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平成27年10月23日 定例市長記者会見

最終更新日:2015年11月6日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長発表:田原坂西南戦争資料館リニューアルオープンについて】

 本日は、発表項目、お知らせ、及び報告事項が各1点ずつございます。まず、田原坂西南戦争資料館のリニューアルオープンについて発表させていただきます。新市基本計画に基づく主要事業の一つとして整備を行ってまいりました田原坂西南戦争資料館が、11月15日(日)にリニューアルオープンをいたします。これは、既存の資料館が建築後30年近く経過しまして老朽化が著しいこと、また、西南戦争遺跡に関する出土品の展示・収蔵施設が手狭で、展示・収納環境も不十分であったこと、さらにそのことに加えまして、西南戦争遺跡の保存活用の広域連携、あるいは地域の観光及び文化に関する情報の発信など、歴史文化・観光の拠点機能も付加させるため、これまでの資料館の隣に建物面積が約2倍となる資料館を新たに建設したものでございます。
 新しい資料館には、日本最後の内戦となりました西南戦争にいたる当時の時代背景でありますとか、戦いの様子・意義について分かりやすく展示をいたしまして、近代日本の夜明けを学べる施設となっておりまして、特に展示の目玉として、当時の戦場を光、音、振動、ジオラマで再現した、全国的にも珍しい臨場感溢れる体感展示を設けております。
 また、この地が近代の博愛思想の先駆けとなる、日本赤十字社発祥の地でもあることから、平和の大切さについても併せて伝えていくこととしております。今後、新資料館のオープンをきっかけとして、田原坂をはじめ、西南戦争のキーワードで繋がる、熊本城、ジェーンズ邸、川尻地区、そして、玉東町など広域の自治体の文化財を含めた、関連する文化財群を結んだストーリー性のある観光・文化ルートの設定を行うことで、より多くの市民や観光客の皆様に訪れて頂き、親しんでいただけるよう努めてまいりたいと考えております。

 

市長記者会見の様子

                  市長記者会見の様子



 

【市長お知らせ:ラグビーワールドカップ2015イングランド大会視察について】

 次に、ラグビーワールドカップ関係のお知らせでございます。日本代表の活躍によって、大きな盛り上がりを見せているイングランド大会でございますが、4年後の2019年には、このラグビーワールドカップが熊本でも開催されます。そこで2019年へ向けた準備の一環として、私自身が現地イングランドへ視察に参ります。来週10月27日(火)に日本を出発し、11月2日(月)に帰国する予定でございます。
 視察の内容としましては、イングランド大会全体の運営状況や日本のPRブースが出展されておりますジャパンパビリオンの視察、さらにはラグビー発祥の地であるラグビー市への表敬訪問などを予定しております。アジア地域では初の開催となるラグビーワールドカップの成功へ向け、開催都市としてしっかりと現地の状況を視察し、勉強して、4年後の大会に活かしてまいりたいと考えております。

【市長報告:最近の中心市街地における賑わいの状況について】

 最後に、最近の中心市街地における賑わいの状況についてご報告いたします。去る10月10日と11日の両日、恒例となりました第12回城下町大にぎわい市を熊本市中心部で開催させていただきました。熊本城という熊本が誇る観光資源を活かしながら、熊本自慢の逸品を取り揃え、辛島町・桜町地域の事業者や商店街の皆さんと一体となって、熊本城と中心市街地の回遊性を高めるとともに、街中のにぎわいを創出するものであり、(仮称)花畑広場で開催いたしました「平成の城下町」をはじめ、「みずあかり」や「ふれあい文化村」等数多くのイベントを今年も開催させていただきました。天候に恵まれたこともありまして、各会場は多くのご来場者で賑わい、2日間で延べ133,000人もの方々にご来場いただきました。また、中心商店街一帯で同日開催されました「城下町くまもと銀杏祭」も大変賑わいを見せたと伺っているところでございます。なお、中国の国慶節の期間にもあたります、10月1日から10日までの熊本城における中国・香港・台湾からの観光客数は、昨年同時期に比べ約3倍の約9,000人にのぼりました。今後、台湾・高雄線の定期便化や香港線チャーター便の就航などにより、本市を訪れる外国人観光客の数はますます増えていくことが予想されますことから、こうした外国人観光客の皆様方へのきめ細やかな対応が、より一層求められると感じているところでございます。今回の「城下町大にぎわい市」をはじめとした各種イベント等、賑わい創出の取り組みを行政・市民一体となって継続して行っていくことで、中心市街地の活性化に努めてまいりたいと考えております。私からは以上でございます。

