【質疑応答:クリーンセンター職員の家庭ごみの持ち込みについて】
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市長記者会見の様子 |
【記者】クリーンセンターの件ですけれども、私用でごみ収集車を使っていたことも分かっていますけれども、その点についてはどのように考えていらっしゃいますか。
【市長】今日の報道でもありました、私用でごみ収集車を使用していたということで、この3月の事例につきましては、今回のごみ処理のことで事実関係を調べる中で、昨日報告を受けたものでございます。報道の中でも指摘がありました、廃棄物処理法の違反につきましては、現在確認をさせておりまして、結果につきましては改めてご報告をさせていただきたいと思います。事実関係でございますが、時系列に申しあげますと、平成27年3月11日、匿名による通報がございまして、通報内容は3月10日に西部クリーンセンター職員6人が、パッカー車とパワーゲート車の2台で交通局小峯営業所に行き、卓球台と衝立ネット3台、段ボール3箱を排出したというものでございます。平成27年3月11日、西部クリーンセンター内で事実確認を行い、通報どおりであることを確認し、同日中に局長まで報告がなされており、翌日人事課に報告があっているということであります。その後、3月16日、西部クリーンセンターの所長からこの顛末につきまして報告書作成のうえ、局長・次長に提出がされまして、平成27年3月20日、人事課の課長から所長および、関係職員3名に対して口頭による厳重注意を行ったというのが事実関係でございます。この件につきまして、今日の報道にもあっておりますが、その後持ち込まれたごみの処分については、リサイクルセンターに持ち込み、適正に処分をされていたということは確認をしているところでございますが、いずれにいたしましても、ごみ収集車をそういう形で使っていたということは、法に照らしてどうかという前に、まずモラルとしてこういうことがあってはならないと思いますので、こうしたことが二度と起こらないように、管理も含めて徹底をしてまいりたいと考えているものであります。
【記者】「管理を含めて徹底したい。」ということですけれども、家庭ごみの有料袋以外での持ち込みなども以前から所長が指導していたということですけれども、これからどういった対策をして無くしていきたいですか。
【市長】一つは、今回の事例で、これだけ市民の皆さんからいろいろなお怒りの声、あるいは失望の声を私自身も受けましたし、現場でもおそらく受けていると思います。このことを、自分自身のことだということを6,400人の職員みんなが胆に銘じて、市の職員というのは、市民の皆さんにいろいろな啓発をしたり、指導をしたり、そういう立場にある人間であります。そういう権限を与えられているわけであります。そういう意味では、職員の意識を徹底して引き締めて、緊張感を持つように、私がトップとして各職員には指導を徹底していきたいと思いますし、当然それぞれの所属でも。実際、今回の調査でも20数人がそういうことを見て「いけないんじゃないか」と注意をしていなかったというようなこともあるようでございます。この辺も詳細に調査をしているところでございますが、そういうことを許さない職場風土をきちんと作っていくということ。正直者が馬鹿を見ないように、一人一人の職員が意識を高く持って、市民の皆さんに恥ずかしくないような行動をとるように、しっかり私としても指示をして、指導してまいりたいと思います。今回の件で、本当に市民の皆様が「そんなことを内輪で勝手にやっているんだったら、俺たちもいいじゃないか。」というように思われる方も、ひょっとしたら出てくるかもしれません。今回、これだけ職員のことで信頼が失墜してしまった、市民の皆さんの信頼を損なってしまったということは、非常に重大な問題であると、市長としてトップとして受け止めておりますので、とにかく、意識の問題もそうですが、そういう不適正なことを起こさせないような職場風土づくりのために、いろいろなシステムを見直す、あるいはチェックをきちんとする体制を整える、こういったことを十分に行ってまいりたいと思います。
【記者】見ていたけれども、注意していなかった方がいらっしゃるというのは何ですか。
