平成29年6月23日 第2回定例会後市長記者会見
【市長発表:第2回定例会を終えて】 | 市長記者会見の様子 |
本日は、第2回定例会を終えたことへの所感を述べさせていただいた後、4点のご報告とお知らせがございます。
まず、今定例会に提出いたしました予算案並びに条例案につきましては、議会において慎重にご審議いただきました結果、原案どおりすべて可決いただきました。
特に、震災からの復旧・復興関連予算として、今回9事業約24億6千万円をご承認いただきました。これにより被災された方々の生活再建や公共施設等の本格的な復旧がより一層進むものと考えております。
また、一般質問では、震災からの復旧の現状や今後の見通しをはじめ、新病院の建設、復興基金の迅速な活用、復旧中の熊本城の利活用等、震災からの復旧・復興に関するものを中心に幅広いご質問をいただきました。
また、安心安全なまちづくりに向けたものとして、4月の災害対処実動訓練での成果や、弾道ミサイルを想定した避難訓練の実施のほか、生活道路等の整備、さらには道路の空洞化への対応に関するご質問があり、このことについては先月発生しました震災で被災した家屋の倒壊も含め、梅雨の時期にも入っておりますので、2次被害を出さないよう慎重かつ迅速な防止対策の実施に努めてまいります。
その他の主なものでは、JT跡地の利活用や熊本市営競輪場のあり方、市役所改革の具体的な取り組み、さらには地域担当職員を活かす仕組みづくり等、将来のまちづくりに向けたものなど、喫緊の課題について、本市の方針を問うご質問をいただきました。
これらについても、議会はもとより市民の皆様へ進捗状況をご説明していくとともに、幅広いご意見を伺いながら、慎重かつ丁寧に進めてまいります。
また、常任委員会においては、市電の延伸について自衛隊ルートを優先して検討を進める方針をお示しいたしましたほか、白川公園内複合施設や桜町・花畑地区のオープンスペースデザイン(案)の詳細についてもご説明させていただいたところです。
今議会でいただきましたご意見・要望については真摯に受け止め、今後の市政運営に活かしてまいりたいと考えております。
定例会を終えての所感は以上でございます。
【市長発表:伴走型住まい確保支援事業の開始について】
それでは、ご報告の1点目、以前からご案内しておりました「伴走型住まい確保支援事業」について、来月1日から事業を開始しますのでご報告させていただきます。 | 市長記者会見の様子 |
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これは、プレハブやみなし仮設等の応急仮設住宅等に入居される方々について、2年間の供与期間が満了する前に、個別の状況に寄り添い、まさに「伴走」しながら、恒久的な住宅の確保に向けた支援を行っていくものです。
具体的には、民間賃貸住宅や公営住宅など、各世帯の希望を踏まえながら、物件のマッチング、入居手続きの支援などを行っていくこととしており、ご自身で住まいの再建が難しい方などに対しては、必要に応じて関係機関へ繋ぐなど、生活再建の支援を行ってまいります。
本事業の対象は約4,000世帯を想定しているところですが、来年度上半期には、そのうち約2,500世帯の方々が、住宅の供与期間の満了を迎えます。
このため、本年度はそれらの方々が、円滑に住まい再建の目途をつけられるよう、迅速かつ重点的に支援してまいります。
【市長発表:エアコンの全中学校への設置完了について】
続きまして、エアコンの全中学校への設置完了についてご報告させていただきます。
小・中学校へのエアコン設置については、私のマニフェストにも掲げておりますとおり、教育環境の整備を進めていく上で極めて優先度の高い課題として取組んできたところであり、この度、全ての中学校の普通教室への設置が5月末に完了し、6月15日から運用を開始いたしました。また、震災に伴い一時避難所である体育館に設置しておりましたエアコンを利活用して、当初予定には無かった理科室へも設置したところでございます。
なお、今回設置しましたエアコンには、1校につき1ヶ所、発電機能を備えたもの(室外機)を設置しており、停電時でもガスの供給があれば、4教室分の空調が確保できるほか、専用のコンセントを使用することで災害時の避難所としての最低限の電力の確保が可能となっております。
今回のエアコン設置により、中学生の皆さんがこれまでよりもさらに学習に集中し、充実した学校生活を送ってくれるものと期待しております。
【市長発表:ラグビー国際テストマッチ(6/10(土)開催)について】
続きまして、6/10(土)に、えがお健康スタジアムで開催されました、ラグビー日本代表
対 ルーマニア代表の「国際テストマッチ」についてご報告させていただきます。