【質疑応答:田原坂西南戦争資料館リニューアルオープンについて】

【記者】先ほど、周辺の他の史跡とのストーリー性のある観光ルートを考えるということで、田原坂は車で行かないと行けないような、交通の便を考えると観光地としてはなかなか遠い場所にある中で、どのようにインフラの整備を考えていらっしゃいますか。

 

【市長】現時点では、公共交通ではなかなか行きにくいということもございます。アクセスの問題はございますけれども、現実的に熊本城と田原坂を一緒に見に行こうということになると、おそらく車・レンタカーということが交通手段になってくるかなと思いますが、このオープンを機に、周辺の道路も植木バイパスも含めて、3号線の深刻な渋滞あたりも懸念されているところで、その改善に向けていろいろとインフラの整備に取り組んでおります。それと同時に、例えばJRの植木駅からどういう形でアクセスが出来るのかということも含めて、賑わいのスポットとなればなるほど環境の整備も検討していかなければならないと思います。現時点では、今取り組んでおります街路整備事業でありますとか、当然バス路線網の再編とか、そういうものもございますけれども、この辺のアクセスの改善にも、今後、広域観光の視点から取り組んでいきたいと考えております。熊本遺産の一つとして、今後この資料館が完成をした後には、(西南戦争遺跡の調査研究、保存活用に関する連携中枢都市圏の)連携協約の締結を予定しております。昨日、連携中枢都市圏の会議の首長会議を開催しましたが、連携中枢都市圏構想のスキームを活かしながら、玉東町を始め、西南戦争とゆかりのある県内外の自治体と連携いたしまして、そういった活用に繋げていきたいと考えております。

【質疑応答:最近の中心市街地における賑わいの状況について】

【記者】中国人観光客が昨年の同時期の3倍になったというお話がありました。今後、高雄線・香港線を含め、ますます中国人観光客が増えると予想されますが、中国人観光客に向けた対応として、具体的に市長の中で考えられているものがあればお伺いしたいと思います。

 

【市長】まず、今お話ししましたとおり、中国の方だけでなく、台湾の方からも高雄の定期便も就航をしていくということになりますので、ますます伸びが期待されます。一つは、先ほどもお話しましたけれども、熊本城は多くの中国人、あるいは台湾・香港からもお客様がお見えになっておりますので、言語対応という意味では、パンフレットであるとか、そういったものへの対応ということが一つあるということでございます。それと、ガイドも中国語であるとか、韓国語であるとか英語もありますが、そういったものへの対応もしっかりやっていくということが重要かなと考えております。いずれにしましても、外国人観光客の方に対して、どの辺に不満があるのか、こういったものを具体的に調査しなければならないと考えております。口コミ等々では、トリップアドバイザーでも「行ってよかった日本の城ナンバー1」を3年連続で受賞したいということもあって、非常に評判は良いわけですが、逆に言えば、外国人観客にとってもっとこういう情報が知りたい、あるいはこういうところのアクセスが非常に悪いとか、そういった情報をよく分析して、さらに外国人観光客の取り込み、入場者数の増に繋げてまいりたいと思います。特に、八代港で来年度に向けて大きなクルーズ船がたくさん入港することが予定されております。こういうタイミングに合わせて、何か具体的なスタッフ、あるいは留学生あたりにも協力をしていただいて、対応が出来ないかどうかということも今後考えていく必要があるのではないかというのが今の考え方でございます。

【質疑応答:来年度予算の編成方針について】

 

市長記者会見の様子

                    市長記者会見の様子

 

【記者】先日、熊本市の財政当局が、来年度の予算の編成方針を発表されましたけれども、その中で市政で初めて3,000億円を超えて、10年連続で歳出の最大を更新しそうだということで、市長としてこの規模に対するご自身の分析というか見解をお聞きしたいのと、市長のマニフェストで市電延伸等を掲げられていますが、来年度予算で重点的に配分したいなというような事業があれば教えていただきたいです。

