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平成29年12月12日 第4回定例会後市長記者会見

最終更新日:2017年12月26日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長報告:職員の懲戒処分について】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

会見に入ります前に、ご報告とお詫びを申し上げます。

熊本県少年保護育成条例に違反した、都市建設局の職員を11月30日付で懲戒免職としました。

不祥事の再発防止に向け全力で取り組んでいる中、このような不祥事がまたしても発生しましたことを大変重く受けとめており、市民の皆様に対しまして深くお詫びを申し上げます。今後も法令遵守はもとより、職員の徹底した意識改革を図り、市政の信頼回復に向けて全力で取り組んでまいります。

【市長報告:第4回定例会を終えて】

それでは、本日第4回定例会が終了しましたので、まず所感を述べさせていただきます。

今定例会に提出しました予算案並びに条例案については、議会において慎重にご審議いただいた結果、原案どおりすべて可決いただきました。

特に今回は、県から枠配分された復興基金を活用した本市独自の支援策として、仮設住宅等に入居されている方に提供する市営住宅の修繕経費や、被災した町屋の復旧保存に対する経費のほか、震災に伴う下水道事業計画区域内の合併処理浄化槽の取替え等に対する助成経費等についてご承認いただきました。

今後とも、これまで国・県へ要求して実現していない支援策を含め、相談窓口や定期的なアンケート調査等で被災された方々のニーズを的確に掴み、復興基金を活用した効果的な支援策を講じることで、1日も早い生活再建に繋げてまいります。

また、一般質問や常任委員会においては、旧NHK熊本放送会館跡地や、熊本競輪場、さらにはジェーンズ邸など、未だ震災の爪痕が大きく残る施設に関するご質問があり、将来の方向性を含め熱心に議論がなされました。

これら施設の利活用については、今後、一定の方向性が見えてくることで、本市の復旧復興にもさらに弾みがつくものと考えており、議会はもとより、市民の皆様への説明責任を果たしながら慎重に検討を重ね、復旧への歩みを確かなものとすべく、全力で取り組んでまいります。この他にも、今議会でいただいたご意見・要望については真摯に受け止め、これからの市政運営に生かしてまいります。今定例会を終えての所感は以上です。

 

 

 

【市長報告:個別外部監査の結果報告を受けて】

次に、個別外部監査報告を受けての今後の対応について述べさせていただきます。

「北口議員の働きかけによって市が事務事業を実施したことから、予算措置や事業決定における審査が不十分となり、業務確認・実績確認が不十分となった」との個別外部監査の結果を、市政の最高責任者である市長として極めて重く受け止め、私自身が11月24日の特別委員会に出席させていただき、北口議員からの不当な圧力で行政の執行が歪められる事態となったことにお詫びを申し上げました。

また、多野副市長に対しては、今後このようなことがないよう訓告を行うとともに、市政を預かる者の責任を明確にするために、私と多野副市長について給料の減額を行うことといたしました。

併せて、12月1日には、市の幹部職員を集め、全体の奉仕者として仕事を行える組織風土を築き、正義感と倫理感を持って仕事に当たるよう訓示を行ったところでございます。

一方、北口議員につきましては、11月24日付けで代表理事を務める熊本市漁業協同組合に対し、不適正と指摘された支出に係る返還請求を行いました。また、本会議で「北口議員の不当要求行為等に関する調査特別委員会」の竹原委員長から報告がありましたとおり、現在、私が任命している役職について、先ほど澤田議長から解職の要請がありましたので、速やかに解職に向けた手続きを行うよう担当部局に指示を行いました。

本市としましても、北口議員に対し厳正な態度で臨んでいく所存であり、11月30日に北口議員から農業委員の推薦申込書の提出があっております件につきましても、北口議員を候補者として選任いたしません。

今後このようなことが二度と発生しないよう、まずは、議員等と職員の透明で適切な関係を構築するために、議員等からの意見や要望等に対し、組織として適切に対応していくことを明らかにする基本方針及び対応マニュアルの策定を行う予定としております。

策定に当たりましては、職員の意見を吸い上げ、不当要求行為等防止対策会議で議論を重ねるとともに、特別委員会での調査、また、議員の皆様からのご意見をお伺いしながら、実効性のあるものにしていかなければならないと考えております。

この外部監査の結果を契機に、議会と執行部がよりオープンで、緊張感のある適切な関係となるよう、今一度気を引き締め、熊本市役所の信頼回復に努めてまいります。

 

