市長室トップへ

ようこそ!市長室へ(スマホ版)ようこそ!市長室へ

  • 音声読み上げ リードスピーカーを起動します
  • 文字サイズ 拡大標準
  • 背景色 青黒白

新年度市長記者会見(平成21年4月)

最終更新日:2009年4月16日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【はじめに】

イメージ

 それでは新年度の記者会見を始めさせていただきます。本日は、新年度にあたりましての抱負を述べさせていただきます。それから、抱負に関連して今年度の主な施策について、5点報告させていただきます。その後に熊本城に関しまして1点ご報告させていただきます。

【市長発表:新年度の抱負について】

 それでは、新年度の抱負についてですが、本市におきましてはご存じのように昨年、「第6次熊本市総合計画基本計画」を策定いたしまして、本市の目指すまちの姿として、日本一の地下水と熊本城の賑わい、市民一人ひとりの将来の夢と希望、そして、九州の真ん中から新しい出会いへの期待が湧き出す、「湧々都市くまもと ~九州の真ん中!人ほほえみ 暮らしうるおう 集いのまち~」を掲げたところです。
 そして、この「湧々都市くまもと」の実現に向けましては、68万市民の皆様と行政とが新しい熊本づくりに向けた夢と思いを共有し、協働で取り組んでいくことが不可欠であり、加えて、熊本都市圏、更には九州各都市との連携強化が大変重要であると考えています。
 これまでも繰り返し述べてきたところですが、ここ数年が、本市の将来を決定づける最も重要な時期と言っても過言ではないと考えています。合併・政令指定都市の実現をはじめとして、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業に向けた駅周辺整備・中心市街地活性化の取り組み、さらには公共交通網の再編など、数々の重要課題が山積いたしており、これらの課題を着実に実現していくための実行力が、今まさに求められています。とりわけ平成21年度は、「第6次熊本市総合計画」に基づく新しいまちづくりの初年度でもあり、また、政令指定都市を目指す本市にとりまして、益城町、城南町、植木町との合併が実現できるか否かの大きな節目の年でもございます。そこで、本年度におきましては、政令指定都市の実現に向けて、益城町、城南町、植木町との合併協議を着実に進めますとともに、事業の選択と集中という考え方のもと、新総合計画に掲げております「湧々都市くまもと」の実現に向けた4つのプロジェクトに、重点的に取り組んでいくことといたしました。
 それでは、本年度に取り組む主な施策について申し上げます。
 まずは合併特例法の期限が残り1年となりました、政令指定都市の実現に向けた取り組みです。これまでに、益城町とは6回、城南町、植木町とはそれぞれ5回の合併協議会を開催し、合併後の各種事業の取り扱い等について協議を進めているところです。また、県や民間団体で構成されております「熊本市政令指定都市推進協議会」等とも連携を図りながら、シンポジウムの開催や幅広い広報活動などを通して、政令指定都市実現に向けた更なる機運の醸成にも取り組んでいるところです。  
 そのような中、ご案内のように益城町におきましては4月12日に住民投票が実施されることとなっているわけですが、本市といたしましては、本市及びそれぞれの町の皆様方に合併に対してご理解をいただけるよう、今後とも丁寧な協議を進めていきたいと考えており、特例法の期限である平成22年3月までの合併実現に向け、全力をあげて取り組んでいきたいと考えています。
 続きまして、新総合計画に掲げます「湧々都市くまもと」の実現に向けた4つのプロジェクトへの取り組みについてです。
 まず、1つ目の「くらしわくわくプロジェクト」においては熊本の明日を担う子どもたちをはじめ、全ての市民の皆様方がいきいきと暮らし、将来の夢と希望を描けるまちづくりを目指してまいります。ここでは、中学校一年生への少人数学級の導入や学級支援員の増員など、学ぶ楽しさとわかる喜びを実感できるような学校づくりに取り組むとともに、子育て世代が安心して子供を生み育てられ、子育てを社会全体で応援できる環境づくりを目指して、妊婦検診の充実や病児・病後児保育の拡充、児童相談所の開設準備などに取り組むことといたしております。また、将来も住み続けたいと思える地域づくりを目指した、まちづくりサポーターの養成や、新型インフルエンザへの対策などによる安全安心なまちづくりにも取り組んでまいります。
 2つ目は、「めぐみわくわくプロジェクト」です。熊本城に代表される歴史や文化、日本一の地下水など、市民の財産でもある豊かな恵みをはぐくみ、次世代に引き継ぐというものです。このプロジェクトにおいては世界に誇れる環境先進都市を目指して、地球温暖化防止のための低炭素都市づくり戦略計画の策定を行うとともに、街なかの親水空間の整備や、既存の水資源を活用した地下水都市空間の創出、さらには市電の軌道敷緑化などを進めていくこととしています。また、本年度からの家庭ごみ有料化により生じる財源を活用し、資源物拠点回収やセメント原料化などのリサイクルの推進など、ごみ減量化に向けた様々な取り組みも行っていくことといたしております。
 3つ目は、「おでかけわくわくプロジェクト」です。ここでは、お年寄りや障がいのある方も、誰もが気軽におでかけできるまちづくりを進めますため、バス乗換拠点の整備や、電停改良マスタープランの策定、東バイパスにおける新バス路線の実証実験、路面電車優先信号システム整備など、誰もが利用しやすい公共交通システムの整備に向けた事業を実施してまいります。また、本山車庫管轄路線の移譲を受けて4月から運行を開始されました熊本都市バス株式会社へは、安定的な公共交通の運営を目的として、バス路線維持費等の助成を行うことといたしております。
 4つ目は、「出会いわくわくプロジェクト」です。ここでは、おもてなしの心で様々な出会いが生まれるまちづくりを目指すこととしており、来熊者が「くまもと」に良い印象を持って何度も訪れてもらえるような、温かいおもてなしの心と、まちの魅力・活力があふれ、楽しい交流が生まれるまちづくりを目指して取り組んでまいります。具体的には、九州中央の交流拠点を目指して、本市の都市ブランドを確立するための「熊本シティブランド戦略」の推進や、観光分野におけるメディアを活用した宣伝強化、新幹線の全線開業を踏まえた観光ビジョンの策定、外国人観光客用のサイン計画策定などに取り組んでいくこととしております。また、熊本駅前の情報交流施設の整備や、熊本城周辺での回遊性の向上を目指しました桜の馬場観光交流施設の整備、花畑・桜町両地区での再開発事業の促進、熊本駅と都心間における協働のまちづくりなどに取り組みますとともに、熊本城の入園者日本一を契機としまして、さらなる中心市街地の活性化を目指しているところです。お城まつりや火の国まつりの開催、城下町大にぎわい市などに加えて、昨年実施いたしました「城下まつり」を、本年度は中心商店街のみならず、市電沿線商店街とも連携しながら、5月に開催することといたしております。

