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平成21年6月定例市長記者会見

最終更新日:2009年7月7日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【はじめに】

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 それでは、6月定例記者会見をはじめさせていただきます。本日は第2回定例会終了直後ですので、まず「議会を終えての所感」、次に、「合併・政令指定都市実現に向けた思い」について述べさせていただきます。そして3点の発表をさせていただきます。

【市長発表:6月議会を終えての所感】

 まず、議会を終えての所感ですけれども、補正予算、条例など、提案しました議案については慎重にご審議いただき、「熊本市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例を廃止する条例の制定について」を除き、原案のとおり可決いただいたところです。
 今議会におきましては、本市の経済対策をはじめとして、市民生活に直結するさまざまな課題等についてご論議いただいたところですけれども、まず、合併・政令指定都市実現に向けての取り組みに関しましては、開会日に「熊本市と城南町並びに植木町に係る『新市基本計画』の実現に関する決議」を議会として決定、表明いただいたところです。一昨日に行われた本市との合併の賛否を問う城南町及び植木町の住民投票においては両町とも賛成多数となり、本市の姿勢を両町の住民の皆様にもご理解をいただけた結果ではないかと、大変ありがたく思っているところでございます。また後ほど、お話しさせていただきます。
 また、国の経済危機対策に呼応いたしまして、今回の補正予算に盛り込んだ「経済対策関連経費」に関しては、「新たな雇用創出や地域経済の活性化につながる」との期待の声や、依然として厳しい県内の雇用情勢・個人消費の低迷等々を踏まえまして、継続的な経済対策の必要性を求められますなど、様々なご意見やご要望をいただいたところでもあります。
 そして桜の馬場観光交流施設関連におきましては、「特定事業契約締結議案」のほか3議案をご可決いただいたところであり、今後、特定目的会社との本契約を経まして、熊本城の新たな観光拠点施設として、2011年春の開業を目指して取り組んでまいります。  
 また、熊本産院に関しましては、今回の直接請求の署名を重く受け止めますとともに、これまで熊本産院が果たしてきた役割への評価と、これからの市が果たすべき役割についての期待の大きさを改めて感じたところでございます。今後は、「子育てしやすい熊本市」の一日も早い実現のため、総合的な産科医療及び高度な周産期医療、並びに妊産婦支援体制の充実のための取り組みを引き続き着実に進めてまいりたいと考えています。
 このほか、10月から開始する家庭ごみの有料化や太陽光発電システムの導入など低炭素社会の実現に向けた取り組み、さらには熊本都市圏におけるバス交通のあり方の問題等々についてご論議いただいたところでもあります。
 今議会でご指摘いただいたご意見・ご要望については、今後の市政運営あるいはまちづくりに活かしていかなければならないと考えております。

【市長発表:合併・政令指定都市実現に向けた思いについて】

 次に合併・政令指定都市実現に向けた思いについて述べさせていただきます。
 先ほども少し触れたところではございますが、一昨日実施されました本市との合併の賛否を問う城南町、植木町の住民投票におきまして両町ともに合併賛成が過半数を超えたことを大変うれしく思いますし、また安堵したところでもあります。ただ、合併反対に投じた方々も多数おられましたことから、合併賛成・反対双方の思いをしっかりと受け止め、市と両町が一体となった新市のまちづくりについて、今後も丁寧な説明や理解を求める活動等を行っていかなければならないと考えています。
 今回の住民投票により、政令指定都市実現に向けた大きな山を越えることができたと考えております。今後、合併に向けては、本市市議会並びに両町の議会におきまして廃置分合議案の審議を行っていただき、その後、県議会での同議案の議決を経て総務省の告示といった手続きを進めていく必要がございます。こうしたことから両町長や本市議会、あるいは県と相談しながら合併に向けて一つひとつ着実に進めていかなければならないと考えています。
 それでは、3点につきまして発表させていただきます。

