事業活動に伴う様々な騒音・振動・悪臭については、騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法及び、熊本県生活環境の保全等に関する条例(以下、「県条例」とする。)により、規制地域ごとに定められた規制基準を超えてはならないとされています。また、騒音については生活環境を保全するための目標となる環境基準が定められています。
騒音・振動の規制は平成21年度に県下一斉に見直されました。また、悪臭の規制は、平成22年度に見直されました。
経緯
従来、騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法及び県条例に基づく規制地域は、一定の基準をもとに地域ごとに指定していましたが、規制地域の見直しの期間が長いため、実情に合わない場合が出てくるという欠点がありました。また、振動、悪臭については規制のない地域があり、その地域の生活環境を、どのように保全していくかという問題がありました。
これらを踏まえ、熊本県は、騒音・振動・悪臭について、どの地域にどのレベルの規制基準を適用するのか、また地域毎に騒音の環境基準をどのレベルとするのかについて、新たに基本方針(H19年度にパブリックコメント、県環境審議会による検討を経て決定)を定めました。これを受け、熊本市では市に指定権限がある部分も含めて、基本方針に基づき県と協議を進め、その結果、下記のとおり見直すこととなりました。
騒音及び
振動については、
平成21年4月21日に告示し、5月1日に施行されました。(県は、平成21年4月7日告示、5月1日施行)
悪臭については
平成22年4月16日に告示し、5月1日に施行されました。(県は、平成22年4月9日告示、5月1日施行)
見直し項目
平成21年度から平成22年度にかけて下記の表の項目の見直しを行なっています。
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指 定 項 目 |
指定権限 |
1 |
騒音規制法に基づく特定工場等、特定建設作業に関する規制地域の指定 |
熊本市 |
2 |
騒音規制法に基づく特定工場等の規制基準の設定 |
熊本市 |
3 |
騒音規制法に基づく自動車騒音の限度における区域 |
熊本市 |
4 |
振動規制法に基づく特定工場等、特定建設作業に関する規制地域の指定 |
熊本市 |
5 |
振動規制法に基づく特定工場等の規制基準の設定 |
熊本市 |
6 |
振動規制法に基づく道路交通振動の限度における区域 |
熊本市 |
7 |
悪臭防止法に基づく規制地域の指定 |
熊本市 |
8 |
悪臭防止法に基づく規制基準の設定 |
熊本市 |
9 |
騒音に係る環境基準における類型指定 |
熊本市
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10 |
条例の騒音に係る特定工場、特定建設作業、特定作業、音響機器に関する規制基準、規制地域の指定 |
熊本県 |
騒音について 【告示・施行時期】
1 告示 平成21年4月21日
2 施行 平成21年5月1日
【主な変更点】
1 地図による環境基準の類型指定、規制地域指定を廃止し、原則として用途地域による指定に変更。
2 用途地域外の例外指定地域について土地利用状況に応じて見直し。
騒音については、見直し前でも全域で規制及び環境基準が定められています。 規制対象及び規制基準の一覧表と規制区分と用途地域の対応表は、それぞれ下記の規制基準関連表と規制地域区分対応表を参考にしてください。
騒音の規制区分については右記のホームページ
騒音・振動規制区域等についてでも調べることができますのでご利用ください。
【注意事項】
[1] 法律(騒音規制法)では、規制基準を超過し、なおかつ周辺の生活環境が損なわれていると認められるときに、法律上の改善勧告・命令ができます。単に規制基準超過のみの理由で法に基づく改善勧告や命令をすることはできません。
なお、工場又は事業場(特定工場等)への法的な改善勧告・命令の際には、小規模な事業者に対して配慮することとされています。また、特定建設作業においても、建設工事の遅延により、公共の福祉に著しい障害を及ぼすおそれのある場合は、法的な改善勧告・命令の際に配慮すること、及び公共性・緊急性の観点から、基準の適用除外規定があります。
[2] 法律(騒音規制法)に基づく工場又は事業場(特定工場等)に対する改善勧告・命令は、規制基準が厳しくなる地域については、3年間は適用しません(3年間の猶予期間)。
(備考:県条例は1年間の猶予期間)
