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平成31年1月21日 定例市長記者会見

最終更新日:2019年1月31日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長発表:「第4回アジア・太平洋水サミット」の2020年開催地に本市が決定】

 

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

まず、「第4回アジア・太平洋水サミット」の開催について発表します。
本市は、2020年の「第4回アジア・太平洋水サミット」の開催地に立候補しておりましたが、昨年12月の日本水フォーラム理事会での内定、また、先日1月11日にシンガポールで開催された「アジア・太平洋水フォーラム執行審議会」での承認を経て、熊本市が開催地として正式に決定しましたので、ご報告をさせていただきます。
 本市としましては、国際的に高く評価いただいている地下水保全の取組みを発信することで、参加国における地域特有の水問題の解決に大きく寄与できるとともに、国連SDGs(エスディージーズ)への地域貢献としての提示や、さらには熊本地震からの復興を世界にPRできる絶好の機会と捉えております。 今後は、アジア・太平洋水フォーラムと基本合意を結び、本会議や分科会の内容、開催までの準備を共同で進めてまいります。
 また、このサミットは、熊本地域全体での盛り上がりが重要となりますので、サイドイベントやおもてなしの機会など、事業者をはじめ市民の皆様や関係団体から幅広いご意見をいただきながら、オール熊本で開催できればと考えております。
 なお、開催日は、2020年10月19日から翌20日の二日間です。場所は熊本城ホールをメイン会場に開催する予定です。詳しくは、お手元の資料をご確認ください。

PDF 【フリップ1】第4回アジア・太平洋水サミット 新しいウィンドウで(PDF:494キロバイト)

PDF 【報道資料1】第4回アジア・太平洋水サミット 新しいウィンドウで(PDF:511キロバイト)



 

 

【市長報告:「みんなの熊本城」意見交換会の開催】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

 次に、「みんなの熊本城」意見交換会の開催についてお知らせします。熊本城の復旧・復興においては、熊本城の復興を願う多くの皆様のご意見をいただき、反映する機会が大変重要と考え、「復旧基本計画」の策定にあたり「みんなの熊本城」というテーマで、オープンハウスやワークショップなど様々な取り組みを行ってきました。先般お示ししました「熊本城跡千葉城地区保存活用基本構想」は、この地区が歴史的にも文化財的にも価値が高く、中心市街地からも近い「文化交流ゾーン」として活用が期待されている場所であるため、熊本城の将来を見据えたJT跡地とNHK跡地の保全や活用等について、関係団体等のご意見を踏まえて取りまとめたところです。
 今後は、基本構想の説明を丁寧に行い、JT跡地とNHK跡地の将来的な活用内容や手法、また、千葉城地区に限らず熊本城の復旧全般に関する幅広いご意見をいただけるよう、来月の2月24日を皮切りに「みんなの熊本城」意見交換会を開催いたします。ぜひご家族やお友達とお誘い合わせの上、ご参加いただければと考えております。

【市長報告:民有ブロック塀等の撤去費補助の開始】

 次に、民間で設置されたブロック塀等の撤去費補助の開始に関するお知らせです。昨年6月に発生した大阪府北部地震でのブロック塀倒壊による事故を受け、基準に合っていないブロック塀などの安全対策の必要性が再認識されています。そこで、本市では危険なブロック塀等の撤去を促進し、地震発生時における人身事故の防止や、避難経路の確保を図るため、危険なブロック塀等の撤去に要する費用の補助を来月2月5日から始めます。補助の対象や対象となる工事の内容、補助額など詳細については、お手元の資料のとおりです。今月3日には県内で大規模な地震が発生しており、本市でも少なからず被害が報告されていることから、できるだけ多くの方に、今後起こりうる地震に備えてご活用いただければと思います。

【市長報告:パラアイスホッケー日本代表強化合宿の決定】

 最後に、パラアイスホッケー日本代表チーム強化合宿についてお知らせします。パラアイスホッケーとは、下肢に障がいを持つ人たちのために、「アイスホッケー」のルールを一部変更して行うスポーツで、「氷上の格闘技」と呼ばれています。今回の合宿は、昨年に引き続き2年連続2回目の開催で、本年4月にチェコで開催される世界選手権に向けた強化合宿となります。
 合宿は、2月8日(金)から10日(日)までの3日間の日程で、熊本市総合屋内プール・アクアドームくまもとのスケートリンクで行い、参加者は選手・スタッフ含め26名を予定しております。また、合宿期間中には練習の一般公開や障がいの有無に関係なく参加できるパラアイスホッケーの体験会を実施します。
 トップクラスの冬季パラリンピックスポーツを間近で見るチャンスですので、この機会に是非ご見学ください。私からは、以上です。