 

【市長】予算編成の方針ということで先ごろ発表させていただいたところでございまして、これから来年度の当初予算ということが各セクションから上がって、財政当局との折衝に入って予算編成をしていくことになりますが、政令指定都市として来年は5年目になります。また、人口規模からいっても74万人程度ということで、市域も広がり、人口も他の都市と比較しますと微増ということでございますので、そういう意味では、熊本市を取り巻く状況は、期待感も含めて大きなものになっていると思います。その中で、平成28年度の予算案の中で3,000億円を超えるのではないかというこの見通しを、財政当局の方でお示しをしているところでありますが、当然桜町の再開発も含めて、大きな事業がこれから目白押しでございます。特に、再開発事業を始め基盤の整備、道路の整備ですとか、こういったものにもかなり大きな予算が必要でございます。
 また、社会保障関係経費も増大をしているということ。それから老朽化した施設の維持補修経費などの増加ということで、この規模感が、今は2,900億円が来年には3,000億円を超えるだろうと言われておりますが、財政規模と都市規模はほぼ一致している状況なのではないかなと思います。これから投資案件も含めて、かなり予算的に投資の増加、熊本はこれから駅周辺の整備も出てきますし、再開発事業だけでなく、いろいろな既存の建築物のリプレイス(※モデルチェンジ)であるとか、こういったものが出てきますので、そういう意味では、財政需要はこれからますます増加していくということがあります。そこで、私自身の予算編成の考え方の中で、財源不足が生じないようにするために、あらゆる努力をしなければいけない。そういう意味で、今回当然シーリングをかけているところでございますけれども、その中でただ単に今まで事業やってきたからということで継続するのではなく、一旦各課でゼロベースで全てを見つめ直すぐらいの気持ちで予算の構築に取り組んでもらいたいということで、私の方からも話をしております。これは、予算・事業のスクラップアンドビルドという考え方もありますが、それとプラスしてリフォーム。ただ単に0か100かということではなくて、「今までやってきた事業をこういうふうに改善すれば少ない予算でもより効果を生むような工夫が出来るのではないか」あるいは「ここにもう少し予算を掛けた方がはるかに市民にとって有益ではないか」「これまでこの事業をやってきたけれども、この事業については今年度で終了して、新たに新年度から違う事業に向けた方がいいのではないか」。このようにもう一回原点に戻って、それぞれの各課が予算編成にあたってもらいたいという気持ちでおります。全体の規模としては、概ね3,000億円台ぐらいになるということは、今のところの予想としてはその程度ではないかと考えているところです。

【質疑応答:今後の子育て支援の対応について】

【記者】まち・ひと・しごと創生総合戦略と人口ビジョンのための市民意識調査の結果が出まして、出産をためらう理由に経済的要因を上げる方が多いという結果が出ました。市長としての受け止めをお伺いできればと思います。

 

【市長】私は今、市民の方々との「ドンドン語ろう!!」ということで広聴事業をやって、昨日も西区でお話をしましたが、あらゆる世代の方の不安、特に高齢者の方からも「子育て支援の充実を」ということでお話がありました。昨日は、熊本大学の博士課程の皆さんといろいろな意見交換「HIGO program(ヒゴ プログラム)」というものがあるんですが、私も講師として話をしましたが、そこでも子育て支援という形、女性の支援ということで少し話題に上ったところですが、待機児童の解消でありますとか、環境に向けての整備ということは、今一生懸命取り組んでいるところでございます。それと同時に、今の若者の経済状況がどういうふうになっているのかということの分析。熊本は所得が全国的に見ても額が非常に少ないということもデータとして上がっていますが、若い人たちが働く場をどうやって創出していくかということも、子育て支援と経済的な不安との関連が非常に大きいので、まち・ひと・しごと創生総合戦略の中でも、特に若者の仕事をどう考えていくのか。仕事があると若者も定着をして、そこで安心して働ける。そこに住環境がしっかりしていれば、安定して子どもも産み育てることがしやすい環境になるということが考えられます。海外でも公営住宅に対して、若者の入居、どちらかというと公営住宅は割と高齢の方がお住まいになっているイメージが多いかも知れませんが、若者の経済的な安定のために住宅施策自体も今後は検討していかなければならないのではないかということで、内部的に幹部と一緒に、両副市長ともそういう検討をしなければいけないということで、先日、市長副市長会議の中でも私の方から話をしたところでございます。これは、一朝一夕にすぐにできることではありませんけれども、子育て支援に向けた様々な対応については、いろいろな自治体も様々な工夫を行っていますので、そういう中で私たちも取り組んでまいりたいと考えております。

