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平成20年7月定例市長記者会見 

最終更新日:2008年7月30日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【はじめに】 

 それでは、7月の定例記者会見をはじめさせていただきます。本日は、まず鹿児島市、熊本市、福岡市の交流連携協定締結についての発表を行いました後、7点についてご報告させていただきます。

【市長発表:鹿児島市、熊本市、福岡市 交流連携協定締結について】

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 まず三都市交流連携につきましては、昨年の定例市議会の一般質問や新年度記者会見におきまして、これまでの経緯や取り組み状況を申し上げてきたところですが、このたび交流連携に関する協定を締結することで合意いたしまして、来る8月26日火曜日、三市長が一堂に会しまして、熊本城の本丸御殿大広間におきまして、午後2時から調印式、その後、午後3時からホテル日航熊本におきまして、これを記念いたしますキックオフシンポジウムを開催することとなりました。
 改めて申すまでもございませんが、この協定は、地方分権改革の進展、道州制議論が本格化いたします中、間近に迫りました九州新幹線鹿児島ルート全線開業を契機といたしまして、九州の縦軸を構成いたします三都市が、交流連携を積極的に進め、それぞれの市域はもとより、九州全域の一体的な発展に寄与することを目的としているものです。
 これまでも、三都市におきましては、九州縦断県都観光ルート協議会での観光客誘致などで特に協力してきたところでございますが、今後は、観光振興にとどまることなく、地域資源の相互利用や市民交流促進など幅広い分野で連携していくことといたしております。
 なお、具体的な協定書や連携事業の内容につきましては、現在、三都市間で最終的な詰めを行っている段階ですので、正式に決まり次第改めてご報告させていただきたいと考えております。
 発表は以上ですが、次に7点報告させていただきます。

【市長報告:「熊本市第6次総合計画基本構想冊子」の配布について】 

 まず1点目でありますが、6月議会で議決をいただきました、「熊本市総合計画基本構想」の冊子が出来あがりましたので、お手元にお配りもしておりますが、お知らせをいたします。
 この冊子は、これから10年間の熊本市がめざすまちの姿でもあります『湧々(わくわく)都市くまもと』について詳しく説明したものであります。『湧々(わくわく)都市くまもと』を強く印象付け、躍動感あふれる新しいくまもとづくりのイメージを表しますために、本市出身の書道家、武田双雲氏に『湧』の字をご揮毫(きごう)いただいたところであります。2,000部ほどと、数に限りはございますが、来週からお近くの市民センターや総合支所などで配布いたしますので、是非、手にとってお読みいただければと考えております。
 なお、冊子と同じものをホームページにも掲載いたしておりますので、一人でも多くの市民のみなさんに本市の新しい基本構想をご覧いただき、まちづくりの夢を共有しながら、市民協働による、新しいくまもとづくりを進めてまいりたいと考えております。

【市長報告:ドイツ水泳ナショナルチーム直前合宿について】 

 続きまして報告の2点目ですが、ドイツ水泳ナショナルチームの直前合宿についてです。8月8日に開幕いたします北京オリンピックもいよいよ間近に迫ってきたわけでありますが、本市におきましてはドイツ水泳ナショナルチームが今月26日に来熊されまして、アクアドーム熊本で最終調整のための合宿を行うこととなっております。競泳チーム43名(選手26名)でございますが、7月26日から8月6日までの12日間、また、北京オリンピックから正式競技となりました10kmを泳ぐ長距離水泳競技のOWS(Open Water Swimming)チーム7名(選手2名)が、8月10日から17日までの8日間の予定で熊本で合宿を張っていただくこととなっています。
 合宿期間中、アクアドームにおきまして報道関係者が、監督・スタッフ・選手に自由に取材ができる日を7月29日に設ける予定となっています。滞在期間中ですが、オリンピックに向けて万全のコンディションで臨んでいただくために、良好な環境の提供に努めてまいりたいと考えております。また、ハードな練習日程とは思いますが、時間が許せば熊本の歴史や文化にも触れていただければと考えているところです。合宿期間中ですが、アクアドームの2階観覧席から自由に見学できることとなっておりますので、この機会に多くの市民の皆様方に世界のトップレベルのスピードや技を間近に見ていただければと考えています。

