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平成29年8月24日 第3回定例会前市長記者会見(2回目)

最終更新日:2017年9月6日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長報告:「熊本城天守閣鯱(しゃちほこ)の展示及びお披露目会の開催」について】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

 


 本日は、お知らせが2点ございます。

 まず、「熊本城天守閣鯱(しゃちほこ)の展示及びお披露目会の開催」についてお知らせいたします。

 2年後に迫る国際スポーツイベントの開催も見据え、早期復旧を進めております天守閣工事において、この度、大天守及び小天守に設置する鯱が完成いたしました。そこで、この大天守及び小天守の鯱それぞれ2本、計4本の鯱を、熊本城の復旧を願う多くの皆様に実際にご覧いただけるよう、今月30日(水)から城彩苑湧々座1階において展示いたします。

 展示期間は今後の復旧工程に合わせ、大天守の鯱については来年2月末までの半年間、小天守の鯱については再来年8月末までの2年間としており、展示後は、それぞれ復旧した大・小天守閣の最上階に設置されます。

 また、30日の当日は展示開始を記念いたしまして、午前9時30分から城彩苑湧々座1階エントランスにおいて「お披露目会」も執り行います。

 当日は私や熊本城おもてなし武将隊をはじめ、鯱の製作費を全額助成いただきました日本財団の笹川会長や、鯱の製作者で藤本鬼瓦(ふじもと おにがわら)代表の藤本康祐(ふじもと こうすけ)氏にもお越しいただく予定です。

 天守閣の鯱を間近に見る機会はこの展示期間のみとなりますし、また、今回の天守閣鯱の展示及びお披露目会を市民・県民の皆様をはじめ、熊本城を愛する多くの皆様とお祝いしたいと考えておりますので、是非、当日はご家族・ご友人お誘い合わせのうえ、城彩苑湧々座までご来場いただければと思います。

 

 

 

【市長報告:ドイツ・ハイデルベルク市への出張について】

次に、ドイツ・ハイデルベルク市への出張についてお知らせいたします。

本年はハイデルベルク市との友好都市締結25周年の記念の年にあたることから、同市長からの招へいに応じて、9月28日(木)から10月4日(水)にかけて、澤田議長をはじめ市議会からも同行いただき、同市を訪問いたします。

現地では、両市協議及び秋祭りへの参加等を通じて、熊本地震への支援へのお礼をお伝えするとともに、両市の絆の再確認と今後の交流について意見交換してまいります。

特に両市協議におきましては、「『未来都市』~都市の再生と上質な生活都市~」をテーマに掲げ、まちづくりに関する先進的取組事例の共有や、政策協議を行いたいと考えております。また、本市にとりましては、震災からの復興と再生をアピールする絶好の機会でもありますので、本市の回復状況もしっかりと伝えてまいります。

さらには、今回の訪問では併せて2020年東京オリンピック・パラリンピックに際し、水泳のドイツナショナルチームの本市での合宿実現に向けたトップセールスも行ってまいりたいと考えております。

なお、詳細はお手元の資料にてご確認をお願いいたします。私からは以上です。

 

 

 

【質疑応答:熊本城天守閣鯱の展示について】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

【記者】先ほど発表された鯱なんですけれども、やはり熊本城のシンボルの一つということなので、また県外や海外からのお客さんもより多く来られるチャンスになると思うんですけれども、そのあたりはどうお考えですか。

 

【市長】この鯱についても全国の多くの皆さん、世界各国の皆さんから多大なるご支援を頂いて、今回完成したということでございます。ですからそういう意味では、皆さんのいろいろな支援の思いが詰まっているということで、熊本城の復旧の中で一つ形として出来上がったというものは、まずこの鯱が最初のものでありますので、ぜひ多くの方々に見に来ていただきたいということです。それからこの鯱についても、通常はなかなか間近で見ることができません。そういう意味では、皆さんに製作者のいろんな思いも含めてですけれども、恐らく過去にも鯱は台風で被害を受けた後作って、またそれが天守閣に設置されたということもありますけれども、今回の鯱ほど本当に復興を象徴する鯱、復興の鯱という、復興のシンボルである一つの鯱の完成ということであるというふうに思いますので、ぜひそれを一歩一歩今皆さんの生活が復興していっている、熊本も復興していっているという、そのシンボリックな第一歩として、この機会を捉えていただければと思います。それから多くの観光客の皆さんや、文化関係者、そういうお城に対しても関心のある方々にとってみれば、非常に間近で写真を撮ったり、いろんなことで記念にもなるのかなというふうに思いますので、傷ついた熊本城がこれからさらに良くなっていくということを見ていただく上では、非常に良い機会になるんではないかなと考えております。