【市長発表:「熊本市自治基本条例素案」のパブリックコメントについて】

 1点目は、「熊本市自治基本条例素案」のパブリックコメントについてです。熊本市自治基本条例については、議会からの提案を受けまして、「市民」「議会」「行政」「学識経験者」で構成する「自治基本条例検討委員会」を平成19年9月に設置しまして、17回の協議を行っていただき、今年の3月に報告書を提出していただいたところです。今回、ご報告する「熊本市自治基本条例素案」は、この報告書を最大限尊重いたしますとともに、市民の皆様からいただいたご意見を踏まえて作成したものです。今後は、この素案に対し、市民の皆様のご意見を伺うため、パブリックコメントを7月10日から8月10日まで実施いたします。そして、この条例の内容をご理解いただくために、地域説明会やオープンハウス、出前講座等々を実施することとしております。より多くの市民の皆様のご意見をいただきながら条例案を作成し、平成21年第3回定例会へ上程したいと考えております。

【市長発表:節水強化月間について】

 2点目は、来月(7月)1日から開始いたします「節水強化月間」についてであります。本市では、平成17年度から3年間「節水社会実験」を実施してまいりましたが、昨年からは「節水強化月間」と名称を変えまして、7月から9月までの3か月間、月毎の節水テーマを掲げながら、市民の皆様に節水への取り組みを呼びかけていくこととしております。具体的には、7月を「節水啓発月間」として、毎日の市民1人1日あたりの生活用水使用量を公表しながら、市民総参加で目標の節水10%、230リットルにチャレンジしていただくことを呼びかけてまいります。8月は「節水器具普及月間」といたしまして、市内の「節水器具普及協力店」22店舗の協力をいただきながら、節水器具を活用した節水の取り組みを呼びかけさせていただきます。そして9月は、「漏水防止月間」ということで、家庭で簡単にできる水道メーターのチェック方法を紹介しまして、漏水の防止、早期発見を呼びかけるものであります。また、強化月間の開始日であります7月1日には、熊日会館びぷれす広場で開始式および新市街までのパレードを実施いたしまして、「節水強化月間」の機運を高めてまいる予定です。
 「その節水で、地下水もサイフも助かります。」を合言葉といたしまして、市民の皆さんお一人おひとりの節水の実践により、今年こそは目標の10%削減を達成したいと考えておりますので、どうぞ皆様方のご協力をよろしくお願い申し上げます。

【市長発表:7月の動植物園の開催行事について】

 最後の3点目になりますけれども、7月に動植物園において開催する行事についてお知らせいたします。昨年に引き続き、今年も夜間開園を行うこととしておりまして、昼間では見ることのできない夜の動物の様子や、モンキーアイランドなど、新たな動物舎も加わりました動植物園の魅力を充分に楽しんでいただけると考えております。(夜間開園は)7月18日から8月29日までの毎週土曜日に開園時間の延長の形をとりまして、計7日間行う予定にしております。夜間開園の雰囲気を盛り上げるため、提灯や花火など趣向も凝らしておりますので、どうぞ皆様方も夕涼みがてらおいでいただければと考えております。
 次に、動植物園は昭和4年7月26日に水前寺公園内に開園して今年で80周年という節目の年を迎えます。これを記念して7月26日(日)に記念式典を開催する予定としております。当日は、中央ステージにおいてパネルディスカッションなどを行いますほか、今まで支えていただいたお礼として、入園料及び遊機具の料金を全て無料とさせていただき、市民の皆様と一緒になって80周年を祝いたいと考えております。
 最後に、動植物園では新たな試みとして7月11日(土)に「ドリームナイト・アット・ザ・ズーinくまもと」を開催いたします。これは、障がいのある子どもたちとそのご家族を、通常開園終了後、動物園にご招待し、気兼ねなく楽しいひと時を過ごしていただくイベントです。オランダのロッテルダム動物園が1996年に実施して以来、趣旨に賛同した世界各地の動物園・水族館で実施されている国際的なイベントであり、国内におきましては「よこはま動物園ズーラシア」など5施設で開催されていますが、九州の動植物園としては初めての取り組みであります。この記者会見終了後、動植物園の方から改めて「ドリームナイト・アット・ザ・ズーinくまもと」につきましてはご説明をさせていただく予定にしております。大変素晴らしい取り組みであると考えておりますので、この点についても皆様方のご協力をお願い申し上げたいと考えています。
 以上をもちまして私の方からの発表を終わらせていただきます。