 

【市長報告:ドイツのベビー・クラッペの視察について】

次に、お知らせが1点ございます。

女子ハンドボール世界選手権ドイツ大会視察の出張期間中であります、平成29年12月18日(月)、19日(火)にドイツハンブルク市内のベビー・クラッペ及び妊娠相談所を視察いたします。

視察の目的ですが、9月に「こうのとりのゆりかご」専門部会から提出された中期検証報告において、ゆりかごの運用について様々な課題が指摘されたところです。そこで、ゆりかごのモデルとされたベビー・クラッペの現状を把握するとともに、ドイツで創設された内密出産制度の現状や効果を把握し、国へのより具体的な要望に活かすため、ベビー・クラッペ等を視察いたします。ベビー・クラッペでは、施設を見学させていただくとともに、その効果や課題等について意見交換させていただく予定です。また、妊娠相談所では、ドイツにおける妊娠相談体制や内密出産制度導入の効果等について意見交換させていただく予定です。

ドイツの取り組みを直接聞かせていただくことで新たに感じ取るものも多々あることかと思っております。この機会に「こうのとりのゆりかご」の設置を許可した立場から、あらためてそのあり方を検証し、今後の国へのより具体的な要望に活かしたいと考えております。私からは、以上でございます。

【質疑応答:北口議員への4度目の辞職勧告に対する受け止め並びに今後の市の対応について】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

【記者】先ほどの市長の発言とかぶってしまうところもあるかと思いますが、まず2点聞かせてください。一つ目が、北口議員に対しての4回目の辞職勧告について改めてどのように受け止めていらっしゃるのかというところと、議長などから解職の要請書も提出されましたけれども、今後どのようなことを本人に求めていきたいとお考えでしょうか。

 

【市長】まず一点目、北口議員に対して今日市議会においては3回目の、また政治倫理審査会のものも含めますと4回目の辞職勧告が決議されたということでございます。やはりこの議会において3度も辞職勧告が出される事態となったということは、大変異常な事態と言わざるを得ないと思っています。それと同時に、やはりこれまで特別委員会等の審議もあっておりましたけれども、北口議員自らが市民に対して説明責任を果たしておられないということ、ここについても極めて問題が大きいと私自身は思っております。こうした議員辞職勧告が度々出されるという事態が、熊本市政全体の信頼を揺るがしかねない大きな由々しき問題であると私自身は思っております。北口議員におかれましては、きちんとこうした現状を踏まえてこの勧告に沿うようなされるべき、もしそれに沿わないということであれば、やはりきちんと正々堂々記者会見をお開きになるなりして、市民に対して説明責任を果たされるべきだと私は思っております。それから2点目の市長が任命している役職の解職要について、市議会の澤田議長からいただきました。これについては、議会の総意としていただいたということで極めて重く受け止めております。北口議員に関する役職におきましては、農区長、農政推進協議会委員、それから農業委員の3つが対象として、解職の要求が先ほど出されたところです。私から早速担当部局に解職の要請に基づいて、退職手続きをするよう指示したところでございます。農区長及び農政推進協議会委員については、この解職要請を受けて私の方で解職に向けた手続きを指示することができるんですが、農業委員の解任については法律上推薦団体からの解任請求が必要となります。このため推薦団体であります熊本市農協に対しまして、市議会からの要請を踏まえ、解任要求について検討いただくようお願いすることとしております。いずれにしましても、議員としての権限のみならずいろいろな不当要求の際にもそうした役職における権限も強く働いたということで議会からもご指摘を受けたということでございますので、こうした議会の要請を受けて、早速手続きを始めるということでございます。


【質疑応答:緒方議員の定例会開会日の行動に対する所感について】

【記者】緒方議員の行動について連日報道もなされていますけれども、今日厳重注意が議長から出されましたけれども、改めてこの一連の緒方議員の行動について、どのように受け止められていらっしゃいますか。

 

