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平成27年10月2日 第3回定例会後市長記者会見

最終更新日:2015年10月14日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長発表:第3回定例会を終えての所感】

 

市長記者会見の様子

                  市長記者会見の様子

 

 本日は、第3回定例会を終えての所感と、4点ご報告させていただきます。
 まず、定例会を終えてですけれども、今議会に提出いたしました予算案、条例案などの議案につきましては、慎重にご審議いただきました結果、原案どおり全て可決いただいたことに、深く感謝を申し上げる次第でございます。特に、8月25日の台風15号上陸に伴い、本市の広い範囲に甚大な被害が出ましたことから、急遽、台風災害復旧関連予算として公共施設の復旧や倒木の処理、民間施設復旧助成等の費用についても追加提案させていただき、可決をいただきました。被害の発生直後から、各クリーンセンターをはじめ、所管部署で復旧作業に全力で取り組んでいるところですけれども、熊本城長塀の本格的な補修でありますとか、あるいは農作物被害に対する支援等につきましては、実施にあたって一定の調査や検討を要することから、今後できる限り速やかに方針等を決定いたしまして、適切に進めてまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、台風被害の完全復旧に向け迅速に取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 次に、一般質問におきましては、本市の重要課題であります「総合計画」並びに「熊本市版まち・ひと・しごと創生総合戦略」に関し、策定手法や方向性等についてのご質問をいただきました。これまで、ワークショップや団体ヒアリング、市民懇話会等で多くの市民の皆さまのご意見を伺ってきたところでございますけれども、さらに10月14日からは、京陵中学校を皮切りに中学校4箇所、高校2箇所で中高生ワークショップを開催することとしています。引き続き、このような場を通して、市民のニーズを的確に捉え、効果的で実現性の高い計画案策定に向け、市民の皆様とともに知恵を絞ってまいりたいと考えております。また、都市政策では将来のまちの姿を大きく変えることになります桜町再開発事業や公共交通の充実に関する質問、とりわけマニフェストにも掲げております市電の延伸につきましては、あらためて実現に向けた決意も述べさせていただいたところでございます。更に、観光政策につきましては、本市の象徴的な存在であり、先日トリップアドバイザーで3年連続第1位を獲得いたしました熊本城の保存・活用を含め、様々な角度から幅広いご意見をいただきました。その他、地域コミュニティの再構築に向けた取り組み、まちづくり機能の強化策や防災対策、さらには若者の所得増加や子育てへの支援といった若者の定住促進に関するもの等の重要施策についても活発にご議論いただいたところでございます。今議会でご指摘をいただきましたご意見・要望等につきましては、真摯に受け止め、今後の市政運営並びにまちづくりに活かしてまいりたいと考えております。

【市長発表:マイナンバー制度への取り組みについて】

 続きまして、4点ご報告させていただきます。まず1点目、マイナンバー制度の実施についてでございますが、国によりますと、住民票を有するすべての国民に、10月中旬から市町村単位でマイナンバーを順次発送し、11月下旬までに配達を完了する予定となっております。現時点で、熊本市分の発送日程は、国から正式には伝えられていませんが、11月上旬または中旬頃ではないかと考えておりまして、すべての世帯に簡易書留で郵送されるということになっております。
 また、通知カードにつきましては、個人番号カードの申請書が同封されております。申請していただきますと、来年1月から市のマイナンバーセンターや各区役所において無料で交付いたします。マイナンバー制度は、社会保障分野での各種の申請手続きにおいて、所得証明書などの添付書類が不要となり、手続事務も簡素化され、事務の効率化にも繋がることとなります。また、この個人番号カードを利用した証明書の発行サービスを、来年3月から身近なコンビニエンスストアでスタートする予定でございまして、土日・時間外でも利用できますことから、市民の皆さまの利便性も格段と向上するものと考えております。是非、この機会に申請していただき、個人番号カードをお持ちになりますようお願い申し上げる次第です。ご不明な点につきましては、9月1日から熊本市コールセンターを開設いたしまして、市民の方々からの問合せに対応していますので、是非利用していただきたいと思います。また、市のホームページや市政だよりはもちろんのこと、チラシを15万部作成いたしまして、区役所等窓口で配布するとともに、説明を希望されるグループへの出前講座でありますとか、事業者向け説明会の開催なども随時開催しておりますので、こちらにつきましてもご活用いただけたらと思います。
 なお、他の自治体では、マイナンバーをかたった不審な電話がかかってきたとか、行政機関の職員と名乗る者が訪問したという事例が報告されております。職員が電話や家庭訪問でマイナンバーを聞くようなことは一切ありませんので、不審な電話や訪問があった場合は、ご注意いただきまして、ご不明の点がありましたらコールセンターまでご連絡いただければと思います。