【市長発表:熊本城の平成20年度の入園者数について】

 それでは、続いて1点報告させていただきます。熊本城の平成20年度の入園者数についてです。暦年については以前の記者会見にて、日本一という発表をさせていただいたところですが、改めて年度の入園者数について発表させていただきます。全国城郭管理者協議会加盟の48箇所のお城の平成20年度の入場者数を、熊本城総合事務所において聞き取り調査を行いました。その結果、1月に行った暦年における調査結果と同様に、熊本城が、前年度全国第一位でありました首里城や二条城などを抜いて全国トップの入場者数を記録したところです。
 ちなみに、熊本城は年度で言いますと2,219,517名でした。首里城が1,936,387名、そして二条城が1,534,210名でした。昨年1年間も200万人を超えるということで、年が変わりましても引き続き熊本城の賑わいは続いており、春のお城まつりも大変な賑わいでした。大変ありがたいと感じています。また「一口城主」についてですけれども、昨日(4月7日)までに18,029件、金額にいたしますと215,548,954円の寄付をお寄せいただいているところです。大変厳しい経済環境ですけれども、これだけ多くのご寄付をいただいているということに対し、改めて感謝御礼を申し上げたいと存じます。これまでも繰り返し申し上げてきているところではございますが、この賑わいを一過性に終わらせることなく、まちなかの賑わいへと繋げてまいりますため、ポスト400年に向けました今後の取り組みを強化してまいりたいと考えています。
 以上で、新年度にあたりましての抱負並びに報告について終わらせていただきます。それでは質問を受けさせていただきます。

【質疑応答:熊本駅周辺整備関係について】

【記者】駅前の開発の話が出てきました。賑わい創出ということなのですが、現在スケジュールが若干遅めで進んでいるかと思います。名称も「くまもと森都心」と決まり、改めて完成のスケジュールと現在の収用委員会の状況を教えてください。
【市長】駅周辺全体の整備といたしましては、基本的に順調に進んでいるという認識を持っています。特に西口の区画整理事業等については計画よりもかなり速いスピードで事業が進められているところです。その中で東A地区の再開発事業については、ご承知の通り当初は新幹線開業時を目途としておりましたけれども、1年程度遅れそうだということです。しかしながらその中の情報交流施設については開業後半年程度の遅れでの開設を目途として進めているところです。このスケジュールについては先日報告したものと変わるものではございません。全体としては新幹線開業後から1年遅れ、情報交流施設は半年後というところです。
 収用委員会については現在審議を行っていただいている段階ですので、それについてはこちらのほうから何とも申し上げられるものではございません。審議の結果を待ちたいと考えています。
【記者】ちなみに今何件審議されていて、どれくらい残っているのですか。
【事務局】後ほど資料で出させていただきます。

【質疑応答:第6次熊本市総合計画基本計画について】

【記者】「湧々都市くまもと」の中で今度、小学校での英語の授業が拡充すると思います。授業というか「わくわくイングリッシュ」の中で先生たちが英語を教えることになると思うのですけれども、英語の授業が増えていくこと、「わくわくイングリッシュ」への期待をお聞かせ下さい。
【市長】なるべく早い段階で英語を習得するということは、国際化社会が進んでいる中で大変重要なことであると思っています。私自身、英語が苦手なものですから、個人的な苦労も考えましたときにはやはりなるべく早い段階で英語に触れるということは重要だと思っています。ただ課題もあります。先生もそうですけれども、指導する人の育成が課題として残っているわけです。その準備も今年度から本格的に取り組んでまいります。国際化社会にも通用する人材育成という観点で、本市としても積極的に取り組んでまいりたいと考えています。