当日は天候にも恵まれ、多くの方々にご来場いただき、大きな事故もなく無事に開催されました。改めて関係者をはじめ市民の皆様に心より感謝申し上げます。
当日の来場者数は、主催の日本ラグビーフットボール協会によりますと、18,585人、これまでえがお健康スタジアムで開催されたラグビーの試合においては最高の人数となりました。また、試合は、33対21で日本代表チームが勝利したことで大いに盛り上がり、2019年の本大会に向け弾みがついたものと考えております。
その一方で、今回の国際大会運営を通じ、試合前後の交通アクセス等、今後改善すべき課題もいくつか見つかりました。今後検証を行い、ワールドカップ本番では、熊本市民・県民の皆様に喜んでいただける大会にすることはもとより、万全の体制で世界各国からのお客様を迎えし、熊本を世界へ発信してまいりたいと考えております。
【市長発表:「あなたが創るくまもと 復興ミーティング‘17夏」の開催について】 | 市長記者会見の様子 |
最後にお知らせが1点ございます。
市民の皆様と一緒に熊本地震を振り返りながら、これからの復興まちづくりについて考える、「あなたが創るくまもと 復興ミーティング ’17」を7月22日に開催いたします。今年度の復興ミーティングは、年間を通して課題を共有し、解決策を考えるとともに、発案された“事業プラン”を、翌年度に事業化したいと考えております。
前回、5月27日に開催したミーティングの中で参加者から出された、地域力を高めていくために「変えていきたいこと」に関するアイデアを、どうすれば実現できるか、現在検討を進めているところでございます。
今回のミーティングでは、市執行部が検討したその事業プランを、実際に地域で活用するという視点で意見や提案を出していただき、より良いプランにしていきたいと考えております。ぜひ、多くの方々に復興ミーティングにご参加いただき、様々な視点からたくさんの「地域発」アイデアを出していただきたいと思います。なお、前回に引き続き、私も参加する予定です。私からは以上でございます。
【質疑応答:伴走型住まい確保支援事業の開始について-1】 | 市長記者会見の様子 |
【記者】伴走型住まい確保支援事業についてなんですけど、対象世帯があと1,500世帯ほど残ると思うんですけど、これについては来年度以降とかに対応されるような形になってくるんでしょうか。
【市長】全体としては、最初にお示ししましたとおり、この2,500世帯を重点的に行っていく。それはなぜかと言いますと、平成30年の上半期に期限が来てしまうということですので、当然これらの世帯について重点的に支援を行っていくことで、みなし仮設や仮設住宅であるとかこういったところから恒久的な住まいへの移転を促進して、できるだけその入居期限を延長しないでもいい住まいが確保できるようにしようということが、まずプライオリティ(優先事項)でトップだということです。残りの世帯の皆さんについても、当然この重点は2,500世帯ということでありますが、残りが重点的じゃないから支援しないということではなくて、同じようにフォローしていくということでありますが、急ぐのは特にこの7月1日から始める中でこの2,500世帯になってくるということでありますが、いずれにしても災害救助法の適用期間がやはり2年間ということであります。来年4月以降、住宅供与の期間満了となる世帯が次々に段階的に発生していくということでありますので、そういう皆さん方について重点的に支援を行って、今年度中に住まい再建の目途を付けていただくということを目標にしているということでございます。4,000世帯ありますけれども様々なニーズがあると思うんですよね。ですからそういうことをきめ細やかにお聞きしながら、例えば違う住宅を確保されるという方もいらっしゃるでしょうし、例えば市営住宅を希望される方はそういうところへマッチングということにもなりますでしょうし、それからある程度この伴走型の事業についても専門的なノウハウを有する方々にお願いするということになっておりますので、そういう意味ではこういう4,000世帯というものについては、それぞれ各仮設住宅であるとかみなし仮設を訪問した地域支え合いセンターの担当職員、看護師であるとか、こういった訪問活動の中で聞き取りで出てきた世帯でございますので、ここについては重点的にやっていくということで、4,000世帯皆さんがやはり一日も早く仮設から恒久的な住まいに移っていただくということを目標にしているということです。
【記者】伴走型についてなんですけれど、こういうふうに住居を確保していくということなんですけど、仮設住宅自体の入居期限については2年というのがあると思うんですけれど、それに追いつかなかった場合はそういう延長とかも考えられるんですか。