【市長発表:仮バスターミナルの供用開始について】

 次に2点目でございますが、昨日、10月1日より仮バスターミナルとして運用開始されました、交通センターバスターミナルについてご報告いたします。桜町地区市街地再開発事業に伴い、交通センターバスターミナルが事業完了までの約3年あまり、シンボルロード及び(仮称)花畑広場東側の電車通りの一部に仮移転いたしました。これまでもバスターミナルの事業者において、テレビ広告、ポスター、チラシなどで周知を図りますとともに、本市におきましても、市政だよりや新聞広告等で広報を行ってきたところでございますが、当日の混乱も予想されたため、昨日はバスターミナル事業者、交通事業者及び本市から人員を動員して要所に配置し、利用者の方々へご案内をさせていただいたところでございます。
 当日の運用状況といたしましては、利用者の皆様も初めてのバスターミナルになりますので、慣れない部分もお有だと思いますし、戸惑われている姿も見受けられたということでございましたが、バスの運行、利用者の乗降とも大きな混乱もなかったということで運用が開始されたと聞いております。市民の皆様におかれましても、これまでとバスの乗り場が変わったり、あるいは周辺の道路状況が変更されておりますので、ご注意いただきますとともに、公共交通機関の利用や迂回などについて、あらためてご協力をお願いしたいと思います。

【市長発表:シルバーウィーク中の主要観光地の状況について】

 続きまして3点目、先月9月19日から5日間の連休、シルバーウィーク中の主要観光地の集客状況についてご報告を申し上げます。市内の主な観光施設であります、熊本城が約5万6千人、水前寺成趣園が約1万3千人、城彩苑が約2万7千人、熊本市動植物園が約4万2千人で、合計で約13万8千人、昨年と同じ期間で比較いたしますと、約2.6倍となりました。これを今年のゴールデンウィークの5連休と比較いたしますと、熊本城への入園者はメインとなる中3日の1日平均が14,265人とゴールデンウィークの中3日の14,551人に迫る多数の入園者を記録した他、水前寺成趣園への5日間の合計入園者数はゴールデンウィークを上回るなど、ゴールデンウィークに引けをとらない賑わい振りでございました。これは、期間中を通して晴天に恵まれましたことや、藤崎八旛宮例大祭、秋のくまもとお城まつりなどのイベントが重なりましたことに加え、八代港に寄港したクルーズ船利用の中国人観光客の訪問などによるものが主な要因と考えられます。
 なお、先ほども申し上げましたとおり、先般、熊本城がトリップアドバイザー「行ってよかった日本の城」で3年連続日本一という大変栄誉ある賞をいただいたところでございますが、本市の観光をめぐる状況は、やや追い風にあると考えておりますものの、今後とも経済活性化に向け、さらなる交流人口の拡大のために努力を続けてまいりたいと考えております。

【市長発表:平成27年国勢調査インターネット回答状況について】

 最後に、去る9月25日に総務省から国勢調査におけるオンライン調査の実施状況について発表がございました。それによりますと、全国平均の36.9%に対し、熊本県平均は35.5%、熊本市では40.0%という高い結果となりました。市民の皆様のご協力に感謝申し上げます。現在、調査票による調査が始まっておりますけれども、調査票での回答期限は今月の7日までとなっております。繰り返しになりますが、国勢調査は日本の最も重要な統計調査となりますので、市民の皆様にはあらためてご協力のほどよろしくお願い申し上げます。私からは以上でございます。

【質疑応答:マイナンバー制度への対応について】

【記者】マイナンバーがスタートしていってますが、かなりの数が配られた後に届かないことが想定されているんですけれども、それに対して熊本市は、確実にマイナンバーの通知カードを届けるためにどのような方策とかを考えていらっしゃいますか。

