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平成21年3月定例市長記者会見

最終更新日:2009年4月1日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【はじめに】

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 それでは、本日は第1回定例会終了直後ですので、議会を終えての所感並びに3点について報告させていただきます。

【市長発表:3月議会を終えての所感】

 まず、議会を終えての所感ですが、平成21年度当初予算をはじめといたしまして補正予算、条例など提案した議案を慎重にご審議いただきました結果、すべて原案どおり可決をいただいたところです。
 特に、新年度から今後10年間の本市の新しいまちづくりの基本方針を示します「第6次総合計画」基本計画の策定につきましては、本会議、委員会等において数多くの貴重なご指摘、ご意見をいただき、今回可決いただいたことにより、新年度から、新しい熊本づくりに向けて取り組むこととなります。
 今後、すべての市民が心豊かに暮らす中で、将来への夢や希望が湧き出てくるような「湧々(わくわく)都市くまもと」を、市民の皆様と協働で創り上げていかなければならないと改めまして意を強くしたところであります。
 また、桜の馬場観光交流施設整備事業費、新西部環境工場の基本設計費等などに関する予算案につきましては、様々なご意見をいただきましたが、ご可決いただいたところです。
 このほか、合併・政令指定都市実現に向けた取り組みをはじめといたしまして、2年後に迫りました九州新幹線鹿児島ルート全線開業を見据え、昨年日本一の入園者数を記録いたしました熊本城を中心とした観光戦略や中心市街地活性化に向けた取り組みなど、本市将来の発展のため、今なさなければならない重要施策や課題についてもご論議をいただいたところです。
 さらに世界的な不況に伴う解雇や雇い止め等による失業者に対する雇用対策や厳しい経営環境下にあります中小企業への支援策、また10月から開始するごみの有料化、リサイクル等によるごみ減量化や低炭素社会の実現に向けました取り組み、並びに妊婦検診の拡充、病児・病後児保育の充実などの、安心して子どもを産み育てられる環境づくりなど、市民生活に直結するさまざまな課題等についてご論議をいただいたところです。
 今後、議会でご指摘いただきましたご意見・ご要望については、市政運営・まちづくりにできるかぎり活かしていきたいと考えています。
また、全国的に問題となっております不適切な経理のことにつきましては、これは議場でも申し上げたことではございますけれども、地方行政全体に対する信頼を著しく損ね、行政の執行に多大な悪影響を及ぼすものでもあり、本市においても重く受け止め、公金支出が適切に処理されているのか、「熊本市契約事務調査会議」を通じて全庁調査を進め、このたび調査結果を取りまとめましたことから、午前中の本会議で報告したところです。
 本会議の質疑におきましては組織風土の問題や、あるいは職員の公金支出に対する認識の希薄さなどについて、各会派から厳しいご指摘をいただいたところです。
 今回の問題の責任につきましては、なにより私自身の責任の重さというものを痛感しているところでございます。
 不適切な事務処理に関係した職員や管理監督者などの責任につきましても今後検討を進めてまいりたいと考えております。
 なお、返還すべき金額につきましては、今回の事案が組織的に行われておりました経緯を踏まえて、広く職員に負担を要請し、市へ返還していくことを現在考えております。
 今後、再発防止策に努めますとともに、全ての職員が自らの問題として真摯に受け止め、二度とこのような不適切な経理が本市におきまして発生することのないよう、全体の奉仕者として自らの役割と責任の重大さ、さらには遵法(じゅんぽう)意識、公金に対する意識について再認識するよう強く自覚を促しますとともに、議会並びに入札等監視委員会のご意見をいただきながら、徹底して再発防止に取り組み、市政の一日も早い信頼回復に向け、先頭に立ち、職員一丸となって、全力を挙げて取り組んでいく所存です。
 以上で第1回定例会を終えての所感を終わらせていただきます。
 それでは、続いて3点報告させていただきます。

【市長報告:桂林市友好都市締結30周年記念「市民友好の翼相互派遣事業」について】

 まず1点目は熊本市・桂林市友好都市締結30周年記念「市民友好の翼相互派遣事業」についてです。
 中国・桂林市とは1979年10月1日に友好都市を締結して以来、今年、友好都市締結30周年を迎えます。
 この節目の年を記念いたしまして、来る4月2日から、桂林市長を団長といたしまして、多くの桂林市民が参加する、「市民友好の翼」の受け入れを実施いたします。
 今回、桂林市からは、中国の伝統芸能などを披露する少年宮や教育関係者などが参加をされまして、市民交流会や動植物園での記念植樹をはじめ本市教育機関への訪問などを行う予定です。
 また、11月には、今度は私どものほうから「熊本市民友好の翼」を派遣いたしますなど、両市の永い友好の歴史のうえでも初めてとなる市民主体の「友好の翼」の相互派遣事業を行うことにいたしております。

【市長報告:ハイデルベルク市友好代表団の来熊について】

 そして2点目ですが、今度はハイデルベルク市友好代表団の来熊についてです。
 平成19年11月末、友好都市締結15周年を節目といたしまして、私と議会議長、議員一行が市民友好の翼の皆様方とともにハイデルベルク市を訪問したことを受けまして、ハイデルベルク市長並びに同市議会議員ほか民間友好団体からなります友好代表団16名が、明日3月26日(木)から3月29日(日)までの3泊4日の日程で来熊されることになります。
 エッカルト・ヴュルツナー市長がハイデルベルク市長に就任されましてから今回が初めての来訪でもございまして、これを契機として、環境交流をより一層促進いたしますとともに、相互理解と友好関係をさらに深めていきたいと考えています。

