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令和4年11月22日 第4回定例会前市長記者会見

最終更新日:2022年11月22日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

1 令和4年第4回定例会提出議案について

2 報告
・本市の感染状況及び第8波に備えた本市の対応について
・熊本城復旧基本計画の検証について   

3 お知らせ
・「バス・電車無料の日」の実施について
・第42回「緑の都市賞」内閣総理大臣賞の受賞について

4 質問
(1)幹事社代表質問(西日本・TKU)
(2)各社質問

会見録

 

市長発表

発表に入ります前に、マニフェストの取組状況についてご報告いたします。
先の市長選挙から10日ほどが経過いたしましたが、改めて今回掲げました120項目のマニフェストの実現に向けて全力で取り組むことを決意したところです。中でも、子育て支援の充実や渋滞対策のほか、熊本地震・コロナ禍で傷んだ経済の再生、DXの積極的な推進など、今後重点的に取り組む政策については特にスピード感をもって取り組んでまいります。
なお、今回の補正予算でも計上しております原油高・物価高対策や、新型コロナ対策における検査体制・保健所体制の強化など、緊急性が高いものについては直ちに取り組むこととし、今後制度設計が必要なものについては、できるだけ速やかに制度化し、実効性が高いものとなるよう、現在検討を進めているところです。
また、いずれの政策も全庁あげて取り組む必要があることから、総合計画の全面的な改編について指示したところであり、より豊かな地域社会の実現に向けて、全身全霊をかけて取り組んでまいります。

それでは、令和4年第4回定例会提出議案についてご説明いたします。
まず、補正予算案につきましては、「新型コロナウイルス感染症に係る緊急対策第34弾」に加え、ふるさと応援寄附金や本市への移住定住の更なる促進に係る経費、人事委員会の勧告を踏まえました給与改定に係る経費など、今後速やかに対応する必要がある経費を計上しております。補正額につきましては、一般会計、特別会計及び企業会計を含めた全体で43億1,692万円の増額となります。
このうち、新型コロナウイルス感染症に係る補正額は、12億2,885万円となっております。それでは、お手元の資料に基づき「新型コロナウイルス感染症に係る緊急対策第34弾」についてご説明いたします。
1点目は、「原油価格・物価高騰の影響を受ける事業者への支援」です。まず、物価高騰の影響を受ける社会福祉施設等の皆様が、安定してサービスが提供できるよう光熱水費等の支援を行ってまいります。次に、中小企業の皆様の事業継続をしっかりと支援するため、中小企業の資金繰りの円滑化に係る経費を計上しております。また、飼料価格高騰の影響を受ける畜産経営体の皆様を支援するため、国等の支援に加えて本市独自の経費を計上し、事業者の経営継続の支援に万全を期してまいります。最後に、農家の皆様の負担軽減を図るため、電気料金高騰の影響を受ける土地改良区等に対して支援を行ってまいります。
2点目は、「その他の新型コロナ対策」についてです。まず、9月補正で計上した高齢者施設の業務継続のための介護職員・看護師による支援チームの派遣経費については、感染症の収束が見通せないことから、今年度中に対応が必要となる経費について増額します。また、児童養護施設等が購入するマスクや空気清浄機等の購入費を支援し、感染防止対策の徹底を図ります。このほか、新型コロナ対応に伴い必要となった職員の時間外勤務手当を計上しております。
次に、条例等の議案につきましては、「熊本市職員定数条例の一部改正」及び「熊本市一般職の職員の給与に関する条例の一部改正」等について議案の提出を予定しております。詳細については、先ほど開かれた議会運営委員会においてご説明差し上げたとおりとなりますので、割愛させていただきます。
以上、提出議案についてご説明させていただきました。

