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令和5年4月26日 定例市長記者会見

最終更新日:2023年4月26日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp
    1 報告
     ・第154回熊本市新型コロナウイルス感染症対策本部会議について
     ・電力・ガス・食料品等の価格高騰に係る緊急対策給付金について

    2 お知らせ
     ・熊本市市民栄誉賞授与式、熊本市DAYの開催について

    3 質問
    (1)幹事社代表質問(読売・KKT)
    (2)各社質問

PDF 会見で使用したモニター画像 新しいウィンドウで(PDF:499.3キロバイト)


会見録


市長発表


はじめに、本日開催いたしました第154回熊本市新型コロナウイルス感染症対策本部会議の内容についてご報告します。
新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが、5月8日より「5類感染症」に移行されることから、同日以降、これまで国の新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針に基づいて行われていた、市民の皆様への協力要請や呼び掛けは終了となります。
本市におきましても、本日の新型コロナウイルス感染症対策本部会議におきまして、5類移行後の対応方針を正式に決定するとともに、この対策本部も、5月7日をもちまして終了し、今後は、庁議等で方針決定・情報共有を図っていくこと等を確認いたしました。
市有施設における基本的な感染対策については、各施設、職場ごとに自主的に判断することといたしますが、当面の間は、消毒液やパーテーションなどを状況に応じて設置するほか、換気などは引き続き推奨してまいります。
今後の医療提供体制等に関しましては、4月17日に開催をいたしました、第14回熊本県・熊本市新型コロナウイルス感染症対策専門家会議において、これまでの限られた医療機関での対応から、多くの医療機関が対応できる体制へ移行していく方針をお示しし、了承を得られましたことから、熊本県、県医師会、県・市合同専門家会議、熊本市の四者連名で、県内全ての医療機関の皆様に対しまして、新型コロナウイルス感染症の対応へのご協力をお願いする通知を発出いたしました。
医療機関の皆様には、これまでのご尽力に対しまして、深く感謝を申し上げます。
今後も、医療提供体制の確保のため、これまで以上に多くの医療機関の皆様のお力添えが必要となりますことからご理解とご協力をいただきますようよろしくお願いします。
本市といたしましても、引き続き、県や医療機関等と連携を図り、高齢者施設等への対策の強化やワクチン接種の推進等に取り組んでまいります。
また、発熱等の症状がある場合の受診相談や、それから新型コロナウイルス感染症療養中の体調急変時の相談窓口をこれまでどおり継続していくということでございまして、罹患後症状、いわゆる後遺症の診療を行っている医療機関の情報につきましては、市ホームページに掲載するなど、市民の皆様に安心して療養いただける体制整備に努めてまいります。

市民の皆様におかれましても、流行状況や場面に応じて、手指消毒や換気等の感染防止対策に努めていただきますようお願いします。

次に、先日、専決処分を行いました、電力・ガス・食料品等の価格高騰に係る緊急対策についてご報告します。
電力・ガス・食料品等の価格高騰により家計に大きな影響を受けている低所得世帯の方々の生活を守るため、緊急対策として次の2つの給付金を実施いたします。
1つ目は特に家計への影響が大きい低所得世帯に対し、1世帯当たり3万円を支給するものです。こちらについては、今年の6月下旬から順次支給予定としています。
2つ目は、低所得の子育て世帯に対し、児童1人当たり5万円を支給するもので、令和5年5月下旬から順次支給をしていきます。
対象者の詳細につきましては、お手元にあります資料をご確認いただきたいと思います。
この2つの給付金についてのお問い合わせは、それぞれのコールセンターにお願いいたします。
コールセンターは、電力・ガス・食料品等の価格高騰重点支援の給付金についてはこちらの番号096-355-8866で、こちらは既に開設中で、午前9時から午後5時までの土日祝日を除く問合せの窓口としております。
また、子育て世帯の方向けの生活支援特別給付金につきましては096-328-7333で、これは、あさって4月28日からコールセンターが開設されますのでご注意いただきたいと思いますけれども、どうかこういうことで何かお困りの件がございましたらこちらのコールセンターまでお願いいたします。