【市長報告:鹿児島市・熊本市・福岡市交流連携事業について】

 3点目は鹿児島市・熊本市・福岡市交流連携協定に基づきます新たな連携事業についてです。
 ご承知のとおり、昨年8月、森鹿児島市長さん、吉田福岡市長さんにお越しをいただき、市域はもとより九州全域の一体的な発展に寄与することを目的といたしまして、三都市で「交流連携協定書」を締結したところです。
 これまで、この協定に基づき九州縦断県都観光ルート協議会による観光客誘致活動や広報誌での各市の相互紹介など、共同して連携事業を実施してきたところです。
 今般、4月1日から行政間のみではなく市民間の交流を促進いたしますために、三都市連携事業の一つとして新たに、「各市施設における市民への割引料金を三都市の市民にも適用する事業」を開始いたします。詳細につきましては、配布資料のとおりです。
 この新たな連携事業によりまして、鹿児島市、福岡市から本市を訪れる皆様方の増加と都市間の交流人口の増加により九州全体の活性化にも繋がるものと期待をしています。
 本市といたしましては、今後とも三都市連携を着実に推進し、本市はもとより九州全体の発展にこれまで以上に貢献してまいりたいと考えています。 
 以上で第1回定例会を終えての所感並びに報告を終わらせていただきます。
 それでは質問をお受けいたします。