次に、新型コロナウイルスの感染状況等についてご報告します。新規感染者数については、全国的に増加傾向であり、北海道では今夏の感染拡大のピークを越えて、過去最多を更新しております。また、東北、北陸・甲信越、中国地方でも増加がみられる一方で、首都圏や近畿、九州・沖縄では10万人あたりで全国を下回るなど地域差がみられる状況です。
本市の新規感染者は、夏場の第7波のあと徐々に減少していましたが、10月上旬には下げ止まり、再び増加に転じています。直近1週間の新規感染者数は2,904人、昨日時点での即応病床使用率は53%と増加傾向が続いています。このような状況から、既に第8波の入り口にあると認識しており、感染状況等を注意深く見守る必要があると考えております。
こちらは、昨日(11/21)時点の新規感染者数を起点とし、直近2週間の伸率(平均)である今週先週比1.25倍のペースで増加した場合の試算となります。仮に、このペースで増加すると、1月上旬(1/8頃)には第7波における本市のピークに達する結果となりました。また、今年の冬は、新型コロナウイルス感染症に加え、季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されており、発熱患者の更なる増加や医療ひっ迫のリスクがこれまで以上に高まる可能性があり、警戒が必要です。
そこで、第8波に備えた対応といたしまして、次の3点について対策を進めてまいります。
まず、「医療提供体制の強化」です。第7波前は308床だった入院受入病床につきましては、現在468床へと160床増加させたほか、診療・検査医療機関(発熱外来)についても、同じく第7波前の310箇所から324箇所へと14箇所増加させるなど体制を強化してまいりました。今後も、引き続き、県や医師会等と連携し病床の確保や発熱外来などの医療提供体制の強化に取り組んでまいりますので、ご安心いただきたいと思います。
2点目は、「高齢者施設等でのクラスター対策の強化」です。第7波では、高齢者施設等でクラスターが多発し、入院病床のひっ迫に大きな影響を与えましたことから、高齢者施設等への対策を強化いたします。施設従事者への集中的検査につきましては、既に希望する施設に対して検査キット約55万個の配布を完了しており、今月から週2回のスクリーニング検査を実施しております。また、施設を直接訪問し感染対策の指導や研修等を行うなど、各施設における感染症対策の強化に取り組んでまいります。
3点目は、「保健所体制の強化」です。保健所におきましては第8波のピーク時を想定し体制を強化してまいります。
現在主流となっているオミクロン株は、感染力は強いものの、例え感染したとしても、多くの場合軽症であり、自宅での療養で回復されております。若い方など重症化リスクが低い方につきましては、発熱などの症状が出た場合、国から承認された抗原定性検査キットによるセルフチェックをご検討いただき、自宅療養中に症状が悪化した場合には、熊本県療養支援センター等へご相談をお願いします。一方で、高齢者など重症化リスクが高い方や小学生以下のお子さんにつきましては、保健所や医療提供体制を重点化し、適切で速やかな医療が提供できるよう、しっかりとサポートしてまいります。
このように、第8波に備えて体制を強化してまいりますが、先程お示しした試算結果もあることから、市民の皆様一人一人の協力が不可欠であると考えております。そこで、市民の皆様におかれましては、今一度、こまめな換気や手洗い・うがい・手指消毒などの基本的な感染防止対策の徹底をお願いいたします。
また、現在、流行の主流となっているオミクロン株BA.5に対応した2価ワクチンは、インフルエンザワクチンとの同時接種も可能であり、従来型ワクチンを上回る入院予防効果と一定の感染予防・発症予防効果も期待されています。本市におけるオミクロン株対応ワクチンの接種及び予約状況は、昨日21日時点の推計で約21万件と、感染者の増加や高齢者の予約が本格化したことで、11月に入り増えてきているところです。ワクチンは効果が出るまで一定の期間がかかりますので、流行が本格化する前にお早めにワクチンを接種いただきますようお願いいたします。
併せて、抗原定性検査キットや自宅療養に必要な市販の解熱剤、食料品など、それぞれのご家庭において事前にご準備いただきますようご協力をお願いいたします。なお、熊本市のホームページでは、事前の備えに関する具体的な内容や療養の流れ、お子さんが感染した場合の対処法など、様々な情報を掲載しております。ぜひ参考にしていただければと思います。

次に、熊本城復旧基本計画の検証状況についてご報告します。本市では、平成30年(2018年)3月に策定した「熊本城復旧基本計画」に基づき復旧に取り組んでおり、その成果として、重要文化財建造物の長塀や天守閣の復旧・公開に至っているところです。本計画は、令和4年度(2022年度)末で策定から5年を迎えますことから、これまでの復旧事業で見えてきた課題を踏まえ、当初20年と設定した計画期間を含め見直しを進めているところです。
大きな課題としては、石垣の復旧方法の検討に時間を要していることが挙げられます。熊本城の石垣の復旧は前例のないものであり、今後全国の石垣にも影響を与えると考えられることから、学識者の皆様にしっかりとご審議いただきながら、工法の検討を進めているところです。計画期間については、来月7日に開催します第2回熊本城復旧基本計画検証委員会において、ご審議いただく予定ですが、事務局からは、このような課題を踏まえ、次のとおり提示させていただくこととしております。
まず、計画期間の15年目となる令和14年度(2032年度)、今から10年後には、宇土櫓と本丸御殿という2つの主要な建造物が復旧する予定としております。そして、計画期間の25年目となる令和24年度(2042年度)、今から20年後には、すべての重要文化財建造物の復旧と、震災以前の有料区域である行幸坂より東の熊本城の主要区域の復旧が完了する予定としております。主要区域の復旧完了後の10年間は、特別見学通路の撤去後の石垣工事や主要区域以外の工事を行いながら、復旧後の新たな整備計画の検討なども並行して進めていくこととしており、さらなる未来へ向けて、復旧から整備へと軸足を移していくための期間としております。
なお、今後、さまざまな社会環境の変化も予想され、また、復旧工事を通じて得られた新たな知見や技術を取り入れられる可能性もあることから、5年ごとに評価と検証を行ってまいります。復旧には長い年月が必要となりますが、特別見学通路をはじめ石垣や建造物の復旧状況をご覧いただく取組を継続して行うとともに、復旧過程における新たな発見などもお知らせしながら、熊本城の文化財的価値と安全性をさらに高めていく期間としたいと考えております。

