風しんの抗体検査や予防接種について
熊本市は風しん予防対策として3つの助成を行っています。(対象者となる条件があります)
詳しくは下記のリンクより確認されてください。
(1)妊娠を希望する女性やパートナーなどの同居者を対象に、風しん抗体検査(血液検査)を無料で実施しています。
・抗体検査について 風しん抗体検査が無料で受けられます。(内部リンク)
(2)妊娠を希望する女性やパートナーなどの同居者を対象に、抗体値が低い方や抗体が無い方への風しん予防接種の費用の一部助成があります。
・予防接種について おとなの風しん(風疹)予防接種の費用助成について(内部リンク)
(3)昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性(過去に風しんの定期予防接種の機会がなかった方)を対象に無料クーポン券を発送しています。※実施期間は令和6年度末までです。
・抗体検査と予防接種について 風しんの追加的対策(抗体検査・定期予防接種)について(内部リンク)
風しんの発生状況について
1990年代前半まで日本国内では、5~6年ごとに大規模な全国流行がみられていました。予防接種(定期接種)の対象が男性及び幼児まで拡大されて以降、大規模な全国流行は見られなくなりましたが、2004年、推計患者数約4万人の流行があり、10人の先天性風疹症候群※が報告されました。
その後、国内では、2018年~2019年の流行で2019年に4人、2020年1人、2021年1人と合計6人の先天性風疹症候群が報告されました。2021年第3週以降の報告はありません。(2023年4月21日時点)
※先天性風疹症候:免疫が不十分な妊婦(特に妊娠20週頃まで)が風しんに感染すると、目や心臓、耳等に障がいを持つ子どもが産まれることがあります。
国立感染症研究所ホームページ
先天性風しん症候群(CRS)の報告(2021年1月29日現在)(外部リンク)詳しいデータが掲載されています。
風しんはワクチンで予防可能な感染症です!!
感染症発生動向調査では、2008年から5類感染症全数把握疾患に変更となり、すべての医師に最寄りの保健所への届出が義務づけられ、さらに、2018年から「医師が診断後直ちに届け出る感染症」へ変更になりました。
風しん感染症届出数(令和6年(2024年)1月14日現在)
| 平成24年 2012年 | 平成25年 2013年 | 平成26年 2014年 | 平成27年 2015年 | 平成28年 2016年 | 平成29年 2017年 | 平成30年 2018年 | 令和元年 2019年 | 令和2年 2020年 | 令和3年 2021年 | 令和4年 2022年 | 令和5年 2023年 |
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熊本市 | 3 | 18 | 0 | 0 | 0 | 0 | 9 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
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熊本県 | 5 | 65 | 0 | 0 | 1 | 2 | 14 | 7 | 0 | 0 | 0 | 0 |
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全国 | 2386 | 14344 | 319 | 163 | 126 | 91 | 2941 | 2298 | 101 | 12 | 15 | 12 |
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風しんとは
風しんは、飛沫感染によりヒトからヒトへうつる感染症です。比較的感染力が強く(風しんへの免疫がない集団において、1人の風しん患者から5~7人にうつす強い感染力)、感染すると約2~3週間後に発熱や全身の発しん、リンパ節のはれなどが生じますが、症状が出ないこともあります。特に大人では、高熱や発しんが長く続いたり、関節痛を認めるなど、子どもに比べて重症化することがあります。
また、脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなど、入院加療を要することもあることから、決して軽視はできない感染症です。
一般的に、発しんの出る前後約1週間は人に感染させる可能性があります。
妊婦または妊娠を希望されている方とご家族の方へ
風しんに対する免疫が不十分な妊娠20週頃までの女性が風しんウイルスに感染すると、眼や心臓、耳等に障がいをもつ子どもが出生することがあります。(先天性風しん症候群)妊娠を希望されている女性の方は、妊娠前に風しんワクチンを受けておくようにしましょう。風しんワクチンを受けた後は2ヶ月間妊娠を避ける必要があります。
妊娠中の女性は予防接種が受けられないため、抗体を持たない又は抗体価の低い妊婦は、可能な限り人混みを避け、流行地域では不要不急の外出を控えるようにしましょう。
また、妊婦の周りにいる人(妊婦の夫、子ども、その他の同居家族等)は、風しんに感染しないように予防に努めましょう。
昭和37年度~昭和53年度生まれの男性の皆様へ
第5期定期接種
風しん第5期定期接種対象の昭和37(1962)年4月2日~昭和54(1979)年4月1日生まれの男性(下記図参照)は、積極的に風しん抗体検査を受け、検査結果に応じて予防接種を受けることが推奨されています。(対象年齢の方には、無料クーポンを送付済)
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風疹含有ワクチンの定期予防接種制度と年齢の関係【令和4年(2022)年4月1日時点】 国立感染症研究所「風疹に関する疫学情報:2022年3月30日現在」より |
風疹を含むワクチン(今は、原則麻疹風疹混合ワクチンが使われています)を1回接種した人に免疫ができる割合は約95%、2回接種した人に免疫ができる割合は約99%と考えられています。現在は、2回の接種が定期接種として実施されており、より高い効果が得られています。
国立感染症研究所 風疹に関する疫学情報(2023年)(外部リンク)国立感染症研究所
風疹に関する疫学情報:2023年11月8日現在(外部リンク)