2024年8月受付 |
障がい者に優しいまちづくりの一環として、老朽化した障がい者入所施設への改修資金につき、市からの援助を願いする次第です。
私の息子は重度の知的障害があり、日常生活全般において支援が必要です。
私も妻も高齢になり家庭での養育が困難なため、息子は市内の知的障がい者施設に入所しています。その施設は築50年を経過しており、建物をはじめ多くの施設設備が老朽化しており、応急工事を行っても豪雨時は雨漏りし、室内にバケツを並べて対処していると聞いています。また、利用者の多くも高齢になり、施設内は段差や階段のある構造のため移動するのも不便ですし、危険と隣り合わせで生活しています。先日は、南海トラフ地震臨時情報が出されましたが、巨大地震の際には倒壊しないかとさえ心配しております。
このような状況であるため、園では利用者の安全で安心な生活を守ろうと、バリアフリーの建物に改築する等の大規模改修を検討されていますが、自己資金だけでは対応が非常に厳しい状況だそうです。
障がい者入所施設の老朽化の問題は、息子が入所している施設のみの問題ではなく、今後、他の施設においても順次出てくると思います。国は入所施設を削減し、通所やグルーブホーム等地域への移行を推進しています。地域で共に生きる「共生社会」実現のためには必要な施策であることは理解していますが、重度の知的障がい者は環境の変化への適応が困難であることや、そのような人たちを支える人材の不足等、課題が山積している現況では、やはり入所施設が必要だと考えます。
入所施設が利用者の終の棲家として、安全で安心して快適な生活を送れる施設であることを願っています。そのことが親、家族を含め、障がい者に優しいまち、住んで良かったと思える熊本市に繋がっていくとの思いでお願いも兼ねて提案させていただきました。 |
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