次に、最後ですけども、ヤクルトスワローズ村上宗隆選手の熊本市市民栄誉賞授与式について、お知らせいたします。
村上選手におかれましては、昨年のシーズンにおきまして、プロ野球史上初となる5打席連続本塁打、日本人選手最多となりますシーズン56本塁打を記録し、史上最年少の22歳で三冠王を達成するなど、歴史に残る偉大な記録を打ち立てられました。
本市では、本年1月に熊本市市民栄誉賞を創設いたしまして、村上選手の偉業を称えますため、同賞をお贈りすることを決定いたしました。
そして、この度、同賞の授与式について詳細が決まりましたので、発表させていただきます。
熊本市市民栄誉賞の授与式は、5月23日(火)、17時40分から、明治神宮野球場において開催いたします。
当日は、ヤクルトスワローズの主催試合を、「熊本市DAY」として開催し、熊本市のノベルティの配布や物産ブースの出展を行うほか、神宮球場のカラービジョンにおいてプロモーション動画を放映するなど、本市の観光や農産物、物産品等を紹介するPRイベントも併せて行わせていただきます。
また、本市の親善大使であります、宮崎美子さん、コロッケさん、そして、坂ノ上茜さんにもご出演いただき、本市のPR活動を行っていただく予定です。
村上選手は、3月に開催されましたWBC、ワールド・ベースボール・クラシックにおきましても侍ジャパンの優勝に大きく貢献され、日本中に大きな感動を与えました。
このように野球熱が盛り上がりを見せる中、熊本をPRするにも絶好の機会ですので、球場にお越しの皆様、そして、全国の皆様に、本市の魅力を発信してまいりたいと考えております。

私からは以上です。

質疑応答

【記者】新型コロナ対策についてお伺いします。昨日熊本県が対処方針を発表されましたが、市として独自に県と異なる対処等を行われる予定はありますか。

【市長】県と市は連携しておりますので、特段違う対応をするということはございません。
 
【記者】対応が変わることによって、前日の感染状況を把握するのが遅れるのではないかという懸念が出たりしています。例えば下水道を利用した感染状況の把握等を行っている自治体のような、早く情報をつかむための取組を熊本市は行う予定がありますか。

【市長】特にそういったことは考えておりません。

【記者】先ほど流行状況や場面に応じて対応をとお話しされましたが、様々な場面で二分するようなケースも考えられると思います。改めて心がけていただきたいことなど、市民の方への呼びかけなどありましたらお聞かせください。 

【市長】市民の皆様におかれましては、感染対策をこれまで独自に、それぞれの判断で行ってこられたと思います。当然マスクの着用もそうですし、換気やパーテーションの設置、また手指消毒や手洗いなど、以前と比べれば感染対策に相当努力をされてきたと思いますので、そうした状況に応じて、皆さん方には十分適切な対応や判断いただけると私達は思っておりますので、特段熊本市から何かお願いするということにはならないと思います。
一方で、皆さん方が感染してしまって重症化してしまう事や、重症化リスクがある方々が感染しないようにするということが非常に重要ですので、医療機関等に入るときにはマスクをできるだけ着用するなど医療機関によってはそういった表示等もされているのではないかと思いますが、例えば熊本市民病院におきましては、スタッフも、そして来院の方にもマスクを着用していただくようにしております。他には高齢者施設など、こういったところで高齢者の方々と接する皆さん方のマスクの着用をはじめとする感染対策を徹底していただくということは非常に重要かと思います。
しかしながら、全体の致死率が従来のインフルエンザ並み、あるいはそれ以下というような状況も見られているような中で、余り過度にこれを軽視し過ぎてしまうこともどうなのかという議論も一方ではあります。ただ、マスクの着用についても3月の初めに国からの指針によりそれぞれの自主判断ということになってから以降も、(今日もそうですが)多くの皆さんがマスクを着用されているところを見ますと、やはり皆さん方が用心しながら対策をされていると思いますので、そういった皆さん方の判断については、適切に行われているのではないかと考えております。これから暑くなってきますし特に熊本は非常に蒸し暑いですので、体調が悪くならないように、そういった対策についても、それぞれの判断の中で検討していただければと思います。

