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【政令指定都市移行10周年】大学生スピーチ

最終更新日:2022年8月19日
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熊本市政令指定都市移行 10 周年に際し、熊本県立大学4年の松山 桃萌佳(まつやま ももか)さんより思いを寄せていただきました。



 熊本県立大学4年の松山桃萌佳です。熊本市政令指定都市移行10周年に際し、若者を代表するかたちで、私の思いをお伝えする機会をいただき、大変光栄に思います。


簡単ではございますが、これからの熊本市の街づくりの上で、私たち若い世代がどのような役割を担っていくべきか私の考えを述べさせていただきます。


一般に政令指定都市は、大都市行政の合理化や能率化、市民の福祉向上を図ることを目指す制度といわれます。1990年代以降の地方分権の流れのなかで、熊本市は、行財政基盤を整え、自立した責任ある自治体運営を目指し、政令指定都市へと移行しました。また、九州新幹線の全線開通といった人の移動を見据えた都市戦略として、九州の拠点都市としての存在感を高めながら、官民連携で「選ばれる街」を目指した取組みを行ってきております。更に、若者を中心とする人口移動の防波堤として、近隣自治体と連携しながらも、リーディングシティとして、その役割を果たしています。私自身、発展する熊本市の賑わいを直に感じ、一市民として大変嬉しく思います。


他方で、高齢化や人口減少といった社会情勢は、絶えず変化し、持続可能な街づくりを行うためには、私たち市民と行政が連携して取り組むことが不可欠です。特に、私がその思いを強くしたのが、昨年の11月に大学コンソーシアム熊本が主催する政策アイデアコンテストに出場したときでした。私はそのコンテストで、熊本市における大規模災害時の避難方法について政策提案をさせて頂きました。熊本地震の発生から時間の経過とともに、災害時の記憶が風化し、防災意識が薄まるなかで、大規模災害時の避難にどのような課題があるのか、そしてそれをどのように乗り越えることができるかを検討したく、コンテストに参加しました。地元である北区の自治会などへインタビュー調査をさせていただきながら、急速に高齢化する地域のなかで、その問題解決のためには私たち若者が積極的に地域活動に関わっていくことの重要性を痛感しました。


 このような経験から、私は10年後の熊本市は、現在よりも更に市民が主体的に、そして創造力をもって地域づくりに参画するクリエイティブな都市になっていることを願っています。創造力とは、人がアイデアや方法などを考察し、何らかの価値を生み出すことです。これらの作業は、私たちひとりひとりが日常的に行っていることですが、これは単なるひらめきから生まれることよりも、学習や経験、努力から生み出されるともいわれます。市民の創造力を高め、それらを市政に反映させることで、熊本市が抱える様々な社会課題の解決に繋がるのではないかと考えます。


 そのためには、わたしたち若い世代が、多様な地域課題を自分事として捉えた上で、創造力を活かしながら対処していくことが大切です。

 これからの10年、私たち若者をはじめ、多くの市民の力が、地域を一体化する力となり、更にはそれらの地域の力が、熊本市全体が発展する原動力となることを期待しております。多くの若者が一緒に踏み出してくれることを祈念して、私からの話を閉じさせていただきます。



                                                     令和4年(2022年)8月 熊本県立大学4年 松山 桃萌佳

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