【市長】私といたしましては、子育て支援の充実、それから子育てをしながら仕事を両立させるということ、またそうした子育てをしながら市政に参画をしていくことは、大変重要だと考えております。そこで本市としましては、これまで積極的に待機児童の解消ということで保育環境の整備に取り組んできたんですけれども、今後さらに市民ニーズを踏まえて、子育て支援、あるいは働き方改革と最近言われておりますけれども、こうしたことをさらに充実していくことを我々取り組んでおりますので、現状の制度に不都合な点がないかという把握も含めて、事務方へは適切に対応するように指示したところです。一方で、議会のルールということについてどう定めていくかということは、これは議会で今後検討がなされることであると思いますので、私がその議会のルールについてコメントするということは差し控えさせていただきたいというふうに思いますが、一般論として私の所感を申し上げますと、例えば議会というのは一つ一つ議論しながら採決を取られなければならないということになっておりまして、例えば議席の変更であるとか、議席の指定ひとつをとっても本会議で採決を取らなければいけないというルールがあります。ある意味ではそれが若干手続きとしてクラシック(古典的)すぎるというか、そういうような考えをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんけれども、やはり一つは民主主義としてそういう手続きをしっかり踏んでいくということは重要なことだと思いますので、ある意味では今回、緒方議員が議場にお子さんを本会議の初日にお連れになったということについては、私も最初は許可を得てお連れになっているんじゃないかなと思っていたんですが、そうではないとお聞きしましたので、そこについては特に1ヵ月前あたりから議会運営委員会等が開かれているわけでありますので、そうした場に事前に緒方議員から正式に議会に対してご相談をされるなど、他の議員からもしっかり理解や共感を得られるような手続き・手順というのを十分考えられたんじゃないかと思っております。報道でも拝見させていただいたんですが、緒方議員からのコメントで、無所属の一人会派でなかなかそういった主張が届く場がないというふうなことをおっしゃっておられましたけれども、私自身も県議会議員として無所属の一人会派で活動を長年しておりました。そうした中で議会に対していろいろな手続きや要望等を行う回数は限られていたりしました。発言の機会もやはり制限がありました。このため、例えば議長に文書で正式に依頼して検討していただいたり、その後議会運営委員会で議論していただいたりということは、私からいくつかそういう要請させていただいたこともございますので、そういう手法も取れるというふうに思います。市議会の運営のあり方については、現状でたとえ不十分な面があるというふうなことであれば、やはりそういった民主主義のルールに基づいて手続きをしっかり踏んでいかれることが重要ではなかろうかと考えています。

【質疑応答:ベビー・クラッペの視察について―(1)】

【記者】ベビー・クラッペの視察の件でお尋ねしたいんですけれども、今回の視察に行かれるのは初めてということでよろしいでしょうか。

 

【市長】はい。

 

【記者】これまでにも、先月国に要望に行かれている際にも、国が積極的に関与するようにということで、ベビー・クラッペだったりとか、内密出産制度を例に挙げられているかと思うんですけれども、今回その視察に行くことで要望にどう具体的に生かしていけるというふうにお考えでしょうか。

 

【市長】ひとつ今回ベビー・クラッペ、あるいは妊娠相談所というドイツの機関がございますけれども、こうしたところは日本で言うところの児童相談所の機能の妊娠の部分だけを特化した機能というふうに考えられますけれども、こうしたところを視察するということで、やはり特に内密出産制度については法ができてからちょうど3年が経ったところで、実際に評価の報告書というものもドイツ連邦からも出されております。ドイツにおけるそういう妊娠相談体制であるとか内密出産制度というものが実際にどのように機能しているかということをつぶさに見ることで、非常にこれは参考になると思っています。日本では今本市内の慈恵病院の「こうのとりのゆりかご」がその類似施設ということになりますけれども、それらの運用と比較するということがまずはいろいろと参考になってくるだろうと思います。それから内密出産制度については、ドイツでは法制化がされ、そして評価も今されている段階ですけれども、日本ではまだそうした議論まで至っていませんので、今回私が視察してそういった内密出産制度等についても得た知見を国への要望活動あるいは指定都市市長会でも要請活動を行っていくことに繋げていきたいと考えています。

 

【記者】向こうでお話し合いされるということだったんですけれども、どのよう方々とお会いするご予定でしょうか。

 

【市長】今行程としてはベビー・クラッペの施設とそれを運営しておられる方々、それぞれ2ヶ所をお邪魔して参ります。情報交換をしていくということです。それからあともう1ヶ所は妊娠相談所というところです。ここに行って、その施設の担当の方等とお話させていただき、いろいろ情報交換、ヒアリングを行いたいと思っています。現地には児童相談所の副所長も一緒に参ります。それから現地で熊本大学のトビアス・バウアー先生、これは実際にこうのとりのゆりかごも含めたドイツの内密出産制度も含めて研究なさっている研究者でもいらっしゃいますが、この方にも一緒にご同行していただくということになっております。

