若い世代が水問題に取り組む能力を構築し、世代を超えて若者の活動を支援するメカニズムを確立することを目的とした国際会議「ユース水フォーラムアジア2024」が韓国・大邱広域市、慶州市で開催されました。
同フォーラムでは、水問題に関心のあるアジアの高校生が、現場での活動を共有し、地域の水問題と持続可能な解決策について意見交換を行いました。
【日 付】令和6年(2024年)11月15日(金曜日)~ 16日(土曜日)
【主 催】日本水フォーラム、韓国水フォーラム
【テーマ】アジアにおける水の持続可能性を促進する若者主導の活動
【参加者】「ユース水フォーラムくまもと」メンバー代表 熊本県立熊本商業高校4名の生徒
※「ユース水フォーラムくまもと」は、熊本の水文化を世界に発信する高校生の団体です。
クローズドセッション ※非公開で行われました
・日時 : 11月15日(金曜日) 10:00~12:00
・会場 : Daegu EXCO(展示&コンベンションセンター)321B
韓国、インドネシア等のユース世代のメンバーが、「水問題への関心のきっかけ」や「若者の水問題への参加を広げる方法」などをテーマに
自由に意見交換を行いました。
クローズドセッションでは、参加者全員で自己紹介をした後、1グループ5人で水について話し合いました。 他国の高校生の意見を聞く機会は初めてでしたが、インドネシアや韓国の高校生は英語も上手な上に、しっかりとした意見を持っていて、とても素敵でした。また、海外の高校生のプレゼン能力の高さにも驚きました。話し合いの後、「各グループの話し合いの内容を発表してください」と言われ困っていたところ、インドネシアの高校生が、すっと前に出てみんなの意見をさらりとまとめてくれました。その堂々とした姿に感動しました。この話し合いをはじめ、2日間を通して各国の水状況についてたくさん学ぶことができました。 このような貴重な機会を頂き、本当にありがとうございました。 |
オープンセッション ※一般の方々が参加しました
・日時 : 11月15日(金曜日) 13:00~16:00
・会場 : Daegu EXCO(展示&コンベンションセンター)306A
韓国、インドネシア等のユース世代のメンバーが、「水関連の課題に対する革新的な解決策を共有する」「若い世代間の協力を促進し、地球
規模及び地域規模の水の問題について意見交換する」をテーマに、英語で発表を行いました。
~参加した高校生の感想~
熊本代表として熊本市の水の素晴らしさや、熊本が抱える水についての課題についてプレゼンテーションをしました。何度も練習を繰り返したおかげで、無事成功することができました。ですが、インドネシアや韓国の学生の発表は、英語力や課題についての考え方など同じ高校生とは思えないほど素晴らしい発表でした。海外の水問題は、飲み水の問題など生命に関わる問題もあり、今も水が原因で困っている人が世界中にたくさんいます。他国の高校生の発表からは「この問題は自分が解決する!」という強い意志を感じました。 韓国やインドネシアの高校生たちとの交流を通じて、広い世界を自分で実際に見て、体験し、心で感じたことで、自分自身の大きな成長を実感しました。この経験を糧とし、自分の進路を考えていきます。 |
フィールドビジット
・日時 : 11月16日(土曜日) 10:00~12:00
・場所 : 韓国・慶州市
韓国国際水週間の参加者とともに、世界遺産に登録されている「天馬塚」や「瞻星台」などを見学しました。
~参加した高校生の感想~
2日目に行われたフィールドビジットでは、世界遺産に登録されている慶州の天馬塚や瞻星台などを見学しました。説明の中に、歴史の授業で学んだことや言葉が出ると、嬉しくなりました。また、ガイドの方が英語で史跡の案内をする姿がとても楽しそうで、自分の国を誇りに思っている様子が伝わりました。私も自分の国についてもっと理解したいと思いました。
しかし、説明の内容をあまり聞き取れなかったのは、とても悔しかったです。私も周りの人たちと同じタイミングで話を理解し、笑い、会話を楽しみたいと思いました。今後は、人生をより豊かにするために、英語や日本のことをもっと学んで行きたいです。 今回、英語に対する向き合い方や日本の見方が変わり、本当にこの活動に参加できてよかったと感謝しています。 |
ユース水フォーラムアジアに参加して
~参加した高校生の感想~
この経験から、自分で体験することの重要性を感じました。ユース水フォーラムアジアの発表で、インドネシアでは人口の約1月2日の人が、きれいな水にアクセスできないことを知りました。また、韓国では、紙を流せないトイレが何カ所もありました。日本の日常が、世界的に見るととても恵まれていることを実感しました。将来、日本できれいな水を使える人数を減らさないためにも、今を生きる私たちが水を大切に使うことはとても重要だと思います。一人一人の小さな行動が、明るい未来に繋がると信じています。 また、英語で自分の思いを伝えることの難しさも痛感しました。討議をする中で自分の意見を英語で伝えられず悔しい思いをしましたが、韓国やインドネシアの高校生が優しくサポートしてくれました。次は自分が誰かを支えることができるように英語の勉強に一層力を入れたいです。 将来は、熊本の明るい未来を守るために力を尽くしたいと思います。 |
~参加した引率の先生の感想~
今回は本校の生徒たちに、このような機会を与えて下さり感謝しております。 生徒は熊本の地下水について「ユース水フォーフラムくまもと」で学び、自分たちが享受している地下水の恵みは、このまま放置していても守ることはできないと知りました。そして今回、他国の高校生達の取組や情熱を目の当たりにして、更に熊本の地下水保全に対する思いが高まったようです。将来を担う若者が一人でも多く、そして深く、地球環境問題について考えることこそ、気候変動を止める大切な一歩であると考えます。 今回の国際会議への参加は、彼らにとっても、私たち教師にとっても、充実した有意義な学びを得る機会となりました。国際会議への参加を通して、生徒達は他国の生徒達とすぐに打ち解け、友情を育んでいました。このような個人のつながりが大きな力となり、世界平和へつながると信じています。世界中の誰もが安全な水にアクセスできる環境が作られることを心から願っています。 |

「ユース水フォーラムくまもと」のメンバー

日本代表のユースメンバー

参加者による記念撮影