 

【質疑応答:ドイツ・ハイデルベルク市への出張について】

【記者】ハイデルベルク市への出張についてなんですけれども、そのドイツナショナルチームの誘致っていうのは大体いつ頃の機会を考えていらっしゃるのかというのと、あと向こうに行って視察するところで、例えばベビークラッペとかそういった熊本市に結構関わりのあるようなところは行かれる予定でしょうか。

 

【市長】今回の交流については、まずはハイデルベルクとの姉妹都市締結25周年ということを記念して、向こうの市長さんから招へいを受けるということですので、基本的にはハイデルベルク市側のいろいろなイベントに我々も参加します。それから都市間交流のいろいろな協議を行うということであります。それからもう一つ、今国際スポーツの中で、特にドイツの水泳のナショナルチームを熊本にぜひ誘致するということは、これはオリンピック直前の合宿ということでありますので、まさに熊本のアクアドームを予定しているわけでありますけれども、ドイツの水泳連盟に直接伺って、これは水面下と言いますか、これまでも実はいろいろなアプローチをしてきたところでございますけれども、今回私が行って直接プレゼン等々もさせていただこうと思っていますので、何とか直前には来ていただけるのかなと思っています。それから視察の内容等々についても今先方といろいろ詰めていると思いますが、一つ視察先のテーマとして、まちづくりの優良事例として、「バーンシュタット」と呼ばれるドイツ最大の再開発地域があり、非常に徹底的に環境に配慮したという先進的なまちづくりについてぜひ紹介したいということがありまして、我々もこれから本当に再開発も手掛けていますけれども、そういうドイツの先進的な環境の思想、それから実際の施策について伺ってくる予定にしております。ベビークラッペ、その他こうのとりのゆりかごのように熊本にいろいろ関係することについても、視察先ということでは今設定はしていませんけれども、実際にドイツでどういうふうに皆さん方が捉えておられるのかということは、ヴュルツナー市長とはフリーディスカッションの時間も少しあるということもありますので、ドイツの自治体としての受け止めであるとか、それから体制であるとか、日本とドイツの違い、こういったものも折角の機会ですからいろいろとしっかり伺ってきたいと考えております。

 

【質疑応答:被災した空き家対策について】

【記者】被災した空き家について伺いたいんですが、市の方で安全対策をしたり、あるいは強制撤去ができるかどうかを考える条例案も提出されたと思うんですが、5月には突然家が倒れるということもあって、その強制撤去も視野に入れて考えるということに対する市長の考えを改めてお聞かせください。

 

【市長】空き家、老朽危険家屋こういったものというのは、災害時にかなり市民生活に大きな影響を及ぼすというのが、今回の熊本地震あるいはその後の大雨や台風そういったものの被害によって明らかになったところです。これに対する対策というのは、対象家屋というのが個人財産ですので、その取り扱いというのは非常に慎重にしなければならないし、また公平、公正な観点というのは求められていると思います。それと専門的な見地からいろんなご意見も踏まえて対応していく必要があると思っておりますので、今回熊本市特定空き部屋等措置審議会を設置するということで、その取り組みの中で行政指導等々を行って、さらに災害時に二次災害につながらないようにするということ、ここが非常に大きいことだと思います。なかなか所有者が分からなかったり、あるいはいろいろなハードルがかなりあると思いますけれども、まずは市民の人命を守っていくために、そのリスクのあるような老朽家屋の危険性のある家屋については、何らかの応急的な危険回避の措置ができるような対応を取っていく必要があると、最低限の措置は取らねばならないというふうに思っております。そういう意味では、こうした条例が一つの行政執行をしていく中で、審議会等々のご意見も踏まえてということにはなりますけれども、二次発災を防ぐ、あるいはそういうリスクから市民の皆さんを守っていくという意味では、大きな一歩になっていくんではないかなと思います。全国の空き家対策の推進に関する特別措置法等々もあっていろいろございますけれども、私たちも例えば今指定都市において特定空き家等に関する措置を審議する機関としてある都市が、名古屋市、横浜市、神戸市、川崎市、福岡市、北九州市の6都市になっております。こういった法定協議会、本市でも平成28年度までに設置が済んでいるところを参考にしながら、この空き家対策というのは総合的に進めていかなければいけないと考えています。先ほど言いましたように、個人財産ということではありますが、やはりそれが放置されている状態というのが、何らかの形で市民の生活に非常に大きな影響を与えるということでありますので、そういった観点には十分な留意は必要ですけれども、対策を進めることが今回の熊本地震によってより必要なことであるということが分かったということで、今回こういう条例の提案ということになったということでございます。