【質疑応答:アジア・太平洋水サミットの概要】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

  

記者

 まず発表された「アジア・太平洋水サミット」ですけれども、これはどのくらいの方がいらっしゃる、どういった規模で、どういった期待を持って誘致したのか、お願いします。

 

市長

 「アジア・太平洋水サミット」は第1回目が2007年、平成19年の12月に大分県別府市で開催されております。この時は日本からは皇太子殿下、またオランダの皇太子殿下、それから当時の総理大臣であります福田内閣総理大臣、それからタジキスタン共和国の大統領、パラオ共和国の大統領等、首脳級、大臣級を含めまして300名以上の方がご参加されています。第2回はタイのチェンマイで開催され、この時も国王・大統領級の方々がお見えになっております。また第3回、2017年、2年前の12月、ミャンマーのヤンゴンで開催され、こちらにもカンボジア、インド、ラオス等、アジア各国から閣僚級を含めて700名以上の方が参加されており、この時に本市も参加し地下水保全の取り組み等の事例を発表させていただいたところです。
 これだけ大きな大会、サミットというものが熊本で開催される意義は非常に大きいと思っております。国際会議だとか、そういったものの誘致ということも勿論ですけれども、熊本の象徴でもある豊かな地下水、水、こうしたものの保全、それから国連のSDGsいわゆる持続可能な開発目標という中で、アジア各国でもこの水問題というのは深刻な問題を抱えているからです。熊本はそういう意味ではアジアの中でも、特に日本の中でも水に恵まれた地域でもあるので、そうした取り組みと同時に我々が逆にアジア各国に向けてどのような取り組みができるのか、どうした点を今後考えていかなければならないのかを考えるには非常に大きな機会だと思っております。これだけ大きな国際会議の誘致に成功いたしましたので、今後は会議の運営も含めて、国や県、関係団体ともしっかり連携しながら進めていきたいと考えております。

 

記者

 いらっしゃる方々が決まるのはもう少し先になるということですか。

 

市長

 そうですね。もう少し先になると思いますが、第1回目から第3回目まで参加された方々の顔ぶれを見ますと相当大掛かりな準備が必要だと思います。皇太子殿下もこの水問題に熱心に取り組んできておられまして関心も高いわけでありますので、どういう形になるか分かりませんが、我が国では皇室からもご対応なさることになるのではないかなと思っております。そうした点も含めて十分に対応できるように頑張っていきたいと思っております。

【質疑応答:1月18日の国際交流会館の壁の一部落下への受け止めと今後の対応】

 

記者

 先日の国際交流会館の壁の一部落下についてどう受け止めと今後の対応についてお願いします。

 

市長

 先日国際交流会館の6階ホールにおける壁の一部、パネルボードが落下をして会議に参加しておられた方が負傷されたということで大変申し訳なく思っております。まず市長としてお詫び申し上げたいと思います。先方の方には事故当日も十分対処してご理解いただいているということですけれども、本日改めて担当から説明と謝罪に伺うということで出向いていると報告を受けています。負傷された方、また会議の主催者の方々、会社等には誠意を持って対応させていただきたいと思っております。それと同時に落下した壁については、平成28年の熊本地震直後4月に業者および指定管理者による目視による点検を行っていたところですけれども、この際には異状は認められなかったということであります。ただ、こうしたパネルボードが落下することはあってはなりませんし、今後も施設を安全に利用していただかなければなりませんので、私から副市長に多くの方々がお集まりになる全ての施設は再度点検をするように指示をしたところでございます。多少時間はかかるかもしれませんけれども目視だけでなく、例えば叩いて音を聞くとか、いろいろな方法で異常がないかしっかり確認をさせていただきたいと思っております。またその結果等々についてはきちんと皆さんにご報告させていただきたいと思っております。

【質疑応答:「客引き等禁止条例」の施行にあたっての市民への周知】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

記者

 「客引き等禁止条例」ですが、禁止の区域は固まる方向になっていますが、今回この条例を施行していくにあたっての市民への周知も含め、今後どのような形でこの条例を開始していくかという点について教えてください。

 