【質疑応答:ラグビーワールドカップ2015イングランド大会視察について】

【記者】ラグビーワールドカップの決勝戦を視察されるということで、これは県と一緒に行かれるんでしょうか。

 

【市長】ワールドカップについては、知事は行かれないということですので、熊本の首長としては私しかいないということでございます。結構な日程でございますが、県の方からは、県議会議長の松田議長が同行されると伺っております。熊本市議会の方からは、満永議長です。市が6名、県が4名の合計10名で行くということになっています。

 

【記者】もしよろしければ、スケジュール等を、公表できる範囲で結構ですけれども。ラクビー市も訪問するということですけれども、ペーパーを出していただけるとありがたいです。

 

【市長】今、分かる範囲で申し上げますと、27日に日本を発ちまして、28日にラグビー市の方に訪問をいたします。29日には、招聘を受けておりますリバプール市へ。これは、文化や観光を切り口とした都市再生ということで、せっかくイギリスまで行きますので、世会的に有名なクリエイティブシティと認められているということで、リバプール市のサイモン副市長から施策の説明を受けるということになっておりまして、熊本市のいろいろなクリエイティブシティに向けた取り組みにも関係しているので。ちょっと移動が大変なんですが、ラグビー市に行って、29日にリバプール市に訪問をして、30日にロンドンに戻ってジャパンパビリオンの視察、それからラグビー関係者とのレセプション、それからファンゾーンにおいてのパブリックビューイングの状況について視察をします。そして、31日に決勝戦の様子を拝見して、レガシー関連の取り組みの調査ということで、大会を一過性のものに終わらせず、後世にプラスになるような取り組みということでイギリスの方でもやっておられるということですので、そういったことをやるということが今のところ大まかな予定になっているところでございます。

 

【記者】その関連で2点お尋ねします。クリエイティブシティというのは、今やろうとしているコンパクトシティというようなものなのですか。

 

【市長】具体的には、クリエイティブシティとコンパクトシティというのは、ちょっと別だと思います。コンパクトシティというのは、どちらかというと都市交通という切り口の中でやっておりますが、クリエイティブシティというのは、熊本でクリエイティブな環境が出来るのか、日本国内のいろいろなクリエイターの方々が熊本において活躍する場があるのかどうなのかということで、実は数年前に熊本市の方にリバプール市議団の皆さんが訪問をされて、「ここはいろいろなコンテンツがあって素晴らしい。」と。熊本城があり、現代美術館あたりでも、彼らからすると「クールジャパン」と思われたものがあったのかもしれませんけれども、そういうものがあっていたということもあって、是非リバプールも交流をしたいというお話はずいぶん前から頂いていたようです。そういうこともあって、私もいろいろなクリエイターの方に熊本にお越しいただいて、例えばMICE関係でこれからいろいろ取り組んでいくわけでありますけれども、そういう中でお互いの交流が出来ないか。ロンドンからかなり離れていますが、リバプールもビートルズのファンの方も含めていろいろと有名ではありますが、大都市から若干離れた都市でも、そういうものが非常に根付いている状況を、せっかく行くのであれば行ってこようということで、ちょっと1日使って、休みが無くなりますけれども行ってこようということでございます。

 

【記者】今回はあくまで視察で、例えば市長と会って交流市協定を結ぶとか、そういった話には。

 

【市長】そこまでを用意しては行きません。まず、リバプール市の方から1回熊本へ来ていただいて、ものすごく気に入っていただいたという状況があったということで、当時視察に来られた市議団の代表の方が、いろいろとアテンド(※介添え・人の世話をすること)してくださるということで伺っております。そういう中で、将来的には文化交流みたいなものをしていこうということになれば、また一回お話をして、その後そういう形に進んでいくということも当然あり得るのかなと思います。3年後から4年後にかけては、MICEあるいは熊本城ホールということで、MICE誘致のいろいろな取り組みをやっていかなければならない中で、国内だけに留まらず、海外の方々も熊本に来ていただくような取り組みというのは非常に重要かなと思いますので、そういうものが将来にわたって繋がっていけばいいなということで、私もサイモン副市長さんときちんとお話をしていこうと思います。

