夏季限定で、味や品質に問題はないものの大きさ等がふぞろいなどの理由で規格外になった「しそ」を農家から譲り受け、しそジュースを販売しています。また、しそをタネに練り込んだしそ餃子も販売しています。
閉店前に期限切れとなる商品を20%引きで販売し、その売上の一部を子ども食堂「むすびえ」に寄付しています。値引きを前面に出すのではなく、お客様にこの取り組みの意義について伝えることを大切にしています。その結果、このプログラムがお客様に環境問題や地域とのつながりに関心を持っていただくきっかけにもなりました。
株式会社熊本菓房
◆本社所在地:中央区戸島町920-3
◆TEL:096-380-3535
◆店舗・企業情報:1950年に創業した熊本県の菓子製造販売メーカー。市内4店舗。地元産の高品質な原料を使用して製造を行っている。主な商品に、「天草サブレ」や「熊本焼きすぃーとぽてと」がある。
◆食品ロス削減の取組
・余剰商品の子ども食堂への寄付
食品ロスを最小限に抑えるため、賞味期限の適切な設定や製造ラインごとの日報管理など、細部にわたる管理を徹底しています。それでも余剰商品が発生した場合には、子ども食堂へ無償提供しています。また、取引先の物流事業者と連携することで、寄付に当たっての配送コストの問題も解消できています。
株式会社風雅
◆本社所在地:東区江津4丁目 1番1号
◆TEL:096-379-6400
◆店舗・企業情報:1990年に創設した熊本県のお菓子メーカー。パリパリの有明海苔で豆を手巻きした「風雅巻き」が有名。市内にある直営店4店舗は、食品ロスゼロ協力店に登録されている。
◆食品ロス削減の取組
・規格外の豆を使った商品等の販売
風雅巻きの豆は均一の大きさでないと手巻きすることができないため、どうしても規格外の豆が生じてしまいます。そのような規格外の豆を使った商品を詰め合わせて販売しています。

風雅巻き(イメージ)

規格外の豆を使った商品の例
小売業での取り組み
イオン九州株式会社
◆本社所在地:福岡市博多区博多駅南二丁目9番11号
◆店舗・企業情報:小売事業で展開する店舗にはマックスバリュやイオン、ザ・ビッグなどのスーパーがあり、食料品を主として日用品や衣料品なども取り扱っている。
◆食品ロス削減の取組
・“もったいない!コーナー”(見切り品コーナー)の設置
野菜コーナーを中心に設置。お店独自の名前を付けたことで、お客様に愛着をもっていただいています。ここに置いた商品は9割以上売り切れます。
・店舗でのフードドライブの実施

フードドライブの様子
株式会社ロッキー
◆本社所在地:上益城郡益城町福富1107
◆店舗・企業情報:熊本県を中心に展開しているスーパー。熊本県内に25店舗以上を展開し、地元の新鮮な食材や日用品を提供している。市内10店舗は食品ロスゼロ協力店に登録されている。
◆TEL:096-286-1691
◆食品ロス削減の取組
・AIによる自動発注システムの導入
これまで従業員が行っていた仕入れ先への注文について、AIによる自動発注システムを導入し自動化。AIが過去の販売実績や天気予報などに基づき販売数を予測し自動発注。従業員は店舗にある在庫数の確認し、システムに入力するだけの作業となり発注の精度が大幅に上がりました。これにより過剰発注を防げ、廃棄ロスが改善されました。
・その他の取り組み
他にも、売り場整理の強化を行うことでチャンスロスを防いだり、チラシ回数を減らすことで特売商品の過剰仕入れをなくしたりなどの取り組みによって、食品ロスを削減しています。
製造業での取り組み
九州産交リテール株式会社
◆本社所在地:中央区花畑町4番3号 太陽生命熊本ビル8階
◆TEL:096-300-5554
◆店舗・企業情報:九州産業交通ホールディングスの傘下にある企業。主にレストランや売店事業、フランチャイズ事業を展開している。主な店舗に熊本城 城彩苑内旬彩館、阿蘇くまもと空港内 和ダイニングりんどうなどがある。
◆食品ロス削減の取組
・いきなり団子の製造工程から出るいも皮の有効利用
いきなり団子の製造工場(華まる堂、中央区国府)では、形を整えるために型抜きによってさつまいもを加工するため、どうしても少し厚めに皮をむくことになります。この可食部を含むさつまいもの皮は熊本農業高校の畜産部に全量を譲渡し、良質な飼料として有効利用されており、物価高で飼料価格が高騰する中、双方よしの取り組みとなっています。