 

【市長】マイナンバー制度のスタートに当たっては、各自治体でいろいろな混乱であるとか、戸惑いもあるように伺っております。通知カードの未着分ですが、現在のところ全世帯の約5%、約1.5万から2万通を想定しているところでございまして、今回の通知というのは、転送措置を取られていても転送不要で市に返戻されるということになりますので、転居判明分については、速やかに新住所への再送付ということを行います。それ以外の保管分につきましては、郵送返戻の状況を見ながら対応について検討していくということにしております。通知カードが届く前に自分の番号を確認したいという場合は、マイナンバー付きの住民票を取得していただければ通知カードの代わりに使用が出来るということになっております。通知カードが届けられず市に戻される数は、5%プラスαということになりますので、先ほど申し上げたように1.5万から2万ということですが、32万世帯で5%プラスαと想定すると2万通ということを想定しているということでございます。届かないということがあった場合は、コールセンターも開設をさせていただいて、お問い合わせをいただいているところでございますので、こうしたことにもしっかりと対応をしていきたいと思っております。それから、やむを得ない事情により、例えば住民票の所在地で受け取りが出来ない方の手続き、例えば東日本大震災の被災者の方で避難をされている方ですとか、ドメスティックバイオレンス・ストーカー等の被害者、あるいは一人暮らしで長期間入院・施設入所をしている方を対象として、実際に居住している場所に送付先を登録することが出来るということで、この手続きは区役所の区民課で9月25日までに手続きを済ませる必要があるということでございました。まずは、住民登録を居所に異動していただくということが大事であると考えておりますが、いろいろな事情がある方についても出来るだけ柔軟に対応していきたいと思っております。9月末現在で約1千件の届け出があっていて、10月1日までに753件が処理を済ませているという状況でございます。

【質疑応答:仮バスターミナルの供用開始について】

【記者】昨日始まった仮バスターミナル運用に関して、市長の方から「大きな混乱はなかった。」ということで報告があったんですけれども、昨日が雨で風も強かったということで、一部のバス停の部分では屋根もないところもあり、利用者の方から「使いにくい」とか、「大変」という声もあったのですけれども、市の方に苦情であるとか、ご意見はありますか。

 

【市長】市の方にもいろいろなお問い合わせとか要望がきており、例えば「今屋根が付いていないところは、雨の時とか非常に困る。」ということで屋根の設置の要望であったり、「ベンチを設置してほしい。」という要望、こういったことも寄せられております。そういったことには道路管理者とバスターミナルを運用しております事業者の方にもきちんと伝えて、対応してまいりたいと考えております。一部物理的にどうしてもできないとか、例えば私のところにも直接「南方面行きのバス停が屋根がなくて、昨日は雨で非常に困ったよ。」ということもSNSで一般の方からございましたので、そういったことにも適切に対応するようにということで現場の方にも指示を出したところでございます。ただ、あの地区に残っておりますビルの移転あるいは解体、中のテナントさんの移転が決まってからでないと解体が出来ないということもあって、その辺の物理的な取り回しであるとか、そういったことで、やろうと思っても物理的になかなかできないという部分があって、ご不便をおかけしている部分がだいぶあるのではないかなと思いますので、そういった点も出来るだけご不便をかけないような対応が取れるように、きちんと熊本市としても事業者、交通管理者と協議をしながら対応を進めていきたいと考えております。

 

【記者】屋根の設置とか、ベンチの設置要望というのは、昨日の運用開始を受けて寄せられたのですか。

 

【市長】はい、そうです。

 

【記者】何件くらい熊本市の方に来たか、わかりますか。

 

【事務局】交通政策総室の方には3、4件程度で寄せられております。また、現場で交通指導員がいらっしゃって、その方に利用される方が言われておりましたが、その辺の正確な数字は抑えておりません。

 

【市長】現場の担当や警備の方にお話ししている方もあると思いますので、その辺もしっかり情報収集に努めて、今日の新聞でも一部報道がなされておりましたし、実際にスタートしてみないと分からないことは、かなりあると思います。あくまでも今の形は仮の暫定形でありますので、仮のバスターミナルということでどうしてもご不便をかけてしまうことがあるかと思います。特に、雨の時の対応は、いろいろ考えなければならないなということは強く感じたところです。

