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令和4年(2022年)1月24日 第116回熊本市新型コロナウイルス感染症対策本部会議後 臨時市長記者会見

最終更新日:2022年1月24日
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会見録

 

市長発表

本日、第116回熊本市新型コロナウイルス感染症対策本部会議を持ち回りにて開催しましたので、その内容についてご報告します。

 

はじめに、本市の現在の感染状況についてです。1月に入り、新規感染者がこれまでにない勢いで急激に増加しており、直近1週間の1月17日から23日までの新規感染者数は、過去最大となる2,639名に達しました。年末から成人の日の3連休にかけて若者から始まりました感染の拡大が、現在、家庭や職場などを通じて高齢者へ波及しています。新規感染者に占める60代以上の高齢層の割合は、1月3日から9日まででは5.1%となっておりましたが、直近の1月17日から23日では12.5%と大幅に増加しております。高齢者への感染拡大に伴い、入院される方が急増し、本市の病床使用率は、昨日61.4%に達しました。
また、医療機関や高齢者施設においてクラスターが多発しており、入院や施設を利用されている高齢者等だけでなく、医療・介護を支える職員の側にも感染が拡大しています。加えて、他の職員やご家族が感染者となったため、ご自身が濃厚接触者となり業務に従事できない職員も急増しており、医療や介護現場に深刻な影響を及ぼしております。今後は、高齢者や基礎疾患のある方への更なる感染の拡大から、重症や中等症の患者の増加も懸念されます。

 

このように医療提供体制のひっ迫が急激に進んでいることを受け、感染拡大を防止し、市民への医療提供体制を守るため、専門家のご意見も踏まえ、本日「熊本市医療非常事態宣言」を発令することを決定いたしました。つきましては、お手元の資料のとおり次の対策を行います。
まず、医療提供体制についてですが、熊本市内の病床使用率が60%を超過したことを受けて、県の「病床確保計画」に基づき、本市の病床のフェーズを平時の「フェーズ2」から「緊急時フェーズ」に移行し、県から市内の入院受入医療機関に対して、緊急時の病床を即応病床に転換するよう通知も発出されました。それに伴い、本市の即応病床数は、現在のフェーズ2の223床から、緊急時フェーズの261床まで拡充され、市民病院と植木病院においては、緊急時確保病床を即応病床へ転換し、市民病院と植木病院の体制を現在の56床から緊急時の77床に移行いたします。
また、本市では、まん延防止等重点措置の適用に合わせて、「⾼齢者施設等の従業者等に対するPCR検査の頻回実施」などの対策を既に行っておりますが、これに加え、全ての入所系の介護施設や障害者施設に対して抗原検査キットを配布し、感染拡大の防止を図ってまいります。
さらに、保健所において、施設種別ごとにクラスター対策チームを編成し、医療機関や高齢者施設、学校等でクラスターが発生した場合に疫学調査を行うなど、対応を強化いたします。

 

このような状況の中、市民の皆様へ改めてお願い申し上げます。
不要不急の都道府県間の移動は極力控えて下さい。感染リスクの高い「3つの密」のある場所への外出は自粛してください。手洗い・うがい・手指消毒・マスク着用等の基本的な感染防止対策を徹底してください。時短要請の時間以降、飲食店にみだりに出入りしないようにしてください。路上や公園等における集団での飲酒等はやめてください。
1月21日から熊本県には「まん延防止等重点措置」が適用されておりますが、対策の効果が出るには一定の期間がかかります。今後も、更なる感染拡大を食い止めるためには、皆様の日々の心掛けと行動が非常に重要です。厳しい状況が続いておりますが、皆様と共にこの苦境を乗り越えたいと考えておりますので、何卒ご協力いただきますようお願いいたします。

 

 

 

質疑応答

【記者】確認ですが、医療非常事態宣言は昨年9月以来ということでしょうか。それから何回目なのか教えていただけますか。

 

【市長】医療非常事態宣言については、昨年9月以来ということになります。詳しい日付は事務局からお願いします。

 

【事務局】回数は4回目でございます。前回の第5波のとき、8月5日から9月30日までの間、医療非常事態宣言を発令しておりました。以上でございます。

 

【記者】この先の見通しについてですが、感染のピークや、病床のフェーズについても超緊急時などに移行する可能性もあるのではないかと思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

 

