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鹿児島市、熊本市、福岡市 交流連携協定調印式記者会見(平成20年)

最終更新日:2008年10月17日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【調印式を終えて:三市長挨拶】

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【事務局】調印式を終えてのご感想を、三市長より一言ずつお願いいたします。それでは、鹿児島市の森 博幸市長よりお願いいたします。 
【鹿児島市:森 博幸市長】築城400年を記念して再建されました、この熊本城本丸御殿で、三都市の連携協定の調印式を無事終了することができ感激しています。この協定により、これまで以上に三都市が協力していく、そのことが九州全体の活性に大きな歴史の1ページを刻んだのではないか、というふうに思っています。
 私は今日、この熊本まで新幹線とリレーつばめと乗り継いでまいりました。1時間あまり乗り継ぎまして、この時間の、時短効果を身をもって感じた次第です。全線開業をいたします鹿児島から熊本まで、また博多まで1時間20分。これまで以上に三都市が隣同士になると思っています。
 また、三都市を合わせますと、人口270万人、九州の2割を占める、大きな都市となります。今回の調印の協定が結ばれたことによりまして、それぞれの都市の魅力をこれまで以上に発揮し、このことが三都市の発展に相まって、九州全体の浮揚発展に繋がるのではないかと思います。今後も三都市がひとつになり、またこのことが九州全体の発展に繋がることを心から期待しております。
【事務局】続きまして、吉田 宏市長よろしくお願いいたします。
【福岡市:吉田 宏市長】今日、幸山市長のご好意により、三都市の連携について今調印ができましたことを、大変嬉しく思っております。2011年の新幹線全線開業によって、この3つの都市が非常に短い時間で結ばれます。九州の新たな「背骨」が出来上がると言ってもいいと思います。この3つの都市がどこまで連携できるか、が将来の九州の浮揚にも大変大きな影響を与えるのではないかと思っております。日本各地これまで色んなところでそれぞれ都市連携・地域連携ということが叫ばれてきたと思いますし、実際、実行に移されたと思いますけれども、我々、今日この3つの都市で結んだ連携というものは過去にない、どこにもなかったような連携の実をあげると言うことを目指して頑張っていきたいと思いますので、今日は本当に歴史的な協議の場であったのではないかと思っております。力を合わせて九州全体の発展の為につくしたいと思います。ありがとうございました。  
【事務局】それでは幸山市長、よろしくお願いいたします。
【熊本市:幸山市長】ただいま、森市長、吉田市長よりご挨拶がございましたが、私からも一言お礼の意味もこめまして、ご挨拶申し上げたいと存じます。
 本日は鹿児島市・熊本市・福岡市交流連携協定書、昨年築城400年を迎えましてこの4月20日に完成いたしました本丸御殿で、この調印式を執り行なわせていただいたわけですけれども、今回の協定調印にあたりまして快くご理解いただきました鹿児島市の森市長、福岡市の吉田市長、両市それぞれの執行部の皆様方に対しまして心から感謝を申し上げたいと存じます。
 三都市が、先ほどから申し上げておりますように、九州の機軸としてしっかりと連携を果たしていくということ、これは九州の発展にも大きく寄与するものだと感じているところでもありますし、その責任の重さというものも痛感しているところでございます。
 先ほどからお話があっておりますように、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業が、いよいよ2年半と迫ってきているところでありますけれども、ますます時間・距離が短縮されます中でこの交流連携、その重要性は増してまいりますし、実のある形、具体的な形でこの協定に基づいてそれぞれの事業を、ぜひとも進めてまいりたいと思っております。
 それぞれの市民の皆様方が、この連携協定について実感していただけるような取り組みをぜひとも進めていきたいというふうに思いますし、更には、先ほど申し上げた九州の一体的な発展に寄与するような取り組み、更には、もう少し視点をあげましてアジア、特に東アジアに向けた展開にも是非とも繋げてまいりたいと考えております。
 改めまして、この協定にご理解ご協力いただきました両市の皆様方に心から感謝を申し上げまして、意を尽くせませんけれども、お礼の意味をこめました挨拶にかえさせていただきたいと思います。本日は誠にありがとうございました。