【質疑応答:不適切な経理について】

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【記者】まず、議会で議員の方々から色々質問を受けたと思うのですが、今の率直な気持ちを教えてください。
【市長】はい。改めてではございますけれども、市政を預かるものといたしまして、このような調査結果が出たことにつきまして、市民の皆様方には大変申し訳ないという思いでいっぱいであります。私自身、今回の報告を受けまして大変残念な気持ちです。不適切な経理でございますが、全庁的に行われていたと言われても仕方のない状況であり、個々に問題があったというよりは、全体としての意識や、あるいは物品調達のあり方自体に問題があったのではないかと感じています。そういう意味では、より根の深い問題ではなかろうかと感じているところです。今後、このような事が二度と起こらないよう、職員の公金に対する意識の向上を図りますと共に、予算執行や物品調達システムの見直しなどを行いますなど、再発防止策に早急に取り組みまして、市政に対する市民の皆様の一刻も早い信頼回復に努めていかなければならない、そのような思いを新たにしたところです。
【記者】職員の処分についてなのですが、まず入札等監視委員会にかけた後正式にということだったと思うのですが、今の時点で市長は具体的にどの辺りまで考えていらっしゃるか、お聞かせください。
【市長】職員の処分につきましては、ただ今ご指摘もありましたように、入札等監視委員会での検証を踏まえた上で、その対応を考えなければならないだろうと考えています。そして、そのことは職員に対する処分にとどまることなく、私自身の責任のあり方等も含めまして、その監視委員会での検証後、検討を進めてまいりたいと考えております。
【記者】市長の、今、どうしたいというお気持ちはないのですか。
【市長】どうしたいといいますか、自らの責任の重さというものは痛感しているところです。そして、この問題というものは、先ほど申し上げましたように、個人個人の問題等よりも、やはり熊本市役所、組織全体の問題と捉えるべきであろうと思っておりますので、そういう観点において、その処分のあり方、あるいは返還のあり方等を考えていく必要があるだろうと、今の段階ではこのように考えております。
【記者】今日、議会で2,100万円返金をするということをおっしゃられましたけれども、具体的に返金をされる方なのですが、関係した部署以外の方もとおっしゃられていましたけれども、具体的にどういった方を想定されているのか。OBの方も含めて返金を考えられているのか、そういったことをお願いします。
【市長】今の段階でございますけれども、その返還につきましては全職員からの返還を考えています。本来は不適切な事務処理に直接関与した職員等が行うべきとも考えられるところですが、ただし先ほど申し上げましたように、今回の不適切な事務処理というものは多くの所属で行われていまして、その背景というものは、職員の公金に対する意識の希薄さに問題があったと捉えております。そのため、その返還を直接関与した所属や、あるいは職員だけに求めるということよりも、広く職員に負担を求める事が適当ではないかと、今の私どもの考え方としてはそのような思いをもっているところです。しかしながら、最終的な判断につきましては、外部委員会の意見も伺いながら行いたいと、そのように考えています。それから、1点申し上げますと、例えば、その中で業務に関係しない物と捉えているものが一部あったわけですが、その部分につきましては関係した職員、あるいは所属によって全額を返還させるということを考えているところです。
【事務局】付け加えますけれども、職務内容によってはこういう経理事務を全く取り扱わない職務もございますので、それを含めたところでございます。
【記者】確認ですが、そうすると正規職員全員で分担するということなのか、階級ごとに額を設けるのか、それとも自主的に自分で額を決めて出してくださいということなのか、どういうことなのでしょうか。
【事務局】それを含めまして、入札等監視委員会に報告して議論していただきます。
【記者】では、現段階で階級ごとにいくらという負担額を想定したものは明後日出されるということですね。いくらを想定されているのですか。
【事務局】いくらといいますと。
【記者】その、局長級いくらとか、局次長級いくらとかいう想定をしているのですよね。
【事務局】それを含めたところで27日に報告をしたいと思っております。
【記者】退職者についてはどうされるのですか。返還を求められるのですか。
【事務局】退職者については、現時点はこういう内容でこういうことが起きたということをまず説明をいたしますので、それを含めたところで説明したいと思っております。
【記者】入札等監視委員会で最終的に確定すると思いますが、現時点のお考えとして、退職者の職員や業者の方々から返還を求めようというようなお考えをお持ちなのかどうかという点を確認したいのですが。
【事務局】議会運営委員会に出しました資料の5ページの部分で取りまとめたところでございますので、それ以外に関しましては、入札等監視委員会にお話したところで議論していただく予定にしております。
【記者】議会でも「職員ら」という部分の質問があったのに、「ら」についてはお答えがなかったんですよね。そこを議員もお聞きになりたかったのだと思うのですけれども。職員については分担する、退職者については任意で求めるというような、その方針が一定のものがあればお伺いしたいんですが。
【事務局】それを含めたところで27日にお話したいと思います。
【記者】現時点で言える範囲で。
【事務局】現時点では議会運営委員会で出したペーパーのところまでしかお話しできません。
【記者】退職者について求めるかどうかについては、現時点では言えないということですね。
【事務局】そうです。
【記者】求めるか求めないかは言えないということですね。
【事務局】はい。
【記者】求めないということじゃないということですね。
【事務局】それを含めたところでお話する予定です。
【記者】退職者について検討していないのか、それとも言えないのか、どういう状況なのでしょうか。
【事務局】退職者によくこだわられますけれども、それも含めたところで外部委員会に報告して議論していただくというところです。
【記者】では、市としてはまだ特に何かしらの方針は定めていないということですね。
【事務局】方針を定めてはいないということではなく、議会運営委員会に説明した内容までということです。それ以上に関しましては入札等監視委員会に報告して議論していただくということです。
【市長】今の段階では広く全職員に負担を求めるべきではないかというところまでは私どもの考え方として持っているところです。ただ、そこから先につきましては入札等監視委員会との議論も踏まえた中で対応というものも考える必要がある。今おっしゃった、また質問も相次いでおりましたOBも含めた対応にするのかどうかというところも、それは監視委員会の中での議論も踏まえた上で考えていきたいと思います。