【質疑応答:合併・政令指定都市について】

イメージ

【記者】合併政令市の実現をまず挙げられました。益城町では4日後(4月12日)に住民投票が予定されており、非常に大きな影響を与えるものと感じております。改めて住民投票が与える影響について、城南町、植木町と協議が進んでいますが、その見通しと期待感をお願いします。
【市長】まず益城町で行われる住民投票が与える影響ということですけれども、先ほども申し上げましたが益城町とは現在までに6回法定協議会を開催し、新市基本計画も前回の協議会で提案させていただいたところです。住民投票に関しましては、当初は法定協議会の会議が終了後ということで、それを想定しながら協議を進めてきたところですけれども、急きょ早まるという形になりました。早まったとは言いましても、現段階において示せる限りのものを示したいということで協議会も急げるところは急いだというところですので、合併の意義あるいは政令指定都市の姿等々については判断できる材料はかなりの部分でお示しできたのではないかと考えています。ですから当然、益城町の中では本市との合併に賛成・反対さまざまな声があることは重々承知しておりますけれども、是非とも合併政令都市の意義というものをご理解いただいて多くの賛同をいただくことを期待しています。影響という意味におきましては、やはり今後の合併協議に一定の影響を与えることは間違いないと思いますが、私どもとしては多くの賛成をいただく中で追い風にしたいと考えています。また植木町・城南町に対する期待ということでは、これまでも益城町・植木町・城南町と並行して協議を進めてまいりましたので、是非3町一緒に合併を果たし、ともに政令指定都市を実現していきたいという思いに変わりはございません。
【記者】全体をとおして、特段、懸念されることはないですか。いくつかハードルがありますが、こういったところを越えなければ実現は難しいかなというような。
【市長】それぞれ事情も異なります。対益城町、対城南町、対植木町、それぞれ課題も異なります。しかしながら協議を進めている中において、越えられないハードルは無いと思っています。協議会も佳境に入ってきておりますので新市基本計画の裏付けとなる財政計画、このあたりを益城町ではもう提示させていただきましたが、今後城南町・植木町でも出させていただき、より一体となった姿をそれぞれの住民の方々にご理解いただきました中で是非ともこの合併政令指定都市を大きく前進させていきたいと考えています。

【質疑応答:熊本城一帯の賑わい創出について】

【記者】熊本城の賑わい関連についての質問です。今度の20日で本丸御殿の一般公開から1年が経つ形になります。その本丸御殿が熊本市の観光客誘致や招致にどのような影響を与えたと見ていらっしゃるのか、どういう評価をしていらっしゃるのかというのが1点。もうひとつは市長が常々言っておられます「この賑わいが一過性に終わってはいけない」という点について、本丸御殿を含めた熊本城の賑わい創出の在り方とか課題を考えていらっしゃるのか。あと関連で、熊本城は賑わっているけれど波及効果はそれほど無いのではないかという経済関係者の声もあります。その辺をどう分析されているのか。以上3点お願いします。
【市長】まず1点目の、本丸御殿の完成がどのような影響を与えたのかということですけれども、抽象的な言い方かもしれませんがかなりの効果、経済的な面、その中でも観光面において大きなプラスの影響を与えてもらったと思っています。先ほど発表いたしましたように熊本城の入場者ですけれども、築城400年祭というイベントを開催した年は120万人程度でしたが、本丸御殿が完成したのを契機に一気に200万人まで増えたということ。これはイベントだけではない本物の魅力というものが多くの観光客を呼び寄せることにつながったのではないかと思っています。それから今後の課題ということですけれども、「賑わいを一過性で終わらせてはいけない」「まちへの賑わいへと広げていく」と常々申し上げていることですが、一過性に終わらせないという意味においては第2期の復元整備を今年度からスタートさせていただくことになりました。先ほど本物の魅力ということを申し上げたわけですが、今後も継続してお城の復元整備事業を続けてまいります中で、熊本城の広大な敷地の中にある城郭や塀や櫓等を復元することにより、お城の本物の魅力を高めてまいりたいと思っています。
 それからまちへの波及効果が無いのではないかということにつきましては、確かにそういう声もいただいております。お城とまちとのつなぎという意味におきましては、今進めております桜の馬場の整備も非常に重要であると考えておりますし、さらには先ほどイベントもいくつか紹介しました。また5月には「城下まつり」も開催されると申し上げたところですが、まちのイベントとお城の行事とを関連させることによって、まちなかへの波及効果につなげていきたいと思っています。
 それから、これはまだ具体化しているものではありませんけれども、例えばお城に入場された方、一口城主になられた方に割引があるとか特典があるとか、そういう連携を商店街の方々と取ることができないかということも考えていく必要があるのではないか。ですから「波及効果はなかなか無いのではないか」という声を受けて、是非とも具体的な協議をしていきたいと考えているところです。
【記者】それに関連してですが、(入園者数)220万人を超す昨年度の状況ですが、本年度はだいたいどのくらいと考えていらっしゃるのかという部分と、いかに減り幅を減らすかというのが本年度の勝負だと思います。市長から「一過性のものに終わらせない」と今もお話がありましたけれども、ハードの整備をこれから第2期として進めていかれるということですが、本丸御殿で食事の提供などされていますが、ソフト面での今後の仕掛けとして何か検討していく余地のあるものとか、今お考えにあるものがございましたらお願いします。
【市長】市の総合計画の中でもお城の入園者数の目標値を設定しています。当初は170万人あたりを挙げておりましたが、弱気じゃないかと議会からも指摘をいただきまして200万人を維持していくということを目標値として設定していますので、今の賑わいを、本来ならば「上昇させる」と言った方が格好いいのかもしれませんが、少なくとも継続させていくんだという気持ちを持って取り組んでいきたいと思っています。
 それからソフト面、仕掛けということですけれども、例えば今度開催されます将棋の名人戦を本丸御殿で短時間使っていただくことも決まっておりますので、ああいうことを今後も積極的に提案し実現していくということ。それに付随して積極的なPRですね。今も東京や大阪、あるいは九州全域に向けてのPR活動を積極的に行っているところですが、それも充実させてまいりたいと考えています。食の提供にしましても、もっと時間を延長することができないか、夜間開園を含めて夜間の食の提供ができないかという話もいただいているところであり、検討段階ではありますが様々な観点からソフト的な対策の充実、復元ということですと数年かかりますができるものはすぐ取り組んでいくという姿勢の中でソフト的な対応というものも充実したいと考えています。
【記者】入園者数が220万人という数字について率直にどう思われましたか。
【市長】昨年12月までは200万人ということで発表させていただきました。その後3か月の推移が今回の変化になったわけですけれども、その数字を聞きました時に未だにお城の人気は衰えていないなと実感し、また大変心強くも思ったところです。ですから先ほどの「継続させる、一過性に終わらせない」という思いをさらに強く持ったところです。経済的にも非常に厳しい不況と言われている中においてこれだけ入園者の数が伸びていること、これは大変ありがたいと思いました。それは入園者数だけではなくて一口城主も2億円を超えているということも含めて大変ありがたいと思っています。
【記者】今、中心市街地、下通(アーケードの)工事が着々と進んでいます。工事は間もなく終わるのですけれども、さらに魅力がアップするのではと期待しておりますがその辺はどうでしょうか。
【市長】熊本市の中心商店街は2核3モールで構成されているとよく言われています。その中で下通は中心的な位置でもありますので、今回のアーケード改修には大変期待しています。ミスト(霧)を出す仕組みですとか、疲れた時に少し休息できるようなファニチャーを設置したりなど、いろんな世代の方たちがこれまで以上に買い物に訪れやすい環境になるだろうと思いますので1日も早い完成を期待していますし、今、歩行者通行量が減少傾向ではありますが、それに歯止めをかけて賑わいの創出になることを期待しています。

