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骨髄バンクにご登録をお願いします!

最終更新日:2023年8月1日
健康福祉局 保健衛生部 医療対策課TEL:096-364-3186096-364-3186 FAX:096-371-5172 メール iryoutaisaku@city.kumamoto.lg.jp 担当課の地図を見る

あなたのドナー登録で救える命があります

もしも、あなたの大切な人が白血病等の血液の病気になり、骨髄移植しか助かる方法が無いとしたら・・・。

私たちの体を循環する血液は、全身に酸素や栄養素を運んだり、老廃物を体から排出したり、出血を止めたり、ウイルスなどの感染を防御したりするなど、生きていくために必要なさまざまな機能をもっています。こうした正常な血液がつくられなくなってしまうのが、白血病や再生不良性貧血などの血液の疾患です。これらの病気は、子どもから高齢者まで幅広い年代の人が発症しており、日本では、毎年多数の方が新たに発症しています。

こうした血液の病気を根本的に治療する有効な方法が、患者さんの骨髄を、健康な人(ドナー)から提供された骨髄に置き換える「骨髄移植」です。

骨髄移植とは、骨髄提供者(ドナー)の骨盤(腸骨)から、全身麻酔をして注射器で骨髄液を採取し、その骨髄液を患者の腕の静脈に点滴します。その骨髄液は、腕の静脈から患者の骨髄のなかに行きつきます。その骨髄液の中の造血幹細胞が患者の骨髄で血液成分を作り始めると、骨髄移植は成功です。
よく誤解されますが、脊髄と骨髄は別のものですし、患者にとっては大変つらい治療ですが、ドナーにとっては「移植」という言葉から連想されるような大手術ではありません。

骨髄移植を行うためには、患者と骨髄を提供するドナーの白血球の型(HLA型)が適合する必要がありますが、適合する確率は非常に低いと言われます。より多くの患者が適合するドナーをみつけ、骨髄移植のチャンスを得られるようにするために、一人でも多くの方々の日本骨髄バンクへのドナー登録が必要です。

骨髄移植の多様化

骨髄移植に用いられる造血幹細胞は、血管からの回収や臍帯血など、骨髄以外にも入手方法が多様化しているので、近年は造血幹細胞移植と総称されています。ここでは主にドナー向けに違いをご説明します。

◎骨髄移植(BMT)
 HLA型が適合する人の骨髄を移植する。骨盤の一部である腸骨から、注射器で取り出します。
 ○メリット  ・最もポピュラーで、長い歴史(症例)がある・生着(※1)が比較的早い
 ○デメリット ・全身麻酔や骨髄採取によるドナーの体の負担が大きい・移植日程を患者に合わせなければならない

◎末梢血幹細胞移植(PBSCT)
 HLA型が適合する方の血液から造血幹細胞を取り出します。
 血管内を流れる血液には、通常造血幹細胞はほとんど含まれていませんが、G-CSF(※2)を投与すると、移植に行うのに必要な造血幹細胞が血管内に増えてきます。そこで細胞分離装置を用いて、造血幹細胞を取り出します。
 ○メリット  ・全身麻酔をしないのでドナーの負担は比較的軽い・凍結保存できる・生着が比較的早い
 ○デメリット ・ドナーにG-CSFの短期副作用が起こる場合がある・慢性GVHD(※3)が高い傾向がある

◎臍帯血移植(CBT)
 臍帯血を移植する。
 ○メリット   ・移植可能なHLA型の範囲が広い・ドナーに負担がない・凍結保存できる・GVHDが重症化しにくい
 ○デメリット  ・生着が遅い・生着不全が多い・移植後の感染症が多い・採取できる細胞数が少ない

(※1)生着・・・他の臓器や組織に移植された細胞が、新しい場所で身体の一部として生きて機能し始めること。

(※2)G-CSF・・・造血幹細胞の生産を促すたんぱく質。

(※3)GVHD・・・ドナーのリンパ球(白血球)が患者の内臓などを異物とみなして攻撃する現象。

HLA型ってなに?