【質疑応答:事務処理ミスについて】

【記者】先日、上下水道局の方で、法人の水道料金を約3,600万円多く徴収していたということがありましたけれども、本年度に入って事務ミスが相次いで、通達を出されたりホームページで公表もされましたが、まだなかなか減らない状況についていかがお考えですか。

 

【市長】ホームページ等々に出しております件数自体は、数10件オーバーから1桁までには減ったんですが、まだ依然としていくつかケースが出ております。こういったことについて、市民の皆さん、特に上下水道局の水道料金の誤徴収というのは、非常に額が大きいものですから、非常にご迷惑をおかけして、こういう料金にかかることとか、直接的に市民の皆さんにご迷惑をかけますので、大変申し訳なく思っているところでございます。水道料金の誤徴収ということにつきましては、誰しも押し間違えとかというのはあると思いますが、そのエラーがわからないということ自体が、普通に考えても数万円のところが何千万円にもなるということは、システム上、弾かれるなりヒューマンエラーを防ぐというのは当然ありますが、システムとしての問題もあったかと思いますので、必要な電算システムの改修を行うということと、一番大事なのは、職員一人ひとりの意識改革でしかあり得ません。これは、私から何度も何度も口をすっぱくして言っているところでございますし、特に管理責任者、それぞれ現場を預かる、監督する人間がきちんとチェックをしたのかどうか、担当者と何度もやり取りをするということが重要なことだと思っておりますので、この辺の意識改革についても、職員一人ひとりの意識付けの徹底についても、これから引き続き取り組んでまいりたいと思います。とにかくご迷惑をおかけしないように、ミスがどうしても起こってしまった時に、きちんとオープンにして、類似のミスは絶対に次は起こさないんだということを、全職員が共有していく体質づくりを行っていきたいと思っております。

【質疑応答:不当要求行為等防止対策会議について】

【記者】議会の会期中の議運の方で、市議会議員の食肉センターをめぐる調印式の言動ついて、不当要求行為に相当すると結論付けられて報告もされました。さらに、調印式以外についても調査をする方針も明らかにされているんですが、今後どのような形で、方法とか、調査まとめをされて、時期などについてもどのようにお考えですか。

 

【市長】調印式問題については、報告書という形で議会運営委員会の方で、不当要求行為等防止対策会議という私が会長をしております会議として報告書を提出させていただいたところでございます。それ以外の様々な不当要求行為が、この報告書をまとめるにあたってもいろいろとみられているということでございますので、こうした不当要求の事実認定がある程度実態として明らかになりましたので、この点について北口議員のいろいろなその他の指摘をされていることであるとか、職員あるいはコンプライアンス担当監のもとに寄せられている、いろいろな個別の案件について徹底して調査をしてまいりたいと考えております。調査の方法につきましては、熊本市不当要求行為等防止対策会議として調査を行うとして、職員の意見の聴取、あるいは事実確認の方法など、これから防止対策会議において詳細を詰めてまいりたいと思っております。どうしても、職員が言ったとか言わないとかという話になってしまってはいけませんので、きちんと事実確認を出来るだけの、いろいろな材料でありますとか、証拠であるとか、こういったものも徹底して細部を確認しながら詰めていきたいと思っております。調査制度の設計についてはこれからでありますので、この調査結果を公表するか否かについては、まだ未定ではございますけれども、基本的には公表できるものについて、しかも不当要求行為であると認められた場合には当然公表していきたいと考えております。

 

【記者】時期的には、いつごろまでにということはお考えですか。

 

【市長】やはり時期を限定するわけではなく、しっかりとした調査、件数もコンプライアンス担当監の方にも数十件オーバーで話が来ているということも伺っておりますので、個別の詳細については私の方にお知らせいただいていないところでございますが、きちんと一つ一つ精査しながら確認をしていきたいと考えております。会議の開催については、随時やっていくということでございます。

【質疑応答:県知事選挙について】

 

市長記者会見の様子

                                                市長記者会見の様子

 

【記者】蒲島知事が9月に3選出馬表明をされまして、前の熊本市長の幸山さんも近々決断されるという話になっておりますが、市長として今度の知事選はどんな政策論争が行われるべきと思われているのか。また、どのようなスタンスで市長自身はお臨みになるのか教えていただければ。