【質疑応答:桜町・花畑町周辺地区再開発関係について】

【記者】中心市街地の観点で。花畑町・桜町再開発構想を進めていますが、現況をお尋ねするとともに、先般それに伴い産文会館が閉鎖になりましたけれども、しばらくはそこが分断する形になるかとは思うのですが対応策は市として考えていらっしゃいますか。
【市長】花畑町・桜町の再開発につきましてはこれまで報告してきたところから特段大きな進捗はありません。ただ花畑町に関しては事業協力者として大成建設さんが決定したということで、再開発事業を進めていく上におきましては、大変厳しい環境下ではありますが実現に向けて大きな弾みとなることを期待しているものでもあります。現時点で産文会館を閉鎖し、桜町の一つの核とアーケードの間に空きビルという形で残っているわけですけれども、当面は今のような状況にならざるを得ないのですが、この前も桜町は桜の時期に「桜祭り」を開催しておられましたり、それこそ先ほど申し上げたようなソフト的な対策を講じる中で一体性は維持していかなければならないと思っています。産文会館の建物につきましては安全面などに十分意を用いながら、一体性に資するためには何ができるかを考えていく必要があると考えています。
【記者】当面そこに囲いをするというお話で、先般市議からも意見が出ていたみたいですが、再考されているのでしょうか。
【市長】当初は囲いをするということでしたけれども、議会の方から分断といいますか、「人の流れを遮ってしまうのではないか」という声もありますので、その辺は一部見直しをしているところです。例えば警備員の配置によってまかなえるところはそういう対応をする。しかしながらどうしても柵が必要な箇所については柵を設置するということになると思いますが、完全に仕切ってしまう状況の中から指摘を踏まえて見直しをしているところです。