【市長】延長については、蒲島知事も県から国に対して要望していくということで、いろいろなところで記者会見や議会でもご発言なさっていると伺っています。私たちとしても基本的には延長する前に皆さんが恒久的な住宅に移っていただくことが一番望ましいというふうに思っておりますので、当然そこを重点にしていく。延長は当然やむを得ない様々な事情があります。私も実際に仮設住宅にお邪魔してお話を聞いたら、自分は6月から入居したんだけれども家が出来上がるのが来年の8月になると、例えば2ヶ月分とかこういうところはみてくれないのかというようなお話もあって、そういったところは柔軟に取り組んでいきたいというようなことは私から申し上げましたが、それはやはり災害救助法の適用主体である県が国と協議をしながらご判断いただくことになるというふうに思います。ですから、あくまでもこれは2年間の中で、できるだけ多くの方にこの仮設住宅や仮の住まいから恒久的な住まいへの移っていただく、1件でも多くということで考えておりますから、当然それぞれの個別の事情によってそういう何らかの延長とかが必要な世帯については、県と協議しながら延長についても考えていくということになりますので、そこは柔軟に対応していきたいというふうに思っています。ただ東日本大震災でもそうですが、今まだ仮設住宅にお住まいの方が多数いらっしゃるようで、仮の住まいの状態がずっと続くというのはやはり生活再建の面から見ても好ましくないことでありますので、状況をとにかく整えて復興住宅等々もこれから整備していく方針でございますけれども、できる限り本当にこの2年という中で再建ができれば一番望ましいと思っているというのが私の考え方だということです。
【質疑応答:熊本市営競輪場のあり方について―1】
【記者】別件で、先ほどもおっしゃられたんですけど、競輪事業について第2回定例会の一般質問でも議員から質問があったと思うんですけれども、改めて今後のあり方、7月に検討委員会を立ち上げられるご予定ということなんですけど、改めて市長のお考えを伺えたらと思うんですが。
【市長】競輪事業については、今競輪場自体が被災して、他の自治体の競輪場をお借りして競輪を開催させていただいている、いわゆる借場開催という形でありますけれども、こういうことで非常にご迷惑も掛けていますし、ご協力もいただいています。実際に競輪場の今の状況を見てみますと、被災状況が非常に深刻であるということ、これを復旧するためにはやはりかなりの費用がかかるということが今想定されていますので、そういったものを当然復旧も色々なやり方があるとは思いますけれども、様々な角度から検討していただいて、ただ単に被災したから廃止するんだとかそういうことではなくて、競輪の事業自体も全国的にファンの方が減っているとかそういったような状況の中でありますけれども、今後の将来像というのをしっかり見据えながら、そして財政には一定的に寄与している事業でもありますし、また雇用の問題でありますとか、それから競輪は公営のギャンブルということではありますけれども、競輪場自体は若い自転車競技をする選手たちの練習する場にもなっています。ですから、どの程度補修をすれば良いのかとか、そういった競技の面と整合を取りながら、今年度検討員会の中でいろいろなご意見をいただいて、多角的に見ていただいた上で、最終的に我々としてどうするかということを判断していきたいというふうに思っています。
【質疑応答:市電の脱線事故への今後の対応について】
【記者】一昨日の夜に市電が脱線事故をして、3年前にも同様の事故があったということで、ただ点検はかなり定期的にやられているようだとは思うんですけれども、なかなかこうやって防ぐことが難しいのかなという状況もある中で、今後の対応、市民の方々約3,700人に影響が出ていたと思うので、今後どうされていくかということ。
【市長】市民の足として大変皆様にご利用していただいています熊本市電が、一昨日の夜ちょうど帰宅される時間帯に脱線事故を起こしてしまったということで、本当にご利用していただいている皆様をはじめ市民の皆様にご迷惑をおかけしましたことを、心からお詫びを申し上げたいと思います。そしてまた市電のこの脱線の原因についてですけれども、既に報道等でも出されていますけれども、ちょうど線路のこの切り替え、車庫に入るところのこの切り替えのバネが破断したものでございまして、これも交換周期は2年ということで、平成26年に交換し、次回の交換を平成28年6月というふうに実はしていたということでありましたけれども、熊本地震の復旧作業に追われまして交換時期を逸してしまったということで、チェック体制も含めて非常に問題があったというふうに思っております。そういうことで、今後この再発防止に努めるために、チェックをより一層行い、またこのパーツの交換であるとか、そういった設備の点検、こうしたものを重点的にやっていく、それから今後10年間の長期の保線作業補修スケジュールというものをきちんと策定しまして、2年ごとにバネ交換の年を記載し、間違いなく確実にそういったものを行って、今回のような事故を未然に防ぐという体制を取っていきたいというふうに考えております。