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市民の皆様の声(ご意見・ご提案)

 水前寺江津湖公園及び動植物園における生物多様性の保全について

  登録されている分類 [ 公園の維持管理、動物公園、地球環境、エネルギー、環境保全 ]
2022年7月受付
 上江津を散策中、水前寺ノリの発生地にさしかかった際、信じ難い光景を目にした。そこには例年春先に芽を吹き、正にこれから花を咲かせようとする水生植物の数々とアゲハチョウの仲間、ジャコウアゲハの唯一の食草 ウマノスズクサが食年も芽を出し、今年も元気にフェンスにツルを伸ばしていた。それらの植物が全て根元からバッサリ刈られていた。ジャコウアゲハについては絶滅危惧種ではないが近年著しく個体数が減少し、ウマノスズクサの保全活動が各地で行われている。
 また、江津湖にウマノスズクサが自生していると聞き、他県からわざわざ見学に訪れた人が現状を見て驚きがっかりして帰られたと聞いた。これ迄も度々除草作業の折、刈られた後を見て残念に思ったのは私だけではない。特に春から夏にかけては成虫が飛来し、葉の裏側に卵を産みつける大事な時季なのである。毎年成虫が飛来し、池の周辺を優雅に舞う姿を散策の楽しみにしているのも、又私だけではない。
 江津湖やその周辺には、動植物園も含めて多種多様の植物が存在し、そこを訪れる生きもの達がいる。 市街地のしかも沢山の人が訪れる場所にウマノスズクサが自生しているのは珍らしく、貴重な事だと思う。 身近な生きもの達に目を向けてこその生物多様性だと思うので、次代を担う子供達のためにもこの豊かな自然を保護して頂きたい。

 回答致します

2022年8月回答
 まず、本市が所管しております天然記念物スイゼンジノリ発生地の保護区(以下保護区)につきましては、保護区の清掃、草刈り等の業務を造園業者に委託し実施しております。担当部署である文化財課に確認しましたところ、業者との間でウマノスズクサの保存についての認識共有ができないままに除草作業で刈り取ってしまったとのことでございました。今後は、除草の際には業者と十分に情報を共有し、委託するよう指導いたしました。
 つぎに、動植物園のキンシコウ舎前のウマノスズクサにつきましては、展示場の檻に巻き付くため、展示及び管理上、支障をきたすとともに、ウマノスズクサにはある種の毒性があるとのことから、除草しておりました。
 今後は、キンシコウに影響のない範囲で管理していきたいと考えております。
 本市におきましては、生物多様性の保全を推進しており、長い歴史の中で作られた地域独特の自然の中で、そこに適した多様な生物が互いに影響しながら暮らす環境を守っていくことに努めております。
 そのために、外来種の駆除、絶滅危惧種等の保護、それ以外の普通種の生息・生育環境を保全する適切な管理等の取組を行っているところです。
 そのような中、今回ご指摘いただいたウマノスズクサ及びジャコウアゲハは、絶滅危惧種ではないものの比較的珍しい種類であり、市街地で観察ができることは恵まれた環境にあるといえます。今後も適切な管理のもと、種の多様性を維持できるよう、生態系のバランスに十分配慮しながら保全してまいりたいと存じます。

【担当 文化財課、動植物園、みどり政策課】

  担当課
政策局 秘書部 広聴課
096-328-2075
kouchou@city.kumamoto.lg.jp