次に、「バス・電車無料の日」についてお知らせします。今回は多くの人出が予想される12月24日(土)クリスマス・イブに「バス・電車無料の日」を実施することとしました。市民の皆様の公共交通を利用する“きっかけ”をつくり、公共交通の利便性を実感していただくことで、市内の渋滞緩和を図りたいと考えております。
具体的には、市電や熊本電鉄については全区間、路線バスについては、熊本市を一部でも通過する全ての便を無料化いたします。無料対象路線であれば市内間の乗降はもちろん、市内外を跨ぐ乗降、さらに市外間の乗降もすべて無料です。また、利用対象者は熊本市民に限定しておりませんので、どなたでも何回でもご利用していただくことが可能です。
市民の皆様におかれましては、この機会にぜひ公共交通機関をご利用いただき、公共交通の利用促進及び熊本市中心部の渋滞緩和にご協力をお願いいたします。今後とも公共交通の利用促進に向けて、官民連携のもと着実に取り組んでまいりたいと考えております。

最後に、公益財団法人都市緑化機構が主催する第42回「緑の都市賞」において、最高賞である内閣総理大臣賞を受賞しましたのでお知らせいたします。昨日、東京都内で開催された表彰式には私が出席し、佳子内親王殿下ご臨席のもと表彰いただきました。内閣総理大臣賞の受賞は、県内の自治体で初となりますが、これは、本市が平成20年に同賞の国土交通大臣賞を受賞して以降、産官学民で連携して緑のまちづくりを推進していることが高く評価されたものです。
今後も、「くまもと花博」を契機とした花と緑への関心の高まりを生かし、市民の皆様や企業・団体の皆様とともに、上質で緑豊かな「森の都くまもと」のまちづくりを進めてまいります。

私からは以上です。


 

質疑応答

【記者】新型コロナウイルス感染症についてお尋ねします。現在、旅行支援などで多くの方が行き来をしている中で、これから忘年会シーズンである年末年始に差し掛かってきますが、熊本市の感染状況を踏まえて、市民の我々ができる感染対策や、市長からの呼びかけがあればお願いします。

【市長】先ほどお伝えしましたとおり、感染状況のグラフを見ますと、12月に入って急激に感染が増えており、現在のペースで増加した場合、1月のお正月過ぎに、第7波の感染のピークを超えるぐらいのレベルになるだろうということです。やはり感染力が非常に強く、また感染拡大が早いです。グラフの青い線が北海道の状況ですが、北海道は、第7波の時はそんなに高くありませんでした。それがここに来て、すでに第7波のピークを超えています。これは熊本市が、第7波の時に北海道と比べて感染拡大しているので、本当に予想通りに伸びていくのか、鈍化していくのかは、いろいろなケースがあると思いますが、最悪このペースで伸びていくと、1月8日になるということです。
ですから、年末年始は、皆さんは感染に気をつけていただくということが大事になります。そこで先ほど、市民の皆様へということでお願いしましたが、今まで繰り返しお願いしてきました、基本的な感染防止対策を徹底するということです。感染しやすいわけですから、こまめな換気であるとか、手洗い・うがい・手指消毒など、いろんなことをしていただくということが、基本中の基本であるということです。
それと、今まで21万件以上ワクチン接種の予約が入っていて、だんだんと予約が取りにくくなっていますが、希望される方は早めにワクチンを接種していただきたいと思います。ワクチンを接種することで、重症化リスクを下げるというようなデータがあり、また感染を抑制するというようなデータも示されています。もちろんウイルスの状況によって変わってくるとは思いますが、このワクチンの効果というのは、これまでの件数からいっても非常に効果があるということですので、ワクチンを接種されることが、ウイルスからの防御につながるということです。そして、もし感染したとしても、先ほど申し上げたように、基礎疾患がある方・高齢の方といった重症化リスクの高い方々を除けば、ほとんどの方が軽症でその後回復しておられるということですので、この抗原定性検査キットや、解熱剤等の市販薬を備えていただきたいと思います。そして、食料品も備蓄いただきたいと思います。感染した場合、療養期間中に、きちんと自宅で療養できるだけの食料品等を備えていただくことで、その期間を乗り切っていただくということが非常に重要になってくると思います。
また、報道等で見ておりますと、忘年会をどうしようかといった話があって、「皆さん早めの忘年会を」ということを知事もおっしゃっていたようです。感染者数が今この辺ですが、ここからまた増えてくるだろうという予測です。いろいろな対策をしながらであれば、皆さんが一定程度の交流をしていただくことは可能ですので、感染対策をしっかり徹底をしていただいて、そして、生活していただくということに尽きると思っております。それ以上の制限を行政から何か求めるということはございません。ただ、先ほど申し上げたような個人個人での対応をしっかりしていただくことが重要です。一番重要なのは、次の対策として、先ほどの病床を確保したということです。第7波のときは380床だったものを468床まで増やしており、また、検査医療機関や診療機関も増やしているということです。第7波のときよりも感染者数が膨らんでも対応できるようにということで、いろいろな対策を今まで打ってきております。何かあったときに、具合が悪くなったときに、きちんと病院を受診できる・入院できる、命を守る体制を取れるかどうかといった点が一番重要ですので、この体制については、保健所体制を強化するということももちろんですが、皆さんに安心していただけるように万全の対策をとっていきたいと考えております。

