まず始めに、一言御祝いの言葉を申し上げます。
只今、上田芳裕議員、紫垣正仁議員、那須円議員、田中敦朗議員、原亨議員、大嶌澄雄議員の全国市議会議長会表彰の伝達式が執り行われたところでありますが、この度の御受章、誠におめでとうございます。
長年にわたる御活躍に心から敬意を表しますとともに、本市発展への御尽力に対し、衷心より感謝を申し上げ、今後一層の御活躍を祈念申し上げる次第であります。
次にお詫びを申し上げます。
先日、生活保護受給中の被保護者が南福祉事務所に返還予定であったお金をだまし取ったとして、本市職員が詐欺容疑で警察に逮捕されました。
職員が逮捕されるような事態が発生したことは誠に遺憾であり、議員各位をはじめ市民の皆様に対しまして、深くお詫び申し上げます。
現在、警察において捜査中であり、今後、事実関係が明らかとなった時点で厳正に対処してまいります。
続いて、二点御報告を申し上げます。
去る4月23日、24日の2日間、オンラインも含めアジア太平洋地域30ヵ国の首脳・閣僚級の皆様御参加のもと「第4回アジア・太平洋水サミット」が、本市において開催されました。
本サミットでは、天皇皇后両陛下にオンラインによる御臨席を賜りますとともに、各国のリーダーが水に関する課題解決に向けた議論を交わし、首脳級会合では「熊本宣言」が採択されるなど、世界の水の未来にとって非常に大きな意義を持つ会議となりました。
また、3月19日より開幕した第38回全国都市緑化くまもとフェア「くまもと花博」は、春休みやゴールデンウィークを中心に多くの皆様にお楽しみいただき、去る5月22日に65日間の全日程を終え、無事閉幕を迎えたところです。
コロナ禍の中、オンラインの併用や様々な感染対策を講じた上で開催された、この重要な国際会議、そして、大規模なイベントの成功は、本市の未来に繋がる大変貴重な機会となったと考えており、開催にあたり御協力を賜りました全ての皆様に、この場をお借りして、深く感謝申し上げます。
そして、自然の恵みと先人の弛まぬ努力により育まれた清らかな水や、花や緑などの豊かな自然に感謝し、この恵まれた環境を次の世代に繋げるべく市民の皆様とともに取り組んでまいります。
次に、新型コロナウイルス感染症の感染状況についてでございます。
本市の感染状況ですが、6月3日から6月9日までの1週間における新規感染者数は1,072人、9日時点の病床使用率は28.9%と、連休後の急激な再拡大は見られておりませんが、依然として多くの感染者が発生しており、注意が必要な状況です。
市民の皆様におかれましては、手洗いや換気等の基本的な感染対策の徹底やワクチン接種など、感染拡大防止対策に御協力をいただきますようお願い申し上げます。
本市では、引き続き県や医療機関等と連携し、市民の皆様の生命と健康、安心な暮らしを守るため全力で取り組んでまいりますので、議員各位におかれましては、御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
それでは、提出議案について、説明に入らせていただきます。
今回の補正予算案は、「新型コロナウイルス感染症」への対策経費のほか、中心市街地における分煙施設設置に係る助成経費や指定管理の更新に伴う債務負担行為など、今後速やかに対応する必要があるものを計上しております。
まず、補正予算案の概要について申し上げますと、一般会計において18億7,866万円の増額、補正後の予算額3,823億8,564万円となり、全会計の補正後予算額は6,950億3,323万円となりました。
補正後の予算を前年同期と比較しますと、一般会計では0.2%の減、全体の合計額で3.2%の増となっております。
主な内容について申し上げますと、まず、「新型コロナウイルス感染症」対策関連の補正予算ですが、今回の補正予算案では合計で17億7,219万円を計上しております。
分野別に申し上げますと、まず、健康福祉部門では、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金の支給に要する経費のほか、ワクチンの4回目接種に要する経費等を計上しております。
次に、農水部門では、農業者の資機材導入に対する支援に要する経費を計上しております。
続きまして、新型コロナウイルス感染症対策関連以外の補正予算の内容につきまして、まず、文化市民部門では、先ほど申し上げました、中心市街地における分煙施設設置に係る助成に要する経費のほか、熊本城本丸御殿周辺石垣復旧設計業務委託に伴う債務負担行為を計上しております。
次に、健康福祉部門では、生活保護業務の効率化に向けたタブレット端末の導入等に要する経費のほか、斎場における予約システム導入経費及びシステム運用保守に係る債務負担行為を計上しております。
次に、農水部門では、鳥獣被害対策に要する経費のほか、アサリの産地偽装問題により影響を受けた漁業者への支援等に要する経費及びこれに伴う債務負担行為を計上しております。
次に、消防部門では、国の補助内示に伴い、消防団へ高視認性雨(あま)衣(い)を購入するための経費を計上しております。
次に、教育部門では、幼稚園における通級指導教室設置に伴う設計委託経費や千原台高校eスポーツ部における機器整備等に要する経費のほか、就学事務システムの構築等に要する経費及びこれに伴う債務負担行為を計上しております。
次に、企業会計のうち、病院局では、院内保育所運営業務委託に伴う債務負担行為を計上しております。
最後に、地域コミュニティセンターをはじめ、市民会館など計84施設の指定管理更新に伴う債務負担行為を計上しております。
以上が、補正予算の歳出の説明でありますが、これを賄う財源としてそれぞれの歳出に見合う国・県支出金等の特定財源を計上しますとともに、一般財源として繰越金を計上しております。
続きまして、条例等の議案でございますが、主なものとしまして、まず、「熊本市地域コミュニティセンター条例の一部改正」について御説明いたします。
これは、本市の地域コミュニティセンターとして、新たに「大江地域コミュニティセンター」を設置するものであります。
次に、「熊本市民生委員定数条例の一部改正」についてでありますが、これは、本年12月1日に予定されております民生委員の一斉改選に合わせ、世帯数の増加等の要因を考慮した定数の見直しを行うものであります。
続きまして、専決処分の内容について御説明いたします。
補正予算に関する専決処分については、熊本県議会議員補欠選挙に係る経費及び新型コロナウイルス感染症の陽性者が発生した高齢者施設等に対する医療支援チームの派遣に要する経費として、4月28日に1億6,799万円を、また、低所得の子育て世帯に対する生活支援特別給付金の支給に係る経費として、5月20日に12億3,900万円を専決処分いたしました。
この専決処分については、地方自治法第179条第3項の規定に基づき議会に報告するとともに承認を求めるものでございます。
その他の議案につきましては、末尾に簡単な理由を付しておきましたので、説明を省かせていただきます。
最後に、去る4月28日に創設された新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金における「コロナ禍における原油価格・物価高騰対応分」への対応については現在調整中であり、補正予算案の追加提案を予定しております。
以上で説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。