【交流連携協定についての説明】

【事務局】今回の鹿児島、熊本、福岡三市による交流連携協定について、三市を代表して開催市の幸山熊本市長がご説明申し上げます。
【幸山市長】それでは改めまして三市を代表いたしまして、今回の交流連携協定について私からご説明させていただきます。
 ご覧のとおり、ただいま相互の連携はもとより九州域の一体的な発展に寄与するために三市が交流連携に取り組んでいくことで合意をいたしまして、正式に協定を締結したところでございます。
 これまでも三都市間におきましては、平成元年に「九州縦断県都観光ルート協議会」を設置いたしまして、このとき観光客誘致に協力して取り組むなど、連携を進めてきたところでございますが、今後はこの協定に基づきまして、さらに三市がそれぞれの魅力や持てる力を合わせ九州全体の発展に貢献していきたいと考えております。
 具体的な連携事項といたしましては、先ほどの協定書の読み上げにもありましたが、まず一点目は行政の共通課題に係る共同調査・研究などに関すること、それから二点目が市民の交流促進に関すること、さらに三点目が観光振興などに向けた施策推進に関すること、そして四点目が地域資源の相互活用などに関すること、そして五点目、その他三市が協議して必要と認める事項、以上五つの項目を柱としておりまして、今後、行政間のみならず市民交流も含めました幅広い分野におきまして、支援協力し、または共同で取り組んでいきたいと考えております。
 なお各項目の具体的な事業内容・実施時期でございますが、今後三都市においてさらに協議を行いまして決める必要はございますが、現時点で共同調査・研究におきましては地方分権・広域行政など共通する課題に対する情報交換、共同調査・研究、それから二点目は各市施設、施設でも例えば動物園、美術館、博物館などにおける三市の市民への割引料金の適用、そして三点目が各市の市政広報紙を活用した対外イベントの相互PR、そして四点目が関西以西の地域、そして先ほど申し上げました韓国や中国など東アジアをターゲットにした誘客に向けた活動、そして五点目、所蔵物品や飼育動物などの相互貸出しなどを実施することといたしております。
 以上簡単ではございますが協定書内容につきまして説明を終わらせていただきます。
【事務局】それでは、熊本市の幹事社よりご質問願います。