 

【市長】県知事選挙はあと半年ということでございますので、どういう方が出馬されるのかということで注目されているところでございますが、まず、現職の蒲島知事が3選出馬ということで県議会で正式に表明をされました。おそらく、これからの人口減少社会にどうやって取り組んでいくのか、地方創生についてどう取り組むのかということで、自分の出馬の意思を表明されたということでございますので、特に県政全体ということで考えますと、過疎問題と熊本都市圏への人口の一極集中ということも当然課題としてあろうかと思います。こういった問題には積極的に取り組んで、地方創生ということについては、今度の県知事選でしっかり政策を明らかにしていただければと期待をしているところでございます。それから、前市長の幸山さんが知事選に出馬をされるのではないかという噂を、私も伺っているところでございますが、私も直接ご本人から正式に聞いたということではございませんので、おそらく今後、もし出馬なさるということであれば、それなりに熊本県政が抱えるさまざまな課題について、どのように考えておられるかが明らかにされて、そのうえでその処方箋をどう考えるのかということで政策論争を繰り広げていただきたいと考えております。私自身のスタンスということでありますけれども、蒲島知事が、私の市長選の時にも中立的なスタンスで臨まれたところでございます。ですから、私自身も当然熊本市長という立場で、市民生活をしっかり守っていくということが大変重要なわけでございますので、衆議院選挙でもどなたかの応援に立ったということもございませんし、そういう意味では今度の知事選についても中立的なスタンスで、一切関与をしないということでございます。だた、政策論争の中で是非期待したいのは、熊本市政、あるいは県市連携ということで私も市長選挙で掲げさせていただいて戦ってまいりましたし、現在それを実施しておりますので、こういったことについてしっかりといろいろな論争を踏まえて意識をしていただければありがたいと考えております。

【質疑応答:第10回マニフェスト大賞 優秀賞受賞について】

【記者】この度、第10回マニフェスト大賞優秀賞受賞ということで、おめでとうございます。そのご感想と、12月で市長就任1年ということで、そろそろマニフェストを掲げられた市政を1年間ほどやってこられた検証報告というようなことをお考えなのか、教えていただけますか。

 

【市長】早稲田大学マニフェスト研究所とマニフェスト大賞実行委員会の方で募集をされておりますマニフェスト大賞に、私が優秀賞ということで受賞したということで、実は私も昨日報道で知ったわけでございまして、大変ありがたく、嬉しい気持ちでおります。マニフェストを作成する過程の中で、住民の参加をどうしながらマニフェストを作っていくのかというのは、非常に以前から課題だと思っておりましたので、そういったことを昨年政策立案会議ということで開催をさせていただき、各地でいろいろなご意見を聞きながら、1,300人ほどの皆さんとの直接対話の中からマニフェストを作成したということが、ある程度一定の評価をいただいたのではないかと思っております。私としては、この優秀賞をいただくといっても、以前このローカルマニフェスト推進地方議員連盟の役員をしておりましたので、審査委員には入っておりませんでしたけれども、運営するサイドにおりましたので、どちらかと言うと非常に身内的な感じがあったので、私からはこれに応募はしませんでした。他薦という形で応募していただいて「いいですか。」ということだったので、出していただくということに対しては「是非お願いします。」ということで出していただいたものでございます。それが結果として、2千数百件の中から、自治体の首長さんたちの中で5名だけが優秀賞として選ばれたということで聞いておりますので、この5名に入れたというのは非常に名誉なことだと思っております。マニフェスト自体に対しては、作ったから評価されるべきものではなくて、策定過程、それを実行していく過程というのが非常に重要であります。選挙の際にお約束をした、マニフェストの政策がいかにして実現をしていくのか。今、総合計画の策定についても私のマニフェストに掲げたんですけれども、これも住民参加の手法を取りながら、多くの皆さんの意見を反映させながら実行していくことで価値があると思いますので、今後もマニフェストの作成過程だけでなく、実行過程においても、より多く市民の皆さんからご意見をいただく形で進めてまいりたいと思いますし、中には修正をすべき課題、時点修正等々も、策定をする時に想定していなかったものがあると思います。そういう意味では、中間評価というものが重要だと思っておりまして、これは客観的に評価されるべきものであろうと思います。そういう意味では、熊本青年会議所さんの方でローカルマニフェストの検証の大会を11月ごろに開催されるということで、秘書課の方にお話があっていて、今、日程調整をしているということでございますので、そちらに参加をして、それらの結果も例えばホームページで公表したり、そういったことで市民の皆さんに出来るだけ共有をしていただいて、これからも掲げた政策をしっかり実現できるように取り組んでまいりたいと考えおります。