【記者】先日、東京都の小池都知事が節電と防寒のためにタートルネックの着用を呼びかけておられました。これから厳しい冬が来ますが、市長のお考えをお聞かせください。

【市長】気候の変化によって体調を壊したりすることがないように、各個人でいろいろな防寒対策をしていただきたいと思いますが、ウォームビズを推奨するという考えはありません。クールビズが定着したのは、小池都知事が環境大臣のときにクールビズとおっしゃったからということも1つあると思いますが、快適であってなおかつエコに繋がるのであれば良いことだということで、おそらく皆さんの中に定着してきたと思います。ウォームビズについて、タートルネックが良いかどうかも含めて、いろいろ個人の考えもあると思います。マフラーを巻いて仕事はできないかもしれませんが、熊本はそんなに寒くないので、ある程度の防寒対策をすれば、この冬はそんなに大幅に電力を消費しなくても乗り切れるかなと思います。ちょっとカーディガンを羽織ったり、中に何か着て着るものを1つ多めにしたりといった対策は、皆さんがそれぞれでされたら良いのではないかと思います。

【記者】市長のマニフェストの中で、最初の項目で子育て支援を掲げていらっしゃって、その中で給食費の負担軽減もあるかと思います。そんな中で、給食費の支払いを求めて滞納者を提訴したことについて伺います。裁判所が支払いを命じる判決を出しているのですが、そのことについて市長はどのように受け止めていらっしゃいますか。

【市長】支払う義務があるのに払わないという方に対しては、しっかり対応していかなければいけないと思います。いろいろな理由があって払えないという場合には、ご相談にしっかり乗れるような状況を作っておりますし、その上で、特別なご事情がある方にはいろいろな対応・対策があります。ですが、それでもやはり滞納されるということは、皆さんの負担の公平性ということから考えても非常に課題が大きいと思います。また、これは、司法の場で支払いを命じる判決もいただいておりますので、しっかり支払っていただくことが必要かと思います。
一方で、給食費も含めて、子育ての様々な費用については、負担感が非常に大きいということがありますので、少しでもそういったものが軽減できるように、これからまた制度設計をしっかりやっていきたいと思っております。ただ、今の段階でも、経済的に支援が必要な方々に対しての様々な措置というのは、既にありますので、そういった仕組みを是非ご利用いただきたいと思っております。

【記者】今日、東京都の小池知事から、東京の赤ちゃんポストについて、官民連携で進めてほしいという発言がありました。小池知事は設置に理解を示したということかと思うのですが、市長はこの発言をどのように受け止められますか。

【市長】今初めて伺ったので、どういった状況でそういう発言をなさったのかというのは、ちょっとわからないので、コメントしようがないのですが、ただ、東京で医療機関・医療法人の方が、(赤ちゃんポストの)設置に向けていろいろな取組をされているということで、行政のほうでも、東京都や該当する区でもいろいろな対応を検討されていると思います。これは今までは、熊本市という一地方自治体の慈恵病院という一民間病院の事案ということで、ずっと対応がなされてきたというのがこれまでの実態です。この15年間、ずっとそういう状態でした。ですが、これが今違う自治体で、しかも東京都という非常に大きい人口を擁している自治体が、望まない妊娠で悩んでおられる方々、あるいは救いの手を求められるような方々、そしてそれを受入れようとする医療機関を含めて、しっかりとした体制を取ろうとされることについては、熊本の一自治体や一民間病院の問題だけではなく、全国的な課題なのだということを広く認識していただくという意味でも、それから、体制を充実させるという意味でも非常に意義の大きいことではないかと考えております。
したがって、もし、東京都から情報提供のご依頼をはじめ、いろいろなご相談・ご依頼がございましたら、それは積極的にご協力申し上げたいと思います。

【記者】熊本城の復旧について伺います。完全復旧の時期は、従来2037年度だったものが5年後ろ倒しになったという認識でよろしいでしょうか。

【市長】復旧全体の中で、例えば宇土櫓や本丸御殿などの個別のスケジュールは、5年前には余り細かくお示しできていなかったと思います。今回、いろいろな精査をする中で全体の復旧スケジュールというのが、一つずつ明らかになったということで、そのことを今度の熊本城復旧基本計画の検証委員会において、この結果をご報告して審議をしていただこうということです。最終的には、そこでの審議の中でこの計画で良いのかどうかが決まるということです。
全体的に、少し遅れている部分があると思います。宇土櫓にしても、例えば石垣の解体箇所をどこまでやるのかという検討だけでも相当な時間を要するということで、熊本地震から6年半が経過して、ようやくこれが解体できるというような状況でありますし、本丸御殿についても、石垣のこの部分に茶室があるのですが、一部分が少し傾いており、こういったところも含め、どこまでをどのように解体や修理しながら手をつけていくのかということについても、相当いろいろな検討が必要でした。その上、文化財的価値を守りながら耐震性を高めるという極めて困難な課題が次々とありましたので、そういう意味では、今回宇土櫓と本丸御殿に対しての復旧完了時期というのを改めてお示しさせていただきました。また、全ての重要文化財建造物や主要区域の復旧完了は2042年までかかるということを皆さんにお示しをさせていただいたとご理解いただければと思います。