【記者】新型コロナウイルスが確認されて3年余り、対策本部会議も5月7日で終了するかと思いますが、これまで(感染の波が)8波まであった中で、非常に大変な部分もあったかと思います。改めて、市政におけるコロナ対策を市長御自身で振り返ってみての評価と、また今後に向けてこの教訓をどう繋げていきたいかをお聞かせください。

【市長】この3年間を振り返って考えますと、社会全体が混乱をした非常に極めて厳しい期間だったと思います。これは日本国内あるいは熊本のエリアだけに限らず、世界各地で様々な対応を皆さんが迫られ、どれが正解だということがない中で、常に対応を模索しながら難しい判断をしてきたと思います。
そういった中で、3年前この熊本市で初めての感染者の方が確認をされた当時は、私も毎日、毎晩、夜中であろうと何時であろうと、感染者が確認されるごとに記者会見を1例1例行い、そして皆さんが不安にならないようにできる限りの情報を開示してきました。しかし、情報を開示する中で、今度は個人の様々なプライバシーの保護の問題や人権侵害等につながるような事象も見られ、非常に難しい判断を迫られることもありました。
例えばクラスターが発生したお店の店名をどう公表するのか、またそこからの感染対策をどう行うのかなど、非常に難しい場面が次々続きましたし、国から緊急事態宣言が発令されると同時に、全ての社会経済活動がほぼ止まるというようなことも経験しました。それをどうやって乗り越えていくのか感染の波が収まり、再び感染が拡大をする毎に我々は常にそういった対応に追われることになりましたが、市民の皆さんに対して適切な情報が提供出来たのかどうかについては、今振り返って考えますとなかなか困難なことが多かったなと思います。
市民の皆様方には(これは地震のときもそうですが)、この3年間の中で非常に協力的にいろんな対応をしていただいたということ、また比較的冷静にいろんなことを御判断いただいたと思います。我々行政の様々なコロナ対策の運営や、ワクチンを効率よく多くの皆様に接種していただいたこと、また感染対策について徹底をしていただくということに関しては随分御協力いただきました。
こういったことを今ずっと振り返りながら、我々熊本市としても、コロナ対応がある程度落ちつきを見せた段階で一度しっかりと総括をし、反省すべき点は何だったのか、あるいは今後また感染症がさらに拡大するようなことになった場合に、どう対処していくことが望ましいのか、また第8次総合計画を今年度策定する予定ですので、そうした中に感染症への対応、あるいは大きなパンデミックに対して市民生活を混乱させないような対応というのはどうあるべきかということを、必要に応じて盛り込むことも検討してはどうかと現時点では考えているところです。
いずれにしましても、この3年間本当に市民の皆さんに御協力いただきましたことに、改めて厚く御礼を申し上げたいというふうに思います。

【記者】熊本市民栄誉賞の授与式(村上宗隆選手)についてお伺いします。始球式など、式典の中身についてもう少し詳しく教えてください。

【市長】(式典の)中身については、まだこれから球団の皆さんと話を詰めていくということですので、私から恐らくその賞状と目録のようなものをお渡しすることになるんじゃないかと思います。
熊本市親善大使の皆様から、村上選手に対する思いなどのいろいろなメッセージをいただいたり、始球式も親善大使のどなたかがされることになるのではないかなと思いますが、もう少し時間が経てば、詳細について改めてお知らせできるのではないかと思います。
多くの方に注目をしていただける、いい機会にしたいと思っております。1月に早めにシミュレーションを決定した際に、出来るだけ早く渡したいということで球団側とも日程調整をしていたのですが、WBCの代表選手に選出されたこともあり、その後も非常に多忙でいらっしゃいますが、何とかこの日程で今回確保出来たということですので、私も神宮球場に参りまして、表彰状や記念品を授与させていただき、今シーズンも含め今後もさらに活躍していただけるように、しっかりとお祝いが出来ればと思っています。

【記者】新型コロナ対策に関してお伺いします。これから日常生活の回復に向けて進んでいくと思われますが、例えば観光面への期待など、行政としても別の部分から注力できるような場面が増えてくるのかと思われますが、市長のお考えを聞かせてください。