市長

 4月1日から条例が施行されます。熊本地震以来、復興需要に湧いて、県内だけでなく県外からも多くの方々が熊本を訪れられました。例えば繁華街には非常に多くの方々がお見えになるんですが、一方で客引き行為に伴うさまざまな問題が顕在化してきました。そうしたことも踏まえてこの客引き行為を規制するために、今回12月議会で条例を制定していただいたところですけれども、この範囲については特に客引き行為が多いアーケード街を中心に、上通りから下通り、新市街までのエリアに関して設定させていただくことになろうかと思っております。これは熊本県警を始め関係機関、商店街の皆さん方の十分なご理解をいただく必要があると同時に、市民の皆さんもそうした行為で被害に会わないように、例えばぼったくりの被害等々にも会わないように十分な啓発活動をしていかなければならないと思います。
 客引き行為の禁止エリアだけでなく、熊本の街が昼も夜も安全で快適に皆さん方に歩いていただける、楽しんでいただけるまちづくりに全力で取り組んでいきたいと思っております。ひとつひとつ細かな周知等々については、さまざまな広報媒体、例えば市政だよりLINE、こういったSNS等も活用しながら市民の皆さんにもお伝えしていきたいと考えております。

【質疑応答:ワンピースのルフィの仲間の像の設置への期待と選定理由】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

記者

 現在、ワンピースのルフィの仲間の像を設置するという計画が県の方であっていて、先週の金曜日に32市町村の提案理由が発表になりました。熊本市は動植物園にチョッパーの像と熊本城石垣のところにロビンの像を希望しているということでしたが、このことへの期待ですとか、選んだ理由を教えてもらいたいのですが。

 

市長

 ワンピースの仲間たちが復興の象徴として各地で設置されるというのは、多くの皆さん方の復興に対する勇気にも繋がると思いますし、ワンピースという作品自体が、敢えて熊本市出身ということを申し上げておきたいと思いますが、熊本市出身の尾田栄一郎さんによる世界的にも著名な作品でもありますので、こうした作品を通じて、ワンピースの麦わらの一味の仲間たちの像が、これから熊本が復旧・復興を果たし、さらに将来の発展に繋がっていくようなものになればと期待しております。今回県庁の前でも大変多くの方が写真を撮りに来られたり、観光の方もお見えになっているということですけれども、県下全域にそうした効果が波及することを期待しています。

 熊本市の第一希望は「チョッパー」ですが、熊本市の動植物園の正面入り口前の多目的広場に設置することを想定しています。県内唯一の公営の動植物園でもありますし、また熊本地震で非常に大きな被害を受けたわけでございます。全面休園をして、先日約2年8か月ぶりにやっと全面開園を迎えたということもあります。子どもたちが多く集まる場所でもありますし、動植物園の復興のPRにも繋がっていきますので、チョッパーが持ち前の優しさでありますとか、医療の知識を駆使して、例えば動物たちが傷つかないように、あるいは飼育施設の動物たちに対して、いろんな形でチョッパーが活躍することによって動物たちもまた生かされていく…という実はいろんなストーリーがあります。
 ロビンは熊本城の城彩苑の入り口ということで、熊本城の石垣の復旧を進めていますが、特にこれは20年以上かかると言われているところです。全国の技術者の方、石工さんを始め多くの方に応援に来ていただいていますが、ロビンは考古学者ということもありまして、ロビンの応援が熊本城の石垣復旧の力となるのではないかというストーリーで応募しました。本当は他に深いストーリーがありますが説明していると長くなるのでこういう形にしたいと思います。熊本市出身の尾田栄一郎さんの作品であるワンピースの世界をきっかけに、いろいろな困難に立ち向かっていこうとする姿、世界に向けて広がっていく壮大なストーリーでもありますので、熊本の復興をまさに牽引すると言いますか、後押しをするものになるのではと期待しております。県にもそうした状況を勘案していただいて、なんで熊本市内だけ2体だ、3体だと言われないように、きちんとしたストーリーに基づいて我々は提案していることを尊重していただければと思っています。そういう意味で大変期待しているところです。
 それからワンピースを読んだことがない、見たことがない方にも触れていただくという意味でもいいことではないかなと思っています。動植物園に関して言えばケロロ軍曹もあったりして、熊本はアニメーションについて、作家の方も含めゆかりのある場所が多いということもありますので、そういう意味では新しいカルチャーとして根付いていくことも期待しているということです。