 

【記者】基本的には前回お話しいただいたように、ワールドカップに関しては輸送手段やまちの飾りや盛り上げ方、そういったものを視察されてくるのですか。

 

【市長】そうですね。あとはスタジアムの状況、複数の都市に跨って開催されていますよね。これは日本でも同じことでございます。10数都市の開催場所で、どういう形でそれぞれの試合が、2試合なのか3試合なのか分かりませんが、カードによっても体制とか状況が違うと思いますし、人気のゲームでありますと、受け入れ態勢等々もいろいろ考えなければいけないことがあるのではないかと思っております。すでに先遣隊が何人か行かれている方がいらっしゃるということで、いろいろとお話を聞いてみますと、日本に対する激励がもの凄いということを聞いております。これは4年に1回しかチャンスがないものですから、今回行かないと実際には見ることが出来ないということでありますので、ラグビーワールドカップで必要とされている都市機能でありますとか、全体的な運営方法についてしっかり視察をしながら、現地の状況についても確認をさせていただきたいと思います。
 それから、スタジアムの改修も県市それぞれいろいろな形で協議をしながら、組織委員会等々も協議をしながら検討を行っているところでございますので、ある程度方向性が決まったら出てくると思いますが、私が見て・聞いて感じたことは知事の方にもきちんとお伝えをして、県として整備をしていただくことがあればこういうことじゃないかということを。例えば、スタジアムの改修もそうだし、移動手段として数万人規模のお客さんが来られた時に、例えばどういうバスを配置するのか。それから、だいたい1週間ずつ空くということになると、ホテルの受け皿というのがどのくらい必要なのか。数万人規模の皆さんが泊まろうと思った時に、おそらく今の状態では熊本市内、あるいは近郊だけで全てを受け入れるのは難しいと思いますので。ホテルのグレード、あるいはどのくらいの距離感まで許容されるのか。せっかく福岡、大分、熊本で開催されますので、この3都市がしっかり開催都市として連携するということと、それと同時に、1週間とか2週間とか長い期間でラグビーファンの方が来られるということがある程度想定されますので、他の九州各県の宿泊先をご案内するとか。例えば、ロンドンに泊まれない場合はラグビー市に泊まっている方もいらっしゃるだろうし、他のイギリスの都市に宿泊されている方もいらっしゃるでしょう。私なんかはずいぶん早い時に「決勝戦の時期は絶対にホテルが取れませんから、一応組織委員会で首長さんの分は抑えていますけれども、それ以外の方はよその国、フランスあたりに泊まっていただいて飛行機で来ていただくしかない。」とか、そんな話も聞いておりまして、どのくらいの規模感なのか、正直分かりかねるところがあります。ですからその辺の状況、ホテルの宿泊関係であるとか、観光関係、受け入れ関係の方々にも出来れば具体的なお話を聞いて、調査をしてまいりたいと考えております。開催自治体としてどこまで準備しなければいけないのか、何が足りないのかということを考えるということです。

 

【記者】スタジアム改修の件ですけれども、県知事の記者会見でも出たんですが、いわゆるビックゲーム、例えばオールブラックス戦とか日本戦になると、キャパとして今のスタジアムでは足りないのではないか。逆に、ビッグゲームじゃなかったら十分使用が可能なのではないかとか、そこら辺の判断はまだ先で十分だとお考えですか。

 

【市長】これは、組織委員会の方がゲームについても検討されると思います。今の時点では何のゲームが熊本で行われるか当然分かりませんし、4年後のことでもありますので。ただ、少なくとも最低限用意しておかなければいけないキャパがどういうものなのかというのは、ラグビーワールドカップの視察で来られた際に、熊本の規模感はある程度見ておられると思いますので、どういう形でスタジアムを増設するかどうかも含めて、今後の4年間の中で対応できる範囲の中で可能なものだと私自身は受けております。たまたま聞いた話ですけれども、例えばスタジアムのトイレは和式が多かったりするということで、そういうものを洋式化するとか、そういった部分的改修も必要なのではないかということは、一般の方からもご指摘をいただいておりますので、県あたりともしっかり相談をしながら考えてみたいと思っています。