【記者】今の説明は、当初2037年度が復旧見込みであったが、それが15年程度遅れるという理解でよろしいですか。

【市長】全体的な当初のいろいろな計画からすれば、後ろにずれ込むかたちになります。ただ今回、文化財的な価値を守りながら耐震性を強化するためのそれぞれの手順を踏まえ、こういう形でお示ししましたので、その点に関しては、また検証委員会でご議論があるかと思います。

【記者】当初の予定より15年遅れるのは、どういった要因があるのですか。

【市長】先ほど申し上げましたように、熊本城の復旧に関しては、最初にいろいろな計画をする中で、当初は予想していなかったいろいろな課題が見つかっています。
要因の一つとしては、計画策定時に設定した標準工期というものがあるのですが、実際の復旧にかかる工期の実績に違いが出てきています。標準工期というのは、このぐらいの期間で完了するというもので、計画を策定した際にある程度設定していましたが、実際に復旧作業を行うと結構時間がかかってしまうということが生じ、特に石垣の復旧設計には非常に時間がかかっています。石垣の安定性を評価するための指針がなく、実は熊本城が全国で初めてその検証を行っています。したがって、既存のいろいろな指針やルールがない中で、ルールを作りながら復旧をしています。その上、広範囲にわたって石垣は被害を受けていますので、区域や場所によっても随分と被災状況が異なっているわけです。したがって、各復旧箇所の工法検討に時間を要しますので、全体としてもかなり時間がかかってしまうということです。
皆さんから「完全復旧には大体どのくらい時間がかかるのか」と言われますので、大体20年くらいを見込んでいると今まで申し上げてきましたが、先ほど本丸御殿や宇土櫓などの大きなものに関しては、今後約10年で復旧が完了するということを今回お示しさせていただきました。さらに全体の復旧に関して、櫓類などの重要文化財建造物や主要区域は、令和24年(2042年)まで、今後概ね20年かかるということを今回お示しさせていただいたということです。
計画を策定したときに、想定していなかったことがたくさん出てきているというのは事実ですが、それに対して丁寧に対応しながら、5年ごとの検証はこれからも行っていきますが、現時点ではこのようなスケジュールで進めることができるだろうということで今回お示しし、これを検証委員会においてご議論いただきたいということです。

【記者】計画期間の確認なのですが、重要文化財主要区域の復旧完了が2042年度ということでお示しいただきましたが、先ほどのお話ではその後10年間をかけてその他の石垣部分の復旧などを進めていくということでした。つまり、2052年度までに当初の基本計画で定めた熊本城の復旧を完了するという理解でよろしいでしょうか。

【市長】そうです。おっしゃる通りです。

【記者】予定より遅れている要因として石垣のお話がありましたが、石垣に関しては石工さんのような、専門的な人材が必要だと思うのですが、そういった人材確保の部分に関してどういった状況か教えてください。

【市長】人材確保については、本市が発注している様々な工事等において、(地元の技能者も参加しそこで経験を積んでいただくといった点にも配慮するなど、受注者等と協議しながら)これまでやってきています。
工事よりも、その前の段階で工法をどうするかという点において、検討に時間がかかっているということをご理解いただきたいと思います。工法の最終的な確認や合意がとれ、実際に進み始めると、ご質問のあった石工さんをはじめ様々な方(のお力が必要となります。)天守閣の下の部分の石垣も含めて相当いろんなマンパワーを使って復旧を行ったということで、実は熊本城の石垣の復旧に関してはとても象徴的であり、かつ文化財の修復という意味でも大変貴重な作業になりますので、職人の方々も非常に献身的に全国から集まってきていただき、応援していただいているという状況です。
それも当然、工事をしていく中でマンパワーといいますか、職人さんの状況によっては当然変わることもあると思いますが、そこは熊本城総合事務所と一緒になって、全国の職人の方々、石工さんなど技術者の方々の粋を集めて、この象徴的な熊本城の復旧を成し遂げていきたいと思っています。

【記者】熊本城の修復工法の検討に時間がかかっているということに関して伺います。専門家の皆さんが修復検討委員会で年に3回ないし4回議論されているかと思うのですが、検討委員会の実施回数や委員数等の在り方を検討されるといったことはないのでしょうか。

【市長】現時点では特段それを考えるということはありません。十分丁寧に審議いただいているということですので、この点については、いろいろな専門家の皆さんにご審議いただく体制を十分確保できていると思います。
様々な観点からいろいろなご意見をいただきながら検討していきますので、回数を増やせば結論が早くなるかと言えば、そういう問題ではないと考えております。ただ、必要に応じては当然スピーディーにいろいろな検討をしていくということは今後も考えていかなければならないと思っています。早く復旧したいという思いはありますが、拙速過ぎて復旧の工法がダメで、もう1回やり直しということになっては本当に元の木阿弥ですので、その点は慎重かつスピーディーにという形でやらせていただきたいと思っています。