白血球の型のことです。

ヒトの赤血球にはA型、B型などの血液型がありますが、白血球にも型があり、HLA(ヒト白血球抗原)と呼ばれています。 HLAはA、B、C、DR、DQ、DPなど多くの抗原の組み合わせで構成され、なかでも骨髄移植・末梢血幹細胞移植で重要と考えられているのはA、B、C、DRの4つです。さらにA、B、C、DRとも10~数十種類の違ったタイプがあり、個人はそれぞれ2個ずつ、合計8個の抗原を持っているのです。それぞれの組み合わせは両親からの遺伝で決まってくるものです。この組み合わせの種類をすべて割り出そうとすると、天文学的な数字になってしまいます。

兄弟姉妹の間では4分の1の確率でHLAが一致しますが、少子化で兄弟姉妹が少なくなっている現在は、血縁者からドナーを探すことも難しくなっています。

非血縁者間でHLAが一致する確率は数百人~数万人に1人と低くなってしまうため、数十万人のドナーの登録が必要になるわけです。

骨髄バンクとは?

骨髄バンク とは、白血病などの血液疾患の治療として造血幹細胞移植(特に「骨髄移植」)が必要な患者のために、血縁関係のない健康な人(非血縁者)から提供される「骨髄液」を患者に斡旋する仕組みおよびその業務を担う公的機関のことで、国(=厚生労働省)主導のもと、公益財団法人日本骨髄バンクが主体となり、日本赤十字社および都道府県(保健所)の協力により運営されてます。

 

新体系図

出典:公益財団法人 日本骨髄バンク

移植が有効といわれる疾患

1.白血病
2.骨髄異形成症候群(MDS)
3.その他の腫瘍性疾患
4.再生不良性貧血
5.先天性免疫不全症
6.先天性代謝異常疾患
7.その他の疾患

骨髄とは?

新骨髄イラスト

出典:公益財団法人 日本骨髄バンク

骨のなかにある血液の細胞を作る組織です。

私たちの命を維持する上で欠かせないのが血液です。血液のおもな細胞には赤血球、白血球、血小板などがありますが、これらの細胞は骨のなかにある「骨髄」という場所で造られています。

骨はちょうど竹のような構造をしていて、硬い皮質という部分に囲まれている中空部分を「骨髄」と呼んでいます。骨髄はゼリー状になっていて、その中に多くの造血幹細胞(白血球・赤血球・血小板のもとになる細胞)が含まれているのです。

骨髄移植とは?

骨髄移植はドナーに全身麻酔をして、腸骨という骨盤の一部に専用の針をさして、注射器で骨髄液を吸引し、採取した骨髄液を患者の静脈へ点滴で注入する治療法です。

ドナーの方には骨髄採取の前日または前々日に入院いただきます。4日ほど入院いただく事が多いです。

採取に用いる針は骨髄採取専用のもので、ドナーの体格に合わせたサイズを選択します。皮膚を通して腸骨に垂直に針を刺し、1カ所から数~10ml程度ずつ注射器で吸い取っていきます。皮膚は前後左右に少し動くので、同じ皮膚の穴を使って同じ骨の数カ所に刺すことができます。このような穿刺を繰り返し、合計500~1200ml程度の骨髄を採取します。ですから皮膚には通常、左右それぞれ数個程度の痕しか残りません。腸骨に針を何度も刺すので、手術後に腰痛が短期間残ることがあります。所要時間は約1~3時間です。またその注射痕も、3~6カ月後には消えてしまいます。

非常に稀ですが、麻酔の重い副作用がでる可能性があります。

※太い神経である脊髄に針を刺すことはありません。

末梢血幹細胞移植とは?

末梢血(全身を流れる血液)には通常、造血幹細胞はほとんど存在しませんが、白血球を増やす薬(G-CSF)を注射すると、末梢血中にも流れ出します。

G-CSFの注射1日目から入院される場合は5日間程度、G-CSFの注射を通院で行う場合は2日間程度の入院が必要となります。

採取前の3~4日間、連日注射し造血幹細胞が増えたところで、血液成分を分離する機器を使い造血幹細胞を採取します。腕(※)に針を刺し、血液中の造血幹細胞だけを取り出し、残りの血液を戻します。採取した量が不十分な場合は翌日、2回目の採取を行います。所要時間は約3~4時間で、その間、両腕は動かせません。ドナーは提供後、原則1泊2日で退院し、多くの方はすぐに日常生活に戻ることができます。

非常に稀ですが、白血球を増やす薬であるG-CSFの重い副作用がでる可能性があります。また、動脈硬化や自己免疫疾患をお持ちの場合にはこの方法で幹細胞を採取することはできません。

※万一、腕から採取できない場合は、脚の付け根の血管から採取することもあります。採取した量が不十分な場合は翌日、2回目の採取を行います。

末梢血幹細胞の採取はどのくらい時間がかかりますか?