【質疑応答:一部落下した国際交流会館壁の工法と会議続行の判断の是非】

 

記者

 国際交流会館の(壁の)落下の件で、資料には接着剤で固定されていたと書かれているんですが、そもそもの話で接着剤でボードを固定するやり方が工法として正しかったんでしょうか。接着剤のみというのはどうなのかということと、当日人々を部屋の中央に寄せる形で会議は続行したと思うんですが、事故があった部屋で会議を続行することは判断として正しかったんでしょうか。

 

事務局

 接着剤という表現をしておりますが、建築用の正式な材料として接着剤を使っております。採用した経緯は設置から25年くらい過ぎておりますので、詳しいことは調べないと分からないんですが、工法自体は適正に認められた工法ですので問題はないかと思います。念のため同じように施工された部分は剥がしております。ただ剥がすときに相当な力が必要だったという現状を確認していますので、原因としては地震の影響とかもあるかもしれませんが、それはまた確認していきたいと思います。

 

市長

 これは老朽化も含めて確認して、なおかつ熊本地震でも度々余震も含めてたくさん揺れていますのでさまざまな影響が考えられると思いますが、その辺も含めてもう一度点検を徹底したいと思っております。
会議の続行については、おそらく主催者と管理をしている指定管理者と現場で立ち会った状況を踏まえて判断を適切にしているものと考えております。幸い負傷された方の状態が比較的軽症であったということが不幸中の幸いだと思いますが、実際にあってはならないことですので、施設の管理をもう一度今から点検も含めて徹底して、大きな被害に繋がらないように取り組んでまいりたいと考えています。

【質疑応答:第4回アジア・太平洋水サミットの目指すコンセプトとSDGsへの姿勢】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

 

 

記者

 アジア・太平洋水サミットで、熊本は水が豊かで、そういったものを発信していきたいということでしたが、もし具体的に熊本のこういう取り組みを発信していきたいとか、水のこうした面を強調したいとか、どんなコンセプトの会議にしていきたいかが一つと、市長はマニフェストにSDGsを言われていたと思うんですけれども、それに対するお考え、基本的な姿勢をお願いします。

 

市長

 熊本が開催地として立候補した意義という意味では、皆さんご承知の通り2013年に本市の水を保全する取り組みというのが「国連命の水最優秀賞」を受賞いたしました。世界的にも高く評価されているわけでありますが、湧水、地下水、こうしたものを質・量ともに保全していくことが重要なんですが、これはもともと自然の循環の中で熊本特有の恵まれた環境の中であるものです。

 ただ、これをSDGsということで考えますと、本当に持続可能なものにしていくためにはただ単に普通に使っているだけでは駄目でして、質・量を守るためのさまざまな土壌あるいは地下水を涵養する地域における湛水事業を行っていたり、畜産の堆肥であるとか、農業地帯における施肥が過剰すぎると、今度は硝酸性窒素の濃度が高まっていきます。こうした質を守るためには多くの人たちの協力がなければ、実はこれから持続可能なものになっていかないわけでありますので、そうした面の取り組みであり、熊本の水の流れというのはアジアの中でも特殊ではありますけれども、環境を守って持続可能なものにしていくための取り組みは大いに参考にしていただけるのではないかなと思っております。熊本でのさまざまな水質保全や水環境保全の取り組みに対するいろいろな手法、これまでの歴史がありますので、世界各国の方々に共有していただくことで各国での取り組みにも繋げていただけるんじゃないかなと思います。アジア全体で今約11億人くらいの方々が水の問題でストレスを抱えていると言われています。日本では人口が減少している状況ではあるものの、アジア全体としては人口が爆発的に増加している状況もある中で、これから国連が示したSDGs、こうした目標を達成していくためには、それぞれの地域の特性に応じて、我々一人ひとりが取り組んでいくことの大切さということをお伝えするという意味では、今回貴重な機会になるのではと思っております。
 それからSDGs全体については環境の問題だけになんとなく特化されて考えられる面がありますけれども、私自身は全ての行政のセクションは関係するものだと思っています。17の大きなゴールが示されていて、169のターゲットがあるわけですけれども、17のゴールは皆さんも最近はご覧になったことがあると思います。ああしたものをそれぞれ自分のものとして捉えてほしいなと思っています。環境局だけが推進するんじゃなくて、今政策局にも取り組むように指示はしているんですけれども、全庁的にSDGsの取り組みがどう自分たちの分野に関連してくるのかを考えてもらうきっかけにしたいと思います。
なかなかSDGsというと分かりにくいんですよね。一般の方もまだ「なんだそれ」というくらいの方もいらっしゃるんじゃないかなと思いますが、こういうものは普遍的な価値であろうかなと思いますので、普及させるためには我々行政としても、まず自分自身それぞれのことだと認識する必要があると思いますので、その辺はまだ弱いかなと思っています。本市も昨年内閣府のモデル都市に応募し残念ながら落選しましたけれども、引き続きそうしたことも考えていきたいと思っています。それはただ単にモデル事業に採択されるためだけのもの、あるいは一過性のものにするんではなくて、例えば、「貧困をなくそう」というゴールが一番目にありますけれども、貧困をなくそうというゴールになったときに、本市で考えた時の貧困はどういう状態が今深刻であって、貧困をなくしてそれを持続可能なものにするためにはどういう取り組みを今からやっていかなければいけないのか、あるいは質の高い教育をみんなにというような、例えば4番目のゴールがある場合には、むしろ環境問題というよりは、全ての人たちに対しての公平で質の高い教育とは一体いったいどうあるべきなのか。これは、学校の統廃合の問題だとかいろいろ出てくると思うんですが、そういったものに繋げていくか。こういう一つ一つがそれぞれの分野にまたがっていますので、それを全庁的に本市としてはSDGsの取り組みは深まっているという状態、2020年のアジア・太平洋水サミットの時くらいまでに職員の知識も含めて認識も高まっている状態というのは一つ目標にしていいかなと思っています。