【市長】今回調査を職員に行っておりまして、アンケート調査の中で「持ち込みを見たことがある」あるいは「知っていた」という職員が235名中21名いた。しかしながら、その行為を確認しても注意をする、話し合う、さらには上司へ報告するということがなされていなかった。このことが、今までそういうことが私たちも含めてですけれども分からなかったということもあり、大きな問題があると考えております。今回は匿名での通報により、報道機関の方の調査・取材でも明らかになった部分がたくさんあるわけでございますけれども、お互いにチェックし合う体制を作っていくことと、それだけ市民の皆様にいろいろなことをお願いしていく立場という、責任の重さの自覚をしていないということの表れでもあろうと思います。過去にもいろいろな意味で「このくらい、いいじゃないか。」というような組織風土があったとしか思えないと私は思いますので、今回のことをきっかけに、今後もこんなことが起こらないように、私も全身全霊をかけて職員の意識改革に取り組んでまいりたいと思いますが、まずは、市民の皆様に大変申し訳なかったということで、こういったことの事実についてお詫びをしっかり申し上げたいと思います。私が記者会見でお詫びを申し上げて、昨日もいろいろな審議会、あるいは「市長とドンドン語ろう!in中央区」ということでやりましたが、その冒頭でも謝罪をさせていただきましたけれども、普段からごみステーションなどのいろいろなお世話をしていただいている市民の皆様方、自治会の関係者の皆さんにもしっかりとお詫びをして、今回のことについてはご報告を申し上げようと考えております。
【記者】知っていて注意しなかった方が20人全員ということですか。
【市長】235名中21名が「持ち込みを見たことがある、あるいは知っていた」とアンケートで回答をした職員の数ということであります。
【記者】そのうち注意をしなかった人はどのくらいとか分かりますか。
【市長】私が今把握しているのはそれだけでございますが、そういったことも含めて、これからヒアリング調査を行うということになっておりますので、そういった中でもいろいろと明らかになってくるのではないかと思います。
【記者】金曜日の時点では、指定袋以外の袋で車の中のごみを捨てたということのみだったんですけれども、それ以外で新たに分かった部分はありますか。
【市長】今のところ、私自身は全てのごみの内容がどうだったかということについて報告は受けておりませんが、事務局の方からありますか。
【事務局】車のごみ以外では、剪定ごみを持ってきたというのと、自分の家庭のごみを持ってきたという職員もおりました。
【記者】金曜の会見で、実際にごみを捨てた職員の処分も何かしら検討したいと話されていたんですけれども。
【市長】当然、法令に照らしながら、処分は厳正に行われなければいけないと思います。他都市でも同様の事例があっているようですので、そういったことも調査をしまして、まずは事実関係、それから関与した職員をしっかり把握するとともに、出来るだけ速やかに法令に照らしながら処分を検討してまいりたいと考えております。
【記者】市長から今お話がありました、ごみ収集車の私的利用の時系列の中で、市長に報告が入ったのはいつの時点ですか。
【市長】昨日です。
【記者】そうすると、3月16日に所長から局長にあって、3月20日に人事課長から口頭厳重注意があって、その段階では市長まで来ていなかったのですか。
【市長】来ていなかったです。今回のごみ処理のことを受けて、事実関係を把握する中で、こういう形で私が報告を受けたということでございます。ですから、この件につきましては、今後現場レベルで厳重注意だとか、そういうことを行ったものに関しても、出来るだけ速やかに報告をするようにということで担当の方に指示をしたところです。
【記者】現段階でお答えは難しいかもしれませんけれども、課長レベルでの口頭注意というのは、軽いと思われますか。
【市長】それを組織としてどういうふうに捉えるかという問題があると思います。今回、これだけ報道でも、市民の皆さん方に信頼を失墜するような行為に繋がったということですから、私が就任をしてから事務処理の軽微なミスについても、きちんと発表して、オープンにして、緊張感を持たせるということを考えますと、今回の件は極めて重大な信用失墜行為であると言わざるを得ませんので、私としては、そういった様々な情報も、私は責任者でありますからトップにきちんと伝わるように、これからも報告をしっかり受けたいと思います。もちろん、内容によっては局長レベルで判断する、あるいは課長レベルで判断するということは、組織ですから当然あろうかと思いますが、軽微な事務処理ミス、些細なミスから大きなものに繋がっていくということを防いでいく必要があるということから、そういうことを徹底しているわけでございますので、高い意識を持って職員が職務に臨むように、私からのこういう会見での発表も含めて、トップがどういう考えでいるのかということ。昨日、クリーンセンターに直接出向きましたのも、日程を相当動かしていきました。全職員を集めて、収集から帰ってきたところを私が直接話をしたんですけれども、これはこれだけの事態だから直接伝えなければ分からないと思ったものですから、出向いてまいりましたけれども、やはり上からのそういう思いが、ちゃんと職員一人一人まで伝わるように、そして、いろいろなミス、こういう信頼を失墜する行為を起こさない職場風土づくり、組織風土づくりを徹底してやっていかなければならないと思います。まじめにやっている職員すら「なんだお前たちは。」と市民の皆様からお叱りを受けている状況にございます。ですから、こういったことは全庁的に、一つのことが全てに通じるということで、反省するように取り組んでまいりたいと考えている次第でございます。