【質疑応答:不適切な経理について】

【記者】先般から問題になっている不正経理についてお伺いします。再調査を求められていたかと思いますが、現在の進捗状況と、どれくらいを目途にまとまるのかを教えてください。
【市長】3月27日に開催いたしました入札等監視委員会において、限られた時間の中でここまでの調査を実施したことに対し、一定の評価をいただいたところですが、2つの観点からご意見をいただきました。まず1点が購入した物品について私的流用が本当になかったのかどうか、そこをもう一度しっかりと調査をして欲しい。それから2点目が14年度以前の業者調査。一部発表させていただいていますが、それ以外について可能な限り業者調査も実施すべきという2つの観点からご意見をいただいたところです。こうした指摘を受けまして、調査結果の再点検を全庁的に行うこととしており、現在確認チームを編成して備品相当品の購入目的、あるいは使用状況等を現地において確認するという作業、あるいは関わりのあった業者に対する再度の調査、さらには1次調査の対象としたその他の全業者約1300社に対しまして文書による照会を行っている段階です。今回の調査はこれまでの結果の精度をさらに高めるために実施しているものであり、現在の報告書案にこの結果を加えたものを、まだ開催時期は未定ですけれども、次回の入札等監視委員会においてご審議いただきたいと考えています。さらにはこの問題の重要性に鑑みまして、今月の21日に開催されます議会の各常任委員会におきましても今回の再調査結果を含めた報告を行いたいと考えているところです。今のところは21日の各常任委員会の開催が決まっておりますが、入札等監視委員会の時期については決定しているものではありません。その辺を目途に進めているところです。
【記者】今度21日の段階で再調査された内容が報告されるのでしょうか。
【市長】それを目途に再調査を進めているところです。
【記者】最終的な報告を受けられて職員の処分などが出されると思うのですけれど、市長ご自身の処分というのもお考えになっていると思いますが、そういったものは現段階ではどう考えておられますか。
【市長】私自身の責任の取り方も含めて、職員の処分等も含め、全貌が明らかになった時点で行いたいと思っています。まだ全体的に確定してきている状況ではありませんので、それが出た時点でできるだけ早く対応したいと考えています。
【記者】現在、備品の購入目的の確認を進めていると思いますが、私的流用に当たるのではないかという判断が出たものはございますか。
【市長】現時点においてはこの前と同じで、私的流用の確認が取れているものはないという報告を受けております。
【記者】再調査は何割ぐらい終わっているのでしょうか。
【市長】まだ業者等へのヒアリングを昨日から始めたばかりです。
【記者】市が入札等監視委員会に出された内部調査報告書は市長も目を通されたと思います。こちらにまとめられました備品一覧、消耗品一覧を見られた市長の率直な感想をいただきたいと思います。必要性については今精査しているということなのですけれども、本当に必要であったものなのか、公務で使われたとしても必要度が極めて高いものであったのかというのも非常にわかりにくい状況だと思います。率直な感想を教えてください。
【市長】備品一覧、消耗品一覧を見た率直な感想としましては、私的流用が無いという前提ではありますけれども、業務に必要なものが表示されていたということです。しかしながら書き換えや預け入れという形で購入せざるを得なかったということ、これは制度上の問題が大きいということを感じたのが、率直な感想です。ただ前回の記者会見の時にも申し上げたとは思いますが、ルールを逸脱するような形で購入したということは決して許されることではないと思いますが、制度としてきちんと必要なものを買えるような状況にしておくということは重要だと感じているところです。
【記者】ということは、何を買ったかということについては疑問を抱くものはなかったということですか。
【市長】入札等監視委員会の中で、もう一度私的流用でなかったか、写真で表示しておりました。今確認チームでやっているのは、目視して現実に使われているかどうかという調査をやっているということですので、さらにそれを精査している段階。現時点においては私的流用的なものは無かったという認識を持っています。
【記者】市長のご覧になった感想として、これが本当に必要だったのだろうか、もっと安価なものが選べたのではなかろうかという疑問を抱くものはなかったのですか。
【市長】安価なものという意味では、入札なりをすればもっと低価で取得できたというものはあるわけでして、その分を返還という形で今考えているわけですが、モノとしては基本的には業務に使うという意味において妥当な選択をしていると考えました。特に違和感を感じるものはその中にはありませんでした。
【記者】必要なものを買えるよう制度を変えていかねばならないというお話ですが、具体的にこうしていくというのがあれば教えてください。
【市長】まず備品と消耗品との境といいますか、これまで1万円以内については消耗品として、それを超えるものは備品としてという形になっておりました。しかし現実問題として1万円を超えるものでも消耗品的なものもかなり含まれているわけであり、その辺の見直しが必要ということで、備品分類の見直しを4月1日から行ったところです。上限を1万円から2万円に引き上げたことが1つです。それから備品の私的流用はなかったのではないかと申し上げておりますが、その備品が本当に納入されているのかどうか、当初の目的通りのものが納入されて使われているかどうかということを確認する上での検収者の責任の明確化について、4月1日から見直しを行っているところです。それから、これはまだ出来てはおりませんけれども、備品にしても備品という予算組みはされていなかった、各局に配分するものはなかったと思いますが。
【事務局】備品の予算が少なかったというのは確かにあると思いますので、次の年度からになるとは思いますけれど一定の枠配分を各局間で出来るように考えたいと思います。
【市長】考える必要があるかとは思いますが、そういうものについては入札等監視委員会の結果を踏まえてということになると思います。そういうことも必要ではないかと内部で検討している状況です。
【記者】意識改革の方の研修はどんなふうに進められますか。08年度も預けや差し替えが実際に起きているわけですけれども。
【市長】意識改革についての取り組みは、これまでも人材育成センターでの研修を中心として行ってきたところですけれども、このことを受けて庁議を通じて全職員に周知しましたり、あるいはこうした確認作業をそれぞれの職員が行う、お互いでチェックし合うことにより、こうしたこと(不適切な経理)を自ら防いでいくことにつなげていく必要があると思っています。それから4月10日ですけれども、経理担当者の研修会開催を予定しているところです。再発防止策に掲げる事項について順次取り組むことを指示しています。
【記者】経理担当にしてみれば、部署として必要だけれどもまっとうなルートではなかなか経費が下りないと悩んでいるところが現実としてあるようですが、備品を購入できるような制度の変更の方にどのぐらいでやるという目途がないと、なかなか意識を変えられないのではありませんか。どう対応していかれるのでしょうか。
【市長】予算の見直しについては先ほど事務局から申し上げたとおりでございますし、そうした方向性を示していく。あるいは必要な備品についてはきちんと予算要求もしていくということを徹底したいと考えています。これまではどうしても全体のシーリングのこともあってでしょうか、必要だと思ってもなかなか(要求を)上げられない状況があったのかもしれません。必要なものは必要なものとして正式な手順を追って購入すること、当たり前のことですが徹底してまいりたいと思います。
【記者】預けの方なのですが、補助事業で余った事務費、これを国や県に返すのはなかなか難しいという発言を本会議でもされたと思いますが、これについてはどう対応されていくおつもりですか。
【市長】これについては今何か考えているところはありますか。(事務局に確認)
【事務局】最終的にまとまった後、国の方に報告する必要もございますので、そういう点も含めてご相談、お話ししたいと思っています。
【市長】入札等監視委員会での報告がまとまった段階で市としても対応を検討してまいります中で行っていくということです。
【事務局】当面の措置として予算執行の通知の中で事務費についても執行計画をきちんと立てて、計画的に執行するようにという内容の通知をしています。これまでも執行計画は作るようにはなっていたのですが、なかなか事務費のところまではきちんとされてなかった部分もありますので、そういった点は改めて周知をしたところです。補助(事業)については、当然補助金を受けているわけですから、入札等監視委員会を経た後でその結果を国の方へ報告する必要がございますので、その時にまたお話ししたいと考えています。
【記者】具体的には決まってないのかもしれませんが、20年度分についても余った事務費があるかと思うのですけれど、それについては返していくという方向性ですか。
【市長】それもまとまった段階でということになるかと思います。現時点では固まっていません。
【記者】前回、議会後記者会見の質問でも出た内容かと思いますが、この問題がなぜ放置されてきたかという観点を再度お尋ねしたいと思います。全国的にあっている手口で、国の補助事業の事務費の扱いは非常にスケジュール的にタイトで、しかも返還しにくい性質のものだったという点は分かります。ただ市長の言われているようにルールを逸脱していたという点。この点がなぜ放置されてきたのか。これまで市は2度に亘って行財政改革推進計画を作られています。2度の行革計画は市長就任後だと思いますが、その時にこのような問題点を市単独では難しいかもしれませんが協議しながら変えていこうとか、これは今問題だけどどうしようかという問題意識は起こらなかったのか。もし起こらなかったのであればその現状をどう見てらっしゃるのかをお尋ねしたいと思います。
【市長】この前もお答えしたとおりなのですけれども、私自身のことで申し上げますと、これまでなぜ放置してきたのかということについては私自身の問題意識が希薄だったと言わざるを得ません。その点につきましては大変申し訳なく思っています。なぜ放置されてきたのかという中で、やはり職員の意識の中で私的流用がなければある程度許されるのではないかという感覚が根強くあったのではないか。これは今明らかになった中で感じざるを得ません。本市の中においてそういう状況が続いていることについて私自身の問題意識が希薄だったという中で、現時点まで放置されてしまったということだろうと思っています。
【記者】途中、行革計画を策定される時に、この点が議論されることは全然なかったのですか。
【市長】この項目を挙げるかどうかという議論があったかどうか、私自身は記憶しておりません。ありませんでした。