【質疑応答:熊本市漁協に対する返還請求の状況等について】

【記者】個別外部監査の件で、先日熊本市が市漁協に対して返還請求されていると思うんですけれども、期日がおそらく9日(正しくは8日)だったと思うんですけど、これまでに返金があっているのかということと、あと返金がない場合、前回も聞いたんですけど法的措置というかそういう手段を行う可能性があるのかを伺いたいんですが。

 

【市長】熊本市漁協に対する返還請求については、通知書を11月24日に内容証明の郵便で代表理事である北口議員宛てに発送させていただきました。翌25日に配達済みであるということを確認しております。この返還期限を12月8日までとしていたわけでございますけれども、入金状況を毎日電算システム等で担当が確認しておりますが、本日現在では入金が確認できていないということでございます。例えば事務処理上、納付後数日を要するということもあると考えられますので、引き続きその確認作業というのは行っていきたいと思っています。その状況をもう一回見て、今後の対応は考えたいと思っています。いずれにしても引き続き請求するということになろうかと思います。

【質疑応答:北口議員に対する刑事告訴について】

【記者】かなり他の議員の意見でも、強要罪だとか斡旋罪だとか、そういうところにあたるのではないかという意見もあるんですけれども、特に刑事告訴とかそういう方面では今のところ考えられてはいないんでしょうか。

 

【市長】今できる限りの手段を取っているということでありますので、今の段階ですぐ刑事告訴ということで何かすぐ訴えを提起する状況ではありませんけれども、少なくともこれから例えば熊本市漁協への返還請求の状況、それから役職の解職であるとかこういったことを次々と行って参りますので、その段階でいろいろと判断していきたいと思っています。

【質疑応答:不当要求行為等への対応マニュアル作成のスケジュールについて】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

【記者】冒頭のお話で不当要求への対応マニュアル基本方針の策定のお話がありましたけれども、そのスケジュール感といいますか、どういった形で議論するとかそういったものを詳しくお聞かせください。

 

【市長】12月1日に幹部職員に向けて訓示を行ったところですが、やはり今こうした対応を徹底的に取って市役所が変わらなければ、今後変わることはできないという強い認識のもとで、こういったマニュアルの策定をしていきたいと思います。これまでも何度かそういう口利きであるとかそういったものへの対応ということは行ってきたんですが、こうした問題が個別外部監査によって指摘されるということは、やはりもっと本質的な部分で議会と執行部の関係というのが実際にどういう課題があるのかということを、職員からの聞き取り、それから例えばアンケートとかも行い把握する必要があるというふうに思っています。ですからいずれにしてもスケジュール感というか、できる限り早くやりたいとは思うんですけれども、一方では不当要求対策等の会議できちんと我々幹部メンバーもそうしたことを議論して決めていこうと思っていますので、できるだけ年度内にはそういった方針を策定したいと、私の中では考えているところです。

 

【記者】方針策定の後にマニュアルの策定をするイメージでしょうか。

 

【市長】当然方針とマニュアルは一緒に策定していくというようなイメージです。いずれにしてもこうしたことについての対応が、やはり今まで結局個別外部監査で指摘された事項も含めてなんですけれども、市の組織としてこれを本当に重く受け止めるということでは、やはりこれまで長年こうした悪い慣例と言いますか、議会から要求があったらある程度要求を飲まなければいけないという体質が市役所の中にあったとすれば、これは長年慣例として続いてきたことでありますので、これを本当に一掃しようと思うとやはり相当な覚悟と息の長い取り組みが必要だと思います。というのは議会からのいろんな要望とか提案とかというのは常にあります。それから市民の皆さんからもいろんなご意見とかご提案とかが来るわけですが、それが不当な要求なのかどうかということを例えば組織的に文書で残す、あるいは録音で残す。それに対してどう対応して判断して、そしてそういったものを断っていくのかと、断じてそういったことを許さないという姿勢を示すのかということをやはりきちんと具体的に動くように方針、マニュアルを策定していかないといけないと思っています。ですからここが一番難しいところです。どこまでが良くてどこまでが悪いかというのは、例えば議会とのやり取りがどういうふうに実際に行われているのかということを職員がきちんと共有しながら、そして具体的な事例というのもやはりある程度示す必要があると思っています。ですからそういう意味では、ただ単に「はい、マニュアルを作りました」ということではなくて、常にローリングチェック(見直し確認)をしながらやっていかないと結局権力というのは腐ってしまうんだと、やはりそういう自覚を持っておかねばならない、それほど今の熊本市政の置かれている状況が、極めて重い状況があるということだと思っております。