【質疑応答:職員の懲戒処分について-1】

 

市長記者会見の様子

                 市長記者会見の様子

 

【記者】先日、停職6カ月という職員の懲戒処分がありました。その停職6カ月という処分について重さ・軽さのお考え方と、停職6カ月と決めた理由が、画像が警察に押収されていて常習性があったかどうか判断されないということでしたが、そういった後の調査ですとか、「ストレスを感じていた」というような発言がありましたが、その後の聞き取り調査は進んでいるのでしょうか。

 

【市長】盗撮を行った職員に対する懲戒処分についてのお尋ねでございましたけれども、私もこの話を聞いた時に、盗撮というわいせつ行為というのは、全体の奉仕者である公務員として絶対に許されない行為であると思っておりまして、本市の職員がこのような不祥事を起こしたということは大変重く受け止めておりますし、市民の皆さん方に大変なご心配、ご迷惑、不快な思いをさせたということについて、市長として深くお詫びを申し上げる次第でございます。職員一人一人が公務員としての強い自覚を持って、徹底した意識改革をしながら、私も市政の信頼回復に取り組んでいきたいと思いますが、本件の事案行為、被害の程度、過去の処分内容、顧問弁護士の意見等を考慮し、総合的に判断をして懲戒免職の次に最も重い停職6カ月ということにしました。警察のいろいろな取り調べもあっているということでございますけれども、この処分に関して、懲戒処分の指針を見直すべきで、今回のようなわいせつ行為というものは、公務員としての資質を欠くどころか、人としてあってはならないということでございますので、厳罰化について検討していきたいということで考えております。ご承知のとおり、公務員の処分に関しては、一回処分をしたけれども、裁判で行政側の処分が重すぎるということで、どこまでなのかということがいろいろな判例が出ているところでございます。ですから、こういうものを総合的にチェックして、その中で、私自身のマニフェストにも書いているんですが、懲戒処分の指針の見直しということを上げています。これもあって、当然のことながらそもそもやろうと思っていたことでありますけれども、こういう盗撮行為も含めて、処分は厳しくあるべきだと思っておりますので、今後そういう形で検討していきたいと考えております。
 それから、直接職員に対する聞き取りということに関しては、どのような状況ですか。

 

【事務局】現在、処分を行った職員につきましては、停職中ということで自宅にいるわけでございますけれども、その様子というのは随時報告を受けたり、こちらから確認をしたりしながらしていきますので、そういった状況です。

 

【市長】停職中なので、ただ単に停職で自宅に居なさいというわけではなくて、どういう様子かということも含めてきちんと報告をさせているというようなことが担当の話でございました。

 

【記者】実際にストレスがあってということが事実であるとすれば、他の職員の皆さんへの聞き取りですとか、犯罪を犯すまでというのもおかしいですが、それほどストレスが溜まっている職員がいるのかどうか。

 

【市長】ストレスが溜まっているということは、言い訳にはならないと私は思います。これは言語道断だろうと思います。ストレスを発散するためには、盗撮ではなく、スポーツであるとか他の健全な、法を犯さない範囲であるはずなんです。確かに、ワークライフバランスの問題で、職員に過度の負担、あるいはメンタルの面で不調を起こさないようなことはすでに取り組んでいて、いろいろな取り組みがなされているわけです。ですから、それでストレスが溜まるということであれば、あとは個人的に、自分の中で健全な形でストレスを発散する。私もストレスは溜まりますが、私であれば音楽を聴いておりますけれども、それなら他人を傷つけることはないわけでありまして。こういう行為があっては本当にならないということで、私も記者会見でここまで厳罰化ということまで今申し上げましたのは、他の全体の職員に対してもそういう自覚を持ってほしいという、トップとしての強い気持ちであります。ですから、基本的には私は今後様々なこういう処分に関しては、出来るだけ厳しく、可能な限り一番厳しい形で行きたいと思っています。