【質疑応答:市電の運賃値上げについて】

【記者】今回の議会で、市電の運賃の値上げの条例案も可決されましたけれども、今後どのように市民に対して周知をし、理解を求めていかれますか。

 

【市長】市電の値上げについては、今回可決をいただいたところでございます。来年の2月1日から値上げということでの議案を上げさせていただいたところでございますが、周知については、これから交通局の中でしっかり、料金が改定されるということを利用されている方々に対しては当然お知らせするとともに、広く皆さん方にご理解をいただけるように努力してまいりたいと考えております。

 

【記者】値上げの必要性について、改めてご認識をお伺いしたいのですが。

 

【市長】議会で答弁をさせていただいたところでございますけれども、これまで交通事業の方も赤字ということで、一般財源からの繰り出しを行って、財政を立て直してきたということでございます。地方公営企業法に基づく公営企業業ということで考えましても、しっかりとした運賃で安定的に経営をしていく必要があると思いましたので、この20円の値上げというのは、毎日利用される方々にとっては大変ご負担をおかけすることでありますので、何卒経営安定についてご理解をいただきたいということと、今後この値上げによってある程度の経営の安定が出来ましたら、利便性の向上ですとか、一部の方々が座れないとか、乗れないで電停で積み残しが出るということもございますので、こういったことも少しずつ改善をしながら、利用者の皆さん方の利便性アップのために取り組んでまいりたいと考えております。
 それと関連して、市電の事故が起こりまして大変ご迷惑をおかけしました。私の方で電車の事故に関しては、常に気を付けるように言っておりますけれども、大型トラックとの接触事故の経緯については、県警あたりの取り調べもあっていて調査中ということでございますので、これから原因ははっきりすると思いますが、今後このような事故が起こらないように、運行する交通局の方には注意を徹底するということはもちろんのことでございますが、軌道敷内に入ろうとされるお車については、右折する時に後ろから来ている電車に私もハッとすることはありますが、右折しようとする時に、慌てて対向車線を見て出来るだけサッと右折しようとするものですから、慣れていない方は、後ろから来ている市電に気が付かないということがかなり多いと思います。右折時の接触事故等々もご留意をいただきたいということで。私も交通局の方に就任後に出向いて、職員への激励と共に実態もいろいろ聞いてみたんですが、電車にはドライブレコーダーを付けておりますので、これで車の方が侵入してこられて、追突が避けられなかったというようなケースが結構ございます。そういったケースも注意していただくように是非お願いをしたいと思います。それともう一つは、事故が起こって運休をした場合に、電停で待っている方への情報提供が非常に難しいということがございますので、例えば消防で使っているようなメールシステムを使ってお知らせをするようにするとか、あるいはツイッターあたりが学生さんには非常に使っておられる方がいらっしゃるということで、そういうところで知らせると非常に早く伝わるということでもございますので、情報提供の在り方についても交通局の方に指示をさせていただいたところでございますので、安全面と今後の運行の利便性の向上、この両方についてしっかり努めてまいりたいと考えております。

【質疑応答:シルバーウィーク中の主要観光地の状況について】

【記者】先ほどシルバーウィークの観光者の数字の発表がありましたけれども、熊本城が5万6千人で多いんですけれども、その他が少ないということもあって、熊本城頼みというのが相変わらずだと思いますけれども、それ以外の観光振興と、熊本城がこれだけたくさんの方がいらっしゃるのに、桜町が3年間何もない状況なります。その辺の賑わいの創出をどのようにお考えですか。

 

