台風第10号に関する本市の対応について臨時でお知らせします。
熊本地方気象台の情報によりますと、非常に強い台風第10号は本日9時現在、奄美市の北北東約100kmにあって、ゆっくりとした速さで北西に進んでおり、予報円の中心を進んだ場合は、30日(金)に本市に最接近する予報とされております。これに伴いまして、28日夜から29日の夜にかけて、県内において線状降水帯が発生する可能性があり、災害の危険度が急激に高まる恐れがあります。
また、阿蘇地域をはじめ、熊本県東部でも強い雨が予測されており、市内の雨が強くなくても白川や緑川の水位が急激に上昇する恐れもあります。このため安易に河川に近づかないようにし、気象情報や河川の水位情報をチェックして命を守る早めの行動をとってください。
本市としましては、このような状況を踏まえ、この会見後、ただちに警戒レベル3「高齢者等避難」を発令し、準備が整い次第安全が確認された避難場所及びペット同伴避難場所2箇所を開設するなど、市民の皆様の生命・財産を守るため万全の態勢を整え対応してまいります。開設する避難場所の詳細については、現在準備中ですので、改めまして本市ホームページや市公式LINE、熊本市防災情報ポータルでお知らせさせていただきます。
また、明日8月29日(木)から30日(金)までの終日、この2日間は、市役所本庁舎、各区役所をはじめとする市有施設において、原則として全て閉館し、窓口業務を含む市役所業務を停止するとともに、予定しておりましたイベントも全て中止し、災害対応業務に専念いたします。熊本市電につきましても、29日(木)、30日(金)は始発から全便運休いたします。
市民の皆様におかれましては、予めハザードマップなどで避難場所や避難方法等を事前に確認していただくとともに、迅速に台風への備えを済ませていただき、避難が必要な方は、本日避難場所を開設しますので、明るいうちに早めの行動をお願いいたします。
このほか台風に関する情報の詳細については、ホームページやSNS等で随時発信いたしますので、市民の皆様におかれては、最新の正確な情報の収集に努めてください。最大限の警戒をお願いします。
私からは以上です。
【記者】避難所の詳細はホームページ等でお知らせするとのことですが、何時頃を目途に公開されるのかを教えてください。
【市長】高齢者等避難をこの会見終了後の15時半頃に発令することになります。今、準備を進めていますので、準備が整い次第、(午後)4時から5時ぐらいの間には順次開設のお知らせをさせていただきます。開設の準備が、それぞれの場所によって違いますので、担当者やいろいろな配置、それから安全が確認できるかどうかをもう1度チェックをした上で、皆さんにお知らせをするということになります。もちろん記者クラブ等にも、情報については提供させていただきたいと思いますが、それぞれの場所の一覧については、熊本市のホームページ等をぜひご確認いただきたいと思います。
【記者】白川等の河川が氾濫し、浸水等の被害が発生した場合、市としてどのような対応を取られるのかを教えてください。
【市長】当然のことながら、皆さんには避難所に避難していただくということでありますし、我々は各区役所の土木センターや様々な防災に関する部署に人員を集中させていくということです。何か不測の事態が起きた時には、皆さん方の生命、安全を守るために全力を傾注する、そういう体制をとるということです。
それから、市役所の窓口等々についても閉鎖いたしますので、通常の証明書の発行等いろいろなことも含めて、そういった窓口業務は停止します。これはどうしても必要だという方などに対しては、また、個別にご相談をいただければと思いますが、窓口等々には来られないようにしていただきたいということでお願いをいたします。
【記者】窓口業務の停止は、29日から30日までという事で間違いありませんか。
【市長】そうです。今の予報の限りで、29日、30日両方とめるということです。過去にもそういった事例がございます。過去の台風のときにも、今、何年の何月何日とは申し上げられませんが、そういった対応をしたことがあります。その時も、あまり大きな混乱もなく、また大きな被害もでなかったと記憶しておりますが、念のためにそういう形をとるということで災害対応に注力したいと考えています。
【記者】窓口業務を停止されるとのことですが、災害対応に関する問い合わせなどは通常どおり問い合わせできるのでしょうか。
【市長】はい、それは今までどおり、当然(災害対応に関する窓口が)ございますので、例えば土木センターや危機管理部門など、そういったところは対応をもちろんしています。
ただ、通常の平時における窓口業務ということについては停止をさせていただくということでございます。ご不明の点がある方もいらっしゃると思いますので、それは個別にお問い合わせをいただければと思います。
【記者】高齢者等避難の発令のタイミングについて、明日発令される予定だったかと思いますが、前倒しにされた理由を教えてください。
【市長】線状降水帯の予報が既に気象庁から発表されています。今日の夕方早い時間ぐらいから警戒をし、明るいうちに早めの避難をしていただくことが重要だと考えました。
いろいろな判断はございますが、今はまだそこまで熊本市内はひどい雨が降っている状況にありませんが、台風の場合はとにかく急激に、急速に変化をしていきますので、気がついた時には全く逃げられない、あるいは対応できないということで、特に高齢者の皆さん方については、大変厳しい状況になるということが予想されます。そこで、早めに前倒しをして対応しようということです。気象条件が変化していますので、それに合わせて早い対応をしていくということです。
【記者】市役所の防災体制については、水防本部などを起ち上げられる予定なのでしょうか。
【事務局】現在、15時30分よりレベル3の初動準備体制に入る準備をしています。
【市長】今後、フェーズが変わっていくことによって、例えば警報が発令されればその体制にアップデートされていきます。そこは我々の防災体制の決まりがありますので、それに基づいて万全の体制を取っていくという事です。現時点では、15時30分から初動準備態勢に入るということです。
ただ、今、報道等でもいろいろと発表されたり、気象庁やいろいろなところからの発表、特別警報も既に鹿児島県には出されているという状況もありますが、これだけ強い台風がそのままの勢力で上陸をするということは、かなり厳しい被害が予想されるということですので、最大限の警戒をするということが私たちに必要なことだと思います。
これが仮に空振りだったとしても、それは不幸中の幸いといいますか、よかったなということになります。最近は気象条件が本当に分からなくなってきていて、予測不能の状況になってきておりますので、できるだけ大きく構えるということが我々としては非常に重要なことだと考え、これだけの対応をとるということで、緊急に記者会見をさせていただくということになりました。
【記者】水防本部を立ち上げられるとのことですが、具体的にどのような事を行うのか教えてください。
【市長】大雨や災害が予想されるとき、特に梅雨期においては、常にそういう状況が立ち上がったりしています。警報が出ればそういう体制になるということで、常にそういう動きをしています。具体的には人員配置がそれによって変わってくるということです。例えば何名がどういう形で従事するか、それから各区役所のそれぞれの体制をとる、あるいは土木センター等々でパトロールを行うなど、いろいろなこともありますが、そういった警戒の体制をとることになります。
今はまず、準備体制をしっかりとっていくということでありますが、例えば線状降水帯が発生し、短時間の記録的豪雨の予報が出たりということになりますと、また大きな体制を組んでいくという形になろうかと思います。