【記者】すいません、職務内容によっては関わってない職員もいるということなのですが、今、具体的に関わっている職員の数というのは出ているのですか。返還を求めるであろう職員の数は。
【事務局】職員の数は現時点ではまだ出せません。
【記者】出せないのですか。
【事務局】はい。
【記者】全職員に求めるのですよね。
【事務局】今、市長が言ったように、全職員含めたところの考え方ということです。ただ、職務内容によっては、会計とかそういうのは全然扱わない職員もいます。
【記者】そこが、全職員との整合性がよく分からないのですが。
【事務局】よろしいですか。例えば、業務職というのがございます。その職は端的にこういう事務は取り扱いませんので、そういうことに関わりあうことは絶対ないわけです。そこの人まで負担を求めるというのは、現段階では考えておりません。
【市長】今のところの私の考え方として、そういう意味では全職員というのは、この経理に関わった全職員という言い方のほうが適切であったかと思います。
【記者】不正経理を行っていなかった部署については求めないということでいいですか。
【事務局】いいえ、違います。
【記者】それに関係なくですか。
【市長】その考え方は違います。そうではありません。今回の経理の取り扱いに何らかの形で関わっている職員、部署です。
【事務局】清掃とか、給食を作っている、いわゆる業務職の方ですね。こういう事務ではない方には求めないという考え方があるということです。ここでいう、事務職員というものは、その経理を直接やる云々ということではなくて、そういう職種としての事務職、これについては広く求めていこうという考え方が一つあるということです。
【記者】では、方針としてはその事務職の広い負担によって2,100万円を作るということでよろしいのですね。
【市長】私どもとしてはそのように考えているということです。負担をどういうふうに割り振るのかとか、その辺は今の段階では示せる状況ではありません。
【記者】この2,100万円というのは何が根拠になって2,100万円なんですか。
【市長】根拠につきましては細かい数字になりますので、事務局のほうからお願いします。
【事務局】今回、不適切と認定をした金額がございます。その内訳が預けと書き換え2つに分かれます。本市で契約を担当しております部署で、契約をしている入札率といいますか、落札率と、今回、いわゆる預け、書き換えでの定価と納品金額は分かっておりますので、それで出した率です。それが今日、市長も本会議で申し上げたように割高の部分が一部あるのではないかということになりますので、その差額をベースに計算をしていったものが2,100万円だったということでございます。
【記者】確認ですが、2,100万円は市が出した試算であって、27日の外部委員会によって確定するという考えでよろしいですか。
【市長】その考えが適当かどうかというところも、入札等監視委員会の中で検証していただくということになろうかと思います。
【記者】2,100万円というのは現時点で市が考えている額ですか。
【市長】市が考えている見込みの額、そういうところです。
【記者】はい、分かりました。
【記者】買ったノートパソコンとかが私的流用されていると、業務じゃないというような判断があれば、2,100万円より増えることも有り得るということですね。
【市長】増える可能性もあります。ただ、今日の議会の中でも申し上げたように、その不適切な経理等で購入した備品等につきましては、全て写真付きで資料を提示をさせていただいて、今どのような使用状況であるのかということも、それぞれ一つ一つ見ていただこうかと思っています。ただ私どもの調査としては、この4つ、3万円程度というふうに捉えていますが、それが改めてそれで適当かどうかということを外部委員会の皆様方に検証してもらうということです。
【記者】あと、市長の答弁の中で担当部署が預けをして、他の部署が納品を受けているケースが確認されたというのがあったのですけれども、どれくらいあっているのかというのと、これはプールしている裏金というのと違うというお話だったのですが、どう違うのかを伺いたいのですが。
【事務局】金額につきましては資料を今持ってきておりません。考え方としましては、預けで、これはいわゆる補助事業、担当部署が結局大きな金額を業者さんに預けている。その分を事務費が少ないところに払い出しの時点でまわすということでございます。そういう意味では、本来補助事業でございますので、その担当部署で払い出した事務費というか物品を、目的の違う部署にいわゆる配分をしたということで、今日佐々木議員がおっしゃった、目的外使用はあるのかということに対して、市長が一部そういうのもあるということで答弁をさせていただきました。
【記者】公用に使っているとしても、部局、その他の課も使えるお金として業者さんに預けているという現状は、いわゆるプール金と変わらないわけで、これが裏金や私的流用ではありませんというお答えだったのですが、裏金ではありませんというのはどういう認識で、その裏金の定義を考えてこれは違うというふうにおっしゃったのでしょう。
【市長】あくまでも、そのほとんどについては公的な目的に利用されているといったことが基本的な考え方としてあります。そういう目的の為に使っている部分につきましては私どもとしては裏金ではないのではないかという捉え方をしております。ただ、だからといって預けですとか、あるいは今の話のように所属を超えた預けということ、これは決してルールとしても許されるものではありませんし、公金に対する意識の希薄さというものに繋がっていると思っています。そこは重く受け止めていますので、改善策等を講じなければならない。ただし、私的流用、私的目的のために使っているものではないという中で、裏金という定義は私どもとしては使っていないということであります。
【記者】今のお話ですと、裏金というのは私的に流用した場合のみしか適応されないということになると思うのですが、そういうふうに市長はお考えですか。
【市長】それが基本的な考え方としてはございます。ただ、繰り返し申し上げるようですが、だからといって預けが許されることではないと考えております。預け自体はルールを逸脱する大変重い問題だと思っておりますので、その言葉で裏金ですとか、あるいは不正か不適切かですとか、様々な議論がされることではありますけれども、不適切であれ、なんであれ、今回の行為というものは決して許されることではないといった基本的な認識は持っています。
【記者】今いろんなことをお尋ねして、27日の監視委員会を経てから発表したいというものが結構多かったと思うのですが、その後、市長はこういう場に出てこられるんですか。27日の後。そのご予定はどうなんですか。27日なり28日なり、監視委員会の結果が出た後、この様にプレスに対してやり取りをする機会というのはいつ担保できるのかどうかということを確認した上で続けさせていただきたいんですけれども。
【市長】それは、そういう機会は持たなければならないだろうと思います。
【記者】当日ないし翌日ぐらいにですか。
【市長】27日で結論が出るかどうかということはまだ分からないわけですので。