【市長】県内全体でも(1日の感染者数が)700人を超えるような現在の感染状況がさらに悪化し、例えば(1日の感染者数が)1000人といったオーダーになってくれば、ご紹介のとおりの対応せざるを得ない状況になってくると思います。ただ昨日は日曜日ということもあって、新規感染者は少し減っております。この辺のトレンドを見ながらということにはなりますが、いずれにしても、この段階で医療非常事態宣言を発令しておかないと、病床の逼迫はさらに深刻になってくるということで、この段階で(発令いたしました。)今までは軽症の方が多くて、病床使用率が上がったとしても何とか回っていく状態だったということでありますが、今は中等症の方が増えているということ、そして重症の方も既に入院されているということで、また高齢者の施設等での感染がかなり広がっていることによって、高齢者などリスクの高い方の感染が増えて、入院したり重症化したりすることが今後も進んでいくと考えられますので、熊本県とも十分連携をとりながら医療体制をしっかり確保していくということに全力を挙げたいと思っております。

 

【記者】先ほど、病床使用率が61.4%、重症病床使用率6.1%(正しくは8.0%)ということでしたが、これは病床数でいうといくつになるのでしょうか。

 

【事務局】61.4%というのは、現在のフェーズでは分母が223床、分子が137床で、61.4%ということになります。これが本日から緊急フェーズになり、熊本市内の病床数が261床に増えるということでございます。

 

【記者】重症病床使用率の6.1%(正しくは8.0%)は、病床数でいうといくつになるでしょうか。

 

【事務局】これは分母を25病床で計算しており、8.0%です。

 

【記者】まん延防止等重点措置が適用されてから、最初の土日がありましたが、人流などに変わりはあったのでしょうか。

 

【市長】人流については、明らかに感染が拡大してきてからは減っております。特に、来県者の方の人流が1月のお正月休みを明けてから急激に減っているという状況が見られます。一方で、通町であるとか中心市街地の人流については、正月明け以降は20時以降がぐんと減っているというような状況でありますが、昼間に関しては極端に減っているという状況までは見られていないのかなと思っています。

 

【記者】コロナから少し離れるのですが、22日の深夜にかなり大きめの地震があって熊本市内の揺れがありましたが、その被害についてと、これからも揺れが続く可能性があることが指摘されていますが、市民に対して呼びかけをお願いいたします。

 

【市長】久しぶりに大きな揺れに見舞われまして、大変驚かれた方も多かったと思います。私もちょうど寝る寸前で休んでおりましたが、緊急地震速報が鳴りまして慌てて飛び起きた状況でございます。揺れ自体も時間的にも少し長く感じる、そして実際の震度4よりも強く感じたということで、体感的にはかなり大きな地震だと思いましたので、私からはその当日、発災後すぐに危機管理の担当に指示いたしまして、震度4以上になりますと緊急の体制で点検やパトロール等々もする、あるいは参集するということで、緊急時の体制をとることになっておりますので、そういう体制をとって明け方までいろいろな点検をしました。その結果、大きな被害等々は確認されませんでした。一部、水道で支障があったということはありますが、断水等の大きな影響につながるようなことはありませんでしたので、特段の被害はなかったと考えております。今後ですが、熊本地震のときもそうですが、一度大きな地震がありますと(再び大きな揺れが起きる可能性があり)、今、日向灘のほうも震度1ぐらいの地震がほぼ毎日のように起こっているような状況でありますので、市民の皆さんには十分警戒していただいて、この前と同じぐらいの揺れやそれより大きな揺れが来ても、例えば部屋の転倒しやすいものや割れやすいものが落ちないようにする対策を十分とっていただきたいということ、それから、万一大きな揺れに襲われてしまいますと、熊本地震のときに経験したようにライフラインがまず止まってしまいます。特に、熊本地震のときと比べましても、この時期は非常に寒い時期でありますので、電気やガス等々が止まってしまえば気候が厳しいということもありますので、避難等々するにしても防寒着や体を温めるようなカイロといったものが必要になってくると思いますので、そういうことを想定しながら備蓄物資等々を、ぜひ皆さんには備えていただきたいということを強くお願いしておきます。まだまだ予断を許さない状況だと緊張感を持ってお過ごしいただきたいと思っております。

 

【記者】保健所の逼迫の状況を前回の会見でもお話しいただきましたが、陽性者本人から濃厚接触者への連絡をすることになり、状況がさらに悪化していると思うのですが、これについてその理由と協力の呼びかけを改めてお願いします。

 