あと点検をもっと重点化していかなきゃいけないということでありますので、ポイントの定期点検とかチェックシートとかいろんなことも記録をしっかり確認する等々、十分こういう脱線事故に繋がらないようにしたいというふうに思います。それからどうしても復旧に九州運輸局をはじめ国土交通省等々との確認がいります。現場の保全をしなければいけないとかそういうことがありまして、なかなかこの脱線してしまった場合に、その後今回折り返し運転はそれぞれやったんですけれども、残念ながらその復旧までかなり時間がかかるということがありますので、今回ツイッターでお知らせしたりホームページにお知らせしたり、そういう乗客の皆さんにもご迷惑をかけたことをお知らせしましたけれども、ちょうど新幹線もその時架線の事故等で停電していたこともあって、たまたまタイミングも非常に悪くて夜中まで復旧がかかってしまったということもありましたので、そういう住民の皆さんへお知らせする体制もこれから十分整えていかなければいけないとこのように考えております。本当に申し訳ありませんでした。
【質疑応答:事務ミスの件数が減らないことへの受け止めと今後の対応について】
【記者】事務処理ミスなどの件でお伺いしたいんですけれども、今週に入ってからも生活保護関連資料の誤送付があったり、また個人情報が入ったカバンを盗まれるというような事案の発表がありまして、幸いにも現時点で個人情報が悪用されたということはないということなんですけれども、大きな問題に発展してもおかしくない事案かと思われます。誤送付の件については、今週月曜の発表だったんですけども3月に発生したものということで、公表が遅れた理由の一つとして、生活保護費の誤支給の総点検作業に追われたという理由もあるようで、かなり悪循環になっているのかなというようにも感じました。同じようなミスを繰り返さないようにということで、ホームページでミスを公開するようにしてちょうど2年ほどが経過したかと思うんですけれども、数字で見れば依然としてちょっと減っているようには感じられないんですけれども、その点に関してどのように受け止められているかということと、今後どう対応していくべきかということをお願いします。
【市長】まず事務処理ミスに関しては、本当に正確を期さなければならない行政の様々な手続き、こうしたものについて市役所の仕事の進め方でありますとか、あり方に対して市民の皆さんから不信感を抱かれたり、あるいは信用を失墜することに繋がる問題ということで、大変重く受け止めております。2年前から私が市長に就任してすぐ、この事務処理ミスの防止ということもありまして、各所属で事務処理の手順であるとか、チェック体制、点検、確認を行ってきたところです。職場内の研修によって一定程度職員の意識向上であるとか、あるいは業務に関する知識の向上からミスを防ぐというようなことに繋がってきたというふうには思っております。ただそれでも事務処理ミスがまだ発生している状況だということでありますので、昨年地震があったということはありますけれども、平成28年度の事務処理ミスというのは、前年度からは7件減少しているということ、重大ミス、要は報道発表ですぐ皆さんにお知らせするというような重大ミスというのは、前年度の36件からすれば半減はしているということではあるんですけれども、他のミスは横ばいで推移しているということで、こういった特に生活保護関係は、抱えている件数が非常に多い、それから事務処理が非常に煩雑であるということ、これは国の法定受託事務ということにはなりますけれども、しかしやはりそういう様々なことがございまして、なかなかこの生活保護費の部分に関してもミスが減らないという状況があります。そういうことから、総点検を一回実施しまして、今回新しい福祉系のシステムへの移行作業が行われて、その中でも新たにミスが見つかったということで、過去のものも一定程度発見したということでございます。これらのミスはやはりチェックを徹底することで防ぐことができたものなんですね。だから、そういう意味ではミスは誰でも起こり得るということを常に意識しながら、そのことが重大な問題に繋がらないようにするために、私たちは常に真摯にミスを隠さないで向き合っていく、そして本当に辛いことではありますけれども、いち早く市民の皆さんに迷惑を掛けないためにも、早く報道等々を通じてホームページでも公開しているように報告することが重要だというふうに思っておりますので、昨年度総務局の行政管理部長をリーダーとするチーム(事務処理検証チーム)を立ち上げておりまして、複数回ミスを起こした所属、あるいは早急な改善が必要と思われる所属など 8つの所属については、平成28年11月4日から平成29年2月16日までの間、直接訪問して事務処理の手順だとかチェック体制、それから職員の意識が十分かということで、第三者の視点で点検を行ったということでございます。