平成１９年第２回臨時市議会市長提案理由説明

　提案理由の御説明に先立ち一言御礼を申し上げます。
　本日の臨時会には、合併関連の議案を提案しておりますが、この日を迎えることができましたのも、ひとえに、熊本市議会及び富合町議会の議員各位、関係者の皆様方をはじめ、両市町の住民の方々のご協力のおかげと深く感謝申し上げます。また、本臨時会の招集にあたりましては、午後三時開会という変則的な時間になりましたことにも御理解いただき、重ねて感謝申し上げます。
　さて、地方自治体を取り巻く環境が著しく変化する中で、分権時代の流れに対応していくためには、基礎自治体である市町村が、自己責任と自己決定の下で政策を立案実行し、効率的な行財政の推進を図り、足腰の強い自立した自治体運営を行っていくことが求められております。
　このような課題に対応し、地域の個性を十分活かし活力に満ちたまちづくりを実現していくうえでは、基礎自治体として、最も権限と財源が充実した政令指定都市の実現が有効な手段であると考えているところであります。
　そのような中、生活圏の一体化が進んでおります熊本市と富合町は、昨年五月に合併を前提とする準備協議会を設置し、「住民生活にかかわりが深いと考えられる主な項目」等について協議を重ね、昨年十二月には百六項目を取りまとめ、合併協議会設置の際には、意見書として提出することで合意をいたしました。
　これを受けまして、熊本市と富合町両議会において熊本市・富合町合併協議会の設置について御承認をいただきました。その後、合併の方式や期日などの基本項目をはじめとした四十二の協議項目について、合併協議会委員や議員専門部会委員の皆様による慎重な御審議を重ねていただいて参りましたが、去る十月二十三日に開催された合併協議会におきまして、すべての項目について御承認をいただいたところでございます。これも、議員の方々をはじめ、関係各位のご協力の賜物と御礼申し上げます。
　それでは、本日提案いたしました各号議案につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。
　まず、「熊本市及び下益城郡富合町の廃置分合について」でございますが、これは、平成二十年十月六日をもちまして本市と富合町が合併することについて熊本県知事に申請するためのものであります。
　次に、「熊本市及び下益城郡富合町の廃置分合に伴う財産処分に関する協議について」でございますが、これは、合併に伴い、富合町の財産をすべて熊本市に帰属させるためのものであります。
　続きまして、「熊本市及び下益城郡富合町の廃置分合に伴う議会の議員の定数に関する協議について」でございますが、これは、議会の議員の定数について、合併の日における熊本市の議会の議員の残任期間及び合併後最初に行われる一般選挙により選出される熊本市の議会の議員の任期に相当する期間に限り、定数を一人加える定数特例を行うものであります。
　最後に、「熊本市及び下益城郡富合町の廃置分合に伴う合併特例区の設置に関する協議について」でございますが、これは、編入後の旧富合町の区域に合併特例区を設置するものであります。合併特例区の名称は富合町とし、設置期間は合併の日から五年間となっております。
　議案の御説明は以上でございますが、本合併が両市町にとりまして意義ある合併となりますよう努めますとともに、今後も、県勢のけん引役として九州中央の拠点都市にふさわしいまちづくりを進め、政令指定都市の実現を目指してまいる所存でございます。
　何とぞ、慎重に御審議のうえ御賛同いただきますよう、お願い申し上げます。