一年を振り返って
|
○ おはようございます。例年のこの年末の会見では、この一年、市政に関しまして、印象に残りました出来事ですとか、特に力を注いだ事業などを振り返り、一年の所感などを述べさせて頂き、皆さんからのご質問をお受けするという形で行われてきたと聞いておりますので、今回もそのようにさせていただきたいと思います。
○ 私の場合、この一年を振り返りますと、県議2期目の前半ではありましたが、熊本市長選への立候補を決意いたしまして、選挙に臨み、そして当選を果たし、12月3日に市長に就任させていただきました。そして、市長として三週間を過ごしたところでありますけど、私にとりまして、これまでの人生の中でも最も変化に富んだ一年であったなと考えているところであります。
○ この市長就任後のわずか三週間だけを振り返ってみましても、初めての経験ということもありまして、毎日が緊張の連続でありまして、一日一日が非常に重く、それでいて、物凄いスピードで過ぎていったなというのが実感でございます。
○ 12月3日の初登庁の際には、多くの市民の方々に迎えられまして、また、職員の方々にも迎えられまして大変うれしく思いました。また、着任早々に職員を前に「市政刷新」を中心といたしました市長訓示をさせていただき、自分自身、これからの市政運営の決意を新たにした次第でございます。先程、毎日が緊張の連続と申しましたけれども、今、振り返りますと、この時が一番緊張していたのではと、感じております。
○ そして、連日の記者会見では記者の皆さんから質問攻めを受けましたり、ありがたい話なんですけど、テレビへの出演や新聞記者の方からの密着取材を受けたり、覚悟はしていましたが、これほどとは思いませんで、ですが、今後とも関心を持っていただけるように努めて参りたいと思っております。また、就任後、直ちに庁内外を回りまして、市の職員の皆さんにも挨拶をさせていただきましたが、市の事業が本当に市民生活に密着しているということを肌で感じさせていただきました。
○ さらに、就任挨拶では周辺町の菊陽、西合志、植木町にも伺いまして、今後の合併に関しての話し合いをお願いして参りましたが、本市との合併を目指した住民発議による合併協議会設置に係る益城町、富合町、城南町からの意見照会がなされたり、これを受けまして、益城町には去る19日、議会に付議する旨の回答を持って伺ったりと、周辺の町との合併に関する動きがさらに本格化していると改めて実感しているところでございます。合併・政令市問題につきましては、今後、合併後のまちの姿がどのようなものになっていくのか、熊本市民、周辺町民の方々にきちんとお知らせし、理解を求めていく中で、合併の機運をどんどん高めてまいりたいと考えております。
○ それから、なんと申しましても、市長として初めて臨んだ12月議会に関してでありますが、これは先日の会見でも若干、触れさせていただきましたが、初の公の場での議論となる市長答弁など、実に中身の濃い、日々反省の中にも、一日一日、充実した日々を過ごすことが出来ました。議会での答弁は、選挙を通し、市民の方々に直接訴えてまいりました私の信念に基づくものでありまして、公約実現に向けた小さな歩みの始まりではありましたけど、確実な一歩、一歩であったと、自分なりには総括をしているところでございます。
○ 先日もお話しましたが、特に今回の市議会におきましては、これまで質問する立場で明確な答弁を求めるあまり、執行部に対して執拗に食い下がっておりました県議時代とは一転し、今回は、答弁する側の難しさというものも実感した次第でございます。それでも、各議員の質問に対し真摯な答弁をしたいと考えまして、関係部局と長時間に亘り打ち合わせを行い、少しずつですが、それぞれの部局が抱える課題などが自分なりに理解できるようになってまいりましたし、さらには、市役所という行政の守備範囲の広さを改めて思い知らされたような気がしております。また、少しでも市民の方々にわかりやすく答弁できるように言葉使いに工夫を凝らすなど、当初、考えていたよりは、まずまずの議会答弁ではなかったのかなと考えております。
○ さらには、議員各位のご理解も頂きまして、私の公約の一つでもあります30人学級実現のための調査経費を含む補正予算案のほか、提出議案全てに可決頂きましたことは大変な喜びでありまして、今回の12月議会は、忘れることの出来ない議会になるのではないかと思っております。ただ、本格的な論戦という意味では、当初予算を審議いただく年明けの第1定例会であり、さらには、予算の肉付けを予定している第2定例会になるものと考えておりますので、今回の気持ちを忘れることなく、さらに自ら研鑚を重ねまして、「日本一住みやすく、暮らしやすい政令指定都市の実現」に向け、全力を傾注していきたい、そして、自らのカラーも出せるような一年にしていきたいと考えております。
○ 以上が、ほんの三週間ではありますが、熊本市長としての私の率直な感想です。本日は、そのほか、新年早々から取り組むと申し上げておりましたうちの一つであります「市民との直接対話」につきまして、その概要が固まりましたのでご報告申し上げます。先の議会でも答弁いたしましたけれども、私がまず持って取り組まなければならないと考えておりますのが、「情報公開と市民参加による信頼される市政の実現」でありまして、市民の皆様との直接対話の重要性から、気軽な懇談の場として、市民交流サロンの活用を考えておりましたけれども、この度、市民の方々との対話を行う「まちづくりトーク」を月2回程度の開催を目標とし、今年度については、試行的に実施したいと考えております。概要については、今お配りした資料のとおりであります。市民の方々への周知を何卒よろしくお願い申し上げたいと思います。
○ 本日、私の方からお話することは以上ですけれども、本当に今年はいろいろとお世話になり有難うございました。それでは、質問を受けさせていただきます。