その中で所属から例えば作業に集中できるスペースであるとか、それが確保できていない、あるいは職場環境を改善するようなそういった声といったのもありまして、例えば事務処理ミスにはそういうチェックであるとかその作業であるとか、そういったものに集中できない、ある意味ではこう散らかったというか雑然とした職場環境も影響しているということが少し分かってきたということでございます。そこでまずそういう職場環境を改善する必要があるということで、今年度執務室内の本当に基本的なことなんですけれども、整理整頓を行ってレイアウトを見直したり、職場の片付け活動というのを実施していく、それからミスを予見する力を向上するために、外部講師を招いて職員研修をするということも予定をしているところでございます。いずれにしても、こういうミスが起こらないように全力を挙げてこれからもその要因を分析して対策をきちんとひとつずつ打っていって、今横ばいと言いましたけれども、これが1件でも多く減らせるように、もちろんゼロというのが基本でありますけれども、そういう体制を取っていきたいというふうに考えております。
【質疑応答:市電の延伸及び通町筋電停の整備について】
【記者】今回の市議会にも出ましたけれども、市電の延線であったりとか、あとは電停の整備といったものも話題に出ておりまして、かなり関心事かとは思うんですよね。改めて今後の延伸だったりの進め方というのは、市はもちろん県レベルとか、そういった話し合いだったり連携とかはされていくのでしょうか。
【市長】市電の延伸につきましては、昨日県議会の特別委員会でもいろいろと議論が出たということで、ニュース報道で私も知ったんですけれども、報道と内容を確認しましたら少し違っていたと言いますか、全く連携が取れていないというような感じの報道でありましたが、実際には我々から熊本県にも当然市議会に報告した後で、そういう報告をさせていただいているということでありますが、こういうやはり都市圏の交通問題、当然事業主体は本市が中心になって進めていくことではありますけれども、大きな関心を持っていただいていることでありまして、都市圏の都市交通マスタープランを作るという作業の中では、当然県を中心に、また各都市圏の自治体が一緒に入りながら道路整備、あるいはそういう公共交通網の整備ということで今進めてきているところです。確かに、もっと連携を深めなければいけないという点では、昨日報道もあったご指摘の通りだと思いますので、今朝実はああいう報道も受けて本当にどうだったのかという事実関係も含めて確認させていただきましたけれども、より連携を深めるように、そして市民の皆さんにも、今回委員会の方にご提案というか今の状況をご報告させていただきましたけれども、今後こういう公共交通については様々な市民の皆さんのご意見をいただく機会も作りながら、また市議会とも協議しながらこの案を固めていきたいと考えているところです。
【質疑応答:熊本市営競輪場のあり方について―2】
| 市長記者会見の様子 |
【記者】競輪場のことなんですけれども、修理には相当お金がかかるということと、それから建て替えは現状では難しいというお話も聞くんですけれども、実際のところ市としてはやはり閉鎖という方向に行くんでしょうか。
【市長】先ほどご説明申し上げたとおり、閉鎖ありきだとか継続ありきだとかということではなくて、専門家の皆さんに入っていただいて検討いただくプロジェクトを作って、今回検討いただくことにしていますので、そういう意味ではそれらのご意見を踏まえて、本市としての方針を決定していくことになります。
【記者】事実上競輪場の利益を市の方に繰り出しするということが、だんだん金額も減ってきているということもありまして、競輪場の被災状況がちょっと厳しいと、見積もりでは25億円以上もかかるような話ですけれども、そうすると実質的にはその会計上は難しいんじゃないかなと私はちょっと思ったんですが、専門家も多分そういうふうなお考えもお持ちだろうと思うんですけれども、それでもやはりそういうことが言えるのでは。
【市長】当然そういう全体的な面を含めて、あらゆるデータを出して見てみないと分かりませんので、要は復旧でも例えばどこまで復旧すればこのくらいの費用なのか、あるいは全面的に復旧するんだったらこのくらい掛かるとか、物理的に難しいのか、それからあとは市の一般会計への繰り出しですね。この辺りに関しても実は少し増えているような状況で、実は他場で開催させていただいていることもありまして、そういうことで増えているという状況もあります。そういう全体の状況を細かに見て、例えばそういう公認会計士さんや専門のシンクタンクの方、大学の研究者の方、施行している全国のそういう組合であったり、そういった方々の意見も踏まえながら一定程度検討がなされていくと思いますので、その結論を待ってまた検討したいと思っています。今直ちにあそこの場所で競輪を開催することができないものですから、本当に他の久留米市さんや小倉市であったり、借場開催しているような状況で、大変協力いただいているということでありますので、そういった協力の声にも応えられるようにしっかり早く検討していきたいというふうに考えています。