【記者】そうですね。結論が出た後。
【市長】ただ、いずれにしても監視委員会の結論が出た後、できるだけ早いうちにこういう機会はもたなければならないだろうとは思っております。
 ただ、結論が出る、そしてその後、市として対応を考えなければならないということもありますので、その辺は委員会が終わった直後に開くかどうかという事はまだ未定です。できるだけ早くということはありますけれども。その辺で時期がいつ頃になるかということはなかなか現時点では申し上げられません。ただしっかりと、私自身の説明責任を果たしていく必要があるだろうと思っています。今後の再発防止であれ、あるいはそういうことも含めまして議場でも何度も自ら先頭にたちということを申し上げてまいりましたので、こういう機会はできるだけつくらなければならないと思っています。
【記者】入札等監視委員会は今のところ何回予定しているのか、それとも一回で終わらせようという感じなのでしょうか。
【市長】かなりのボリュームになってくることは間違いありません。確か議場でもお答えしたと思うのですが、今のところは1回を見込んではいますけれども、そこは委員の皆様方の考え方もあるでしょうし、それから進捗状況もあるでしょう。それによって変わる可能性も十分有りうるということです。
【記者】議会の中でもあったと思うんですけれども、補助事業に対する金額がいくらかというのは今精査中だということですけれども、それはいつぐらいに確定しそうなんですか。
【事務局】現在、まず総額を確定をするということに重点を置いてきました。ただ、調査の中では単独と補助ということに分けて積算をするように原課のほうでやっております。しかし、その精査が終わっていないものですから、本当にこれが単独なのか、補助なのかということをもう一回この金額の中で、いわゆる精査しなければいけないということがあります。そうなりますと新年度になってからということになろうかと思います。
【記者】調査の追加調査に関連してなんですけれども、追加調査については理解できましたが、書類の保存期間が過ぎていて確定する事は難しくてもですね、このような不正経理が過去どのくらいから行っていたかということは、色々な聞き取りはできると思うんですよ。金額を確定する事は難しいと思います。ただ例えば今現在残っている職員の方から、いや20年前から実はやっていましたというようなことは話をして確認できると思うんですよ。今の調査結果では2000年からのことしか話が出ていませんが、その時期をもっと確定するかどうかは別にして、こういう問題がいつから遡っていたかというような確認する作業をされるおつもりはあるのかというのが1点と、今回は物品購入というような形なんですが、その他の分野ですね、旅費とかですね、その他幅広い契約に関すること支出に関すること、それに関してまで拡げるようなお考えはないのか、その2点お尋ねしたいと思います。
【市長】その件については事務局からいいですか。
【事務局】今回の調査において、分かるというか、確定できる部分についてやりましたということです。話がとぶかもしれませんけれども、熊本市としては昨年9月からずっと随意契約の調査をやった。そしてその後、競争入札についても調査をやりました。そしてそうした一つの流れの中で、今度は物品の会計ということもやりまして、ここのところで一旦会計等の契約、そうした公金に関する部分の調査というものは、やったのではないかと考えております。そしてそうしたことを踏まえながら反省すべきところ、職場風土、そうしたことを改めて将来に向かって市各職員がきちんとやっていくこと。まずはそれに取り組みたいと思っております。
【市長】遡る話につきましては、現時点におきましては確かに資料の保存年限というのは5年であり、その5年を中心として調査をやってきたところです。しかしながら、その延長線上で5年以上遡って、確定できるという部分、確定といいますか、私どもの資料としてはなかったわけですけれども、業者さんの協力もいただきます中で、ほぼ間違いないであろうと確定できた部分も、今回公表させていただいた額の中に含めさせていただいているところです。ですから、これも議場で申し上げたことなのですが、今後もうこれで調査は終わりというものではなくて、今後もその調査の窓口といいますか、それは継続していかなければならない、そして、更に新たな問題が発覚したとするのであれば、そうしたことに随時対応していくという体制は整えおく必要があるであろうと思っております。
【記者】確定はできなくても市長としては組織的に行われていたと。構造的にもう何十年も前から行われていたという認識はありますか。
【市長】これも議場で申し上げたことではあるのですが、組織的に、あるいは長期間にわたってということを申し上げましたので、これは5年だけの話ではないのではないかと思っています。それから現実の問題として5年を超えて明らかになっている部分もありますので、それは5年に留まる話ではないだろうとは思っています。
【記者】これは意見なんですけれども、今、事務方のほうから、これまで契約事務に関していろいろ庁内の現状調査が大変だったという話、そして今回ので一段落されたいという話で、それは調査の大変さというのは分かります。ただ、その今の話を聞くと、もう一生懸命調査をやってきたのでここら辺で一区切りしたいというふうに聞こえてしまうんですよね。問題はやっぱり必要性かどうかだと思うんですよ。それともう一点、やっぱり今回の不正経理に関しては市の方から主体的にされた調査ではなかったというふうに認識しております。国が全国都道府県の12都道府県を調査した後、国から調査をしたほうがいいというようなことがあったのがきっかけだと思います。必要性の問題についてのお答えが先ほどなかったもので、必要性を感じていらっしゃるのかどうかという点が今のお答えでは感じられなかったんですよね。確定できるかどうかという事は別なんですけれども、更なる調査とか、いわば物品購入以外の関係とか遡ることで、いろんな証言などから、いつ頃から始まったかとか、やっぱり検証というものがより実態的な検証に近づくと思うわけですよ。そういうようなことをされるお考えはありますかとお尋ねをしたんですが、ちょっと私の理解が悪かったのかもしれませんが、聞く限り、別の随意契約とかの調査も一生懸命やってきたのでここら辺で一区切りしたいというような感じに受け止めたんですけれども。
【市長】そういう思いではなかったのではないかと思います。ただ、物品購入以外に例えばどういうことが考えられるのですか。
【事務局】例えば過去に遡ってということでも、今回は業者さんの書類があったから確認できたわけですので、例えば過去に遡るにしても、確認的な証拠がなければできません。
【記者】わかります。
【事務局】5年、10年に遡るとすると、書類などがはっきりしなければ内容も確認できません。ですから、今回も業者さんが1社か2社その書類を持っていたということで5年以前のものを確認できたわけです。