 

記者

 サミットということなので、実施に向けて具体的に意識を上げていくキャンペーン等をやっていきたいという考えはありますか。

 

市長

 

 今開催地として決まりましたので、現時点ではまずこれを成功させるためにどういう手段なり準備が必要なのか、第1回よりも、第2回よりも、3回目とどんどん進化していっているものだと思いますので、そういう意味ではこれから日本水フォーラムの皆さん方とも十分協議しながら開催地としての準備をまずは万全にしていきたい。そのことがきちっとできた上で、これは本市だけで全部テーマを決めるわけではないですが、一つの大きな会議があるということは市民の皆さんの意識を高める上でも大事だと思いますので、私としてはできれば本市としては熊本全体で、オール熊本の中で水の大切さ、安全な水やトイレ、こういったものが各国では担保されていないところがまだまだあるという、世界の情勢も逆に言えば、熊本は水に恵まれているからこそ逆に厳しい状況の国や地域のことも考える、そういうこともプラスになるんじゃないかなと思っていますので、そういう風な展開にしていければと考えているところです。

【質疑応答:第4回アジア・太平洋水サミットでのおもてなしに関する体制整備】

 

記者

 先ほどの水サミットの件で一方で熊本城ホールが開場になるということで当初国際会議を誘致しようということが一つの大きな目標だったと思うんですが、その後の課題になるのがどういうおもてなしをするかだと思います。オール熊本と言われましたけれども、官民一体を上げて首脳級の方が来られたり、海外の多くの方が来られたり、どういうおもてなしの体制を整えるかは今後の国際的なプレゼン性を高めるためにも非常に重要な課題だと思います。現段階で市長としてどういう手段でどういう体制を整えようと思われていますか。

 

市長

 昨年、日中韓の厚生大臣級の閣僚会議が熊本で開催されました。ちょうどその時期は私は選挙期間中でしたので私は対応しておりませんけれども、閣僚級の皆さん方が来られることは熊本でも過去に何度か経験はございます。しかし、これだけ規模の大きなものはまだ経験がないわけです。
おもてなしという面では、今年開催されます国際スポーツ大会、ラグビーワールドカップ並びに女子ハンドボール世界選手権、ここでの成功が次に繋がっていくと思っています。おもてなしということに関して言えば、特に海外の方をお招きして多くの方に来ていただくという意味では、逆に課題をたくさん浮き彫りにしていって、ひとつずつ解消していくことが必要だと思っています。例えば会場へのアクセスの問題であるとか、言葉の問題、そういった問題が一つずつ課題として挙げられる中で、どうやって解消していこうかということで考えている訳ですけれども、今年ひとつ大きな大会がございますのでこの経験が来年の秋のサミットに大きく繋がっていくものだと思っています。
 もう一つは、これだけ多くの方が来られる中でキャパシティとしてホテルであるとか、セキュリティの問題ですね。こうした問題も大きな問題になってくると思いますので、先進地であるとか、他の開催地等を参考にしてまいります。熊本で新しい拠点施設が、熊本城ホールも含めてできてきます。当然そういった国際会議に耐えられるような準備をこれまでも進めてきておりますけれども、指定管理者等ともよく協議をしながら準備を整えていきたいと思っております。