【記者】特別見学通路は、復旧工事が完了するまでそのままの状態だと思うのですが、その撤去の期間も後ろ倒しに遅れていくのでしょうか。

【市長】当然、主要建造物の復旧がある程度完了する目途が立たなければ特別見学通路の撤去はできませんので、これを撤去する時期がいつ頃とは今お示しできないのですが、当然のことながら、撤去の時期はある程度後にずれてしまうことになろうかと思います。
特別見学通路は、復旧過程を見ていただくという上では、非常に貴重な構造物でもあります。したがって、皆さんにもしっかり復旧過程を見ていただくという意味では、重要な役割を果たすと思います。ですが、これはあくまでも仮設ということです。それは当初からずっと変わりません。頑丈な見学通路になっていますが、これは仮設であり、復旧したら元の熊本城の状態に戻すということが、基本原則でありますので、10年20年という月日はかかってきますが、最終的には撤去されるということです。

【記者】2018年に中1の男子生徒が自死した事案について伺います。先日、市教育委員会は、関連が指摘された教諭について、教壇に立たせないという決定をしました。当該教諭はこれまで、市教育委員会において、暴言や体罰等が40件認定されていました。この教壇に立たせない、子どもたちに関わらせないようにする判断のタイミングというのは、この時点で適切だったのか、もっと早く対応できたのではないかと思われますが、この点について市長はどのようにお考えですか。

【市長】教育委員会でこれまで様々な対応を取ってきたと思いますが、当該教職員の体罰あるいは暴言等の不適切な行為ということで、様々な行為が40件認定され、加えて先週の体罰等審議会で新たに2件の不適切な行為が認定されたということで、まずは、当該教職員のこうした体罰や暴言等の不適切な行為によって、当該生徒さんも含めて、多くの児童や保護者を傷つけてつらい思いをさせてしまったということについて、私も市長として大変申し訳なく思っております。
一方で、学校現場において、保護者をはじめ様々な皆さんからの申出があっているにも関わらず、十分な対応が取れていないということについては、教育現場において対処能力が欠如しているというふうに言わざるを得ないのではないかと、私は厳しく思っています。私自身は、市長という立場でありますから、教育行政に対して、例えば「この先生をこのように処分しなさい」という権限はございませんので、私たちとしてはいろいろな情報がもたらされた段階で、教育委員会にしっかり情報を共有しながら、教育委員会には、誠実にスピーディーに対応を行っていただきたいということをこれからも申し上げていきたいと思います。ただ、この当時と比較しますと、体罰等審議会というものが設置されて、今、いろいろな事案が明らかになってきているということです。ですから、今後は徹底的にこの審議会等でスピーディーに審議していただき、そして、不適格な教職員の言動あるいは体罰等に対しては、厳正に対処していただきたいと考えております。そういったことを教育委員会にも、あらためて要請したいと考えております。

【記者】教壇に立たせないという判断のタイミングが適切だったのかどうかということについては、いかがでしょうか。

【市長】教壇に立たせないという判断は、やはりスピーディーにやるべきだったのではないかと私は考えております。

【記者】もっと早くするべきだったということでしょうか。

【市長】そうです。それは、誰の目から見ても明らかではないかと私は思います。

【記者】市長から見てどの段階でするべきだったとお考えでしょうか。

【市長】どの段階が適切だったかというのは、学校での判断によると思いますが、そういった対処能力がもう少し強化されなければならないと思います。ただ、体罰等審議会が当時あれば、もう少し早く対応でき、命を落とすことになる前にいろいろなことができたのではないかと考えます。

【記者】市長に答申された調査報告書の中に、再発防止の提言があったと思うのですが、その提言を実効性あるレベルできちんと実行するために、年次計画の作成だったり、その進捗状況等を定期的に公表する仕組みづくりというのが求められていたと思うのですが、熊本市としては、今後どういった形でこうした取組を行うお考えでしょうか。

【市長】私から、調査報告書の結果を教育長にもしっかり対応してもらうようにということでお渡しをしました。したがって、これについては、教育委員会で厳正に対応していただきたいと考えております。

【記者】内密出産の関係で伺います。内密出産で生まれた子どもの真実告知の在り方について、慈恵病院が、市も含めて養親経験者へのヒアリングなどを含んだ協議の場を設けたいという話が、市長選前からあったかと思います。どういった形で、どのようなスケジュールで実施されるのかを教えてください。

【市長】今、私も市長選が終わったばかりでありまして、真実告知の話も含めて、これから担当部局としっかり協議をしながら、慈恵病院とは今までも、カンファレンスというようなことも含めていろいろな形で協議をさせていただいています。こういった個別のいろいろな課題やテーマについて、より深く検討する場というのを早期に設置をしたいと考えています。これが年内なのか年明けなのかというのは、先方のご都合もありますし、私たちもこれから議会が始まりますので、日程を調整しながらということになりますが、これはできるだけ急いで検討していくべき課題だと考えております。