【市長報告:動植物園の夜間開園について】 

 続きまして3点目、熊本市動植物園の夜間開園についてであります。これまで、江津湖の花火大会でございますとか「夏のこどもまつり」の日に開園延長を行ったことはございますが、夜間の動物の様子を見ていただくことを目的とした夜間開園は初めてです。
 夜間開園ですが、7月26日から8月30日までの土曜日に6回行うこととしております。開園時間は、午前9時から午後9時まで、入園は午後8時30分までとしております。入園料や遊器具使用料は通常の通りでございまして、午後5時以降の開放エリアは動物ゾーンと遊器具ゾーンということで、植物園ゾーンを除いた区域となっております。昼間では見ることのできない夜の動物の様子など、動植物園の新たな部分を是非楽しんでいただけるのではないかと考えております。
 夜間開園の雰囲気を盛り上げますために、提灯等の設置も行っておりますので、暑い日中を避けて、夕涼みがてらおいでいただければと考えております。

 【市長報告:第31回「火の国まつり」について】

 続きまして4点目でありますが、熊本の夏の風物詩として多くの市民の皆様方に親しまれ、今年で31回目を迎えます「火の国まつり」についてご紹介いたします。
 今年は、8月8日と9日に開催いたしますが、「くまもとお城まつり」も同日まで開催いたしておりまして、熊本城長塀前では、ご承知のように昨年好評でございました巨大走馬灯の装飾に500基の色とりどりの小さな走馬灯を加え、夜の熊本城をさらに幻想的に彩っております。この夏は、昨年より10日以上も早く梅雨が明けまして、連日真夏日が続いておりますが、ぜひ「火の国まつり」「くまもとお城まつり」においでいただき、熊本の暑い夏を熱く乗り切っていただければと考えております。

【市長報告:本丸御殿における「食の体験」について】

 5点目でありますが、来月から開始いたします熊本城本丸御殿における「食の体験」についてご報告をさせていただきます。往時の藩士の食事を再現いたしました「熊本城本丸御膳」を、来園者の皆様へ昼食として提供いたしますことで、熊本城の更なる魅力づくりを図りたいと考えております。
 (提供は)8月11日の月曜日から開始することといたしております。食事をする会場ですが、本丸御殿大御台所棟の2階に50席と1階の一部にユニバーサルデザイン用の10席を用意しておりまして、事前申し込みにより1日50食までの完全予約制でございます。11時30分から14時までの昼食の時間帯に提供することを予定しております。なお、報道機関の皆様方には8月7日の12時30分から試食会を予定しておりますので、「熊本城本丸御膳」を是非ご賞味いただければと考えております。

【市長報告:県市町村共同利用型地理情報システムの運用開始について】 

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 続きまして6点目ですが、県市町村共同利用型地理情報システムの運用開始についてであります。熊本県・市町村電子自治体運営協議会が昨年度より開発を進めてまいりました地理情報システム(GIS)のひとつであります、「地図作成ソフトウェア」が8月1日より提供されることになりました。当ソフトウェアは、市民や企業などが無料で専用ホームページから取得でき、各種目的の地図作成が可能となります。これにより市民や企業はもとより、例えば地域コミュニティ、学校、あるいはビジネスなどで様々な活用が期待されるのではないかと考えております。
 さらに、行政が公開いたします地図情報を住民が自由に閲覧できる、行政情報インターネット地理情報システムについても併せて運用を開始し、本市におきましても、住民への防災関連情報などの行政地図を順次公開していく予定です。このように、地図に関する情報交換手段が確立することとなりまして、今後自治体が保有している地図に関する行政情報を積極的に公開していくことにより、市民協働によるまちづくりに寄与するものと考えております。

 【市長報告:環境モデル都市の選考結果を受けて】

 7点目でありますが、これは残念なお知らせでありますが、本市が立候補しておりました環境モデル都市についてです。
 昨日、内閣官房地域活性化統合本部の方から本市が選定されなかったとの連絡を受けたところであります。私自身、一次選考で選ばれました24都市を対象とした有識者によるヒアリングに出席いたしまして、構想について説明を行ったところでもあり、大変残念に感じておりますけれども、ヒアリングの中でも本市における地下水保全に対する取り組みが高く評価されますとともに、公共交通の再構築への提案に期待の声も感じたところでございます。
 今回選定されました団体以外にも地域特性を生かした意欲的な取り組みが多数あったことから、国におかれましては「低炭素都市推進協議会」、まだ仮称でございますが、これが創設されることとなるようでありますので、本市といたしましてもこの協議会への参加を現在検討している状況です。今後も本市の特性を十分に生かして、引き続き低炭素社会の実現に積極的に取り組んでいきたいと考えております。