【記者】今回、クリーンセンターでこういった事態があったと思いますけれども、一般的に考えて「何でこんなことがあったんだろう。」と思います、市長としては何が原因だったと感じますか。
【市長】一つは、「このぐらいいいだろう」という安易な意識、感覚が現場ではまん延していたのではないかと考えられます。それから、市民の皆さんには「有料でごみ袋を買ってきちんと出してください。ルールを守ってください。」というような、自分たちはそういう指導をする、あるいは啓発をする権限を与えられている担当の意識が、欠如していたということに他ならないと思います。人様に対して、きちんと指導をする立場というのは、自らしっかり律していなければ、そういうことをやる立場にはないと言われても仕方がないと思いますので、そういう意味では、大いに組織としても反省しなければいけないと思っておりますし、私自身も市民の皆さんに大変申し訳なく思っています。大変申し訳ない不祥事を起こしたわけでございますけれども、信頼回復のためには、そこをしっかり見つめながら出直していく、そういう気持ちを職員に持つようにしていきたいと考えております。原因としては、組織的な風土であるとか「このくらいならいいだろう」という意識の欠如にあると思います。
【記者】先ほどおっしゃった人数ですけれども、アンケート結果の集計は。
【市長】まだ今集計をしているところでございますので、ある程度分かりましたらご報告をさせたいと思います。
【記者】今分かっている分だけでも発表できる部分があれば。
【事務局】内容を精査する意味で、今から個別面接をしていきたいと思っております。それできちんと確定したものを報道の皆様に発表したいと思っております。
【記者】いつ頃になりそうですか。
【事務局】面接が6日間から7日間かかりますので、来週の水曜日か木曜日にはまとまるのではないかと思います。
【記者】今分かっているのは、先ほどの見たことがあるという人数ですか。
【事務局】はい、そうです。
【記者】数字の確認ですけれども、235人というのは。
【市長】職員数は、北部クリーンセンターが77名、西部クリーンセンターが81名、東部クリーンセンターが77名、計235名ということでございます。
【記者】昨日、直接市長がお話されたのは。
【市長】これは西部クリーンセンターの約80名。若干、まだ帰ってこれないとか、一部そういう人たちがいたと思いますが、約80名に対して私が出向いて話をさせていただきました。
【記者】先ほど事務局の方が「面接」とおっしゃった、これの対象は。
【市長】235名ということです。
【記者】これを来週の金曜日ぐらいまでに行われるということですね。
【市長】そうです。
【記者】確認ですけれども、捨てたことがある人は全体で20人で変化はないですか。
【市長】今のところ変化はございません。今後、ヒアリングをしていく中で自己申告があったり、他者からあるかもしれませんから、それで前後する可能性がありますので、その辺はヒアリングを含めた数字で、改めてご報告はさせていただきたいと思いますが、現時点で持ち込み該当者と分かっているのは、先日記者の皆さんに担当の方から説明をした北部クリーンセンターが2名、西部クリーンセンターが15名、東部クリーンセンターが3名、計20名ということです。
【記者】持ち込みを見た・知っていた21人の中に持ち込んだ方々は含まれているということですか。
【事務局】含まれているのと、含まれていないものがあります。持ち込んだ者で自分以外に知らなかったという回答もありました。
【記者】嫌な言い方かもしれませんけれども、あれだけ目立つ形でやれば、もしかしたらもっとたくさん見ている可能性があるんじゃないかと思ったもので。その辺は、市としては「そういうことはないだろう」という自信は。
【市長】自信も何も、これだけのことが起こったんですから、常態化しているというふうに考えるのが普通だろうと思います。当然、申告する人・しない人、居るでしょう。だから、その辺も含めてヒアリングをしながら確認をしていくということが必要。そういう意味では、私も担当に、厳しくきちんとした実態の把握をしろということを命じているところです。