【記者】市立中学校の生徒の自死の件で伺います。取材をする中で、いろいろな人から話を聞くと、生徒が2019年4月に命を落とすまで、保護者や教職員から様々な訴えが何件も出ていたということでした。新聞等でも出ましたが、2018年4月には、実際学校で暴行を受けた児童が被害届を提出し、当該教諭は書類送検され起訴猶予になっているということもありました。また、その前年には、前任の教頭が当該教諭に対して「担任をさせない方が良い」と学校の判断として担任を持たせていなかったにも関わらず、翌年度に担任を持たせた直後に暴行事件を起こし、その1年後には生徒が自ら命を絶ってしまうという状況になっています。さらに、生徒が自殺する約1か月前に遠藤教育長宛てに嘆願書まで出ていたということです。現在、処分の前に、当該教諭を教壇に立たせないという暫定の措置を取られていますが、こういった措置が2018年の暴行事件で起訴猶予になった時点でできなかったのかと思うのですが、その点について市長はどのようにお考えでしょうか。

【市長】実は、平成30年に私の事務所にも保護者や関係者の方々が、おそらく教育委員会に出されたものと同じものだと思われますが、嘆願書を持ってお越しになられています。その時点で、こうした情報は教育委員会ときちんと共有しました。先ほども申し上げましたとおり、首長の権限の中で私が直接人事権を発動することはできませんので、教育委員会に情報共有させていただきました。
先ほどのご質問にお答えしたとおり、早く適切な対処ができていれば、命を落としてしまうという結果には繋がらなかったと思います。これは、報告書の中でも様々なことが記載されております。今回、保護者の方々の教育委員会に対する不信感等が非常に強いということもあり、市長部局において第三者委員会に諮問し、第三者委員会の先生方に評価いただきました。教育委員会の中で、監督や人員の配置も含めたしっかりとした対応が取れなかったということが、非常に大きな問題だと思っています。ですから、先ほど申し上げましたとおり、今後こうした教員の体罰や不適切な発言等といったものに対して、相当敏感に保護者の皆さんやいろいろな皆さんからの情報提供があると思いますので、こういったことをスピーディーに対応すべきだと私自身は考えています。
それからもう一つ申し上げれば、報告書をお渡しするときに教育長には申し上げたのですが、学校の先生の影響力は極めて強いということを先生がちゃんと意識していれば、一言一言がもっと丁寧になると思います。言葉の先には生徒の心があって、その一言で本当に元気にもなれば、その一言で本当に落ち込みもする。(児童・生徒が)どのように受け止めるのかをしっかりと考えるべきです。先生の言葉一つ一つには非常に大きい影響があり、そして、教育委員会・学校・先生というのは、生徒によりも強い立場にあることを学校も、先生ももっと強く自覚していただかないと、こうした問題は絶えないのではないかといった強い危機感を持っていますので、この点について私は遠藤教育長に対し、敢えて強い言葉で申し上げました。

【記者】生徒が自殺する前年の2018年5月頃に、市長の後援会の事務所に嘆願書が持ち込まれたということですが、市長はその時点で嘆願書に目を通されたのですか。

【市長】私には事務所の秘書から報告があり、秘書課を通じて教育委員会にきちんと情報提供させてもらったということです。

【記者】現在、当該教諭を教壇に立たせないという措置が取られていますが、一方で、前任校の社会体育の指導者として、学校の外で子どもと接している状況は今も続いており、先週末は引率されているようですし、その点については、市として対応はできないのでしょうか。

【市長】私から対応をするということは特段申し上げられません。その点については、教育委員会で判断をしてもらうしかありません。ただ、当該教諭を教壇に立たせないという判断をしたということであれば、今のご質問にあった情報を明確に把握しているわけではありませんが、学校外活動ということに対しても、当然生徒にいろいろな影響が及ぶということは考えられることだと思いますので、そこを適切に教育委員会が対処することが望ましいと思っております。

【記者】現在、当該教諭が異動した先の小学校でも児童からいろいろな訴えが出ている状況にありますが、これだけ話題になっても(教育委員会の)対応が変わっていないように私たちからは見えます。処分については、来月予定されている教育委員会会議の中で決定するとのことで教育委員会から伺っておりますが、大西市長は報告を受けていらっしゃいますか。

【市長】教育委員会は(市長の権限が及ばない)独立した部署になりますので、そういった情報を私に逐一報告させる方がおかしいと思っています。ただ、報道やいろいろなことがある案件でもありますから、情報提供をお願いしているということは事実です。しかし、その処分をどういった形で行うかということに関しては、私が立ち入ることはできません。ただ、これは教育委員会で適切に対応していただく必要があると思っています。
そして、先ほど申し上げていますように、私は教育長に対しても、またこの記者会見でこれだけ厳しく言っておりますので、そのことをどう思うか、また、どう受け止めるかということは、教育委員会ならびに教育委員の皆さんには、しっかりと考えていただき、厳しく受け止めていただきたいと思います。

【記者】定例会に関して伺います。第4回定例会に来年度の「こども局」の設置に関する条例の改正案が出されるかと思いますが、先日の会見でご発言のあった「妊娠葛藤相談所」は、新設される「こども局」内に設置される予定でしょうか。可能な限りで教えてください。