【質疑応答:九州新幹線鹿児島ルート全線開業について】

【記者】先日、鹿児島県の伊藤祐一郎知事が九州新幹線鹿児島ルートについて新大阪への発着駅を全部鹿児島にして欲しいというようなことを発言されたと思うのですが、それを受けて14日にも関係自治体と一緒にJRへ要望に行くということが決まっていますが、その発言を聞いての市長の感想と、実際問題熊本発がいいのか鹿児島発がいいのか、その思いを聞かせていただければと思うのですが。
【市長】熊本発がどうか鹿児島発がどうかというのは基本的にはJR九州さんの方で需要との兼ね合いの中でダイヤは組まれるのだろうと考えています。しかしながらそういった中でも熊本には旧富合町に車両基地があるということ、これは大きな強みだろうと思っています。そういう意味におきましては熊本発になるのか鹿児島発になるのか、車両基地があるいうことで熊本発が多くなる優位性というのは高いのではないかと考えています。いずれにしても私どもとしては新幹線を熊本に対する波及効果につなげていきたいと考えています。
【記者】伊藤知事は「熊本に負けられない」という発言を記者会見でもされていて、対抗心を持ってらっしゃるようですけれど、逆に熊本の経済界の中でも「鹿児島まで通ってしまったら熊本は通過点になるのではないか」という懸念ももちろんあると思うのですが、そういう中で熊本市として鹿児島ルートが通ってどちらが発着になってもやっていくべきことは何であるかと考えられますか。通過点にならないように努力していくべきこと、存在感をどうやって発揮していくかということについてですが。
【市長】それは熊本であれば駅周辺整備であれ、あるいは熊本駅周辺から熊本城まで含めた中心市街地の魅力づくりであれ、エリアにとらわれることない熊本の魅力発信を、今後新幹線開業等をにらみながら強力にやっていくことが必要だろうと思っています。鹿児島が熊本には負けられないという発言については、よく申し上げることなのですが都市間競争がますます激しさを増していると思いますし、新幹線開業を一つのきっかけとしてさらにそれは高まるだろうと思っています。そういう中での発言なのかなと思いますが。ただ競争と同時に、それぞれが魅力づくりを進めていくと同時に連携ですね。一人だけで栄えるものではないと思いますので、九州の各都市で連携していくということも必要だという中で私は3都市連携を呼びかけさせていただいたり、この4月からはそれぞれの施設の市民料金での利用も始めさせていただいたりですとか、競争とともに連携・協調ということも意識して、熊本としては競争心を持ちながらも他都市に呼びかけていくという姿勢を大事にしたいと思います。
【記者】鹿児島市の市長も知事と一緒に運行形態に関する要望書を出しに行くようですが、市長はトップ会談などでJRと接触する機会もあるのですが、運行形態について、どういう運行形態が利便性を高めるか、熊本のこと、県全体のこと、九州全体のことを踏まえてJRに要望していきたいことは何ですか。例えば乗り換えの利便性とか直通の本数とか。
【市長】出来るだけ本数は多い方がいいわけであって、朝早い時間帯ですとか夜遅い時間帯、出来るだけ長い時間帯でダイヤを編成してもらいたいという思いはあります。ちょっと逸れるかもしれませんけれども、JR九州とJR西日本との合意により乗り換えせずに大阪まで行けるという環境が出来ました。こうした取り組みは九州各地域が連携した中で実現したものだと思っていますので、あまり競争をあおるようなことは控えていただければとは思います。
【記者】競争心をあおることになるかもしれませんがJRさんは博多駅に百貨店等々の巨大な開発をされ、鹿児島でも駅ビルをされている。熊本駅では先般トップ会議の中で、県産品市場なるものをJRさんが主体的にやっていくというお話で関係者の合意を見たところだと思うのですが、駅への投資に関して熊本駅にどういう機能を持たせて欲しいというJRへの要望はありますか。
【市長】これまでも特にトップ会議等を通じまして駅ビルだけではなくて、今は高架下中心で県産品市場等の要望をし、それについても応えていただいている状況です。ご案内のように2段階方式にもなっていますし、駅ビルというのはなかなか建てにくい状況にもなっています。その中で私どもが注目していますのは0(ゼロ)番線の活用というところです。ここについては、どういう機能を持たせるか定め切れているものではありませんけれども、集客力につながるような、あるいは九州全体を考えた中でも非常に魅力的なものを作っていただきたいと考えていますが、具体的にどういうものなのかは今後熊本市や県全体の施設の配置等を考えた中でもっと具体的に進めていく必要があると思っています。
【記者】もっと熊本駅にもお金を投じてくれというか、熊本駅を魅力的なものにしてくれとJRの方にも呼びかけているのですか。
【市長】それはこれまでも石原社長にお話ししているところでもありますし、非常に真摯に受け止めて対応していただいているかと思っています。