【市長】今まで感染症の対策に追われていた職員・スタッフが非常に多かったわけでありますが、頑張ってくれた職員たちが、今度は市民生活が元に戻る、あるいはさらに発展していく形で活躍できるような部署に配置できるということもありますので、これから日常生活が3年前の状況にまた戻っていくことをスムーズに行えるように、人員の配置や様々な対策をこれから行っていけるように、例えば観光面においては、インバウンド対策がこれから非常に増えていくのではないかと思われますし、今既にTSMCも含めた海外からのお客様もかなりお見えになっています。ですので、今までなかなか出来なかったプロモーションなど、そういったことについても一定程度予算がありますので、その範囲の中で効果的な対応をしていきたいと思います。
それから昨日、熊本の中心部に新しいホテルがオープンしたということもあって、そういう商業施設も含めてですが、こういったところの賑わいが、さらに街中から熊本市内全域に波及するように、いろいろな取組をやっていきたいなと思っております。

【記者】先ほどお話にありました村上選手に関してお伺いします。今回のWBCでの村上選手の活躍を市長はどのようにご覧になっていたのか、お聞かせください。

【市長】村上選手の御活躍はもう既に、以前のシーズンからずっと拝見しております。三冠王でもありますし、WBC開催時は、私もちょうど国連の水会議の出席でニューヨークに行っておりまして、宿泊先のホテルで決勝戦を見ることができました。そのときのアメリカの放送のトーンは、アメリカ対日本ということで、アメリカの方が勢いがあるというようなことで、あちらがホームということもあり、非常に盛り上がっておりまして、解説者の方や司会の方々も「USA!USA!」という掛け声とともに、アメリカ勝つんだというような勢いでしたので非常にアウェー感があったのですが、村上選手が自らホームランを打ったり、いろいろな選手が活躍してどんどん点差が開いていく事態になって、アメリカの解説者の皆さん方が静まり返る中で日本の活躍を見るという、非常に珍しい経験をしました。
そのときに、やはり異国の地にいても日本の選手の活躍、特に村上選手の活躍というのは私が地元の市長ということもありまして、とても感動的なものでありました。1人ホテルの部屋で騒いでおりましたが、そういう誇らしい勝利で、活躍だったなと思いますので、恐らくこれから村上選手は国内でのいろんなタイトルを獲得されるでしょうし、活躍もされると思いますが、将来的には当然メジャーリーグ等、そういったところで活躍されるようなすばらしい人材だと思いますので、これからのさらなる活躍に期待をして、今、市民栄誉賞以上の賞はなかなかないですし、今回村上選手がこれだけの活躍をされたから市民栄誉賞を創設してでも差し上げるという経緯でございますので、また何か違うタイトルをとっていただいて、そういう場面が来ればいいなと思います。

【記者】先月9日に投開票が行われた熊本市議選についてお伺いします。結果を振り返りますと投票率としては過去最低だったのですが、全国の日本維新の会が躍進を果たす中で熊本市議会でも1議席、さらに参政党も議席を獲得し、惜しくも落選されたベテラン議員がいらっしゃいました。こういった全体の結果を市長はどのように見て、認識されたかを教えてください。

【市長】4月9日に投開票が行われた熊本市議選に関しては、非常に多くの新人の方々も含めて、立候補者の方が多かったということで、ある意味では多様な選択肢を広げられたということは非常によかったのではないかと思っています。落選された方もいらっしゃいますが、新しく世代交代といいますか、若い方々や女性の議員さんも改選前よりも1人増えて6人ということですので、女性進出も僅かではありますが進んだということで、一定程度の評価ができるのではないかと思います。
一方で投票率が過去最低になってしまったということは、これだけ多くの皆さん方が主張をされる中で、なかなか全体としては盛り上がらなかったということが、選挙制度自体の課題というものを(これは公職選挙法も含めてですが)見直すべきときに来ているのではないかと思います。期日前投票をショッピングセンターで行える等の投票しやすい環境を整えたことにより、期日前投票が増えている、またそういった場所は好評であるという結果も出ています。ですのでこういった取組も(もっと投票しやすい環境整備)今後考えていかなければいけないと考えております。
いずれにしましても、今はSNSの発信など、個人が余りお金をかけずに自分の主張や政策を述べることができるような環境に随分なってきたと思いますが、地方議会での活動というものは、頻繁にテレビや新聞に取上げられるわけでもありませんし、活動が見えにくい部分があるとは思いますが、それでもいろいろな議論がなされて多様な意見が反映される場所という意味では、地方議会は非常に重要な役割をこれから担っていきます。そして皆さん既に御承知のとおり、先ほど参議院の本会議で改正地方自治法が成立をいたしました。地方議会の役割というものが非常に重要だといったことが盛り込まれている改正案でありましたので、これから地方議会の役割というものが、これからますます重さをもって皆さんに見られていくものですので、当選した議員の皆さん方がどんどん情報を発信し、市民との対話交えながら、市政に対して議会の場で正面から我々と様々な政策議論を交わすことを、期待しているところです。