【質疑応答:北口議員の不当要求行為に関与した職員に対する事情聴取や処分について】

【記者】関連しますけれども、個別外部監査報告を受けて市長と多野副市長も減給と、責任を取る形でということなんですが、ここに関しては職員も携わっている訳ですので、職員からも事情聴取するとか職員に対しての処分というのはお考えではないんでしょうか。

 

【市長】実際にはここに挙がっているいろいろな案件については、過去に退職した職員が関係している分も含めていますので、ある程度状況の把握というのはもう済んだ状態の中で、こういったものがやはり個別外部監査でも明らかになったというふうに思っています。そういうこともありますので私自身やはりけじめとして、市の最高責任者である市長が責任を取るという形が一番望ましいということで、自身の減給を市議会に提案させていただいて、それが今日議決いただいたということです。それから平成24年までこの個別外部監査の問題というのは遡りますけれども、その当時の局長であった多野副市長も訓告と合わせて減給という形で、事務方としての当時の担当としての責任を果たすということだと思っております。

 

【記者】その時携わった方への処分というのは、そういう考えでしないということでしょうか。

 

【市長】はい。今回の処分以外に処分は考えていないということです。

 

【質疑応答:不当要求行為等に関する条例の制定について】

【記者】不当要求への対応について今回マニュアルを策定するということだったんですけれども、自治体によっては条例を設けられて、議員からに限らず市民からの要求に関しては全て記録して挙げるようにというような決まり事を作っているところもあるんですけれども、熊本市としてはそういった条例の制定というところまではしないということですか。

 

【市長】はい。当然そういった手法を取られているところもあると思いますが、我々もこの対策会議をきちんと設置し、私が就任して来年4月でちょうど3年になります。この会議を設置して、こういったものをきちんと機能させるということが重要だと思っています。例えば今回マニュアルの策定も含めて、その過程の中でそうした他の自治体で実施されている条例等々がやはり有効だということになれば、これは当然議会での議決案件にもなりますので、そういったことの協議をしながら進めていくということは十分考えられるというふうに思っています。

 

【記者】機能が重要だというふうにおっしゃられたんですけれど、会議体を設けられてから以降は実際に機能していかれているということでしょうか。

 

【市長】もうそういうことが一切ないということでありますので、私が就任した以降の会議体を設置した4月以降は、そういった不当要求行為が起こっていないということでありますので、そこは逆に先ほど申し上げましたけれども、放っておくと権力というのは腐るという自覚を持って常に意識を引き締める、そういう覚悟が必要だと思っています。

 

【質疑応答:震災関連死却下の判定に対し条例違反と判断されたことに対する受け止めについて】

【記者関連死の認定の件で、却下をされた遺族の方からの不服申し立てで、行政審査会の方で理由をしっかり説明をしないというのは条例違反だというふうな指摘が5件あったと思うんですけれども、これについて市長の受け止めを伺いたいんですが。

 

【市長】まず一つは審査会のご意見を踏まえてそうした支給の決定の採決をしたということでございますけれども、今回この熊本広域行政不服審査会の答申の内容というのが、ご承知の通り処分理由が具体的に記載されていなかったということ、それからそのことが本市の行政手続条例の第8条第1項に違反するという指摘があったということでありますので、こうしたことについては非常に重く受け止めています。我々はやはり速やかに再度本市の災害弔意金等支給審査委員会に付議するということが必要だと思っているということです。

 

【記者】通知の内容で震災と死亡の因果関係がなかったというふうな説明に終わっていたという、その説明理由がしっかり尽くされていなかったというのは、スピード感を優先したからとか、どういった理由があったんでしょうか。

 