【質疑応答:合併・政令指定都市について-2】

【記者】合併の話に戻ります。区役所の問題です。益城町と植木町に関してですが、益城町については協議会として益城区の設置を推進していくという形だったでしょうか。植木町に対してこれまでの議論では、植木町と北部地域が一体の場合は植木町の庁舎に区役所機能として設備上優位性があると言われていたと思います。市長は益城区と植木区の単独区についてどのように考えていらっしゃるのかという点が1つと、この区割りについてはどのように議論を進めていくおつもりなのか。もちろん市が案を作って区割り審議会で叩いて、その結果最終的に議会で議論・議決するという流れは承知していますが、今後この問題が分からない形で先行して確定しているような雰囲気もあります。どのように区割りのことを進めていくのか、2つについてお願いします。
【市長】区割りや区役所の位置につきましては今のお話に出てきたと思いますが審議会を立ち上げて、その中で決定していただき、最終的には議会の議決ということになるわけです。そういう手順を追って進めていくことになると考えています。ただ法定協議会の中で特に植木町や益城町の方からは、この区割りや区役所について要望が出てきています。植木町につきましては、任意協議会的な研究会の中で区役所は植木町役場が望ましいという方向性を出させていただいているという状況。それはパターンとして植木町単独もあり得るし、植木町・旧北部地域を一体とした時、あるいは植木町と旧北部町とそれ以外のエリアを考えた時と、いずれも場所的にも施設から言いましても植木町役場が望ましいのではないかということを任意協議的な研究会の中で方向性を出させていただいたところです。現在の法定協議会の中ではその延長線上で議論しているということです。片や益城町につきましては益城町単独区をお望みであり、当然現在の役場を区役所にという思いを持っておられます。これは法定協議会の中で提案した段階ですので、まだ固まったものではありませんけれども、しかしながら提案しているということはその方向性で法定協議会としても協議結果を出そうとは考えています。植木町にしましても益城町にしましても法定協議会の結果を区割りの審議会の中で尊重してもらいたいということは申し入れをしようと考えています。
【記者】市長は政令市のメリットとして、区役所が出来ることでより身近な行政サービスが受けられることになることを1つ示されています。区割りというのは植木町、益城町だけでなく熊本市域も当然区割りされるわけですが、区割りの在り方を熊本市民の議論なしに法定協議会の中だけで進んでいる感じがするのですけれども、そこはどう考えていらっしゃいますか。
【市長】熊本市全体の区割りを協議しているものではありません。そこはおわかりだと思います。例えば益城町は3万人少しの町で1つの区が適当なのか、出来るのかという声もあるわけですけれど、ご承知の通り新しく政令市になりました堺市の美原町でありますと3万人台で1つの区を設置しているという例もございますし、区割りあるいは区役所の位置というものはそれぞれの市によってかなり状況が異なっています。ですから私どもとしては益城町や植木町の声は尊重しつつ、最終的な区割りや区役所の位置というものは全市的な意見を聞きながら、客観的な意見を聞きながら決めていかなければならないと思っています。
【記者】美原町の場合は3万人なのですが、それまでは堺市は支所制度で区割りのその他の部分が整理されているので、数は別にしまして区割りの決め方という点ではちょっと今回の熊本市とは状況は違うと思うのですが、いずれにせよ最終的には全市的な形で考えていくということですか。
【市長】最終的には当然そうなります。
【記者】最終的には市民の意見も聞きながらということになると、今住民投票を控えている益城町で言うと、合併に懸念を示されている方々は子どもの医療費であるとか一行政区に二制度というのは法の下の平等に反するのではないかというお話もありますけれども、法定協議会では今後も継続と言われましたがそこについても同じような考え方になっていくのですか。
【市長】区割りの話を先に申し上げますと法定協議会の中ではそういう形で進めているところです。そして法定協議会での結論というものを是非審議会の中でも尊重して欲しいという申し入れをしようと考えています。最終的には市全体のことを考えて第三者機関等でも検討した中で決定ということになるのですが、その意見も是非尊重して欲しいということで進めて行こうと思っているわけです。それから子ども医療費の問題については議会でも何度も質問があっているところでありますけれども、この一市二制度を未来永劫続けていくということになりますと法定協議会でも非常に問題になるだろうと思います。ですから今私どもとしては益城町の医療費制度というものは継続をしていくということ。そして子育て支援の充実という観点の中で、現在の熊本市の制度を一体化に向けて見直しをしていくという方向性を出している状況です。ですから地方自治法の話においても違法性は無いと考えています。
【記者】益城町の制度に合わせるということですか。
【市長】そうですね。子育て支援の充実については当然益城町でも医療費を中心として積極的に取り組んでおられます。熊本市でも先ほど申し上げたように、今年は病児・病後児保育の拡充などに取り組んでまいりました。ですからいいところを合わせることにより、さらに子育て支援の充実につなげていきたいと思っています。
【記者】益城町は小学校6年生まで医療費が無料ですよね。最終的には熊本市が6年後か7年後か分かりませんが、その制度に合わせていくということを市の方向性として示されたということですか。
【市長】6年、7年とおっしゃいましたが、年度まで固めているものではありませんが益城町の今の水準に向かって進めていくということで協議をしている状況です。
【記者】将来熊本市でも小学校6年生までは医療費が無料になるということですか。
【市長】その方向を目指していくことになると思います。
【記者】財源的には可能なのですか。
【市長】当然、財源も必要になりますから今の段階では明示できないわけですが、今後の財政状況も見ながらということにはなってくると思います。
【記者】ということは財政状況が悪くなれば出来ないこともあるということですか。
【市長】可能性としてはゼロではありませんが、これまでも子育て支援には財政的に厳しい中でも重点的に取り組んできたところです。今後も重点項目の1つとして先ほどの「くらしわくわく」の中に入っていますけれど、たとえ厳しくなってもそうした観点の中でさらなる充実には取り組んで行かなくてはならないと思っています。