 

【質疑応答:ワンピースのルフィの仲間の像の設置選考に望む基準】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

 

記者

 ワンピースの件で、県が予定している個所数を大幅に上回る自治体から申請があり、県議会でも選定をめぐっては透明性を確保してほしいというご意見がありました。選ばれる立場である自治体の長としては、県にどのような基準・形で選考してほしいと思われますか。

 

市長

 ひとつは熊本全体が元気になるような取り組みをしていただきたいなと思っておりますので、熊本市だけに何でもかんでも集めてほしいという要望はありません。ありませんけれども、少なくとも2つ熊本市に設置してほしいというのは、我々としてはかなり控えめな提案でございます。熊本市内を含めて、県庁、動植物園、城彩苑であると、非常に近いエリアの中で多くの方がそういったものに触れていただくということもありますので、地理的な面であるとか、ストーリーも含めて検討していただければなとは思っています。何でもかんでも熊本市内にあればいいというものではなくて、それぞれのストーリーがきちんとつながっていて、なるほど熊本地震からの復旧・復興に大きく寄与するものだなと、どなたから見ても納得できるものにする。ある意味ではいろんな偏りをかけずに公平な中で決めていただけると思っておりますので、大変期待しているところです。要望には応えてほしいなと思っています、本音を言えば。

【質疑応答:熊本城千葉城地区の利活用に関する意見への対応と他施設との差別化】

 

記者

 熊本城の千葉城地区の件に関して、結構委員会も傍聴しましたけれど、結構委員の先生から厳しい意見が相次いでいて、歴史施設が多くあるんじゃないかとか、高い所にあるので一旦下がってまたお城に上がるのは大変じゃないかとか、景観についてとか、かなりいろんな異論が出たんですけれども、そのような意見にはどのように対応されますか。あとどう他の施設との差異というか、差別化を図っていかれるのでしょうか。

 

市長

 まだ基本構想ですので、まず市民の皆さんの幅広い意見を聞くところからスタートべきだろうと思っています。まずは予断を持たずに市民の皆さんが今の基本構想をどういう風に受け止めていただけるのか、これからどういう形での利活用方法がふさわしいと思われるのか、それともう一つはここのエリアは特別史跡としての地区に指定をするということを前提に進めていきますので、そういった中では逆に何でもかんでもできるという訳ではなくて、関連の施設として作るとしたらどういうものがふさわしいのかとかそういったことも含めて、幅広い意見をいただければと思います。特別史跡エリア内ということは制約がありますから、どういう形で本来の熊本城の価値、千葉城は今の熊本城ができる遥か前の、応仁ですかね、時代的には1450年、1460年代くらいの千葉城の歴史、こういったものからその後古城地区いわゆる今の第一高校のエリアである古城地区にまたお城ができた後、今の熊本城が茶臼山のところにできた、こういうことも含めて熊本城にまつわる歴史を多くの方に理解していただくためにはどういうものがふさわしいのかという少し広い観点で検討していただくことが重要だろうと思います。

 そういうこともありまして「みんなの熊本城プロジェクト」というのは今まで何回もいろいろ開催してきましたが、その中で深めていただければなと思っています。

【質疑応答:地方議会における議員のなり手不足問題】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

 

記者

 市長が県議を永くされていましたので、(その点で市政とはちょっと違うかもしれませんが)伺いたいんですけれども、統一地方選がもう間もなくですが地方の議員のなり手不足について最近話が上がっていまして、その中で要因の一つが報酬が少ないからだという話になっています。ただ、県議と市議に限ってですが、県議だと80万弱ありますし、市議でも67万円ですかね、そこが要因なのかどうかということを県議をされた経験からどう分析をされていますでしょうか。

 