【質疑応答:三都市連携の意義について】

【記者】お三方にお尋ねしたいのですが、都市間競争という言葉も聞かれるなかで、お互いの市についてこれまでどう意識していて、さらにそうした中で今回連携される意義をどうお考えになっていらっしゃるのでしょうか。森市長さんからよろしいでしょうか。
【鹿児島市:森市長】やはり福岡・熊本それぞれ市としての魅力があると思います。地方都市間競争ということがいわれておりますけれども、それぞれがそれぞれの都市機能というものを十分に認識して、それぞれの成果に向けて一生懸命取り組まれているところです。
 福岡は、やはり九州の玄関口でありますし、九州最大の都市でもあります。福岡を玄関口とした、また窓口とした九州全体の浮揚を図る素晴らしい都市としての事業を順調に進めていらっしゃると思います。やはり九州全体の中心といった都市だというふうに思います。また、熊本はこの熊本城をはじめ近くには阿蘇山、温泉・水といった、そういうものが素晴らしい都市です。また九州の中心部で発展しておられます。これまでも情報、人・物の交流に中心的な役割を果たしてきた都市だと思います。また私どもの鹿児島市は歴史・文化・自然に恵まれた都市であります。こういったそれぞれの都市がそれぞれの特徴を十分に発揮し、そしてお互いに無いものを補完し合いながら提供することで、九州の機軸として、しっかりとした骨格を成すことで九州全体の発展に繋がると思います。
【熊本市:幸山市長】ただ今、森市長からお話があった通りでありますけれども、まず鹿児島市は、今年は特に篤姫ブームで大変賑わっているようでありますけれども、その豊かな歴史・伝統・文化を背景とした都市であると思っております。それに雄大な桜島や自然環境等も大変豊かな都市だと思っております。歴史的にも熊本と大変関わりの深い都市でもあり、これまでも熊本市と鹿児島市は様々な交流を続けてきたと言う歴史もございます。
 それから福岡市でありますが、先ほどもお話にありましたように、九州全体の玄関口でもありますし、様々な九州全体を見据えるような都市機能を有している大都市でもあります。先ほど触れましたように、今後の東アジアとの交流を深めていきたいということを考えました時には、やはり、空・陸・海の玄関口にあたるわけでして、そういった役割をはたしてきた福岡市、そことしっかりとした連携をとらせていただく中で九州全体のイメージの向上にも繋げていきたいと思っておりますし、九州の一体的な発展にも繋げていきたいと考えております。
 一部には九州の中での南北格差を懸念される声もありますが、しっかりと縦軸を構築し、さらに強化することによって九州全体の発展に繋げていかなければならないと思っております。
【福岡市:吉田市長】最初のご質問で競争と連携は矛盾するのかと言うことですが、両市長もおっしゃったように、それぞれが競争ということによって自分たちの魅力を自分たちの力で磨いていくということが前提です。しかし、それでお互いが連携をしていって全体を底上げしていくことは十分に可能だと思います。特に域外、アジアも含めて域外に対するアピール力というのは、この3つが一緒になるということが非常に大きいと思います。
 かつて、JRのキャンペーンで三都物語といえば京都・大阪・神戸とありましたけれども、あそこはトライアングルになっていますが、我々は九州にふさわしい一本木な、まっすぐな連携とでもいえば良いでしょうか、その中で競争しながらうまく連携できると思います。
 それから、私個人的な考えも含めまして、熊本も鹿児島もそれぞれに大変古い歴史を抱え、なおかつ非常に骨格が立派な都市であるというふうに思っておりまして、そのなかで暮らしてらっしゃる皆さん方それぞれの地域にも中核的な役割を果たしておられることに対して深く尊敬をしておりますし、それぞれの市民に対しても同じような思いを抱いております。
 福岡が玄関口であることは、人の流れからいうと確かにそのような面がございます。一方で、一極集中ということで全部吸い上げるのではないかとのイメージをお持ちの方が一部にはいらっしゃると思いますけれども、我々福岡市、福岡市民は決してそのようには考えておりません。福岡市の発展は九州全体の発展がなければあり得ないわけです。そのことについて具体的に考える非常に良いテーマ、「三都市の連携」ということが良いテーマを頂いたというふうに感じております。従って、福岡市から入って頂いたお客様が、この縦軸を中心に九州全部に行って頂くということは非常に素晴らしいことだと思っておりますので、そのように人の流れを加速するような具体的な政策がこの三都市の中から生まれてくる、きっと生まれるはずですので期待をして頂きたいと思います。

【質疑応答:交流に基づく事業の実施時期について】

【記者】それぞれ、4つ5つ実施項目を掲げられておりますが、まず真っ先に、もしくはもう既に実施の時期が決まっているものはあるのでしょうか。
【熊本市:幸山市長】まず既に取り組んでいることから申し上げますと、先ほどご挨拶の中でも申し上ましたが、観光に関しては、これまで三都市で九州縦貫の連携事業というものを進めてきておりましたので、これについては更に今回の協定を契機として強化をしていくというふうに考えております。
それから、市民交流促進のための取り組みとして、各都市の施設利用につきまして三都市の市民が共通に受けられるサービスの提供を考えておりますが、これにつきましては来年度から、早速実施に移したいということで、現在準備にかかっております。
それから行政内部の話になりますけれども、人事交流ということで、これは既に鹿児島市・福岡市の両都市間において取り組まれているところであり、今後更に拡充を検討しているところであります。あと、それぞれの施設の相互利用、例えば図書館、美術館や博物館などの相互貸し出しにつきましては、これから事務局の方で具体的に検討していくということになると思います。