【市長】トリップアドバイザーさんの方で3年連続1位をいただいたということで、熊本城の集客力というのは、本県全体の観光にとっても極めて高いものがあると思います。そこから先に繋がるようなストーリー性を作っていくことが重要だということで、私も議会でもいろいろ答弁をさせていただいて、西南戦争と日本赤十字社であるとか、夏目漱石が今話題でもあって、来年が没後120年ということでもありますから、こういったことについても、ゆかりの地を歴史性と共に、ただ単に建物があるところに行くというよりも、後ろにあるストーリーをきちんと繋げていくことで、他の観光資源に波及をしていくようなことを考えております。それからシルバーウィーク中は、実は水前寺成就園については増えておりまして、確かに数としては熊本城と比較するとかなり少ないということになりますけれども、全体を通して見ると、少しずつ以前と比べるとかなり回復傾向にあると思います。そもそもあるところの魅力を向上させるために、外国の方あたりからの視点を伺って、これから海外の方の旅行客も増加することが見込まれておりますので、例えば留学生から熊本の観光の魅力を引き出すためにはどういう工夫をしたらいいのかとか、そういったことを聞くように、観光の担当セクションとも話をしているところでございます。具体的に直接そういう事業をやっているということではないですけれども、自分が住んでいる目というよりは、客観的な目で、観光地としての魅力をアップさせるためのいろいろな気づかない点を発見していくことが、今後非常に重要かなと思っています。

 

【記者】3年間桜町の空いた期間については。

 

【市長】桜町自体は再開発ということでありますけれども、桜町地区にこれまで観光客の方が交通センターに行かれていたかと言うと、移動手段としてはあったかもしれませんけれども、そこでショッピングということにはなかなか無かった部分があるのではないかと思います。ですから、この期間は今後は仮バスターミナルということでございますから、これから解体して新しい再開発ビルというものが建っていくということで、期待感を持っていただけるように、完成する姿がだんだん見えてくるということは重要なことかなと思っております。それと同時に、城下町である上通り・下通り・新市街、こういった商店街に人が流れるような取り組みを、商店街の皆さん方ともいろいろと知恵を出し合いながら工夫していきたいと考えております。

 

【記者】これまでは、通町に比べるとショッピングでの人の流れは少なかったとお感じになられていますか。

 

【市長】そうですね。人の流れが多かったら、もっといろいろなお店が立地をしていたり、出店もあったのではないかと思いますので。そういう意味では、これから再開発をすることによって、新たなお客さんを呼び込む力が出てくるのではないかと思っておりますので、観光客の方にも楽しんでもらえるような再開発事業に出来るように、熊本市としても一生懸命取り組んでいきたいと思います。また、シンボルロードということで、かなり広いエリアがこれから3年後以降には出てくるということでございますので、ここら辺の整備についても、協議会等々でお話をしているところでありますが、この辺の魅力向上も熊本城と一体となるという意味では非常に重要だなと思っております。

【質疑応答:ラグビーワールドカップについて】

【記者】ラグビーワールドカップで、初戦の南アフリカ戦で歴史的な勝利を挙げたということで一気に注目が高まって、熊本でも高まっていますが、4年後熊本も会場に一つになっていますけれども、今後これを活かすというか、盛り上げなどで何か考えていらっしゃることはありますか。

 

【市長】この前パブリックビューイングがあったということで、私も明日のパブリックビューイングに行こうと思っております。ラグビーのワールドカップというのは、非常に長い期間開催されるということもあって、試合と試合との間も長いものですから、その間旅行という形で、今回のイングランド大会においてもホテルは全く取れないような状況だと聞いておりますし、よその国でホテルを取って試合に向かわれるという方もいらっしゃると聞いておりますので、熊本として宿泊の状況、観光地との連携、こういったものがどういうふうに滞在型のスポーツ観戦ということで課題があるのかということを、県と一緒に実行委員会を作っておりますので、その中で探っていきたいと思っております。これは熊本だけで完結する話ではなくて、他の試合の開催地であります九州で言うと、福岡・大分、この3県が開催地となりますが、こことの連携というのが非常に重要だと思っております。オール九州でワールドカップに来られた方の受け皿となれるように。熊本だけが良くて、大分だけが良くて、福岡だけが良くてというのではなく、開催地として応募していたけれども漏れた長崎ですとか、宮崎・鹿児島・佐賀・沖縄、そういった地域にも波及効果が出るような形で出来ないかということで、例えば九州市長会でありますとか、そういった場面の中で3県が連携をしながら考えていくべきではないかと思っているところです。それから、ラグビーだけでなく、同時に熊本は世界女子ハンドボール選手権大会があるということもありますので、ハンドボールの選手の皆さん、あるいはハンドボールについても関心を持っていただけるように同時に取り組んでいきたいと考えております。今度、確か表敬でハンドボールの選手の方も来られるということも伺っておりますので、もし正式に決まりましたら広報課を通じてお知らせをさせていただくと思いますが、そういった選手の方々との交流も踏まえて、ラグビー、ハンドボール、それぞれMICEのイベントの一つでございますので、しっかり受け皿づくりに取り組んでまいりたいと思っております。