【市長】「妊娠葛藤相談所」の概要については、これから内部的に詰めの作業をしていきたいと思っていますので、どの部局に設置するのかということに関しては、今は明言できませんが、一般的に考えますと、やはりこの「こども局」で所管するべきではないかと思います。その点は全体的な部局の構成に応じて、一番的確な組織の中に設置することが必要だと思います。
したがって、これから検討して詳細を詰めていくということです。慈恵病院や関係の皆さんのご意見を聞きながらしっかり進めていきたいと思います。熊本市だけにノウハウがあるわけではありませんので、既にいろいろな相談を受けられている慈恵病院の相談室の蓮田室長などから話をお聞きしながら、どういった形でスタートすることが良いのかということは確認したいと思います。内部でも今からいろいろと検討を行っていきますので、お示しできるような段階で、できる限り早くお示しできればと思っております。

【記者】新型コロナウイルスに関して伺います。先ほど第8波への備えについてお話がありましたが、一方で、後遺症に感染後2ヵ月以上も悩んでいる方もおられます。第7波で感染者が増えた影響かもしれませんが、後遺症で悩む方も増えています。これから第8波が到来し、感染者が増えると必然的に後遺症に悩む方も増えていくと考えられますが、こういった方々に市としてどのような対応を検討されているのかを教えてください。

【市長】後遺症等については、第7波以降、特に多くの声が寄せられていると私も認識しております。当然、多くの感染者の方々を診療している熊本市民病院では、罹患後の症状についてはまとめを行い、いろいろな医療相談をお受けしています。また、民間では、例えば熊本機能病院では専門の先生がいろいろな相談を受けていらっしゃいます。これは熊本市内だけに限る話ではありませんので、熊本県内の医療機関の情報、また、厚生労働省から発信される情報も含めた全国的な情報をしっかり共有しながら、一番良い対処方法ができるように、あるいは治療やその後の経過観察の体制をきちんと取るように、これからも対応をしっかりやっていきたいと思っています。
私自身も7月末に感染しましたが、皆様のご記憶に新しいところでは、9月の本会議中に随分と咳込んだ日がありまして、9月までは咳が収まりませんでした。普通の風邪ならば、このようなことにはならないわけであって、そう考えますと、これも一つの後遺症の症状なのかと思いますので、やはり慎重に予後を見ていく必要があり、そういった訴えがあった場合には、診療を行い診断を下す、あるいは治療ができるような体制に繋げていくということは非常に重要だと思っています。その点については、健康福祉局や保健所等、また、医療機関等とも連携しながら対応を充実させていきたいと思っております。

【記者】条例案について伺います。マニフェストの中で公共交通機関の利用促進を掲げてらっしゃる中、また、物価高が相次ぐ中で、市電の運賃を10円値上げすることに関して、市長の考えをお聞かせください。

【市長】市電の値上げについては、実は消費税が改定されたときに据え置いており、その分がずっと負担増ということになっておりました。したがって、その分は市民の皆さんへの負担軽減を続けてきたということです。ただ、ここにきて、電力に関しても電気代が高騰し、様々な物の値段が上がっている中で、今まで据え置いていたその消費税の増額分に関しては、どうしても頂かざるを得ない状況になりました。この10円の値上げは、全てが消費税分というわけではなく、電気代も含めたいろいろなコストがかなり上がったことにより、値上げせざるを得ないということであり、その点はぜひ御理解いただきたいと思います。
これは、公共交通を維持していく上では、非常に不可欠なことであり、また、今、利用が新型コロナの影響で低迷をしているという中で、できるだけ安く皆さんに乗っていただきたいという私たちの思いもあり、切実な市民の皆さんの声を受けて消費税分を転嫁せず運用してきたわけですので、大変申し訳ありませんが、その点は、やむを得ない値上げだとご理解をいただければと思います。
ただ一方で、これから市電の延伸や車両の更新等を行い、また、運転士の確保や安定した経営をしていくということが非常に重要になってきますので、できるだけ市民の皆さんが利用しやすい環境をさらに構築していきたいと思いますので、ご理解いただきますようお願いします。

【記者】中学1年生の自死の件で伺います。先ほど市長の後援事務所に嘆願書が届いて、教育委員会と情報共有を行ったとお話いただきましたが、この嘆願書には、具体的な被害の事例などが書かれていると思いますが、この嘆願書を受け取ったときの市長の受け止めと、教育委員会と情報共有する上で、市長から教育委員会に何かしらの対応を求めたりされたのか、以上2点を教えてください。

【市長】もちろんこういった保護者の方からの訴え・嘆願に関しては、当該教諭の氏名も含めてかなり細かく書いてありましたので、情報として本当に確かなものなのかも含めて事実関係をしっかり把握し、適切に対処してもらうべきだということで、私から教育委員会に情報共有をしました。
実際に、本当に問題がかなり大きいということであれば、現場で適切に対応されるべきだと思っておりましたが、こうした情報提供のあり方についても、今回、お子さんが1人亡くなっておられるという本当に重い事実を考えれば、私としても、強いコメントをすべきだったのかと思っております。当時は、こうした訴えが私の個人事務所にも寄せられたので、教育委員会で事実関係をしっかり確認して、そして適切に対処していただきたいということで情報共有を行いました。


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