参考までに環境基準と特定工場等の規制地域の概要図を以下に示します。なお、この概要図は、平成21年5月29日に施行された熊本都市計画区域の用途地域の変更部分を含んでいます。
【環境基準】
振動について 【告示・施行時期】
1 告示 平成21年4月21日
2 施行 平成21年5月1日
【主な変更点】
1 地図による規制地域指定を廃止し、原則として用途地域による指定に変更。
2 用途地域外の例外指定地域について土地利用状況に応じて見直し。
3 市内の一部地域(主に都市計画の用途地域及び住居が集合している地域を地図により指定)を規制地域としていたが、見直し後は市内全域が規制地域。
見直し前でも規制の有無に関わらず、苦情が発生した場合には、ほとんどのケースで事業者に対し改善をお願いしていますが、見直し後は、行政指導の根拠を明確にし、快適な生活環境の保全を図りたいと考えています。
規制対象及び規制基準の一覧表と規制区分と用途地域の対応表は、それぞれ下記の規制基準関連表と規制地域区分対応表を参考にしてください。
振動の規制区分については右記のホームページ
騒音・振動規制区域等についてでも調べることができますのでご利用ください。
【注意事項】
[1] 新たに規制地域となった区域で、別添の規制基準関連表に記載されている規制対象に該当する設備を持つ事業場等を設置したり、工事を行なったりする場合は、届出が必要となります。
また、 新たに規制地域となった区域の既存の事業場の場合は特定施設使用届出書をご提出ください。
届出様式は、市ホームページ騒音・振動規制法に基づく届出について から入手できます。
[2] 法律(振動規制法)では、規制基準を超過し、なおかつ周辺の生活環境が損なわれていると認められるときに、法律上の改善勧告・命令ができます。 単に規制基準超過のみの理由で法に基づく改善勧告や命令をすることはできません。 なお、工場等事業場(特定工場)への法的な改善勧告・命令の際には、小規模な事業者に対して配慮することとされています。また、特定建設作業においても、建設工事の遅延により、公共の福祉に著しい障害を及ぼすおそれのある場合は、法的な改善勧告・命令の際に配慮すること、及び公共性・緊急性の観点から、基準の適用除外規定があります。
[3] 法律(振動規制法)に基づく工場又は事業場(特定工場等)に対する改善勧告・命令は、新たに規制地域となってから(もしくは規制基準が厳しくなってから)、3年間は適用しません(3年間の猶予期間)。
参考までに、特定工場等の規制地域の概要図を以下に示します。なお、この概要図は、平成21年5月29日に施行された熊本都市計画区域の用途地域の変更部分を含んでいます。
【特定工場等規制地域】
悪臭規制について 【告示・施行時期】
1 告示 平成22年4月9日
2 施行 平成22年5月1日
【主な変更点】
1 これまでは、市内の一部地域(主に用途区域の定めのある地域で一定の基準をもとに指定された地域)についてのみ、規制地域としていましたが、見直し後は市内全域が規制地域(原則A地域)となります。
2 規制地域のうち、農業振興地域の整備に関する法律第8条第1項に基づき定める農業振興地域整備計画において設定する農用地区域についてはB地域とする。ただし熊本市城南町については現行全域A地域なのでA地域のままとします。
3 従来の第1号規制(敷地境界基準)、第2号規制(排出口基準)に加え、新たに第3号規制(排水基準)を追加します。
現行でも規制の有無に関わらず、苦情が発生した場合には、ほとんどのケースで事業者に改善をお願いしています。今回の見直しでは、この際の行政指導の根拠を明確にし、快適な生活環境の保全を図りたいと考えています。
※県内全ての市町村で全域規制となります。
【規制対象】
全ての事業場が対象です。
規制基準と規制地域の内容は、それぞれ下記の規制地域関連表と規制地域区分対応表を参考にしてください。
【注意事項】
[1] 悪臭防止法(以下「法律」)では事業場による届出は必要ありません。
[2] 法律に基づく悪臭規制が設定されたことに対応して、悪臭防止施設を設置する必要はありませんが、これまでどおり、事業場の悪臭が周辺環境に影響しないような配慮をお願いします。
[3] 法律では、規制基準を超過し、なおかつ不快なにおいにより住民の生活環境が損なわれていると認められるときには、改善勧告・命令ができます。 単に規制基準超過のみの理由では、法に基づく改善勧告や命令はできません。
なお、法的に改善の勧告や命令を行う場合には、小規模な事業者に対して配慮することとされております。
[4] 法律に基づく改善命令は、新たに規制地域となってから、1年間は適用しません(1年間の猶予期間)。