新型コロナウイルスに感染したある方が、退院後こんなことを語っておられました。
入院している間、ずっと不安と恐怖で心が押しつぶされそうだった、それを救ってくれたのは、「病気に負けるなよ、絶対よくなれ。」「また一緒においしいもの食べに行こう。」
という知り合いからのメッセージと「あなたを必ず助けます」と言って献身的に治療にあたってくれた医療スタッフの支えだった、と。
世の中には、感染し苦しんでいる方に対し、心ない言葉を発したり、噂を流したりする人がいるのは確かです。しかし一方で、感染した人やその家族を支え励まし、よくなることを願っている人がたくさんいるのも事実です。
「だれだろうか、かかったのは。」より「かかった人はきついだろうね。」
「ほんと迷惑だ。」より「お互い様だから。」
という言葉が聞かれる世の中だと、どんなに安心でしょう。
子どもたちは大人の背中をとてもよく見ています。大人が不安でいると、それを感じ取って不安になります。逆に、親の笑顔は子の元気を生み、子の元気は親の笑顔を引き出します。こうした親子のプラスのエネルギーの循環が、新型コロナウイルスに負けない日常を作り出すのではないかと思います。
まずは頑張っている大人が、頑張り過ぎて心の寛容さを失うことがないように、不安があったら相談し、疲れたと思ったら早めに休養をとって心身をいたわってください。