【節水協力のお願い】 

 最後に、「節水協力」について改めてのお願いでございますが、7月から始まった「節水強化月間」では市民の皆さんに節水へのご協力をお願いしておりますが、昨日(7月22日)までの状況でありますが、削減率は1%ということでございまして、連日の猛暑により目標の10%達成が大変厳しい状況となってきております。改めまして、蛇口のこまめな開け閉めやコップを使った歯みがき、洗いおけによるため洗いなど、市民の皆さんの節水行動を今一度是非お願いしたいと考えております。
 以上で発表並びに報告は終わらせていただきます。それでは質問をお受けいたします。

【質疑応答:三都市交流連携について】 

【記者】最初に発表がありました三都市交流連携ですが、これから具体的な協定書の内容については詰めて、今後報告されるということなのですが、確か前におっしゃっていた内容では観光面であるとか、博物館や動物園の総合展示を挙げてらっしゃったかと思うのですけれども、大まかな内容として今もそういう内容で進んでいるのでしょうか。
【市長】三都市連携の具体的な内容についてですが、これまでは先ほども紹介したように観光については別の協議会で取り組んできておりましたが、今回は観光にとどまらず地域資源の相互利用、あるいは市民交流促進など幅広い分野で連携していきたいと考えております。
 現時点では、まず1点目といたしまして地方分権、あるいは広域行政など共通する課題に対する情報交換ですとか共同調査・研究。それから2点目ですが、動物園・美術館・博物館などにおける市民料金(優待料金)の適用、更には所蔵物品や飼育動物等の相互貸し出し、そして市政広報誌等を活用した対外イベントの相互PR、あるいは関西以西の地域や韓国・中国など東アジアをターゲットにした誘客活動などを検討しているものでございます。ただ先ほど申し上げましたように、まだ最終的な詰めが残っておりますので正式に固まり次第改めてお知らせしたいと考えております。
【記者】引き続き三都市(交流連携)ですけれども、今後もっと広い連携などもお考えになっているのでしょうか。
【市長】この縦軸三都市は、新幹線開業を見据えました時にも、九州の骨格の中でも背骨といいますか、特に重要な軸だと思いますので、長期的な視点で取り組んでいきたいと思っています。それからこの軸につきましては、縦軸だけではなく横軸という意味では、これまで県内では天草や阿蘇の連携に取り組んでまいりましたけれども、更に広域的な観点で大分であり宮崎であり、あるいは長崎等との横軸の連携というものも模索していく必要があるのではないか。模索し具体化していきたいと考えております。こういう縦・横・斜めの様々な軸をめぐらせることによりまして、九州の中央に位置する熊本の地理的優位性が更にはっきりするのではないかと考えております。

 【質疑応答:「本丸御膳」について】

【記者】「本丸御膳」ですけれども、写真など見せていただけるものはありますか。
【市長】今日はそこまでは。せっかくだったら、あったほうが良かったのですが。
【事務局】メニューだけはあります。
【市長】メニューだけではなかなか絵にならないですよね。メニューだけは用意してあるようでして、実物は8月7日のお楽しみということでご了承いただければと思います。

【質疑応答:動植物園の夜間開園について】 

【記者】動植物園の夜間開園なのですが、公立の動物園でこういった夜間開園をしているところはどこがあるのでしょうか。
【事務局】夜間開園は結構全国的に増えていると思います。九州でも鹿児島、福岡がやっています。
【市長】そして私が北海道に視察に行った時、札幌の円山動物園あたりも夜間開園に取り組んでいたと思いますけれど。熊本市では今回本格的にスタートすることになります。