【記者】2月定例会の際に市長から、新年度の適切な時期に庁舎の整備問題と市電延伸について、議会での議論の再開を提案したいとお話がありましたが、現時点でいつ頃を念頭に置かれているのかをお聞かせください。 

【市長】本庁舎の整備問題については、まだ有識者会議の結論と答申がまだ出ていない状況ですので、これから有識者会議において本庁舎に求められる機能や規模の考え方、また立地や配置等に関して、財政状況も含めて現在御審議いただいております。ですので今後、この答申を踏まえて熊本市としての考え方をまとめてお示しすることになるかと思います。
これから庁内のいろんな分野において、市議会の皆さんへの説明をどういった形で行っていくかということは、現在内部的な検討を進めておりますので、有識者会議の御審議の状況も踏まえながら、適切に対応し、お願いしていきたいと思っています。
市電の延伸については、有識者会議等々に審議を諮るということではありませんが、既に一旦中断しておりますので、中断した間にどういう状況の変化があったのか、それを踏まえてどういった形で考えを示すのか(を検討する必要があります)。これは既に、令和3年度の第1回の定例会の都市整備委員会で整備状況、検討状況について4ルートを皆さんに御説明をし、有意な案をお示ししましたので、それをさらにいろんな修正をしながら再度お示しできればと思います。これはもう少し早い時期になってくるのかなと思いますので、今後費用便益や利用者の見込みなど、こういった前提条件を踏まえて検討しながら、準備が整い次第市議会にお示しをして、議論を再開させていただきたいと考えています。
その時期が、例えば次の定例会かどうかということは、現時点ではそこまでまとまっておりません。

【記者】市議会の会派構成についてお伺いします。改選が行われ5月1日から顔ぶれが変わり、自民党の会派が二つある中で最大会派が入れ替わるような見通しであるということです。
これに対し、例えば庁舎問題に関しては、これまでの最大会派は慎重な意見を述べてこられて、もう一つの会派は建て替えの推進を主張されてきました。その会派構成が今後切り替わる見通しであるという事を受けて、市長あるいは執行部として、どういった認識を持ち、またどのようにこれから進めていこうと思われているか、お聞かせください。

【市長】議会の構成によって、我々が示すものが変わるということはありませんので、議会のそれぞれの御判断の中で会派というのは決められているものだと思いますし、今市庁舎の問題によって会派が割れてるように受け取られるような御発言をされましたが、私は必ずしもそうだと受け止めておりません。
会派の構成というのは、私も県議会で議員をしている中で、いろんな会派に分かれたり、あるいは1人であったり、いろんなことを繰り返してきましたが、見ている中でもいろいろな政策の一致、不一致ということもありますが、人間関係であるとか、あとは聞くところによりますと、会派の役員であるとかそういった体制に対しての意見の相違であるなど、様々なことが要素としてあると思います。
議会はそれぞれ多様な民意を反映する場でもあって、私は同じ会派だからと言って必ずしも全ての政策項目について皆さんの意見が同じだとは思いませんし、一定程度のまとまりであるとか、考え方が似ているまたは近いという形で、主義主張も含めて会派構成を組まれていると思います。どういう会派構成になろうとも、やはりお互い市民のためにどうあるべきかということでベストを尽くしていく、それもオープンな議会という場所で審議を尽くす、これが1番重要なことだと思いますので、会派構成について私から特段申し上げることはございませんが、議会に対して我々はしっかり丁寧に情報提供させていただき、そして市民の皆さんにもわかりやすい議論となるように努めていきたいと考えています。