【質疑応答:熊本市立産院の廃止条例を廃止する条例案について-1】

【記者】今日の議会のことから、まずお伺いします。産院についての審議がなされまして否決ということだったのですが、今回、市民の方からの署名をもって直接請求がなされました。今日の議論の中でも、市長の説明(が不十分)というお話しが色々と出ていたと思うのですが、改めて、この産院を廃止するということについて市民の方への説明はこれまで十分に行ってこられたのか、また、未だ存続を求めていらっしゃる方々へ、どのような形で理解を求めていかれるのかということについてお願いします。
【市長】(市民病院との)一体化についての説明が足りているのかどうかということですけれども、このことについては議会においても幾度となく議論をされ、その場でも説明させていただいたところでございます。また地域に出向き、説明会をさせていただきましたり、様々な形で一体化に向けての私たちの取り組みの内容について説明を行ってきたところでございます。しかしながら、まだまだこうやって署名活動をされる方々がいらっしゃるという意味では、十分に周知が足りてはいないのではなかろうかと思っております。ですから今日も議会の中で申し上げたところでありますけれども、今後ともご理解いただけるよう説明を続けていかなければならないと思っておりますし、また私どもといたしましては今日の議会での決定も踏まえまして、引き続き一体化に向けた準備を進めていきたいと思っております。そしてそういう取り組みを形にしてお示しすることで、一体化の持つ意味への理解が広がっていくのではないかと期待しているものでもあります。

【質疑応答:合併・政令指定都市について-1】

【記者】先ほど合併・政令指定都市について色々と述べられましたが、議会と相談しながら廃置分合案の審議をしたいということですが、議会とはもうご相談されたのですか。いつごろに、という目途はどうなのでしょうか。
【市長】手続き的には、廃置分合を目指さなければいけないわけでありますが、このことについては当然、市議会と相談しなければならないと同時に、植木町・城南町の両町とも相談しながら進めていかなければならないと思っています。現時点では日程が決まっているわけではございませんけれども、今いろいろな協議、話し合いはしているところですので、できるだけ早い時期に日程を確定できればと思っているところです。

【質疑応答:動植物園の特色と位置づけについて】

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【記者】それからもう1点、動植物園の夏のイベントや80周年の記念行事、新しい取り組みも先ほど紹介されましたが、80年ということと、ここずっといろいろと新しい取り組みを続けられています。動植物園はこれからどのような位置づけを目指していくのでしょうか。
【市長】1つは熊本市の動植物園が江津湖に面しているという、自然環境が大変豊かな地域にあり、植物園も併設しておりますので、こうした自然環境や江津湖の生態系等々を紹介できるよう充実し、あの地にあるという利点をもっと活かしていきたいと思っています。
 それからもう1つは、今多くの悲惨な事件等が起きている中で、命の尊さなどを実感できるような場所であればという思いがあります。先ほどのモンキーアイランドにしてもそうですけれど、動物の生態をより身近なところで見られるような取り組みを進めているところでもございますし、動植物園ではそれぞれ工夫を凝らしながら、そうしたことを実践するための取り組みも行われているところです。自然環境の豊かさ、命の尊さ等々を熊本市の動植物園の特色としてもっと打ちだしていくことができればと、80周年の節目として考えているところです。