【質疑応答:環境モデル都市について】 

【記者】環境モデル都市のことで1点、いいですか。提案書の中でカーボンオフセット基金の創設が挙げられていたかと思うのですけれども、今回(環境モデル都市に)選ばれなかったことで、カーボンオフセット基金はどのようにされるのでしょうか。
【市長】今回、残念ながら選定されなかったわけでありますが、計画書自体は全庁的に練り上げたものでもありますし、それから低炭素社会の実現に向けて、今後熊本市も積極的に協力し貢献していきたいと思っています。そういう中で計画も出来る限り具体化に向けて取り組んでいきたいと考えております。カーボンオフセット基金もその項目の一つだと位置付けております。実現に向けて今後努力していきたいと思っております。
【記者】具体的にいつやりたいとかは。
【市長】そこまでまだ決まっているものではありません。

【質疑応答:「本丸御膳」試食の感想について】 

【記者】「本丸御膳」ですが、市長はもう召し上がったのですか。
【市長】実は食べました。
【記者】藩士の料理を再現したものですが、どれがおすすめですか。
【市長】とにかくレシピ自体が「料理方秘(りょうりかたひ)」でありますとかそういった文献を紐解いて、先日も「藩士のレシピ帖」を完成させたところでありますが、そういうものからヒントを得て作られておりますので、熊本の味だけではなくて食文化の歴史等も実感できるようなメニューが整えられていると思っています。一度、食べてみてください。少し薄味かなとは思いましたけれども、どれも非常においしかったと思います。