 

【記者】先ほどおっしゃったように全国的に空き家の問題ってもう問題になっているかと思うんですけれども、こうやって大きな災害を経験された都市として改めて対策は急いだ方がいいとか、そういった何か考えというのはありますか。

 

【市長】これはもう個人の財産ということもありますけれども、行政としてやはりもう少し踏み込んだ取り組みをしていかないと、これはなかなか近隣住民の方が解決できるわけでもありませんし、その当事者、資産を持っておられる方、あるいはその所有者も特定できないような場合というのは、やはり今後全国的に大きな問題になってくると思われます。そういう空き家というのは、ある意味では老朽しているということもありますけれども、耐震化等々の対応は絶対にとられていないんではないかなというふうに思われるんですよね。そう考えますと、それだけでもかなり周辺、近隣の皆さんにリスクを背負わせるということにもなりますので、そうした対策は全国的にもっと必要だと思いますので、今回の本市のこうした取り組みも含めてですけれども、国の法制度、こういったものにも何らかのこの現場の状況っていうのを反映していただけるような、そういうふうな取り組みに今後もしていって、国等関係機関に対してもそういった現場の状況等については適宜お知らせしていきたいと思っています。

 

【質疑応答:鯱が完成したことに対する市長の所感について】

【記者】冒頭説明がありました鯱の件なんですけれども、市長は製作された現物をご覧になられましたでしょうか。

 

【市長】いやまだです。たぶん30日まで見られないですかね。テレビカメラを通して報道されたものは見ましたけれども。

 

【記者】報道とかそれから今日も写真はありますけれども、出来上がった鯱をご覧になっての感想というのはどうでしょうか。

 

【市長】この熊本城の鯱ができて、一つ復興が進んでいくなということを、私はこの写真や報道を見てすごく感じました。確かに市民生活においては、今まだ仮設住宅にお住いの方、非常にまだまだご苦労されている方たくさんいらっしゃる中で、お城の復旧を急ぐことが本当に是か非かみたいなお声もある中ではありますけれども、しかしそういう中でもやはり熊本城というのは熊本市民、県民の大きな心の支えになっているもので、そういう意味では私は今回この鯱ができたということは、復興に向けてものすごく大きな勇気を私はこれを見て与えられたなと思っておりますので、実物で見た時にはまた感想をお聞きになるかもしれませんが、たぶんまた違った感慨深いものがあるのではないかなと思います。それから製作者の方とぜひお会いして、復興にかける思いであるとか、それからこれまで410年以上にわたってこの熊本城の上にきちんと、一時期ない時期も当然あるわけでありますけれども、この鯱が載せられるということは、ある意味ではこの街の中を鯱が見守ってくれるようなそういうことの意味もあるんではないかなと思いますので、製作者の方とかと鯱についていろいろとまた勉強させていただいて、そういうことも市民の皆さんや国内外の皆さんに発信していければというふうに思っています。

 

【記者】熊本城の大小天守閣自体の復旧工事というのも着々とと言いますか一つずつ進められている中で、今ありました熊本城、あるいは熊本の街、熊本県としてもその象徴的な一つの鯱自体が出来上がったということですので、やはり改めて大小天守閣のまず復旧というのも、早く鯱を載せられるように着実に進めていかなければいけないと、そういった思いもあるということでしょうか。

 

【市長】そうですね。ですからやはりこれが出来上がってこれをずっと眺めてずっと飾っておくわけにはいかないわけです。これができるだけ早く天守閣に設置されるということが、やはりまた一つの復興が進んでいく、また次の段階に行くような希望が見えることになっていくんではないかなと思います。それだからこそ復興のシンボルである熊本城ということになるし、やはりそれが見える、復興の過程が見えるということが、市民生活の中でなかなか苦しいことがあっても、一歩ずつ一歩ずつこうやって前に向かって進んでいっているんだということを実感していただけるのではないかなと思っていますので、そういう意味では非常に象徴的なことだなと思っています。

 

【質疑応答:水泳のドイツナショナルチームを誘致する理由について】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