市長

 報酬の面で議論があるということは私自身も承知をしておりますし、報道等で見る中でもそういう意識もあるだろうなと思います。それは一つは県議の活動となると私自身も活動していく中ではいろいろな方々との交流があります。そして意見交換する中で、私も政務調査費を全部公開しながら使わせていただいていましたけれども、調査研究であるとか、いろいろな中でかなり制約があったなと思います。ただ報酬が高ければ人が来るのかと言うとそうではないと私は思っていまして、ある面では政治家になるというリスクが大きいんだと思います。政治に参加をするということによって、自由な意見を述べるにしても普通に市民・県民として言う場合とは違い大きないろいろな制約がある中で、選挙という大きな一つのものをクリアしていく中では選挙に当選するということ、それから選挙に落選した場合のリスクというものも含めて非常に大きいので、そういったものが全てあいまって、市政や県政に対して意見あるいは提言、我々も参加してやりたいんだと思う気持ちがある一方で、なかなかそういうハードルを越えるのは難しいという面がある。以前であれば「地盤・看板・鞄」と言われていてそういったものが揃わないとなかなか政治家になれないという時代があったんですが、今はいろいろな方が参加しやすい、選挙にも出やすい状況になっているということはあるのかもしれません。しかし、さまざまなリスクあるいはそれによって他の仕事が制限される。議会開会中だけが拘束されているわけではなくて、むしろその間色々な調査活動等々をやって議会に臨むことになりますので、拘束時間も結構な時間はあります。そういう意味では地方議員の活動は時間やコストがかかるというのは間違いないと思います。

 一方で社会的に議員の活動が評価されているかどうかというところに関しては、私は甚だ疑問に思っておりまして、私自身が議会でいろいろな発言をしても、例えばテレビや新聞等で取り上げていただいて、知っていただく機会は、一生懸命やっている割にはなかなか伝わらない、報じられないとか、実際には政務調査費がどこかの誰かが不正に使用したとか、地方議会や地方議員にまつわる報道がほとんどネガティブな報道で、ポジティブな報道で誰かがこういう良い質問をしたので世の中が動きましたという話があるかと言うと、なかなかそういうところが評価をされにくい部分はある。だから私はそれに関してはコラムだとかいろんなところに執筆をさせていただいて、もっと議会での発言の活動に光を当てていくべきだと以前から述べていました。その部分が今回統一地方選挙で候補者の主張もそうですが、今度の統一地方選挙がなり手が少ないというのは報酬だけの問題だけではなくて、構造的な地方政治に対する不信感、それから確かに地方議会で大きな問題を起こす事例がたくさんあって新聞沙汰になりワイドショーになり、熊本市議会でもそうです、どこの県議会や市議会でも大きな問題になっていくと、固定的に議員が尊敬されるような存在ではないと見られてしまうところが大きいのかなと思います。ですから一生懸命例えば議案を調査して、執行部と丁丁発止議論しながら市政なり県政なりを動かしていこうと、良い方向に導いていこうという動きになるようにするためには、私はオープンな環境の中でどれだけ議論するかが問われていると思いますので、私自身は議員生活の中ではそれを心掛けてきました。
 ところが表で評価されないから裏でいけないことをするという、言い方ちょっとわるいですけれども、そうなってしまうとどんどん自分たち県民や市民の有権者の知らないところで政治が行われていっているんじゃないか、裏取引があっているんじゃないとか、そういうふうにネガティブなイメージで見られるというのはよろしくないと思っていますので、公開の場でどんどん議論していくことが重要だと思っていますし、逆に議員の皆さんも今いろんな情報を発信するツールがありますのでそうしたものを活用しながら、私自身も経済的にもそんなに豊かに議員活動していたわけじゃないですから、いろんな寄付をいただいたりパーティをしたりしながら政治活動を続けていました。その中でもそれをホームページなりSNS等を使いながら広報していく、あるいは対話をしていくということで努めてきました。そういう努力をすれば、私はもう少し評価されることが多くなるのではないかなと、この時代でもありますのでそう期待をしているところでありますし、今度の統一地方選挙で言えば熊本市政に関して言っても大きな課題が山のようにあるわけですね。
 ですからそうしたひとつひとつの課題を市民の皆さんと討論をしながら共有していただく。行政が進めることとは別に、議員には逆に言えば執行部と違って自由に動き回れるという時間的な面、物理的な面でそういったものが与えられていると私は思うんですよね。ですからそういった面を活用していただきながら、地方議会の議論が活発化すれば、いい行政が行われるのは間違いないことですので、我々にも、答える側あるいは提案する側にも問題がないのかということも合わせて考えていく必要があるのかなと思っています。

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