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いのちを守る気象情報(都市政策研究所第29回講演会講演録)

最終更新日:2020年9月10日
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都市政策研究所では、自治体職員や市民に向け、都市政策に関する様々な知見を提供するために、各分野の著名な方をお招きし、講演会を開催しています。令和2年(2020年)2月11日に、第29回講演会を下記のとおり開催しました。

概要

第29回講演会の様子

第29回講演会の様子

開催概要

【日時】 令年2年(2020年)2月11日(火/祝)午後2時~ 2時間程度

【場所】 熊本市役所14階大ホール
講演
【演題】「いのちを守る気象情報」
【講師】 株式会社ヒンメル・コンサルティング代表 斉田 季実治 氏
研究員報告
  • 【テーマ】「公民連携の取り組みについて-全国のPFI実績との比較による熊本の現在-」
  • 【報告者】熊本市都市政策研究所 研究員 清原 邦洋
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              講演要旨

              はじめに

               東日本大震災を機にメディアの気象情報の伝え方も大きく変わった。災害が起きた後に、その被害を報道するだけでなく、災害を未然に防ぐためにはどういう放送をしたら良いのかということが、この10年ほどの間にメディアの中で活発に議論されている。防災は「自分ごと」としてとらえられない部分もあるが、ここ数年、一般の方の意識も変わってきたと思う。例えば2019年の新語流行語大賞に「いのちを守る行動」がノミネートされた。特別警報が出た時に行動を促すために気象庁やメディアがよく使う言葉であるが実際にどのように行動すれば良いのか分からない点も多いと思われる。

              最近の主な気象災害

               身近な気象災害の例として、台風や水害がある。2018年の西日本豪雨災害、台風21号、昨年の台風15号、台風19号、佐賀県などを襲った集中豪雨などである。色々な情報が発信され、どのような行動をとれば良いかということも広まり、人命が失われる被害は減ってきているが、それでも多くの方が亡くなられた。気象情報の精度が上がり使い方も工夫されてきたが、ひとつの災害で多くの方が亡くなったことは、伝える側にも問題があり、どのように伝えていけばよいか改めて考える機会となり、思っている以上に情報が一般の方に届いていないと感じる出来事であった。

              どの様な災害の危険があるかを知る

               こうした災害から身を守るには、まずは、ハザードマップなどを活用し、自分はどんな危険があるところに住んでいるのかを知る事が重要である。熊本市でも洪水・内水・津波・高潮・地震のハザードマップがある。自分の自宅・学校・勤務先がハザードマップ上どんな位置にあるのかを知っておかないと、安全に避難することができない。どのような避難をすれば「安全」であるかは、発災時にいる場所や家族構成によっても異なる。30cmくらいの浸水でも車が止まる恐れがあり、50cmくらいになると大人が歩くのも危険な状態であるため、浸水がはじまったら外を歩くのは危険である。早い段階で避難するのは良いとは思うが、避難場所に向かったがために亡くなった事例もある。どんな危険があるのかを知り、それから安全に避難するにはどうすれば良いか、家族や近所の知人・親戚などと話しておくことが重要である。築堤や河川改修などハード面の治水対策も進められているが、こうした対策はお金も時間もかかる。ハード面だけでなく、知識・情報・避難といったソフト面の対策も重要である。

              最新の気象情報を知る

               どのような危険があるかを知ったうえで、最新の気象情報を積極的に集め活用して欲しい。最近は、テレビ、ラジオ、新聞、インターネット、スマートフォンなど様々な媒体から情報を得ることができる。テレビは定期的に気象情報を伝えるので、習慣的に気象情報に触れることができ、危険を早めに察知することができる。その反面、放送できる時間は限られているので、被害の大きい場所や一番危険な箇所しか報道されない。実際には、その周辺でも危険が存在しているため、自分から積極的に情報を取りにいく必要がある。情報を取りにいく際は、インターネットやスマートフォンは有効な媒体であり詳しい情報をリアルタイムに得ることができるが、停電に弱いという弱点がある。2018 年の北海道胆振東部地震や2019 年の台風15 号のときは、停電のため情報を得られず孤立する人もいた。こうした事態に備え充電器やラジオの備えも重要である。媒体ごとに特性が有るので、これらを組み合わせて活用して欲しい。

               また、大雨警戒レベル、警報級の可能性の情報、土砂災害警戒情報、指定河川洪水予報、高解像度ナウキャストなど、情報の種類が増え、危険が迫っていることが早めに分かるようになり、視覚的にも分かりやすく、情報の精度も高くなってきている。例えば、台風の進路予報は、以前は3日先までの予報であったが、現在は5日先の予報が出せるようになり、予報円の精度も高くなっているので、早めに危険を察知できるようになっている。特別警報・警報・注意報も現在では市町村単位で出せるようになった。記録的短時間大雨情報は30分間隔で15分後に発表されていたものが、2016年からは10分間隔で5分後に発表できるようになった。雨が降った後にその情報を得ても意味がないと考える人もいるかもしれないが、あるポイントで大雨が降った場合、その周辺でも大雨が降る可能性が高いので、近所にこの情報が出た場合には注意してもらいたい。

              気象情報を「いのちを守る行動」につなげる

               そのうえで、実際の行動に結びつけるためには、いつ、だれが、どのように、何をするのか、あらかじめ決めておくタイムライン(防災行動計画)が重要である。地域の中だけでなく、災害を「自分ごと」としてとらえ、家族や知人などとも話し合い自分自身のマイタイムラインを決めておき、気象情報を積極的に集め活用して早めの準備・行動に結びつけて欲しい。台風は大雨・洪水・高潮など様々な災害を引き起こすが、来るまでに時間がかかるので準備することができる災害でもある。いのちを守る行動の正解は1つでは無い。気象情報に関する知識と意識を持ち、その場の状況に応じて、いのちを守る行動につなげて欲しい。

               

              ※講演会要旨の文責は都市政策研究所にあります。

              ※内容の詳細は講演録をご覧ください。

               

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