【記者】結論としては今年度中にお出しになるということでよろしいですか。
【市長】やはりある程度は早く出さないといけないというふうに思います。当然予算措置も含めて競輪場の経営状況も含めてですけど、復旧を急ぐ声もやはりありますので、そういったことも含めて考えますと、できるだけ早く出したいというふうには思っています。ただ検討委員会の結論がどのくらいまでかかるかということもありますので、そこはしっかりとした検討をしていただくことがまずは重要かというふうに思っております。その間、まず練習では若い競輪選手の方もそうでしょうけれども、高校生たちの自転車部の方々が練習したりということで、活用は一応一部バンクを補修して、なんとか今できているという状態ではありますけれども、今後はそういう状況が中途半端にならないように、できるだけ早く結論を出していきたいと思っております。
【質疑応答:公共施設への携帯電話防止装置の導入について】
【記者】先日県が県立劇場に携帯防止装置を設置するということを発表して、市もこれからホールだったり、いろんな公共施設、講演に使うような施設の復旧があるんですが、まだ予算措置というのは今日議会が終わったばっかりでこういった質問が時期がいいのかどうかですけど、市長はどのように思われますか。
【市長】私自身は特にいろいろな式典であったり、それから県立劇場は特にクラッシックコンサートであったりというような場では、携帯が鳴るとかということで非常に迷惑が掛かるということがあります。これはうっかりということもありますので、ああいう装置を付けられるということは、私は非常に好ましいと思っていますので、本市としてもできれば導入するという方向で検討させたいというふうに思っています。市民会館も来年からリニューアルしてオープンするということでもあります。実は私個人的に関心を持ちましたので、県立劇場に聞いてみました。コストも含めてそこまで莫大なお金が掛かるようなものではないということがある程度分かりましたので、まだ担当部局とは私自身は話しをしておりません。今記者会見でいきなり言ったのでびっくりしたかもしれませんけれども、そういうことは進めていくべきだというのが基本的な考え方です。ただ、私がこういうのを進めていくことに対してどう思いますかとツイッターで問いかけたところ、賛成というのがほとんどなんですけれども、やはり防災上、例えば災害が起こった時にどうするのか、例えば緊急地震速報とかこういったものが受信できないじゃないかということですので、そういったことの対応も含めて、実は県立劇場が先進的に今検討されているようです。主催者がその装置を使ってある意味では妨害電波みたいな形で携帯が使えないようにするということで、承諾されればそうするし、別に多少携帯が鳴っても構わないというようなものであればそういうふうにする。それで、それは館内放送で十分非常災害時においては対応できるんじゃないかということで、全国的にもそういった導入が進んでいるということでもありますので、全国の状況等々も十分調査した上で、それから災害時というのはやはり我々非常に気にしておかなければならないというふうに思いますので、そういったことも踏まえながら、導入検討も考えるべきだろうというふうに思っております。今後は事務方とも打ち合わせしながら、県あるいは他の自治体のホール、こういったものの状況も見ながら検討させたいと考えています。
【質疑応答:伴走型住まい確保支援事業の開始について-2】
【記者】先ほどの質問でもあったんですが、みなし仮設の入居期限が来年で期限を迎えるんですが、基本的にはあれは災害救助法で県知事の権限を持って国と交渉するということが基本なんですけれど、大体国の予算編成を考えるとそろそろ判断の時期に迫っているかと思いますが、基礎自治体を持つ熊本市が一番被災者がいる、しかも仮設住宅をかなり回られてそれなりの感触もあると思うんですが、基礎自治体の長としては県にどのような要望をしていこうと思っておられますか。