【市長】濃厚接触者の方への待機期間も14日間から10日間に短縮されたということでありますが、これは国からの通知もありましたことから、社会機能を維持するために必要な事業に従事する方いわゆるエッセンシャルワーカーの方々に対しては、濃厚接触者となった方の待機期間は短縮するということになりました。これは1月22日より運用を開始して、最短6日間に短縮できるという取扱いが自治体の判断によって可能となったということでございます。それから、濃厚接触者の方へのいろいろな対応については、皆さんにはいろいろとご協力いただくこととなりご迷惑をおかけしますが、保健所の業務というのは非常に逼迫しております。我々としても、この前の記者会見でも申し上げましたとおり、特に濃厚接触者の方で60歳以上のリスクの高い方への対応や、感染してしまった方の重症化を防ぐということに、最も力を注ぐということにシフトするということもあって、この点については、皆さんにはぜひご協力いただきたいと思います。なかなか保健所から連絡がこないけれどもどうしたらいいのかということもあるかと思いますが、ホームページ等々に今お知らせさせていただいておりますとおりでございますので、ぜひそうしたこともご覧いただきながら、特に60歳未満の方に対してはセルフチェックという形でぜひお願いしたいと思います。保健所から何か付け加えること等があれば補足してもらえればと思いますが、いずれにしても我々は今、この医療非常事態宣言も出しました。そして保健所も逼迫している状況でありますが、特に重症化が進まないようにするということは非常に大事です。皆さんの命を守るためにより重点化をしていくということでありますので、比較的症状のない方々で濃厚接触者という方に対しては、適切にセルフチェックをしていただくということで、ご協力をお願いしたいと思っております。

 

【事務局】私ども一生懸命取り組んでおりますが、市民の皆様方には改めましてご協力をお願いしたいと存じます。

 

【記者】医療非常事態宣言を今日発令され、発令基準が(病床使用率が)50%ということで、前もってこの50%を超えたタイミングで発令されなかった理由を教えてください。

 

【市長】前回の記者会見でも少し触れたかと思いますけれども、先週の時点でいろいろと保健所の体制等も含めた形で会見をさせていただいた段階では、(病床使用率が)50%を超える状況にありましたが、重症者の方等々の入院がなかったということもありまして、現実的には医療非常事態宣言を出すまでには至らないと総合的に判断いたしました。これは医療機関からもいろいろと状況を聞き取り、また専門家のご意見もお聞きしながら、対策本部の中でそういう判断をさせていただいたということでございます。ただ数日の内に、病床(使用率)が上がってくる、あるいは病床が逼迫してくるということは想定されておりましたので、例えば土曜・日曜日でも、感染状況あるいは病床の状況を把握しながら、そのタイミングでお出しするということが望ましいと考えまして、今回医療非常事態を発令するという判断に至ったということでございます。

 

【記者】保健所の機能強化について、施設種別ごとのクラスター対策チームを編成されるということですが、改めてねらいについて教えてください。

 

【市長】先ほど、保健所の疫学調査についてはいろいろとご協力いただきたいと申し上げたところでありますが、今年に入ってから公表したクラスターが26件ということで、1月に入ってから増えております。特に、会食とか飲食等々もありますが、高齢者施設や医療機関や教育施設といったところにどんどんクラスターが広がっているということがあります。そこで、今回このような形で新たにクラスター対策チームというものを編成して、具体的には学校、高齢者施設、それから医療機関、保育園、幼稚園、にチームを分けて疫学調査を強化するということで、事例ごとに状況を把握しながらクラスターが発生する可能性がある場合は、この疫学調査チームと連携をとって、それが大きく広がらないように早めに対策をしたいと考えているところです。例えば学校チームにおいては、教育委員会の指導主事なども加わって対策を行っていまして、全庁で一丸となって対応しているということでございます。

 

【記者】保健所のクラスター対策チームなのですが、もう少し詳しく教えてください。何人体制で何チーム編成するとかそういう数字は出せますか。

 

【事務局】後ほどお答えさせていただきます。

 

【記者】もう1点、象徴的になると思うのですが、熊本城や動植物園への対応については、今後どのような見通しを持っていらっしゃいますか。

 

【市長】これは先週の会見でもお話したとおり、今までの感染対策を徹底しながら、特に屋外施設ということもありますので、通常通りという形になりますが、入場制限等々も行いますので、そういった密にならないような状況の中で運営していくということでございます。それ以外の市有施設等については、個別に準備が整い次第、特に高齢者の皆さんにリスクの高いような施設については、いったん休館をする等々の対応をとっているということでございます。



 

 

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