【質疑応答:花畑別館の取り壊しについて】

【記者】改めて、花畑別館の取り壊しの方針を示された理由について教えてください。

 

【市長】非常に歴史的な建築物ということでありますが、非常に老朽化が進んでいて、あれをそのまま維持するだけでも20億円以上のお金がかかってしまうということが、今概算ですけれども出てきたということで、これはそのまま保存をするということは難しいということで、解体の方針を打ち出したということでございます。実は、私も先日スタッフの皆さんと一緒に花畑別館を見て回ったんですが、かなり中の老朽化がすさまじい状況で進んでいるということでございまして、これはなかなか修復という意味で維持をしていくのは難しいなというのが、私も中を見て回って特に感じたところでございます。歴史が長い分、増築とか、建て増しとか、随分いろいろな変更がなされているものですから、実は建てた当初の姿ということではないという状態です。3階建てだったところに4階を後から上乗せをしている。それから、壁面についても全面的に改修をされて、新たな方法で壁面も改修をされている。それから、中の部分も昔のタイルも全部上から塗ってあったりして、ほぼ当時の姿を忠実に残してあるという状態ではないということで、傷んでいる部分も多いものですから。山田守という一流の建築家の方が残された建築物の1つとして、これまで長い期間にわたって熊本に存在をしてきたという歴史と、いろいろな思い出を含めて記憶に残すということの方が価値があるのではないかと考えましたので、そういう方向でこれから取り組んでいくということになろうかと思います。例えばビデオで残すのか、それとも資料として残すのかということについては、今後いろいろと議論をしながら検討してまいりたいと考えております。

【質疑応答:総合戦略の策定について】

【記者】地方創生の関係ですけれども、熊本市版の総合戦略が10月末ではなく、おそらく年度内の策定だと思いますけれども、交付金が上乗せで10月末ですと出るかと思いますけれども、そこを目指されずに年度内を目指される理由と、総合戦略の基本的な目標とか、どういった方向性になるのか教えていただければと思います。

 

【市長】「まち・ひと・しごと創生総合戦略」ということを考えた時に、当然交付金目当てで出来るだけ早くということは、それが叶うのであればそうしたいところではありますが、国からの交付金を得るために「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を作るということではないということをはっきりさせておきたいということです。そのことよりも、現在、総合計画ということで、これからの新しい熊本市の方向性を決めていく中で、その中の特に重点的な政策として「まち・ひと・しごと創生総合戦略」というものを位置付けたいということで、じっくり構えて、年度内に他の総合計画、あるいは人口ビジョンも含めた様々な計画ときちんとリンクするような形でないと、本当の意味で活きていかないのではないかということ今考えているところでございます。ですから、それをさらに評価していただいたうえで、それらの中に掲げている事業が「これは素晴らしい事業だ」ということで財政的なインセンティブを与えていただけるということであれば、それは是非ともお願いしたいということになりますが、まずはそこの計画を作るにあたっては、腰を落ち着けてやりたいと思います。この中の目標の中で特に「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は、ポイントとして人口減少にいかに対応できる社会を作っていくかということで、そのために何を重点的になすべきかということを、この中で特出しをしていくことになろうかと思います。ですから総合計画とは別に、総合戦略の中では人口減少に対応すること、それから人口減少にあっても地域のコミュニティがしっかりと根付くようにすることで、人口減少、あるいは少子化社会にも対応できる社会をどうやって作るかというところにポイントを置いているということでございます。

 

(終了)

 

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