【質疑応答:旭化成建材杭打ち工事データ改ざん問題による市の対応について】

【記者】今問題となっている旭化成建材のデータ改ざんの問題ですけれども、県内でも杭打ちを請け負った建物が12件あるということで、市が独自でデータ改ざんがあったかどうかを調べるということはされるのでしょうか。

 

【市長】昨日、旭化成の方から記者会見があったということでありますが、公表内容としては、杭工事の実績が全国で340件、データ改ざんをした者が施工した現場の件数が41件、熊本県内では該当のものを使った工事が12件、うち熊本市内の件数は未公表のため不明ということでございます。用途別の内訳が集合住宅3件、商業施設1件、工場・倉庫1件、公共施設1件、土木2件、その他4件ということでございます。熊本市の対応としては、熊本県内の12件の対象物件について、10月22日時点では詳細が公表されなかったものですから、今後、国あるいは旭化成建材に対して詳細情報を求めることについて県と連携して対応していきたいと考えております。今後、旭化成建材への対応、あるいは行政指導というものに対しては、基本的には国土交通省の動向、あるいは指示に従うということになりますが、対象物件が杭データの改ざんでありますとか、杭が支持層に達していないということなど、建築基準法違反の疑いがあるということでありますので、建物の傾きでありますとか、外壁等にひび割れがないか、施工不具合の調査とか、杭施工データの改ざんの有無、杭が支持層に達しているかどうか等について詳細に調査をして、本市へ報告を行うように求めるということになるのではないかと思います。以前、東洋ゴムの免震装置の不適合問題ということが発生しましたけれども、あの時も全国的な問題ということで、国の主導で各自治体も対応したところでございます。今回の問題も国の方で万全の対策を取っていくということでコメントがなされてありますので、今後、国の方からも市町村に対して指示があるものと考えております。現時点ではございませんけれども、本市としては国の動向、あるいは指示と連動をしながら厳しく見てまいりたいと考えております。

【質疑応答:職員の懲戒処分について-2】

【記者】現在の指針でも、今回の事例というのは、懲戒処分の中でも最も重い懲戒免職も出来る指針になっていますが、そのうえで先ほど市長は「厳罰化について検討したい。」と言われたのがちょっとよく分からなくて。今でも出来るのにやらなかった。

 

【市長】出来るというよりは「免職又は停職」となっていて(※正しくは、「免職、停職又は減給」)、「又は停職」がありますものですから、過去の判例でありますとか、過去のいろんな状況等々を勘案して今回は停職6カ月ということにしましたけれども、原則的には、こういう破廉恥行為と言いますか、わいせつ行為に該当するものについては、今後は懲戒免職というのが原則であるということをうたって、「または」というのは、余程の事由がない限りはならないということを厳しくしたいということで、その辺は人事当局と顧問弁護士さんと検討を。どうしても訴訟に発展するということがあるものですから、逆に処分が重過ぎるということでまた訴訟になる、ということが繰り返されるとよろしくないという部分がありますので、そこはいろいろな事例を見ながら慎重に判断したいと思いますが、基本的に市民感情からして、「公務員がクビにならないのはおかしいじゃないか。」と。私は県議会でもそういうことを申し上げてきたことがあります。処分については、厳罰化をするべきではないかということは言ってきました。当然、更生する道というのも絶たれてはいけないと思いますけれども、しかし、通常で考えれば、例えば、私が盗撮をしていれば、すぐ辞職ということは当たり前の話です。当たり前というか、それどころでは済まないと思いますが。いずれにしても、そういう緊張感を持って職務に当たってもらえるような制度にするということで、この指針の厳罰化をしていくと方針を打ち出させていただいたということです。

 

【記者】今回停職6カ月になったということは、適切というか、しょうがないと思われますか。

 

【市長】ある程度過去の状況、いろいろな判例でありますとか、そういったものを総合的に検討し、なおかつ顧問弁護士の方からのご意見も頂きましたので、これが今のところ一番厳しいということだと思います。

 

【記者】厳罰化は、わいせつ関係に限ってということですか。

 

【市長】いいえ、そうではなくて、今回わいせつ関係の事案でございましたが、それ以外にも当然、全体的に公務員として相応しくないような不祥事が起こった場合には、厳しい処分を科すべきだと思っておりますので、全般的にそういった項目を見直していきたいと考えています。

 