1回の採取には3~4時間、1回で十分な細胞が取れないときは、翌日また3~4時間かけて採取します。
採取中、血液が流れる管が腕につながっているので動けませんが、骨髄採取とは異なり全身麻酔はありませんので、テレビ等を見ることができます。トイレの利用は病院によって異なりますが、専用の器具(便器・尿器)を使って行います。食事はできませんが、飲み物は飲むことができます。

末梢血幹細胞の提供は痛くない?

多少の痛みは伴います。

個人差がありますが、G-CSFという薬を注射した後、骨の中で白血球が増えてくるので、腰などの骨に痛みを感じる人が多いようです。採取時は、腕に針を刺すので、その部分が痛む場合もあります。また、血液が固まらないようにする薬により、手足や唇にしびれを感じることがあります。

いずれも、鎮痛剤やカルシウム剤などを使うことで改善します。

末梢血幹細胞移植で使われるG-CSFの注射による副作用は?

一過性のものとして、骨痛(腰痛、関節痛等)、倦怠感、頭痛、胸痛、不眠、食欲不振、悪心、嘔吐、動悸、発疹などがあります。痛みは多くの場合、鎮痛剤で消失します。

末梢血幹細胞採取に伴う副作用は?

採取中は、だるさ、手足の痺れ、めまい、吐き気、嘔吐、血圧低下などがみられることがあります。

手足の痺れは器械を循環する血液が凝固するのを防ぐ抗凝固剤によるもので、多くの場合、カルシウム剤を投与することで改善します。

採取後には血小板が減少することがありますが、その際は適切な処置を行います。また、針を刺したところが青くなることがありますが、通常は1~3週間で消えます。

骨髄バンクではドナーの安全が最優先されます

骨髄や末梢血幹細胞の採取に伴って、ドナーとなる人には、痛みや副作用などのリスクもあります。そのため、安全な採取を行うことはもちろん、退院後もドナーの健康状態を電話でフォローアップするなど、ドナーの安全には細心の注意が払われます。

日本骨髄バンクを介した骨髄移植では、これまでドナーの死亡例はありません。健康被害が生じた事例はありますが、治療によってドナーは回復し、通常の生活に戻っています。

日本骨髄バンクでは、全国の採取施設に厳重な注意を呼びかけ、再発防止に努めると同時に、万一、健康被害が起こった場合は、最高1億円の補償制度を用意しています。

また、民間の生命保険など、皆さんがご加入中の保険に「骨髄ドナー」に対する補償が付いている場合がございますので、ご確認ください。

日本骨髄バンクでは、骨髄採取などの安全性について正しい情報を伝えるため、情報公開に努めています。詳しくは日本骨髄バンクのホームページをご覧ください。

骨髄バンクに登録するには


cocosa献血ルーム
(出典:熊本県赤十字血液センター)


日赤プラザ献血ルーム
(出典:熊本県赤十字血液センター)

骨髄移植について十分ご理解いただいたうえで、ご登録いただける方は、赤十字血液センターが行っている献血会場であれば、どこでも登録が可能です。

熊本市内の受付は
(1)下通り献血ルームCOCOSA新しいウインドウで(外部リンク)

 (中央区下通1丁目3番8号 下通NSビル5階 TEL 096-325-9218)

(2)熊本県骨髄データセンター

 (東区長嶺南2丁目1番1号 赤十字血液センター1F TEL 096-384-6727)
(3)移動採血車(献血バス)
 (献血バス運行スケジュールは赤十字血液センターホームページ新しいウインドウで(外部リンク)を参照ください。)


ドナー登録の条件は以下の通りです。
・骨髄・末梢血幹細胞の提供の内容を十分に理解している方
・年齢が18歳以上、54歳以下で健康な方
・体重が男性45kg以上/女性40kg以上の方




※詳しくは、日本骨髄バンクのホームページを御覧ください。。

 
 
このページに関する
お問い合わせは
健康福祉局 保健衛生部 医療対策課
電話:096-364-3186096-364-3186
ファックス:096-371-5172
メール iryoutaisaku@city.kumamoto.lg.jp 
(ID:2677)
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