【質疑応答:熊本駅在来線駅舎のデザイン及び想定事業費について】 

【記者】九州新幹線の関連ですけれども、熊本駅在来線の駅舎のデザインに関して30億円ということも言われていますが、安藤忠雄さんデザインの、熊本城の武者返しをデザインしたものだということと、30億円という費用の面は、幸山市長としてはどのように見てらっしゃいますか。
【市長】安藤忠雄氏のデザインについては、県・市、経済界の方々にも入っていただいておりますトップ会議の中でもデザインスケッチ等が示されている状況であります。その中で安藤忠雄氏のデザインが駅舎に組み込まれますと、全国的にも注目度は高まるのではないかと期待しておりますし、ただ単に知名度というだけではなくて熊本城ですとか熊本の魅力をデザインの中に生かすということ、これは大変期待しているものでもございます。ただ現時点におきましては、想定事業費が30億円ですとか、色んなことが言われておりますけれども、私どもが聞いております限りでは県の方で(安藤氏の)事務所と最終的な打合せをしているということでございますので、それを受けまして負担割合等につきましては協議をする必要があるのではないかと思っています。
【記者】ということは、安藤さんのデザインに関しては受け入れたいというか、財政的な面とのバランスですけれども評価して導入に向けていくという考えでしょうか。
【市長】トップ会議の中でも導入に向けて検討を進めているところでもありますので、何とか実現できないかと思っております。ただ、おっしゃったように財政的な面もございますので、そういった細かい面も詰めていくことも必要になってくると思いますので、最終的にそれを決定したというものではありませんが、その実現に向けて県・市、あるいはJR等で協議を進めている段階であります。
【記者】次回のトップ会議はいつになるのでしょうか。
【市長】まだ日程は決まっておりません。
【記者】来月ということでよろしいでしょうか。
【市長】今のところ来月という予定はありません。
【記者】8月ではないのですね。
【市長】今のところ8月には予定されておりません。前回トップ会議の中では駅舎デザインの話もありましたし、あるいは県産品市場ということで高架下の活用について等の課題も残っておりますので、そういった課題の整理もある程度できた段階で開催しようと思っております。
【記者】在来線駅舎についての市長の基本的なお考えですが、今回の件では市民から色んな意見が出ています。一つは国の補助の資金の範囲内で「駅舎としての機能が備わっていればいいのではないか」、同時に「50年、100年に一度の事業なのでデザイン性があってある程度費用がかかるのは構わないのではないか」という、特に財政問題に絡んで市民の間でも色んな見方があると思います。そういう観点から、市長はどのようなお考えをお持ちなのでしょうか。
【市長】駅舎については、新幹線の駅舎にしましても在来線の駅舎にしましても、やはり熊本の陸の玄関となるわけでありますから、訪れた方々、特に県外から訪れた方々に熊本を印象付けるようなものでなければならないだろうと思っています。そういう意味でデザインにつきましても従来どおりではなく、熊本らしさを印象付けるものでなければならないのではと思っています。そういう中で西口の駅前広場でありますとか、東口の駅前広場、あるいは新幹線の駅舎等もありますが、それぞれデザインについてコンセプトも含めて公表されているので、そういったものも含めてデザインの一体性、調和が必要だろうと思っております。ただそういう中でも熊本らしさをデザインの中で最大限発揮できるようなことを考える必要があるのではないかと思っています。
 気を付けなければいけないことは、デザイン重視に走りすぎて乗り換えを含めた交通の拠点としての機能面が阻害されることがないようにすること。それから先ほども申し上げましたように駅舎と駅前広場等との一体性でありますとか、そういうことには十分配慮した上で進める必要があるのではないかと思っております。財政的なことを申し上げますと、確かに厳しい財政状況でありますので、そんなに膨大な事業費をつぎ込んでいいというものではないと思いますが、やはり先ほど申し上げましたように熊本にとってのシンボルあるいは陸の玄関口でもございますので、ある程度の費用負担等は行っていく必要があるのではないかと思っています。
【記者】では30億円という額に関しては、どのように受け止めてらっしゃいますか。許容範囲の中と思ってらっしゃいますか。
【市長】30億という額ですが、今いろんな数字が出されておりまして、まだ最終的に事業費がどれぐらいかかるというのが固まっておりませんので、その30億という数字をもってどうかというのは現時点ではなかなか答えづらいと正直思います。
【記者】許容範囲なのかどうか。
【市長】その辺は詳細な数字が出た上できちんと判断すべきではないかと思っております。ただいずれにしても、これまでも駅舎だけではなく駅周辺整備全体として県市協定を結び、協力して事業を進めてきている状況ですので、この件についても県やJR等と協力・連携しながら進めていきたいと考えています。最終的に事業費がどれぐらいになるのか、負担割合はどれぐらいになるのかは、きちんと詰めていく必要があると思っています。
【記者】負担割合についての話ですが、県市協定の中で負担割合があらかじめ決められていますけれども、今回30億なり、もっと落ちるのかわかりませんが、上回った部分についての負担割合は新たに別途協議をしていくという形になるのかどうか。
【市長】これは県市協定の中に盛り込まれているものではありませんので、当然、別途協議になろうかと思っています。
 県市協定は、基本的には全体の中で駅周辺整備事業費は折半になるような形に組み上げられておりますが、駅舎整備のルールについてはJRが全体の7%の負担、残り93%について国と県・市で折半ということになっています。それから折半した分のうち県が7割、市が3割ということで、これまでの駅舎整備については今の協定の中では位置付けられておりますので、それも一つの考え方になると思います。
【記者】これは連続立体交差事業ですよね。そうしますと、もし熊本市が政令市になった場合、長期的な事業期間を考えますと、現在は県主体の事業だと思いますが、それが逆転し、市主体になるということも十分あると思います。これも県との協議の兼ね合いがあると思いますが、ある意味で熊本市としてのイニシアチブが必要ではないかと思うのですが、この30億という数字は粗く積み上げられたもので、30億そのものを公表化することを求めませんが、今後県が事務所と協議していくことを考えれば、30億程度の数字を熊本市がどう見ているかということ、どういう印象を持っているかということは協議に影響してくるのではないかと思うのですが。あまりに県任せでいいのかということも含めてお尋ねしていますが。
【市長】駅周辺整備の中でそれぞれの事業主体は分かれているわけです。この駅舎の整備は県事業という位置付けになっておりますので、現段階ではその主体は県にならざるを得ないのかなとは思っています。
【記者】長い事業期間中に(事業主体は)変わる可能性はないのでしょうか。途中で政令市になった場合は。
【市長】それは、それこそ協議によってどういう調整をするのかにかかっているだろうと。だから100%ありえないということもないということです。
【事務局】政令市になることによって自動的に(市の主体事業に)なるということもないし、ならないこともないので、なる可能性もありますけど、それは協議の上でということです。
【記者】30億という数字を聞かれた時、単純に市長はどういう感想を持たれましたか。もちろん30億というのはきちんと積み上げられた数字ではないというのは分かりますが、実際会議の場で30億という数字は出たわけですね。
【市長】出ました。
【記者】その時の率直な印象は。
【市長】安藤忠雄さんのデザインは全国的にも何箇所かあるわけですよね。当時の30億という数字は、他のデザインを仮に駅舎に持ってきた場合にはどうなるのかという非常に粗い数字を示されたわけです。ですからその30億という数字を聞いた時には、非常に知名度の高い方ですから、確かに高いという印象は持ちました。
【記者】デザインを見て熊本城とか武者返しとかをイメージしたデザインになっているようなので「30億もよし」と出来るかもという印象なのでしょうか。デザインが、市長が思い描いてらっしゃったイメージとかけ離れていた場合は「30億というのはいかがか」という場合もあったのでしょうか。
【市長】今の質問の中には仮定の話も結構含まれていますが、あれは(安藤忠雄さんのデザイン)あくまでもデザインスケッチですからね。スケッチを見させていただいた限りでは、奇抜なものではなく熊本らしさはうまく表現されているのではないかと思いました。ですからデザインスケッチを示された時、30億という数字を示された時に、「とてもそんな大きな金額は出せない」とか、あるいは「こんなデザインは駄目だ」という話にはなりませんでした。ですからもっと具体的に詰めて行きましょうということでトップ会議の中では結論が出たところであります。今後もっと具体的に進めていきましょうということです。