【質疑応答:熊本市立産院の廃止条例を廃止する条例案について-2】

【記者】産院の件です。今日、(議会の質疑で)松尾院長が答弁に立っていましたけれども、賛成の立場での答弁をされたかと思いますが、これはどういったことでしょうか。市として方針が一致していないということになるのでしょうか。
【市長】そのようには捉えておりません。産院がこれまで行ってきた取り組みというものを院長の立場で紹介、説明されたというもので、今後の一体化に向けた取り組みについて齟齬(そご)はないと考えています。
【記者】「必要な立場での答弁をお願いします」ということで立たれたのかと思い、どういうことなのかという疑問が湧いたのですが、そこは問題ないということですか。
【市長】「児童虐待という観点、あるいは少子化対策という観点でこれまで産院が果たしてきた役割はいかがか」という質問だったと思いますけれども、それに対して、これまで取り組んできたことを院長の立場として説明されたと私は認識しております。実際、一体化に向けましては産院も市民病院もその準備を進めているということでございますので、そこに食い違いはないと思っています。
【記者】今日のご答弁の中で産院の廃止理由について、昨年の9月議会でも言われていたかと思いますが、「赤字ばかりが理由ではない。市民病院と一体化することで、子育てしやすい熊本市をつくる」というのを何度か強調されたかと思います。そこで、一体化したことで本当に子育てしやすい熊本市になったかどうかという点を、どのように市民が判断したり実感したりできると思われますか。
【市長】それは今進めております、出産した家庭に対する全戸訪問の事業や、あるいは新たに市民病院の中に助産師外来を設置することになりますので、基本的にはその中でこれまで産院が果たしてきた役割、ノウハウを発揮してもらいたいと考えておりますし、それに加えまして「命の尊さ」という意味においてはNICUの増床が喫緊の課題であろうということで今準備を進めているところですので、廃止か否かということではなく一体化によってこうした取り組みを全市的に広げていくのだと。これまで何度も説明してきたところでありますけれども、それを総合的に捉えていただく中で、今回の一体化の意義をご理解いただけるのではないかと。そのように考えているところです。
【記者】子育てしやすくなったかどうかは、それぞれの方の実感だと思います。本当に子育てしやすくなったと市民の方が思っているのかどうか、その辺はどのように把握していかれるおつもりですか。
【市長】子育てしやすい環境づくりという意味におきましては、これまでも、まちづくり戦略計画の中で柱の1つとして位置づけてまいりましたし、あるいは今度の第6次熊本市総合計画の中においても柱の1つと位置づけて、今後もさらに充実していかなければならないテーマだと思っています。
 その中で、これまでも子育て支援センターの増設や病児・病後児保育の拡充など様々な取り組みを進めてきたところでもあり、今後もこの一体化によって、先ほども申し上げたような事業を展開することにより、子育てしやすい環境づくりの充実に努めていきたい。それを市民の皆様方がどのように受け止めるかと言うことですけれども、これはまちづくり戦略計画の中におきましても住民満足度という指標を設けさせていただきまして、子育てしやすい環境かどうかを毎年アンケート調査してチェックしてきたところでもございます。第6次熊本市総合計画の中におきましても、そうした指標を設けて、市民の皆様方にどのように捉えていただいているかを定期的にチェックしていく必要があると思っています。
【記者】定期的にチェックしていくということですが、第6次熊本市総合計画は分かりませんが、まちづくり戦略計画の方では確か「子育てが楽しいと感じているか」というのが指標ではなかったかと思います。子育てというとかなり範囲が広く長いのですが、産院の問題では特に妊娠・出産という時期に焦点が当たった問題だと思います。そこで指標の「子育てが楽しいと思うか」というのは非常にスパンが長いので、例えば「出産後の育児が子育てしやすいと感じていますか」とか、もう少しダイレクトに聞くような形で住民の満足感を調べるようにしないと、「子育てしやすい熊本市」とおっしゃいますがどうやってその部分を検証していくのか、満足度を確認していくのかが今のところ伝わってこないのですけれども。そこについてどう思われますか。
【市長】子育てしやすいというと少し長いスパンになるかもしれませんが、そこでの捉え方は、今後も先ほど申し上げたような中でチェックし、さらなる充実に努めていかなければならないと考えております。それから少し範囲を狭めるような形で妊娠や出産前後の期間の対応がどうか、今回の一体化によってどのような変化が生じるのかということ、これは何らかの形で捉える必要があると思っております。
 (市民病院と産院の)一体化する前と後できちんとフォローできるもの、今具体的な対策を持っているものではありませんけれども、不安に感じている方が依然としていらっしゃるということを踏まえたときには、事後のチェックをしっかりとしていく必要があると思っています。