【市長】県へは当然我々が現場で聞いた状況というのは全部お伝えしておりますし、それからいろいろなニーズ調査についても、県からもいろんなお話しをいただいていますので、そういったことを踏まえて県としては国に交渉されると思います。例えば熊本市内も今後例えば復興住宅が完成するまでの間随分時間が掛かる、場所の問題も含めて色々と今取り組んでいますけれども、そういう時間が掛かるということを考えますと、やはり一定程度そういう猶予と言いますか、法の範囲を例えば少し適用を柔軟に考えていただくということは、国に是非お願いしたいと思っていまして、そういったことは県にも本市の復興総室を通じて話しているということでございます。
【記者】財源的には国が財源を持つので国の判断によって変わってくるかと思いますが、これは県にも関わってくると思うんですけれど、事実上国が認めなかった場合に、その財源を措置しても例えば自立するための家を再建するけれども、4ヵ月期間が足りないとかそういう事態も想定されうると思うんですよね。そういう場合には市や県としても、何らかの支援をするというような意向であるということでしょうか。
【市長】何らかの支援と言うよりも、やはり災害救助法の中で結局2年というのが一応決められた年限ではありますけれども、他の災害を含めて考えてみても当然ある程度延長ということはされてきたわけですよね。ですからその状況を見ながら、国の熊本地震に対する災害の考え方によって決定されると思っていますので、それは自治体にとって非常に不利益な状況になる、あるいは被災者にとって不利益な状況になるとは考えてないということです。ただ、私の考え方としては、当然柔軟に延長できる部分でそれを求められる方々がいらっしゃる場合に、是非そういう対応も考えていただきたいということでありますけれども、それは県からまた国に我々からの要望も含めてですけれども申し入れていただくということで協議が今されていると思いますが、それと同時にやはり先ほどの伴走型住まい確保支援事業を7月1日から進めるというのは、一日でも早く仮の状態から早く抜け出していただくということ。ある意味では、熊本地震というのは東日本大震災とは異なって、津波の被害であるとか原子力発電所の被害であるとか、そういったこととは少し異なっている状況にあります。あと地盤の状況ついてもこれから様々な対策を講じていきますけれども、そこには例えば時間がかなり掛かるものもあるでしょうから、そういったものとできるだけ一日も早く恒久的な住まいを確保していただくためには、2年というこの期限があるんだということで、やはり皆さんがいろんな手を使って、いろんな人たちの協力を得ながら自立できる方向に向かうというのが私は望ましいと思っています。それでもやむを得ない場合に柔軟に対応していただく、これが基本的な考え方ではないかと私自身は思っています。
【質疑応答:本市におけるLGBT施策の状況について】
【記者】全く話は変わりますが、6月1日少し前なんですけれども、札幌市が政令市としては初めて性的少数者のカップルを、条例ではないんですが市の設けた制度として導入するという制度を始めましたが、熊本市で同様の取り組みをするような可能性があるのかということをお伺いしたいのですが。
【市長】今いわゆるLGBTの対応ということで各自治体がいろいろな検討をなさっている、東京であれば世田谷区であったり渋谷区であったり、そういう自治体もありますし、全国の自治体がそういう取り組みを行っておられるということがあります。本市においては、私のところにもそういう性的少数の方からの様々なご意見というのも寄せられているところでございますので、そんなに多数はないんですけれども一部そういうご意見も寄せられていますので、当然これから全国の自治体の状況を見ながら、そういう制度の必要性等々についても研究していかなければならないというふうに思っています。ただ直ちに何か制度をどうするという状況は今事務方でもまだそこまでは至っていないというところです。ただいろいろなご意見を聞いていく、そして多様な方々が住みやすい、人権問題ということも含めてですけれども、いろいろと課題としてありますので、そういった皆さん方が住みやすい状況を作っていくということは、自治体としても必要なことではないかなというふうに考えています。
【記者】制度の必要性は何かしら感じられているということですか。
【市長】今例えばそれで不利益を被る場合に、制度がきちっと機能するのかどうかというところがポイントではないかというふうに思うんですよね。ただ単にそういう何か制度を作ればいいということではなくて、実際にそういう性的マイノリティの皆さん方も含めて、多様な皆さん方がやはり生活に不利益を被っていることがあったら、それが無くなるような取り組みをする必要があるというふうに考えています。ですから何か制度を作ればいいという問題だけではないように私自身は受け止めていますが、十分今そういったものに配慮して検討していかなければいけないということは、はっきりしていることだというふうに思っています。
(終 了)
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