【質疑応答:市電事故関係および定額給付金の支給時期について】

イメージ

【記者】先日、市電の事故の件で起訴になりました。被害者の夫が被害者参加制度に参加を申し出ている段階で、裁判が注目されています。被害者の夫が参加制度に申し出ているという姿勢については、市長はどのようにお考えになるかというのがまず1点。それからもう1点が定額給付金について。5月の中旬を目途に支給を目指しているかと思いますが、そのスケジュールに変更はないのかということと、現在の作業状況について教えてください。
【市長】まず市交通局の市電運転士が交通信号を見ていなかったという重大な過失を犯したことに伴います事故により、被害者の女性を死に至らしめたということにつきましては、これまでも申し上げてきたことではございますが、ご遺族の皆さまには大変なご苦労とご心痛をおかけしました。改めてお詫びを申し上げたいと存じます。今回の起訴事実につきましては重く受け止めており、検察の対応を見守りながら交通局に対しまして安全運転の徹底や補償も含めまして今後とも誠意を持って加害者としての責任を果たしてまいるよう指導しているところです。
【記者】夫が被害者参加制度に熊本で初めての申し入れを行っています。そういった姿勢について市長はどのようにお考えですか。
【市長】その姿勢について私のほうから特にコメントする事はございません。とにかく奥様を亡くされて、大変大きなショックを受け、その心痛も察するに余りあるところがございます。大変申し訳ないという思い。誠意を持って出来る限りの対応をしていくということだけであります。 
 それから定額給付金の支給の時期につきましては、議会でも申し上げましたとおり5月下旬と申しておりましたことを中旬という目標で進めているところですが、これについては変化はございません。5月中旬の給付開始を目標に現在取り組んでいるところです。現在は住民基本台帳によるデータ抽出プログラムの改修に伴います抽出データの確認作業を行っている段階です。この後、申請書に抽出データの印字を行いまして申請書の封入、封緘作業となるわけです。なお、その作業を行った後での申請書の受付開始日ですけれども、4月20日の月曜日からを予定しています。市民の皆様方からもお問い合わせが増えてくると考えますので、4月の中旬からは専用コールセンターの設置を行い、市民の皆様方からの問い合わせにも対応していきたいと考えています。

(終了)


このページに関する
お問い合わせは
政策局 秘書部 広報課
電話:096-328-2043096-328-2043
ファックス:096-324-1713
メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp 
(ID:1272)
※資料としてPDFファイルが添付されている場合は、Adobe Acrobat(R)が必要です。
PDF書類をご覧になる場合は、Adobe Readerが必要です。正しく表示されない場合、最新バージョンをご利用ください。
〒860-8601 熊本市中央区手取本町1番1号 代表電話:096-328-2111(代表)096-328-2111(代表)
[開庁時間]月曜~金曜日の午前8時30分~午後5時15分(ただし、祝・休日、12月29日~翌年1月3日を除く)
copyrights(c) 2013 Kumamoto City Allrights Reserved