
熊本市西区(河内町・松尾町・島崎・花園ほか)、玉名市(天水町)
【概要】
金峰山系一帯に点在する20箇所(熊本市内の19箇所、玉名市の1箇所)の湧水群を指しています。
九州巡幸をされた明治天皇に水を献上した「天水湖(てんすいこ)」、細川藩のお茶屋として造られた「釣耕園(ちょうこうえん)」、宮本武蔵が「五輪書」を著した霊巌洞がある「雲巌禅寺(うんがんぜんじ)」、夏目漱石など文人画人が多く訪れた清雅な山水庭園をもつ「成道寺(じょうどうじ)」などがあります。
この地域では、地元自治会が地域の湧水を活かして、地域の観光マップを作成し、地域の活性化を図ったり、地域の祭り等に活用したりしています。また、NPOが、自然観察会などを開催し、自然環境保全の大切さを伝えています。
■金峰山湧水群一覧■