【記者】確定しなくても、結局この問題はどういうところに起因してきた、いつ頃から始まってきたのかと、確定できてないが聞き取りの段階で、こういう話があるというようなことを聞く作業によって、それを全庁的に、全員にヒアリングして聞くというつもりはありませんが、2000年以前はもう確定はできないから全く触れないというようなことですか。
【市長】おそらくこれまでの1次調査や2次調査の段階でも、そういう話というのは出てきているのではないかと思います。それは出ているでしょう。その5年間の話だけではなくて。
【事務局】そうです。職員のヒアリングの中では先ほど言われましたように、昔はそういうのがあったということの証言はあっております。ただ、それはいつなのか、どういうきっかけなのかという、今言われたのも分かるんですが、事実上それをどういう形で確定させていくのかというのが結構難しい。概念的には分かります。
【市長】この再発防止策として、その公金に対する意識の希薄な部分におきましては、明確にいつからですとか、あるいは額がいくらかということの確定は難しいかもしれませんけれども、その背景の中でどういう状況から生み出されたのかということはしっかりと私どもで調査をする必要があるだろうと思っています。
【記者】では、他の物品以外については。
【市長】例えば、物品以外とおっしゃるものにはどういうものがあるのですか。
【記者】旅費とか。
【事務局】通常会計をやっているうえで我々として考えられる部分については調査はやったという思いで述べているわけですけれども。
【記者】そうしますと、やれる、やる必要があるものは全てやったというような、必要性があるものは全てやったというふうなご認識でよろしいということでいいですか。
【市長】今の調査等の中では全容は明らかになっているとは思います。ただ、先ほどから入札等監視委員会の話をしていますけれども、その中で今回の検証の仕方、調査の仕方も含めて、その入札等監視委員会の中で検証してもらおうと思っています。といいますか、依頼をする予定ですので、そういう中からまたそのようなご指摘というものが出てくる可能性もございます。また、そういうこともこちらの方から投げ掛ける必要があるのではないかと思います。
【記者】総務局長が答弁でおっしゃっていた中で、土木総務課が平成18年から要求する事務費を半減させて、預けの解消に努めていましたというご答弁があったんですけれど、年度ごとにいくらぐらいあったという金額は出ないのでしょうか。平成15年から20年度で併せて9,700万円ですというのは出ているのですけれど、ずっと同じなのか、徐々に減っているのか、悪いことをしているという認識があったようなので年度ごとの数字をいただきたいんですが。
【市長】それは、27日に出させていただきます。今の段階では議会に資料を公表させていただいたわけではありますけれども、それをもって現時点においてはご了承いただければと思います。ただ27日の中ではもっと詳細な数字を出させていただくことになろうかと思います。それから、先ほど申し上げたように、備品一つ一つの状況等につきましても写真付きで示させていただこうと思っております。
【記者】減少傾向にあるのか、変わらないかぐらいは言ってもいいかと思うんですけれども。どうなんですかね。年間の預け額が横ばいだったら何も変わってないんだろうなと思うわけですよ。減ってきているんであれば、悪いことしているんだなと思って減らしてきているんだろうな、あるいは予算がおりなくなってきているのかもしれないんですけれども。職員の意識がそのままかどうかというのがあるので、年度ごとの数字を伺ってもいいと思うんですけれども。
【市長】減少傾向かどうかということぐらいは出せないのでしょうか。
【事務局】資料を持ってきておりませんので個々の数字ということではなく、今ありましたように、大口の土木の中で、そうした意識の中で改善してということに対しては額が下がってきているという事はあると思います。
【記者】実際に答弁で解消を図っていると言うので、年度ごとぐらい出してもいいのじゃないでしょうか。監視委員会に諮る諮ると言うのですけど。答弁されているわけで、実際に預けの解消を図っていると。出したらいいんじゃないですかね、15年、16年、17年はいくらでと。
【事務局】それは27日にきちんと出します。
【市長】そこはやはり議会との関係ということもご理解いただければと思います。当初は27日の入札等監視委員会で検証した後ということではあったのですが、やはり、議会では審議の中で一定の情報を示すべきだという意見が数多く出てまいりました。そういう中で調査を急ぎ、先日の議運と本会議の中でその情報の一部を公表させていただいたということでございますので、そこは現時点におきましてはそこまでの情報ということでご理解いただければと思います。議会で示した以上の情報をここで示すというのはなかなか難しのではないかと思います。
【記者】だとすれば6年間の中で、その職員の意識変化があるかないかも出さない情報公開の姿勢というのが、市の姿勢として元々疑われるんじゃありませんか。
【市長】それも一つの捉え方かもしれませんけれども、現時点においては今お示ししている資料の中でその状況というものを皆様方で出来る限り把握をしていただければと思います。ただ、その部分に関しては、今お出ししている資料の中では読み取ることはできないかもしれませんけれども、そこについてはご理解いただければと思います。
【記者】今日の議会の中での質疑答弁の中でも、今回の問題は不適切ではなく不正処理ではないかという質問に対しても、私的流用ではないので、公金に対する意識の希薄さから起きた行為だから、やっぱり不正ではなく不適切という表現が適当であるという答弁があったんですが、やっぱりこれだけの金額、1億円という金額を考えると、未だにこうした問題に対する認識の甘さが、不正ではなく不適切なんだといわれるのをみると、やっぱり認識が未だに甘いんじゃないかと感じるんですが、その辺はいかがでしょうか。
【市長】確かに、議会の答弁の中では不適切、あるいは不正等についての考え方を示させていただきました。ただ、先ほども申し上げたとおり、今回の問題が不適切なのか不正なのか、あるいは裏金なのかどうかということは、マスコミの皆様方でも表現の仕方が違うということもございます。あまりそこのところを追究しても意味がないのではないかと、実は思っています。問題は問題なんです。やはり、悪いことは悪いことなんです。その辺の認識をもって私たちが、私もそうだし、全職員がそういう認識を持って再発防止に取り組んでいくことが大事なことだと思っています。
【記者】その問題が問題であるというような感じが、感じられなかったというか、やっぱり答弁を聞いていて、何か認識が甘いんじゃないかな、何か職員に対する甘さみたいなものが感じられたんですけれども。
【市長】そのように感じられたとするのであれば、私どもの想いとしてはそうではないということでご理解をいただければと思います。このことは表現が不適切であれ不正であれ、あるいは裏金であれ、とにかく問題である、大きな問題である。しかも、金額が1億近いということ、このことを重く受け止めなければならないという思いは、私自身強く持っておりますし、その意識を全職員に共有をしてもらわなければならないと思っております。
