ひがっぴぃ健康だより2022年11月号「災害時のオーラルケア」
避難所生活や水不足で口の中を清潔に保つことができないと、むし歯や歯周病といったお口の健康だけではなく、感染症や肺炎といった身体の健康にも影響します。特に肺炎になりやすい高齢者の方は注意が必要です。 今回は災害時に気をつけたいオーラルケアについて紹介します。 災害時に気をつけたいオーラルケアについて ・肺炎(誤嚥性肺炎)を防ぐために、歯みがきをしましょう。 ・インフルエンザ予防にも、オーラルケアが効果的ともいわれています。 ・血糖値のコントロールのためにも、歯周病の予防に心がけてください。 ・間食を取る回数が増えた上に、歯みがきが十分にできない状況が長く続くと、子どものむし歯が増加します。 ・災害直後は緊張が続くことで、お口の中が乾燥しやすくなり、口内炎ができやすくなります。 これらを防ぐためにも、災害直後からオーラルケアを行いましょう。 災害時のオーラルケアの方法 歯ブラシがないときのオーラルケア 避難所生活などで歯ブラシがない時は、食後に30mⅬ程度の水やお茶でしっかりうがいをしましょう。 またティッシュペーパーなどを指に巻いて歯をぬぐい、汚れをとるのも効果があります。 水が少ないときの歯みがき (1)コップに30mⅬ程度の水を入れ、その水で歯ブラシをぬらして歯みがきをします。 
(2)歯ブラシが徐々に汚れてくるので、ティッシュペーパーで歯ブラシの汚れをできるだけ拭き取り、また、歯をみがく、をこまめに繰り返します。  (3)最後にコップの水で2~3回すすぎます。 一気に含むのではなく、2~3回に分ける方がきれいになります。 また、吐き出すときは周りに飛び散らないように気をつけましょう。
うがい薬、液体ハミガキ、洗口液などが入手できた場合は、ご使用いただくと効果的です。 
唾液を出すことも大切です 唾液には口の中の汚れを洗い流す働きがあります。 水分をできるだけとり、あごの付け根=耳の真下の部分をマッサージしたり温めたりして、唾液を十分に出すよう心がけてください。 ガムをかむことも唾液を出させるよい方法です。 
非常持ち出し袋の中に入れておきたいもの お口をケアする道具も入れておきましょう。 ・歯ブラシ ・液体ハミガキ ・機能性ガム(キシリトール入りガムなど)
余裕があれば、 ・折りたたみコップ ・歯間ブラシや糸つきようじ ・ポケットティッシュやウェットティッシュ 
日頃から行っておきたいこと ・かかりつけの歯科医院をみつけて定期健診を受け、歯の治療をきちんと済ませておく ・災害時のお口のトラブルを知っておく(慣れない生活による口内炎や口腔乾燥など) ・外した義歯(入れ歯)は、失わないように身近に置いておく ・歯科用グッズを入れた非常持ち出し袋は、常に身近で取りやすいところに置く 
出典:防災オーラルケアハンドブック サンスター株式会社 災害時の清潔・健康ケア ライオン株式会社 災害時に備えての健口と健康 神戸常磐大学短期大学部口腔保健学科
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