【記者】まずはドイツ出張の件に関してなんですけれども、ドイツの水泳チームに着目した理由というのはなんですか。それと、ハイデルベルクに代表監督など来られます。

 

【市長】まずドイツの水泳チームに着目したというのは、当然ドイツとの友好都市関係があったということもありますけれども、これはハイデルベルクだけではなくドイツとの交流の歴史の中で、これまでもナショナルチームがアクアドームで合宿したという実績があるということが非常に大きいということです。具体的には事務局から説明します。

 

【事務局】2008年の北京オリンピックの際の事前合宿の時に、ナショナルチームを誘致しております。

 

【市長】世界水泳の時はなかったですか。

 

【事務局】北京オリンピックだけです。

 

【市長】そういう2008年の時の実績があるということもあります。そういうこともあって関係者に比較的理解していただきやすいということと、それから環境がある程度そのアクアドームも含めて整っているということです。ドイツの水泳連盟の会長さんにお会いする予定にしておりまして、この方はフランクフルトにいらっしゃいますので、折角の機会ですので誘致するというミッションを達成するために、今回そういう日程を併せて組んだということです。

 やはりドイツのナショナルチームが熊本で競技する、どこまでオープンにしていただけるかわかりませんが、オリンピックですので、ただそういう機会に熊本に来ていただくと、今水泳の競技をしている若い人たちであるとか、これからオリンピックを目指そうという人たち、子どもたちにとっても非常に夢のあると言いますか希望を持てる、いろんなことが刺激になっていくと思いますので、そういうことも提供できればと思っているところでございます。

【質疑応答:海外出張に係る費用について】

【記者】いわゆる海外出張に関しては、以前都知事も辞任にまで追い込まれるとか結構厳しい目線が有権者の方から注がれているんですけれども、今回例えば出張、あるいは随行の海外出張に関して、市の方で例えば規約を改訂するとかあったんでしょうか。

 

【市長】もともと海外出張に関しては、近い距離の場合、それから遠い距離の場合も含めてですけれど、コストをできるだけ抑えるということは、当然今まで取り組んできたというふうに思います。必要最小限の人数にするということ、職員が複数の役割を担うということ、だから同じ水泳のいろんなことをやるにしても、通常であれば別々のミッションになってきますので、人数を組織してもっと大人数で行くことになるわけでありますけれども、そこを抑えていくということで今回最小限の人数で、全行程を通して参加する人員は、私の他に職員3名、それから通訳1名の合計5名ということです。ドイツ水泳連盟との協議にはそこに直接に職員が合流します。そういう工夫をしているということです。基本的にはそういうタイミングとか、向こうから招へいいただくとか、向こうのいろんなイベントがあるとか、そういった効果的なタイミングでやはりきちんとした出張するべきだろうと思いますし、特に今回はドイツのハイデルベルクとの交流が、この前熊本に学生さんがわざわざ向こうから来ていただいたわけでありますけれども、これもいろいろな海外交流を考えていく中で、震災からの復興という時に、やはりこの事業自体も中止せざるを得ないような状況の中で、向こうからは独自に訪問団を作って来ていただいたということもあります。ですからそういった皆さんに対するお礼の気持ちや感謝の気持ちを適宜申し上げるということとは、非常に重要なことかなと思います。海外出張とはいったい何のために行くのかというところの、目的とそれからその後どういうことを達成してくるのかということですね。今回は当然25周年という大きな友好の節目ということもありますし、私も市長になって一度も姉妹都市のドイツには行っておりませんので、度々実はお誘いは幾つか受けているんです。だけどもお断りしながら、やはりターゲットを絞って効果的な時にお邪魔しようというふうに考えていますので、予算の限りもあるのでそういうふうに考えているところでありますけれども、行ってやはり成果が出るような向こうの行事に参加をする、あるいはそういう視察するにしても、それを持ち帰ってどう市政に反映できるかどうかというところですね。それからドイツ水泳連盟、ナショナルチームの誘致などはこれは形になるところでもありますので、行く以上は必ず来ていただくという覚悟を持って行きます。もちろん交渉ですから全てが上手くいくばかりではありません。けれどもそういうこともやっていきます。できれば一回行った時にたくさんのいろんな成果を得られるようにすることで、また中身についても市民の皆さんにきちんと理解していただけるようにすることが、こういう出張というのは意味があることかなというふうに思っています。海外だから良い国内だから良い、海外だから悪い国内だから良い悪いということじゃなくて、目的意識をちゃんと持っているかどうかということだと思います。