【質疑応答:合併・政令指定都市について-2】

【記者】合併・政令指定都市の件です。まずは各議会での廃置分合が前提とはなりますが、今後熊本市は政令指定都市移行に向けた準備に取り組んでいく必要があると思います。概ね、合併後2年ぐらいで政令指定都市移行となっているのですが、熊本市としては平成24年4月に照準を置いていくのでしょうか。
【市長】まだ合併も終わっておりませんので、あまり先走ってはいけないとは思いますけれども、いずれにしても政令指定都市の姿が浮き上がってきたことは間違いございません。ですから今後の体制ですとかスケジュールを明確にしていきながら、目標に向かって進んでいかなければならないと思っております。そういう中で、いつまでに目指すのかということは現時点におきましては、確かに先ほどおっしゃったように合併して1年半とか2年ぐらいの準備期間がかかるところが多いようでありますが、熊本市としてどのようなスケジュールで臨んでいくのかはこれから具体的に検討していかなくてはならないと思っております。
 いずれにしましても、まずはやはり両町議会、熊本市議会での廃置分合の議決を確実にしていただくということ。それから県議会での議決となるわけですが、廃置分合の議決等が終わりましたら、早急に市としての全庁的な体制づくりを進めていかねばならないと思っておりますし、その中で政令指定都市のビジョンや課題となってくるであろう区割りの問題を、どういうスケジュールで、どういう形で進めていくのかを、できるだけ早い時期に体制を取って進めていかねばならないと思っております。
【記者】概ねの目標、という形ではまだ言えませんか。
【市長】今のところ、概ねと言いましても非常に大事なところだと思いますので、しっかりとした組織体制づくりをした中で検討していかなければならないと思っております。

【質疑応答:自治基本条例について】

【記者】自治基本条例についてよろしいですか。市長の公約にも掲げられていると思いますが、最初にこれを作ると提案されて5年ぐらい経っているかと思いますが、まだ市民の関心が高まっていないのではないかと思います。先ほどもパブリック・コメントのことなどおっしゃいましたけれども、どういうふうに関心を高めていこうとお考えですか。
【市長】自治基本条例に関しては1期目の時にも議会に提案させていただき、審議未了という形で実現はできませんでした。2期目に入りまして再度仕切り直しという形で、先ほど申し上げた議会の代表や市民の皆様方の代表や、うち(市役所)の代表も入りまして素案づくりに取り組み、今回、17回の協議を経た中で今に至っているところです。
 この条例案を最初に提案したときに、こうした条例はプロセスが非常に大事だと申し上げてまいりました。プロセスを大事にすると同時に、より多くの市民の皆様方にこのことを知っていただきたいということも申し上げ、地域説明会やオープンハウスなど、様々な取り組みを進めてきたところです。今後もこうしたことを数多く進めてまいります中で、この条例の持つ意義を広く市民の皆様方にご理解いただくよう最大限努力をしなければならないと思っております。
【記者】提案は9月議会を予定しているということですが、一度、審議未了ということで事実上廃案となっていると思います。今回、成立させるための方策と言うか、どうやって成立させていきたいと思っていますか。
【市長】これから方策を考えると言うよりも、これまでのプロセスの中で、検討委員会の中に市議会代表の方も5名入っていただいております。市民の代表、議会の代表、行政、学識経験者、それぞれの立場から入っていただいている状況でございます。ですから次の9月議会で提案ということになろうかと思いますけれども、こういうプロセスの中で議会も参画していただいたということ、このことを十分にご理解いただき、賛同いただけるように私どもとしても努力したいと思っております。

