平成１６年第２回定例会市長提案理由説明

提案理由の説明に先立ち、一言申し上げます。
　只今、坂田議員の全国市議会議長会表彰の伝達式が執り行われたところでありますが、ご受章誠におめでとうございました。
　坂田議員の永年の御活躍に心から敬意を表しますとともに、本市発展への御尽力に、衷心より感謝申し上げ、今後一層の御活躍を祈念申し上げる次第であります。
　それでは、本日提案いたしました各号議案について、その提案理由を御説明申し上げます。
　まず、六月補正予算でありますが、今回は、当初予算編成後間もないこともあり、今後の事業推進上やむを得ない必要最小限の補正をお願いしているところであります。
　その結果、一般会計において、三千八百九十五万円の減額補正、補正後の予算額二千二百六億六千百六万円、特別会計において、補正額三百十五万円、補正後の予算額二千四十三億五千六百七十五万円、企業会計において、補正額五千九百七十一万円、補正後の予算額四百二十億千九百七十一万円となり、合計では補正額二千三百九十二万円、補正後予算額は四千六百七十億三千七百五十一万円となりました。
　補正後の予算を前年同期と比較いたしますと、一般会計では三・一パーセントの増、特別会計では三・八パーセントの減、企業会計では〇・八パーセントの増、一般、特別、企業の各会計合計額では〇・三パーセントの減となっております。
　その具体的な内容を申し上げますと、まず健康福祉部門におきまして、先の第一回定例会で様々な角度から御議論いただきましたグランドゴルフ場整備事業につきまして、施設整備費の減額予算を計上いたしております。当該用地の利活用につきましては、現在、庁内全体で検討を行っておりますが、今後、議会や市民の皆様の御意見も賜りながら新たな利用計画を作成し、その上で、できるだけ早い時期に、改めて、施設整備費を御提案したいと考えております。
　次に、建設部門と教育部門におきまして訴訟関連の予算を二件計上いたしております。内容を申し上げますと、平成十二年に起きました小学校における水泳授業中の死亡事故について和解が成立したものと、もう一件が下水道汚泥運搬業務委託契約に係る住民訴訟が終了したものでございますが、いずれも、弁護士報酬等所要の経費を措置するものであります。
　次に、企業会計でございますが、市民病院会計におきまして、国の補助内示に伴います小児医療及び周産期医療関連の機器導入、並びに本年度からの医師臨床研修必修化に伴う研修医の処遇の見直し等に所要の予算を計上しております。
　このほか、本年四月の組織の改編に伴います事業予算の所属替えを行うものであります。
　以上が、補正予算の歳出の説明でありますが、これを賄う財源として、それぞれの歳出に見合う特定財源及び繰越金を充当いたしております。
　次に条例その他の議案につきまして御説明いたします。
まず、熊本市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の制定についてでございますが、これは、高度の専門的な知識経験を有している民間人などを任期付で市職員として採用できますように、地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律に基づき、条例の制定を行うものでございます。
　次に、熊本市住民基本台帳に係る個人情報の保護に関する条例の制定について御説明いたします。住民基本台帳記載の氏名・生年月日・性別・住所につきましては、これまで年齢の範囲などを指定すれば誰の情報であっても、閲覧の上転記して名簿を作成できる状況でございました。そのため、個人情報が本人の意に反して伝わっていく可能性が高く、情報を適正に管理していく上で改善の必要性があるとの思いから、市民の個人情報の保護を目的とした条例の制定を全国に先駆けて行うものでございます。具体的には、閲覧の請求にあたり被閲覧者の特定をお願いする、あるいはストーカー行為などの被害者の方は閲覧等の請求拒否を求めることができる等の条項を明文化し、個人情報の一層の保護を図ってまいりたいと考えております。
　以上で説明を終わりますが、そのほかの議案につきましては、末尾に簡単な理由を付しておきましたので、説明を省かせていただきます。
　何とぞ、慎重御審議のうえ御賛同いただきますよう、お願い申し上げます。