 

【質疑応答:ミサイル対処訓練について】

【記者】今日上天草市の方でミサイルを想定した訓練が行われていると思うんですけれども、熊本市としても秋の方にいま予定されているということですけれども、改めて熊本市のミサイルに対する訓練についてどんな認識ですか。

 

【市長】ミサイルに関する訓練というよりも、あらゆるいろいろなリスクに対する訓練というのは、今やはり必要な状況があると思います。特に今回北朝鮮のミサイルを想定してということではあるとは思うんですが、我々もこれからいろいろな訓練をしていく中でも、確かに不測の事態が起きた時に、どうやったら市民の皆さんの安全を守れるのかということは、当然行政としては十分に対応していかなければいけませんので、今国でもいろいろな情報提供、あるいは体制の整備というのを国民保護法に基づいていろいろな訓練等々も行っているところでありますし、例えばJアラートも含めて、実際あれが稼働しないとかバグがあったとかということになるといけませんので、そういう危機管理の面においては、訓練は一定程度必要だと思います。ただこれがあまりにも危機をあおるということではなくて、最悪の状態にならないように国で外交の努力をしていただくということが非常に重要だということは、前の記者会見でも申し上げたところなんですが、我々自治体としてはそういうことも含めてなんですが、あらゆる事態に、例えば災害も含めてですけど、こういう訓練をしておくと、通常のいろいろな災害の対応であるとか、例えばテロであったり、いつどこでいろんなことが起きないとは限らないわけです。そう考えますと、連絡体制であるとかそういう緊急的ないろいろな情報の連携、共有、そういう意味では意味があると思いますので、それが一つのことだけに想定するのではなくて、あらゆることに広がっていくようにやはり取り組んでいかなければならないなと私は思って、これからも危機管理防災総室とも協議しながら進めていきたいと考えております。

 

【質疑応答:南区の液状化対策について】

【記者】南区の液状化の関係なんですが、今熊本市液状化対策技術検討委員会もやってらっしゃって、実際その工事事業の方は30年度中の着工を目指すというような市の意向だと思うんですが、行政が考えるスピード感というか時間軸と、地元の住民の方が捉えてらっしゃる時間の軸というのがどうしても差があるというか、地元の方はもう少し早くならんのかとか、同じところにもう一回家を建てて良いものだろうかとか、なかなかその差が埋まらないというか、はた目から見ていてちょっと差があるように思うんですが、どうしようもない部分もあると思うんですが、そこら辺の市長のお考えを教えていただければと思います。

 

【市長】この液状化の対策については、実際に東日本大震災の後に液状化した地域というのはいまだなお手が付けられてない地域もあるということもあって、5年も6年も掛かってどうにもなっていないという状況があると、そういうこともありましてできるだけこれは技術的な面でどこまでをどうやるかというのは非常に難しい面があるというふうに思います。というのがやはり莫大な公費を投入して、かなり広範囲なところを復旧していくということになりますので、そういう意味では技術的にはどうしても慎重な検討をせざるを得ないというふうに思います。要は「やったはいいけど効果がなかった」ということにならないようにするということが非常に重要だというふうに思っておりますので、そういう意味では、その技術的な調査や検討に時間が掛かるというのは、これはやむを得ない部分があるというふうに思います。ただ、全体を通して5年も6年もやはり手がつかないというような状況は絶対に避けなければいけないと思っていまして、そういう意味でもかなり、財政的な措置も含めてなんですけれども、いろいろと国にもお願いしていろんな工法も含めてですけれども、スピード感を持ってやっていただけるようなことで考えています。ただ私の下にも現実的には「いろんな学者さんとかがいろいろ話しても、全然何も変わらないじゃないか」というお声というのはいただいておりますので、我々もそういうご意見があるということを委員の先生方にも、それから関係の省庁も含めてですけれども、しっかりお伝えしながらスピード感を出していく、難しいことではありますけれども、難しいことでもスピード感を持ってやっていくということで、市民の皆さん、特に被災者の皆さんに先が見えるように、目途が立たないからやはりいらいらされる、当然ストレスも溜まってくるということになってくると思いますので、一日も早く目途が示せるように頑張っていきたいと考えております。スピード感については技術的な面がどうしてもあるということはご理解いただきたいというふうに思いますが、私としても一日でも早くと思っているということでございます。

 

 

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