【市長発表:平成21年度予算編成方針について】
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まず、1点目は「平成21年度予算編成方針について」です。
直近の月例経済報告によると、「景気は、このところ弱含んでいる」とあり、さらに、アメリカに端を発した金融不安の高まりや株式・為替市場の変動などから、景気が更に下振れ、リスクが高まっていると認識しています。県内においても、物価高の影響などもございまして、個人消費は低調気味に推移しており、減速局面が続くと見込まれています。また、今日発表されたようですけれども、日銀熊本支店の9月の経済情勢においても大変厳しい結果が報告されたようです。今後の厳しい見通しについても報告されているようです。
こうした状況のもと、国の予算編成におきましては、引き続き歳出の抑制基調を継続し国債発行額の抑制を図り、基礎的財政収支の改善を図ることとされている一方において、景気対策など、景気の減速基調に対応するための施策論議が活発化しているなど混沌とした状況にあります。
また、地方財政については、国の歳出見直しと歩調を合わせ、財政の健全化や行財政改革の推進が強く求められているといった状況です。
このような地方行財政を取り巻く環境の変化に対応し、本市が健全な行財政運営を推進してまいりますためには、これまで以上の行財政改革が必要であり、現在、来年度を始期とする次期行財政改革推進計画の策定を進めているところです。
景気の減速基調の中、税収が伸び悩み、地方交付税の削減が進む状況の予算編成において、「熊本市基本構想に基づく基本計画」で掲げることとしています成果指標の目標達成に取り組むのはもちろんのことですが、平成21年度から取り組む次期行財政改革推進計画を推進し、歳出削減を行いますとともに財源の捻出を図っていく方針です。
そこで、投資的経費、繰出金、その他基金積立経費など削減が困難と認められる経費を除く政策的経費については、昨年に引き続き、各局単位での要求シーリングを実施することにいたしておりますが、これまでの事業費ベースでのシーリングに替え、一般財源ベースでのマイナス10%の要求シーリングを実施することとしています。
このことにより、施策実現に向けて限られた財源を有効に活用いたしますため、全庁的に財源の意識を持った主体的な予算編成に繋げ、昨年度新設した「財源確保推進制度」を統合し、活用可能財源についての情報収集と創意工夫というものを一層進めることとしています。
一方で、今回の予算編成にあたっては、計画期間の終了する「まちづくり戦略計画」を総括いたしますとともに、これまでの取り組み・事業をゼロベースで見直した上で、「基本計画」の成果指標達成に向けました「わくわくプロジェクト事業」の指定・事業構築・戦略化について、企画財政部門と各局とが協働して取り組むこととしています。
この「わくわくプロジェクト事業」の中で、成果指標実現に資する新規・拡充経費については、別枠での要求を認めることとしています。
なお、富合町との合併に伴います新市基本計画掲出事業につきましては、その着実な推進に向け所要の措置を講じてまいりたいと考えています。
このように、平成21年度の予算編成にあたりましては、依然として厳しい予算編成作業になるものと考えていますが、政令指定都市の実現を見据えたくまもとづくりに向けて、財政健全化の推進、また、新たな「基本計画」に基づく施策展開の初年度としての予算編成を進めてまいりたいと考えています。