【記者】先日行われた水質調査についてお伺いします。地下水からピーフォスが検出され、熊本市民は地下水に頼っているので不安になられた方も多いと思います。検出された原因や今後の対策についてお聞かせください。

【市長】有機フッ素化合物にピーフォス(PFOS)とピーフォア(PFOA)というものがあり、この指針値を超過している2か所についてですが、これは環境省が定める手引書があるのですが、それ通りに対応しており、検出された井戸周辺の市民の方々には、当然注意喚起を行いましたが、調査範囲を拡大し、これから追加調査を行うように担当には私から指示をいたしました。近隣の現況調査を現在行っておりますので、結果についても市民の皆様に適切に情報提供を行いたいと思っています。
原因についてはまだ判明をしておりませんので、これから追加調査によっていろいろな要因が明らかになるのではないかと思います。こういったものはわかり次第、早急に市民の皆様に情報提供することが、より安心につながっていくと思っています。
環境省が定める公共用水の水域、及び地下水の指針値というものがあるのですが、1リットルあたり50ナノグラムという値であり、これは体重50キロの人が1日当たり2リットルの水を一生涯にわたり摂取しても、健康に対する有害な影響があらわれないと考えるような値ということになっております。したがって、仮に暫定指針値を多少超過している井戸水や地下水を飲んだとしても、直ちに健康に影響が出るというものではないと言えると思いますし、通常の利用については、過度に心配する必要はないレベルだと考えられます。
水道水に関しては、既にいろんな調査をしておりまして、特に問題がないという状況の中で皆さんに供給させていただいておりますので、ここに対しては大きな問題はないと考えております。上下水道局のホームページや環境局のホームページ等々でも今の数値についてはしっかり公表しておりますので、よくご覧いただければと思います。

【記者】AIデマンドタクシーに関してお伺いします。本格導入に向けて九州産交と協議が始まりましたが、これを今後どのように波及させていきたいか、また市内全域での導入もあるのかなど、市長のお考えをお聞かせください。

【市長】AIデマンドタクシーの実証実験を開始してから非常に好評で利用も進んでいるということ、また公共交通の空白地域のコミュニティー交通の在り方という意味では、非常に大きい手段になり得ると評価をしているところです。今後の検証はいろいろと必要だと思いますが、路線バスについても、一部重複しているような箇所や運行の効率性等もありますので、バス会社の皆さん方とも地域の公共交通の在り方について議論をするということでスタートをいたしました。
これは、あくまでも路線バスを廃止することを前提に行っているのではなくて、いかに皆さん方の地域の足が、それぞれのエリアで利便性を保って移動しやすくできるのかということが1番重要ですので、こうした在り方についてこれから協議をしていくということになります。

【記者】現在2カ所ですが、市内全域での導入は考えられていますか。

【市長】エリアによっては今後拡大をしていくことは当然考えられますが、まずは今実証実験として取り組んでる地域は、特に公共交通空白地域であるとか、路線バスの便数が少ないなどの課題を抱えているところですので、そこをまずは最優先に進めていくことになろうかと思います。見解や整備状況に応じて、財政の問題もありますが、そういったことも考慮しながら、拡大についてはさらに検討を深めていく事になるかと思います。

【記者】チャットGPTについてお伺いします。他の自治体では活用の検討を進めていたり、課題整理をされていますが、市長の所感と、庁内での活用について検討されているのかどうかをお聞かせください。

【市長】チャットGPTのような革新的な技術は、これからさらに加速度的に開発が進み、発展していくと考えます。そうなると業務の効率化であるとか、市民サービス向上の観点から積極的に活用していく道を検討していく必要があると、私自身は認識しています。その上で、機密情報や個人情報などをAIの学習データに利用されて情報が漏えいしてしまうようなことがあってはいけませんので、こういったリスクをきちんと踏まえながら活用しなければいけないと考えています。
今国などでの議論をはじめ、他の自治体でもいろんなことを取り組んでおられるのですが、やはりこの有効性や課題については検討し、決め打ちでこれは使う、使わないなど二者択一の問題ではないと私は思いますので、こういったものを活用する方策をしっかり立てていく必要があると思います。ですから、新しい技術として適正に評価をしながら、活用していく方向性が望ましいことだと私は思っています。既に本市の担当部局でもいろんな実証実験を行っており、セキュリティーが漏えいしたものにならないような形で検討を行っており、今後例えば、横須賀市では有償の契約によって入力したデータ等を、他に利用出来ないような仕様のサービスを利用されてるようですので、こういったことも費用対効果の面も含めて検証を今させていただいております。
いずれにしても、職員がこれを補助的に使う、あるいは活用することによって市民サービスの向上につながることへ非常に大きな期待を持っていますし、これから人手不足であるとか(市の職員もこれからの採用に関しては、人口減少の中で困難になってくると予想されますので)業務の効率性を高め、市民サービスを向上させ行政の質を向上させるということにおいては、非常に有効なツールだと期待をしています。これから慎重な検討はもちろん必要ですが、我々熊本市としては比較的前向きに捉えて検討、検証を行っていくべきだと考えております。
 