【質疑応答:市電の駅舎への乗り入れについて】 

【記者】1回目のトップ会議でも議論されました市電の駅舎への乗り入れは、あれからかなり時間が経っている気がします。区画整理も相当先ですが、今は協議・検討はどこまで進んでいるのか教えてください。
【市長】駅舎への乗り入れについては、トップ会議でも検討状況が何度か報告されておりまして、安全面等も含めて協議・検討が引き続き進められているという状況です。
 ただ、今後詰めなければならないことは、駅舎への市電乗り入れによって、これまで示されていた駅前広場の機能自体を見直さなくてはならなくなるわけですから、全体の駅前広場の見直しも併せてしなければならない作業だと思っております。その辺を今進めている状況です。
【記者】では今、駅前広場のレイアウトの見直しをやってらっしゃるのでしょうか。
【事務局】レイアウトの見直しについては、事務的には検討しているところです。
【市長】それからやはり、先ほど駅舎のデザインの話が出ましたが、駅舎と駅前広場というのは非常に一体性がありますので、この辺も関連性を持って検討を進めていく必要があるだろうと思っています。そういう意味では在来線の駅舎をどうするのか、あるいはデザインをどうするのかというところも、そんなに時間があるというものでもありませんので出来るだけ早い段階で結論と方向性を示さなければならないと思っています。
【記者】駅舎の乗り入れで一番ネックになっているのは安全面ですか。
【市長】トランジットモール的になるでしょうから、安全面について懸念されているところもありますので、そこをどう克服するかということも非常に重要なところです。
【記者】一応(市電の駅舎乗り入れを)やる方向では協議が進んでいるのですか。
【市長】トップ会議でもそのように示しておりますけれども、その方向で調整しているところであります。

【質疑応答:大分県教職員採用問題を受けての熊本市の職員採用への依頼調査について】 

【記者】今、大分県の教育界を揺るがしている採用問題で、他県の問題ですが熊本県でも教員の採用とか異動に関して事前連絡があっているという話がありました。採用自体は県なのでしょうが、将来熊本市が政令市になった場合は教員採用権も増えます。もちろん教育委員会ですが。確認ですが、現在熊本市で異動、職員採用に関して各種依頼や依頼に応えたという調査はされていますか。
【市長】熊本市におきましては少し前にいろいろと取り上げられたこともありましたが、相談・要望事項の記録化をしておりまして、それが公表されることにより職員の異動等について働きかけがあったことが明るみになったこともございました。それ以降の職員異動や採用等に関しては一切受け付けておりませんし、仮にあったとすれば記録として残すということ。あったとしてもそれに配慮したということは、明らかになったこともなかったわけでありますので、そういうものは一切ないと考えております。
【記者】今の部分は、依頼があったとすれば相談記録に残っているという話で、情実的に異動や採用に影響させたことはないという話ですか。
【市長】そうです。
【記者】記録に残っているかもしれませんが、今回の問題を機に要望があったとか事前連絡があったとかいうお話は情報として特段、ございませんか。
【市長】それは一切ありません。
【記者】事前連絡も含めて(なかった)、ということでよろしいでしょうか。
【市長】はい。事前連絡等も一切行っておりません。
【記者】そういう要望とかも含めて、「ない」と。要望を受けて実行したのではなくそういう要望も一切ないということなのでしょうか。
【市長】そういった要望も一切ないと私は捉えております。先ほども申し上げたように、要望があれば記録するということですから、熊本市においては一切ないと認識しております。こういうことが慣例的に行われている、あるいは公表する少し前ならいいのではないかといった甘い認識が、大分が今大きく取り上げられているところでありますが、全国的に同じような状況があるのではないかと思っています。そういう中で採用等について公平・公正なことをしっかりと守っていかないと、信頼が大きく失われかねないと思いますので、ここは大分のことを教訓としてきちんと改めていく必要があるのではないかという思いを持っています。