【質疑応答:桜の馬場観光交流施設の整備について】

【記者】今回、桜の馬場のPFI契約先が決まりましたけれども、改めて桜の馬場に期待することと、2年後の新幹線開業時を目指して同時期にオープンということだと思うのですが、開業時には東A地区の開発が遅れることもあって、一番大きく変わる部分は桜の馬場だと思います。新幹線とも絡めて、施設をどう位置づけていくのでしょうか。
【市長】桜の馬場観光交流施設に期待することとしましては、築城400年あるいは本丸御殿の完成を契機といたしまして熊本城は今大変賑わっているところでございますけれども、よく使う言葉ではありますが、一過性に終わらせることなく今後も継続的な賑わいづくりにつなげていくという意味において大変期待しております。
 それからもう1点は、熊本城域内の賑わいにとどめることなく、熊本城と中心市街地、街との連携という意味におきましても桜の馬場は大変重要な役割を果たすと考えておりますので、そういう意味においての効果も期待しているところです。
 さらには完成時期が九州新幹線鹿児島ルートの全線開業と(同時期であると)捉えたときには、新幹線を使って熊本に来られる多くの観光客の皆様方をそこへ誘(いざな)い、さらには熊本城へも足を運んでいただき、熊本の歴史の奥深さなどを楽しんでいただけるような空間として大いに活用していかなければならないと考えております。
【記者】隣接する二の丸の合同庁舎跡地についても中心市街地活性化の特別委員会で議論になったのですが、市としては二の丸の駐車場を移転するということを、熊本城復元整備計画に基づいて方針を打ち出されました。改めてその活用の仕方と桜の馬場との関連性についてお聞かせください。
【市長】もともと今の桜の馬場観光交流施設を整備予定の所と、現在合同庁舎のある地域は一体的な活用ということで復元整備の中に位置づけていたものであります。エントランス・ゾーンということで位置づけさせていただいたところですけれども、従来より一体的な利活用をしていかなければならないという思いはあり、その計画の中にも位置づけていたところです。今回、合同庁舎の跡地をどうするかということが議論になったわけですが、先ほど申し上げた復元計画をベースとしながら、より具体的な形での計画づくりというものを急がなければならないと思っています。そして取得の方向性につきましても、今年度中には示さなければならないということ。それから一体となってどういう利活用をしていくのかということ、これを年度内を目途に進めていかなければならないと考えております。