【質疑応答:東区の農業関係工事の中止について】
【記者】東区の農業関係の昨年度の工事が、漁協組合長を兼ねる市議の了解が得られなかったために中止をされたという件について、市長の見解をお尋ねします。
【市長】市議会の議員という立場、あるいは漁協の組合長であるとか、そういった一定の権限を持つ立場で、それを合理的な理由無しに止めるとか、妨害をするとか、そういうことは絶対にあってはならないと思っております。ですから、そういった事例が他にもないかということも含めて、この際きちんと調査をして、そういったことを防ぐということを徹底してやっていかなければならないと思っています。
【記者】もともと地元の要望を受けて予算化された事業であって、当然議会でも予算案が可決されていながら、結果的に執行をされず中止ということで、地元からは「工事はしてもらわなければ困る。」という声も聞かれるんですけれども、本年度についてはどのように臨まれますか。
【市長】この辺の事実関係も、今調査をさせていただいているところではございますが、当然のことながら、地元の要望には出来るだけ速やかにお応えするというのが重要なことだろうと思っておりますので、そういった事務執行もきちんと行えるように、担当としっかり協議をしながら進めていきたいと考えております。
【記者】工事の中身は同じなのに、去年は出来なくて今年は出来るということが、もし繰り返されるということであれば、やはり問題ではないかと思うんですけれども、こうしたことが繰り返されないための調査をされているというお話でしたが、仕組み作りについてはどのようにお考えですか。
【市長】一定の権限があって、例えば調査をしたりする場合には同意を得なければいけないとか、協議をしなければいけないとか、それぞれのものによってはいろいろ違うと思います。ただ、不当要求防止の観点からも、これは要求じゃないかもしれないけれども、ある意味では市政の円滑な執行を妨げる行為ということになると思いますので、関係の皆さん方にもきちんとオープンにして、協議なりなんなりが、市民の皆様の誰の目から見ても明らかに「こういう工事がなされないのであれば、こういう理由でなされない。」ということがちゃんと説明がつくようにするということ、これが重要であるということ。つまり、透明性を高めていくということ。これは、議会との関係性もそうですけれども、いろいろな工事であるとか、公共事業も含めて、いろんな意味で多くの人々のために執行されるような事業全てについて、オープンに説明できるような体制を取っていく、そういう仕組みを考えていくということが必要だと思います。そういう意味では、今の起こっている問題であるとか、課題を検証することなしには出来ないということでありますので、どういう経緯だったかということを徹底的に分析をして、それが二度と繰り返されないように、あるいは市民の皆さんに何故そういうふうになっているのかを、きちんと説明がつくようにするということが重要だと考えています。
【記者】調査というのは、全庁的に行われているのですか。
【市長】今の案件につきましては、先日から開催をされております不当要求等防止対策会議の中で、関連する事項として出てきている部分もございますので、その中で徹底をして調査をしているということでございます。
【記者】そうしますと、不当要求等防止対策会議の中では、こうした案件が他にも上がっているという状況にあるのですか。
【市長】今現時点では、7月21日に第2回目の臨時会を開催したところでありますが、元々は「と畜場」機能移転に関する調印式の問題の事実確認を中心に、事務局から中間報告があって、その中でもいろいろと検討する中で、いくつかの事例が出てきているということでございます。
【記者】この会議の結果については、9月議会を目途にというお考えでいらっしゃるということですけれども、進捗としては、その予定ですか。
【市長】7月21日に第2回目の臨時会を開催したところですが、その中で中間報告がなされました内容について、いろいろと検討するとともに、政治倫理審査会懇談会の方に、意見要請を行うということを決定いたしました。ですから、今後は政治倫理審査会懇談会のご意見を踏まえて、事実確認以降の更なる精査を行い、なるべく早く調査結果を取りまとめたいと考えております。ただ、これは政治倫理審査会懇談会の方でどういった議論になっていくかということも当然ありますので、我々が「このくらいで」というスケジュールを直ちにお示しできる状況にはございませんが、そういうプロセスで動いているということです。
(終了)