年頭にあたって
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○ 皆さん、明けましておめでとうございます。
○ 早速、年頭にあたりまして一年の抱負などを申し上げたいと思います。
○ 年末記者会見でもお話いたしましたように、12月3日に熊本市長に就任以来、関係部署への挨拶や日々の様々な事務、事業への対応、合併に係る周辺町への対応、そして12月議会への準備、答弁など、非常にあわただしく毎日が過ぎ、まさに年の瀬という感じで、あっという間に年を越したという思いがしております。
○ 9月に市長選への出馬を決意以来、この数ヵ月はこれまで味うことのなかった新しい緊張感、充実感の中での日々でありました。
○ そして、年も押し迫った大晦日の夜は、熊本城でのカウントダウンに参加をいたしまして、大勢の若者と年を越すことになりましたけれども、大勢の市民と年を越す中で、改めて、自分が市長になったという実感が湧いて参りました。また、同時に市民の皆様の期待を裏切らないよう、初心を忘れずに、これからの市政運営にあたらねばと思った次第です。
○ そして、清々しい気持ちで新年を迎えまして、久しぶりにのんびりと家族と過ごしてはおりましたが、やはり、これまでのお正月とは違い、頭の中では、この平成15年が自分にとって非常に重要な年になるであろう、この一年を基礎として、新しい熊本市を市民の皆様方とともに築いて行くために、早急に取り組まなければならないことなどを自分なりに考えて過ごしておりました。
○ 今年は、公約などを基にまとめました市政運営の柱となる「情報公開と市民参加による信頼される市政の実現」「特色のある日本一住みやすく、暮らしやすい街の実現」「都市機能の充実した活気溢れる政令指定都市の実現」に向けまして、積極的かつ具体的に取り組んでいかなければなりません。
○ このような意味から新年度の予算編成は大変重要なものになるわけですが、この時期、新年度の予算編成は財政当局による事務査定が終了しつつあり、また、新年度予算案を提案する次の議会までに、時間的余裕があまりございませんので、再三申し上げて来ましたように、新年度予算は骨格予算とさせていただき、6月補正予算で肉付けをさせていただきたいと考えております。
○ そして、6月補正までに、時間の許す限り、新規事業のみならず既存事業についても、一つひとつ、必要性や効果の検証などを行い、私のカラーといいますか特色が十分に出せるような補正予算案を6月議会に提出したいと考えております。なお、骨格で組む予算についても全ての事業の内容を点検・精査し、市民生活に影響のないよう配慮しつつも、無駄を省き、スリムな編成に努めたいと考えております。
○ また、30人学級については、一日も早い実現に向け、平成15年度には、モデル校を設置し、その効果や課題を検証したいと申し上げておりますが、その実現に向け、早速、私も県に出向きまして意向をお伝えしたところであります。そのような中、県におきまして、30人学級を試験導入するという突然の発表は、詳細については、これから調べることになりますが、県の突然の発表につきましては、驚きであると同時に方向性が同じであるだけに、大変うれしく感じたところであります。
○ ここで若干、小中学校の30人学級の推進について誤解のないよう、私の思いを述べさせていただきたいと思います。
○ 私は、子どもが生まれ、成長していく過程の中で、各ライフステージに応じた支援が必要であると考えており、30人学級は小中学生の学校教育のあり方を考える中での一つの手立てであり、ゆとりある教育環境の実現を目指すための有効な手段の一つであると考えております。
○ したがいまして、子どもの成長過程の段階ごとに考えますと、子どもが生まれてから小学校に入学するまでの乳幼児期における子育て支援のための施策、そして、小中学校、高校、さらには大学に至るまで、安心して学業に専念でき、本人の才能を伸ばしてやれるような施策など、それぞれの段階に応じたトータル的な支援ができればと考えております。具体的な支援については、子どもの視点に立ち、制度上の問題や財源の問題、優先順位など様々な角度から検討し、案がまとまるまで若干時間を要することになるかも知れませんが、まとまり次第、順次実施していきたいと思っております。
○ 以上、現時点では、なかなか、具体的な事業などについて明言できずに、抽象的なお話ばかりになってしまいましたが、まずは、先程申し上げました全ての事業の点検作業に集中的に取り組んでいきたいと考えております。そのほか、今の話と関連いたしますが、総合計画や中期財政計画の見直しについても新年度早々の着手に向け、その体制を整えたいと考えておりますので、市役所全体の組織の効率化を考え、機構の整備にも着手して参りたいと考えております。
○ さらに、人事についてでありますが、特別職などについては、一日も早く、正常な形での市政運営を行っていきたいと考えております。その他の職員の方々についても適材適所を念頭に置いた公平な人事を行うため、その部署の課題や職員の把握に努めていきたいと考えておりますが、短期間で全てを把握することは困難でもありますし、拙速になることも避けるためにも慎重に取り組んでいかなければとも考えているところです。
○ まずは、本年を「市政改革元年」と位置付け、職員に対して、私の考えを自ら説明する機会を設け、職員との信頼関係を構築し、職員の意識改革を促すとともに、もっと市役所を知ること、言い換えれば、熊本市を取り巻く環境、課題などの的確な把握に努め、問題解決に向けた具体的施策を立案し、実行に移す年にしていきたいと考えております。そして本市が「日本一住みよく暮らしやすい街」となるよう、職員一丸となり、市政運営に邁進していきたいと考えております。
○ 以上、年頭にあたりましての抱負を述べさせていただきましたが、ここで、1点、ご報告申し上げます。
○ ただ今も申し上げましたが、公約の実現に必要不可欠である、私と職員との信頼関係の構築並びに職員一人ひとりの意識改革のために、早期に取り組むこととしておりました「ブレックファーストミーティング」について、この度その概要がまとまりましたので、今、その資料をお配りさせて頂いております。
○ 年末にご報告申し上げました、「まちづくりトーク」と今回の「ブレックファーストミーティング」の開催で、まずは、私の考えていた、市民の方々、そして職員の皆さんとの直接対話の場が実現することとなり、信頼される市政の実現に向けての第一歩を踏み出すことが出来るのではないかと考えております。
○ 報道機関各位に置かれましては、昨年同様、ご理解、ご協力のほどをお願いいたしまして私のほうからはこれで終わらせていただきます。以上です。