【質疑応答:三都市連携による九州新幹線全線開業における危機感の払拭について】

【記者】熊本市長が九州新幹線の全線開業における危機感を一番お持ちだと思いますけれども、どういうところに危機感をお持ちで、それを今後この連携によってどう払拭していこうとお考えなのかお聞かせください。
【熊本市:幸山市長】熊本は、森市長さんからもご紹介を頂きましたが、九州の中央に位置する都市であります。そういうことで、これまでは九州の全体的な役割を熊本は果たしてきたと思っております。それが、現在においては、例えば行政の機能等におきましても福岡に移りつつあることや、さらには経済的な面におきましても福岡がどんどん発展をしていく中で熊本が足踏み状態をしており、その中で差も開きつつある。そこに危機感が生まれてきている。そして新幹線が2年半後に開業すれば、それが更に加速しないか、という危機感が熊本の中にはまだまだ根強く残っていると感じております。
しかしながら、そのときに私もよく申し上げることですが、それぞれ両市長からもお話がありましたが、まさにその都市間競争と連携の時代に入っていると思います。そういうなかでしっかりとそれぞれの特色や魅力を見直して、そこに磨きをかけて、そこで連携を果たしていくことによって、その危機感というものを逆にプラスとして、この熊本の発展に繋げるという発想の転換に繋げなければならないと思っております。
そういった意味では、この2年半後に迫っております新幹線全線開業に向けまして、熊本駅周辺整備でありますとか、様々なハード事業を進めているところでありますけども、ハードだけではない連携事業、こういったソフト的な対応でありますとか、様々な対応を、進めていくことにより、ストロー現象への懸念を払拭したいと思っております。
【福岡市:吉田市長】聞かれてないけどいいですか。今、ご質問で危機感とおっしゃったけれども、確かにそういう面はあると思います。けれども、例えば、今日私が熊本に来てまだ30分しか経ちませんが、何人もの多くの方が私にご挨拶していただきました。これは、要するに福岡の市民の方ですね。今日これだけの為に来たわけではなく、既にいらっしゃってる。このようなことが2011年にはもっと頻繁に起こるだろうという、今その前兆的なものが既に表れているというふうにも捉えられると思うのです。
だから、今から2年半後にこうやって備えていく。そして本当に大きな変化が2011年にやって来ますから、そのために十分に準備をしていくという、この熊本の今の再生と言いますか、戦略については、私はマイナスをどう防ぐのかと消極的に捉えるのではなくて、現実に(福岡から熊本へ)きてらっしゃるという、いわゆる一方的に福岡だけが吸い上げるということにはならずに、相互の交流は十分にできると、もう既に証明されつつあるのではないかと思います。

【質疑応答:三都市連携の理由及び九州全体へのビジョンについて】

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【記者】発展都市が例えば他都市でも連携することはできると思うのですが、九州全体の活性という言葉があったのですが、まず、なぜ縦軸で県庁所在地の三市でこういう連携をしようと考えたのかという点が1つと、それをどう九州全体に波及させていくのかというビジョンをお聞かせください。
【熊本市:幸山市長】なぜ三都市でということですけれど、やはり、三都市の福岡市、鹿児島市、そして私どもの熊本市はそれぞれ県庁所在地でもありますし、これまでもいわゆる縦軸の中で、九州の全体的な発展の中で相互の役割を果たしていたというふうに思っております。しかしながら、新幹線の全線開業を控えております中で、地域間競争というのはそれぞれの土地だけではなく、九州と例えば四国・中国地方やもっと広い所での競争ということを考えましたときに、九州の中で連携を深めていくということが必要だと思います。そしてそれを一体的な発展に繋げていくことが大事だろうという意味では、やはり、まずこの背骨でもある縦軸をしっかりと強化していくことが重要であると思っております。そしてそれを骨格として、横軸との連携にまで繋げていくことによりまして、一体的発展に繋がっていくのだろうと思っております。
 今、それぞれの地域が連携をやっておられます。例えば、クロスロードということで、鳥栖さんや久留米さんが県境を越えた連携を行われましたり、あるいは今日ある新聞で報じられておりましたけれども、長崎県の雲仙・島原地区での連携が進められたりですとか、それぞれ地域を越えた連携を進めておられる中におきまして、この縦軸というものは、繰り返しになりますが、九州の背骨という意味でも大変重要な位置づけにあるという思いのなかで、しっかりと具体的な効果のあるものに繋げていきたいと考えております。
【事務局】時間となりましたので、これで記者会見を終了させていただきます。

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