【記者】その再発防止策なのですが、適切な運用がしやすいような会計のシステムを見直したいとか再発防止策をおっしゃったのですけれども、実際、国や県の補助事業から預けであったり書き換えがあっている現状で、市でどの程度効果的な対策をとれるのでしょうか。国や県への働きかけをしていくということを含んでいるのでしょうか。
【市長】まずは市としてやれることを、とにかく徹底してやらなければならないと思っています。今お話のあった予算執行の仕組みについて、このことを具体的に検討する必要があるということが一つ。それから納品検査を確実に行うということ。そうすれば防げる可能性がかなり高くなるだろうと思っています。納品検査の徹底、あるいは検査体制の見直しにも力を入れていきたいと思います。それから物品購入状況の情報公開というものも徹底して、市民への説明責任といいますかガラス張りの中で、そういうことを進めていく必要があるだろうと考えています。それは市として出来ることですので、再発防止として、まずはしっかり取り組んでいく必要があると。ただ国や県との関係というのも当然出てくるでしょうから、この検証を進める中で国や県に求めるものが出てきましたときには、しっかりと訴えていきたいと思っています。
【記者】ただ、今後詰めていく中で、市の単独事業と国の補助事業との内訳が出てきて、国の補助事業が多いということであれば、やはり使いにくい面があるから使いやすいように仕組みを変えてくれと、国や県に要請していくということですか。
【市長】はい。その可能性もあります。やはり市の中だけでは限界があると、私は今の段階では考えています。ただ、まずは市として出来る対策を講じていくことが最優先であると思います。
【記者】返還に関して3点ほどお伺いします。まず一点目は、いつまでに返還するということを考えていらっしゃるのか。二点目は、市長はその返金に携わられるのか。三点目は外郭団体からも調査を行うということをおっしゃられていましたが、どのくらいの団体にいつまでに調査をするというのか。以上についてお願いします。
【市長】返還についてですが、いつまでにということは今の段階では示すことは出来ませんが、確定した段階で出来るだけ早く、その返還を求めていきたいと思っています。それから、私自身が返還の対象になるかということですが、そのことにつきましては私自身が返還しますと寄付行為に相当することになりますので公職選挙法で禁止をされております。ですから、私自身が返還することは出来ないことになっています。それから外郭団体ということですが、今日答弁で申し上げましたとおり、あくまでも団体が主体性を持っておりますので、こちらからの強制力はないわけですけれども、やはり団体自らで取り組む必要があるのかどうかということについては促していきたいと思っています。外郭団体もいろいろありますので、そこをどこまで促していくかということ、対象をどこまでするかということは、今後さらに深めていかなければならないと思っています。
【記者】そうすると市の外郭団体はいくつあるのでしょうか。
【市長】いくつありますか。
【事務局】市が外郭団体と定義しておりますのは15団体です。
【市長】その定義はどういうものでしょうか。
【事務局】大まかに言いますと、25%以上の出資をしている団体もしくは出資はしておりませんが設立当時から大きく関与している社団法人も、その外郭団体の中に入っています。
【記者】数年前から長崎や宮崎で裏金といいますか不正経理が発覚していましたが、その時、市で独自に調べようとしなかったのは何故ですか。自分たちで調べて膿を出そうという話は無かったのではないかと思うのですが。
【市長】今、何故しなかったのかと問われますと、当時の認識が甘かったと言わざるを得ません。熊本市としては、私自身が(不正経理は)無いのではないかという思いの中で、そこまでの指示はしていませんでした。その後も相次いで明らかになってくる、あるいは国からの指導もあるという中で、これはやらなければならないと、今回取り組ませていただきました。
【記者】こういうことを受けて、今後不正経理は無くなると思うのですが、この調査を行わなければ半永久的に続いていたというような認識はありますか。
【市長】今回調査を進める中で、組織的に、全庁的に広がっていたということを考えたときには、自らの改善の中で無くなっていくということは考えにくかったと思っています。ですから、今回の調査をきっかけとして無くす、今後二度と起こさないということに繋げていかなければならないと思っています。
【記者】昨日もお伺いしたのですが、県とほぼ同額の不正経理ですよね。予算の約3分の1ということで昨日はどこかと比較してということは関係なく重く受け止めるとお答えだったと思うのですが、そうはいっても実際お金の規模は3分の1という金額的な事実はありますので、そこを踏まえて、県と同額だったということに対してどういった認識を持っていらっしゃいますか。
【市長】確かに県と市で比較しますとそうですが、たとえば今、都道府県で明らかになっているところでも十数億、20億を超えましたところもあれば熊本県のように1億のところもある。それから市レベルでも様々な額になっております。そういう中で熊本県と私ども熊本市だけを比較すれば、それは規模から言えば多いということにならざるを得ません。それは間違いの無い事実ですけれども、ただそのことだけで多い少ないというものではなく、厳然として約9,700万という数字、これは多額という認識の中で再発防止に取り組んでいくということです。
【記者】より根が深いということですか。深刻な問題だと。
【市長】その額だけで根が深いと捉えるものではありません。あらゆる角度からの検証が必要だろうと思っています。そして当然それは県でも進めている検証を参考にしながら、本市に生かしていきたいと思っています。
【記者】業者との関係なのですが、業者名は今回公表しないということだったのですが、処分等も行わないのでしょうか。今、現状として預けとしてかなりの額を各業者が持っていると思うのですが、それを一括して返してもらうことも考えているのでしょうか。預けを完全になくすということで。
【事務局】残高0ということで、現在業者に預けている額はございません。そういうことで残高0と報告書に書いてあるとおりです。また、業者名の公表についてですが、調査にあたりまして、公表しないという条件で積極的に協力いただいたということもありますので、答弁にもございましたが本市の条例に基づいて非開示の情報となっております。
【記者】公表するか否かは別として、こういうことに関与したとして処分は今回考えていらっしゃらないのですか。
【市長】それは業者に対してですか。今申し上げましたとおり、今回、業者名を公表しないということを前提に任意の提供をお願いしたということもあり、こうした情報が仮に開示されたとしました場合には、今後業者の協力を得られなくなるという可能性もありますので、条例に照らしてですが不開示情報として扱うという考え方です。今回は業者のほうから協力をいただいた中で明らかになったという認識を持っています。