【記者】地下水に関してお伺いします。東京や沖縄のように、非常に高い値が出てるものではありませんし、特定の発生源があるようなものではないと思うのですが、ただ、検出された物質が半導体製造に一部使われているという市の発表がありました。今後半導体企業が熊本へ進出し、モニター結果が一つの指標になると思われますが、モニタリング体制の強化や、地下水保全に対する市長のお考えをお聞かせください。

【市長】今回ピーフォス、あるいはピーフォアが熊本市内の地下水から検出された状況ですが、今おっしゃられたとおり、他の極めて高いレベルが出ているエリアとは全く異なっており、例えばフライパンなどの水や油をはじくような加工をするときに使われているようなので、その因果関係がどうかということはありますが、まず今TSMCを含めた半導体工場が稼働してない今の状況はしっかり押さえつつ、これから水質がさらに保全されていくように、モニタリングを強化していきたいと思っています。
既に追加調査を行うように私から担当部局へ指示しておりますが、今後恐らくTSMCの子会社のJASMや県をはじめ、いろんなところが、地下水の利活用と水質保全ということに関しては、非常に神経をとがらせていると思いますので、私自身、地下水財団の理事長という立場でもありますし、熊本市の環境行政をお預かりする立場ですので、モニターの強化をしながら市民の皆さんにそういった影響がないよう、安心していいんですよとお伝えできるように努力していくことが非常に重要だと思っております。以前議会でも少し答弁をさせていただきましたが、どういう主体でやるかということはもちろんのこと、連携のためのいろんな取組や枠組みづくり、またTSMCや半導体関連の企業の皆さんにも地下水財団の取組に参画していただくことや、協定の締結など、こういったことについては今後積極的に行っていきたいと思っています。

【記者】先日児童相談所が公表した、「こうのとりのゆりかご」に預けられた子に対する真実告知の調査結果に関してお伺いします。調査数は非公開でしたが、回答があった内の約2割の方が真実告知を行ったとのことでした。また真実告知に関して児童相談所に支援を求める声もあったとのことですが、調査結果に対する市長の受け止めと、結果を受けて今後どう活かしていきたいかをお聞かせください。 

【市長】今回の調査結果については、大変多くの保護者の皆さんから回答をいただきました。その中で、やはり(真実告知も含めて)告知が非常に難しいという状況が、浮き彫りになったと思っています。また児童相談所も含めて、里親の方や養親の方々に対してのフォロー体制というものを、さらに今まで以上にきめ細かにしていく必要があるということが、この調査結果からわかりました。そして慈恵病院といろんな協議をしていく中で、真実告知の在り方も含めてこれからどういう形で行っていくのかは、これは「こうのとりのゆりかご」と内密出産も含めて、出自を知る権利に対するあるべき姿というのを模索するための検討会を、設置しようと今準備しておりますので、そういった中でもしっかり議論をしていただければと思っています。それから、出自を知る権利も含めてですが、子どもさんが社会に必要とされている存在であり、生まれてきて良かったんだと思っていただけるようにするということは、健全に子どもさんが育つために非常に重要なことだと思っておりますので、出自を知る権利を保障しつつ、どういう形での告知の在り方が望ましいか、そして社会で皆さんを育てていくんだというようなメッセージがお子さんたちに伝わるようにできるのかどうかというのは、まだこれからいろいろと考えていきたいと思っております。

以上。
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