【記者】停職がある部分は免職のみにするということですか。

 

【市長】いや、全部そういうことではないんですが、ケースバイケースによって出来るだけ厳しい方向になるようにするということで、どこまでがいいかというのがなかなか難しいところですが、原則厳しくしていくということについては、常に何かあった場合に、かなり重い判断になるということは職員に対しても意識してもらうような形でのルール作りにしていきたいと思っています。ただ、地方公務員法であるとか、法との関係も当然ありますから、その辺は法的な面との整合性もしっかり考えていかなければならない。それから、過去の判例も十分検討しながら考えていくということです。

 

【記者】検討の時期とか目途のお考えはありますか。

 

【市長】今すぐということではありませんが、出来るだけ早いうちに検討していきたいと思っておりまして、もうすでに指示は出してありますので、それが担当の方でまとまり次第私の方に上がってきて判断をする、そして指針の改定ということになるのではないかと思いますので、その場合にはきちんとお知らせすることになるのではないかと思っております。

【質疑応答:仮バスターミナルの状況について】

【記者】仮バスターミナルのその後の事業者側との協議とか、市民の皆さんからの要望とかご意見等で、協議をなさったのではないかと思いますけれども、その後の状況について。座るところとか、屋根の設置とかについては、いかがでしょうか。

 

【市長】実際に仮バスターミナルが10月1日に運用をスタートした時に、報道でもありましたが、当日は雨が降ったということもあって、雨に濡れるから屋根の設置、あるいは座るベンチ、それから例えば高速バスの乗り降りをする場所は分かりやすいのか、サインの話とか、私自身にもSNSなどを通じて寄せられたところです。市の方にもいろいろご意見が来たものに関しては、再開発会社の方にお伝えをして対応をしていただいているということでございます。私自身が直接協議をしたということではありませんが、担当ベースでは、逐次そういう市民の皆さん、利用者の皆さんからのご不便の声について、こちらに入ってきた情報についてはお伝えをして、出来るだけ改善をしていただきたいと考えております。特に、南方面に向かうバスの停留所のところが屋根が無くて雨に濡れたということがありまして、しかもベンチが無いということもありましたので、それについては、早速仮設的なことでありますが、私も現地を確認してみましたけれども、隣のビルがこれから解体に入るということもあって、その作業のスペースとかも確保しなければならないので、仮設でも本格的な屋根というのがなかなか難しいのですが、それでも最低限、少しの間雨に濡れないような形の仮屋根を作っていただいて、椅子等も配置をしていただいたということで確認をしたところです。今後もそういった声がたくさん上がってくると思いますので、どんどん改善をしていって。ただ、どうしても仮の工事期間ということでありますので、完璧にはいかないんですが、そういったことについては再開発会社にきちんと申し入れをしていきたいと思っております。

 

【記者】そこはあくまで再開発会社。

 

【市長】再開発会社になります。

 

【記者】市も場合によっては絡むのか、財政支出的な部分も含めて。

 

【市長】今のところは、当然再開発会社さんのターミナルということで運用していきますので、そちらの方でやっていただくということが基本だと思っています。ただ、(仮称)花畑広場あたりを少し活用するような提案ですとか、そういったことが出てくれば、当然公的にいろいろすることもあり得るのかなと思いますが、今からあそこに立っておりますエフビルが今年度中には解体になるのではないかと思いますので、そうなってきますと周辺の状況も変わってきますので、そういった周りの状況も考えながら、そしてスペースの空き具合とかも考えながら、出来るだけバスの利用者の方に不便が無いような形を、我々としても考えていきたいと考えております。

【質疑応答:職員の懲戒処分について-3】

【記者】懲戒の停職の件で、該当する職員の方が通勤中に盗撮をされていたということで、市として通勤中の扱いというのは、業務中ということになるのでしょうか。

 

【事務局】業務中ということではないです。

 

【市長】通勤中ということですよね。

 

【記者】就業しているという扱いではないということですか。

 

【事務局】就業は、あくまでも8時30分からということになります。

 

【市長】ただ、例えば事故が起こった場合は公務災害に当てはまります。

 

【記者】あくまでも職員のプライベートという扱いになってくるということでしょうか。

 

【市長】基本的にはそうですね。

 

(終了)


 

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