【質疑応答:西部環境工場について】

【記者】委員会で田植え前に調査に着手しなければならないという話が出ていましたが、前日、市長も反対派の住民の方と話し合いをされたかと思うのですけれども、残り2か月か3か月しか残されていないわけで、反対されていらっしゃる方の中には地権者もいらっしゃるようですが。本当に理解は得られるのでしょうか。
【市長】得られるべく努力したいと思っています。そして、田植え前という話もありましたが、その時期を逃しますとさらに大きく事業自体、事業の完成が遅れるということになりますので、それを目途にご理解いただけるよう努力をしたい。そのことは私も前回お邪魔をしたときに、またこういう機会を設けさせていただきたいという話をしましたので、私も含めて理解を求める最大限の努力をしたいと思っています。
【記者】平成20年度予算を上程して、一年間説明会を繰り返されて理解を得られてないですよね。実際どういうふうに理解を得ようと考えていらっしゃいますか。
【市長】確かに根強く反対されていらっしゃる方もいますが、その計画を地元に説明してから、様々な形で集まっていただいた説明。あるいは個人個人にご説明を続けております中で、まったく最初から変わっていないかというと、決してそうではないと思っています。理解というものは進んでいるのではないかと思っていますので、最後の最後まで諦めることなく、先ほどの目途というものを目標にもってご理解いただけるよう努力し続けるということです。
【記者】内部の選定が理解を得にくいという認識を市長はしていらっしゃいますか。今回選ばれた中で、敬虔な会議でもあるとおっしゃられたのですけれども。不適正な経理の件で言えば外部の検討委員会の方がいらしてその上で公表という手順を踏んでいる中で、この選定に関してだけは内部だけで選定してしまったと。平成19年に。それがあって地域の方々に理解を得にくいのではないかという反省のようなものはございませんか。
【市長】選定に関しては内部、あるいは外部からという選択もあったのではないかと思いますが、私どもとしては内部だけで選考させていただいたということです。要は、内部だけであれ、あるいは外部も含めてであれ、その選考過程がきちんとしたものであるのかどうかということがポイントではないかと思いますし、それは私どもの過程の情報公開、情報開示の姿勢ということも含まれているのではないかと思っています。確かに内部で選考は進めましたけれども、その選考過程も含めまして出来る限り情報開示をさせていただいて、何故そこを選んだのかの説明を続けているところでありますので、ここをもっとわかり易く丁寧におこなうということが、肝要だろうと思っています。
【記者】平成20年度のあいだ一年間、内部で選んだ結論を理解していただく、外部から招いてご意見を聞いていたら、もう少し住民に理解を得やすかったかもしれないとか、この一年間ずっと説得し続けてきたことに対して、市としてもう少しやり様がなかったかとお考えになりませんか。
【市長】今から遡るわけにはいきません。確かに今も住民の皆様からは、外部も入れておけばよかったのではないかというご指摘もあります。先ほど申し上げましたように、そういう選択も採りえたわけでもありますが、私どもとして内部で決めるという選択をしたからには、この状況の中で最大限ご理解いただく努力をするということだけだろうと思っています。

【質疑応答:合同庁舎売却後の跡地利用について】

【記者】財務局が2012年度に合同庁舎を売却するといっていますが、市として、購入とか跡地の整備をするとか、どう対応するのかを含めての市長のお考えを聞かせてください。
【市長】まだ私どもとして、現在の合同庁舎についてどのように対応するのかということについては意思決定をしてはおりません。現在桜の馬場地区の整備を進めようとしているところですけれども、それを進める中ではその現在の地域だけではなく、そこと一帯とすることを見据えた中で、構想としては進めてきているという部分はあります。ただ市として今の合同庁舎を取得するのかどうかということまでは決定しているものではありません。

【質疑応答:新幹線総合車両基地の活用について】

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【記者】新幹線の総合車両基地を観光などに活用したいという発言も市長にはありましたけれども、具体的にどう活用するのかについては、どう考えていらっしゃいますか。
【市長】たとえば鉄道博物館ですとか新幹線の展示とか、いろんなことが出来ると思いますし、仙台や数箇所でそういったことに取り組んでいる事例もありますし、非常に集客力も高いのではないかと思っています。このことは公式、非公式にJR九州さんに打診をしたり、実現に向けて今後も働きかけをしていきたいと思っています。ただ単なる車両基地だけでは正直もったいないと考えています。

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