【質疑応答:合併・政令指定都市について】 

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【記者】合併・政令市の問題です。城南町とは法定協設置を立ち上げるということですが、今後の展開について協議されていることはあるのでしょうか。
【市長】先日、任意協議会自体は終わり、住民説明会も終わったという状況です。また先日、県の方から発表されましたけれども、近々セミナーも開催されるということ。本市におきましては8月に入って住民説明会をブロックごとに開催したいと思っておりまして、協議というよりもそういうことを進めてまいりましたうえで、これまでも申し上げておりますように9月頃を目途に法定協議会に移行できればという話し合いはお互いにしているところです。
【記者】お互い8月に臨時議会を開こうという話などは。
【市長】臨時なのか定例なのか、あるいは定例の追加議案になるのか、そういう具体的なところまで協議しているものではありません。9月ぐらいを目途にということで協議を進めています。
【記者】県が城南町でセミナーをやるということですが、先般市長が県庁を訪れて蒲島知事にも要望されましたけれども、現状と以前を比較していいかどうかは別として、県の今の合併政令市に対する姿勢と、25日以降、順次、3町で開かれるセミナーへどういう期待を持ってらっしゃいますか。
【市長】これまでも県には合併政令市の実現に向けて様々な支援をしてもらってきたところではありますが、今お話があったように、ここに来て合併協議が進んでいる町でセミナーを開いていただいたり、先日発表されました政令市の推進本部を近々立ち上げるということですので、これまで以上に踏み込んで支援していただいていると感じておりまして、大変ありがたいと思っております。
 こういう県の支援は、特に近隣の町、住民の皆様にとっての安心感につながるのではないかと思っております。それから今後、仮に合併政令指定都市となりますと細かな事業を県から市にどれだけ移していくのかでありますとか、財源をどうするのかでありますとか細かい作業も必要になってまいりますので、そういう部分においても、県市の連携が取りやすくなるのではないかと思っています。
 色んな意味で今の県の支援についてはありがたいと思っています。
【記者】他にセミナーでは、それぞれの住民の方々にどんな関心を持ってもらいたいと思われますか。
【市長】まず県の立場で合併や、その先の政令指定都市の必要性を住民の皆様に語っていただければと思っています。
 それからもう一つ、県の(立場)というよりもセミナーの中で講師として新潟の豊坂市の前市長さんが講演される予定ですので、(住民の皆様の)懸念として、熊本市という大きな都市と近隣の自治体が一緒になることによって、今まで積み上げてきたものがなくなるのではないかとか、住民生活に多大な影響が出るのではないかという不安がまだまだ強いと感じておりますので、それを実際に合併政令市を経験された市長さんの立場からお話をしていただくということは、非常に効果があるのではないかと期待しております。
【記者】3町とばらばらに協議を進めていて、法定協も1町で出来そうな気配ですけれども、今の感じだと市と3つの町が一つになるというよりも、熊本市とそれぞれの町が1町ずつ一緒になるという印象が住民には見えていると思うのですが、今のところ1市になるという一体化はどう図っていくお考えでしょうか。
【市長】同時に一つの場で合併協議を進めていく、ビジョン等も描いていって政令市の具体的な姿を協議していくのが理想だとは思っています。これまでの合併協議の推移等、あるいは進捗の度合い等も異なりますので、なかなかそういう形に現実できるかどうかというと、大変難しいものがあると思っています。それぞれと法定協という形になるかもしれませんけれども、そういう中でもしっかりと、難しいことではありますが、一体性を考慮しながらそれぞれの協議に臨んでいくしかないのではと思っています。
【記者】合併する市と3町のトップで集まる場を設定しようとはお考えはありませんか。
【市長】現時点では、そこまでは考えておりませんけれども、今後の進み具合によっては是非そういう場も持てたらという希望は持っております。

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