【市長】いや、特にそういう処分理由の記載方法ということについては、特段何の配慮もしていなかったということであります。ですからそういう意味で今回この答申を受けたということで、きちんとこうした本市の災害弔慰金支給審査会の決定については皆さん方がその内容をきちんと理解されるように丁寧に説明を行うということが、非常に重要と思います。実際に通知を受け取った方からも、支給の理由に関する問い合わせが数件あっていたということです。今なぜ理由を詳しく書いていなかったかということについてのお尋ねがあったんですけど、東日本大震災の被災自治体の通知文というのを参考に通知をしていたようであります。それで実際に今年2月からは具体的に不支給とした理由の記載をしているところなんですけれども、それ以前の分ということに関して不支給の理由というのをきちんとお送りして真摯に対応したいと考えています。

 

【記者】今後の対応というのは、遡って今年の2月以前の申し立てを受けていた分も含めてもう一度申請を受け付けるということですか。

 

【市長】はい。そういうことです。

 

【質疑応答:ベビー・クラッペの視察について―(2)】

【記者】ドイツのベビー・クラッペの視察についてなんですけれども、以前厚生労働省にも市長会の代表として大西市長も要望書などを出されていると思うんですが、その後何か国からの対応などはあったんでしょうか。

 

【市長】先日厚生労働省にお邪魔した時に、蒲原事務次官とも要望を行わせていただきました。非常に我々の現状というのもしっかり聞いていただいたところであります。恐らく内部的にも望まない妊娠に対して、どういう風にそういう方々への相談に乗る体制を整えるかどうかというのは、やはり一自治体の一病院の問題ではないというふうな認識を持っておられるように、私はお話をする中で感じましたけれども、具体的に事務次官からお話があったということではありません。ただ私からそういう要望をさせていただきましたので、国としてもこれから引き続き我々が情報提供も含めてですけれども行っていくことによって、いろいろとそうした海外の事例等というのも参考にしていただけるのではないかなと思っています。

 

【記者】大変申し上げにくいところではあるんですけれども、今回そういった要望で国として何か具体的に実際に進み始めたところではないという中で、今回大西市長がドイツに行かれてベビー・クラッペを視察されて、先ほどやはりそういった情報なども国への要望に活かしていきたいということだったと思うんですが、大西市長がドイツに行かれたことによって、国が何か動き出すというところへの期待度と言いますか、その部分を大西市長はどのようにお考えなんでしょうか。

 

【市長】私がその視察に行くことと国が動くということがすなわちリンクするということではないかもしれませんけれども、ただ少なくともそうやって私自身もドイツのベビー・クラッペと類似のこうのとりのゆりかごが設置されている自治体の長として、まず現地の確認をしていく。それから要望させていただいたことに対して、例えば内密出産制度の実際の運用の部分、これに関してご承知かもしれませんけれども、内密出産制度が運用されて3年間の評価をされる中で、ベビー・クラッペへの預け入れがかなり減っているという実態があります。それから妊娠相談所あたりも含めてですけれども、事前に相談する2つの段階がドイツの内密出産制度の中ではあって、その中でほとんど解消されている部分があるということが、私もいろいろ論文や報告書を拝見してはっきりしましたので、そういったことをもう一度本当にどうなのかということ、それからそれでもまだベビー・クラッペは存在をしているわけですので、その辺の理由がどういうことかをやはりもう少し詳しく知った上で、これは国に対しても具体的な要望ができるんじゃないかなと思っています。ですから例えばこういう風に相談体制をドイツでは行っていて、それが今日本の場合は一民間病院や一自治体のそれぞれの児童相談所での取り組みなんですけれども、それがもっとうまく動くためには、もっとこういう風なことができるのではないかという提案ができるのではないかと思っています。

 

【記者】例えば国に対して「ドイツのベビー・クラッペに視察に行ってください」ですとか、「もう少し関与してください」ということだけではなくて、やはりこうのとりのゆりかごがある自治体の長として行くことに意義があるということですか。

 

【市長】いえ。当然国も既にそういった状況は把握されていると思いますので「行ってください」ということは既にもう何回も言っておりますので、そういう意味ではたまたま今回ドイツに行く機会があって、実は9月にドイツに行った時に行きたいと思って調整したんですが調整できなかったものですから、今回12月にハンドボールの大会がメインではありますけれども、その大会の閉会後に先方と会って話を聞いていただけることとなったので、それで行くということです。ですから確かに私が、ただゆりかごが設置されている自治体の長として行動することについては、そうした経過、結果についても国にきちんとお伝えしてアクションは起こしていこうと思っておりますので、その辺で国にも考えていただけるようになるのではないかと思っております。

 

 

(終了)

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