【質疑応答:合併・政令指定都市について-3】

【記者】何度もお聞きしていて恐縮なのですけれども、合併後の新・熊本市はどういうまちづくりを進めていくのか。さらに政令指定都市に移行した熊本市はどういう方向性を目指すのかということを、改めてお願いいたします。
【市長】政令指定都市に移行し、熊本市がどういうまちづくりを目指すのかということですけれども、これまでも都市圏ビジョンというものがありました。
 まだ合併が決まったわけでもありませんのであまり先走ってもいけないと思いますが、ただ市民の皆様方からもどういう政令指定都市を目指すのか、まだなかなか実感が湧かないというお話が出てまいりました。そこに対して私どももしっかりとメッセージを発していかなくてはならないと思っています。
 そういうことにつきましては、先ほど廃置分合が終わったら体制づくりをして、その中でビジョンづくり等も進めていくとお話ししたところですが、そうした体制の中でより分かりやすい政令指定都市・熊本というものを示していかなければならないと思っています。
 ただ現時点におきましてもベースとなるものは当然ございます。その1つが、冒頭に申し上げました都市圏ビジョンでもありますし、さらには新市基本計画ということで熊本市と植木町、熊本市と城南町が一体となったビジョンがございます。そしてもう1つは今の市域の第6次熊本市総合計画。10年先を見据えた市の計画を作らせていただきまして今年度からスタートしています。ですから都市圏ビジョン、新市基本計画、さらには熊本市総合計画等々を重ね合わせます中で、今後の政令指定都市・熊本としての目指すべき姿を分かりやすい形で示していかなければならないだろうと。廃置分合が終わった後になろうかと思いますけれども、そういう作業を進めていきたいと考えております。
【記者】全国や九州を意識した形ではいかがですか。
【市長】やはりそのメッセージという意味では、どこに向けて発信するのかということ。総合計画の中でも計画を作った背景の1つとして、特に「東アジアに向けて」と位置づけさせていただいておりますので全国にとどまることなく海外、特に東アジアに向けたメッセージ性のあるものにしなければならないと思っております。

【質疑応答:「首長連合」の結成をめぐる動きについて-1】

【記者】政令指定都市に一歩近づいたということで、今後全国の中でも大きな役割を果たしていかれるのではないかと思います。話は変わるのですが、大阪の橋下知事や横浜の中田市長らが提案している、全国の首長で構成するグループについて市長としてはどのように考えてらっしゃるのかということと、参加する意思はあるのかということについてお伺いしたいのですが。
【市長】ちょっと迷走しているところもあるかなと正直思っているところもありますが、全国の「首長連合」というのは橋下知事が提唱していらっしゃるものです。その前に横浜の中田市長さん、松山の中村市長さん、神奈川開成町長(露木氏)さんの4人による「首長連合」の走りとなるような形の集まりがありました。その前に横浜市長さんの方から「こういう動きがあるけれども、どう思うか」ということは電話で打診がありました。それに対して私は、「地方分権をさらに進めていくという必要性については大いに賛同します」という話をしました。ただ今後の進め方等々につきましては、具体的なことをまだ固めていらっしゃいませんでしたので、「また何か動きがあったら教えてください」という話はしたところです。集まった方々も、その思いに少し違いがあるようですので、今後どういう展開をしていくのか、なかなか見えないところではありますが、私自身といたしましてはこれまで自分の取ってきた政治姿勢を基本としつつ地方分権の必要性、実現のためにはどういう行動をすべきかということを重ね合わせた中で、今後自らの行動をどうしていくか考えたいと思っています。

【質疑応答:新型インフルエンザについて】

【記者】新型インフルエンザの現状と市長の見解をお聞かせいただけますか。終息はまだ先かと思いますけれども、現状、市民に対してどのようなことを周知すべきであるとか、そのあたりをお願いいたします。
【市長】新型インフルエンザに関しては熊本市でも発症しましたけれども、それが広がっているという状況ではないと捉えております。ですから市民の皆様方には、これまでもメッセージとして出させていただいておりますけれども、決して混乱することなく、私どもから出している情報をしっかりと認識いただき、冷静な対応をしていただきたい。それからうがいや手洗い、基本的な予防活動の励行を今後も呼びかけていきたいと考えております。
【記者】終息はまだ先と考えていらっしゃいますか。
【市長】まだ終息宣言が出せるような状況ではないと思っています。

【質疑応答:「首長連合」の結成をめぐる動きについて-2】

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【記者】先ほどのお尋ねと一緒で国政の話なのですが、首長連合について市長は自らの政治姿勢を基本としつつ今後の行動を考えたいとおっしゃいました。確認したいのですが、一部政令指定都市の長や知事が、今回の衆院選において自分たちの主張する地方分権の政策がマニフェストへ取り入れられるかどうかを見極めて、政党の支持を打ち出そうという部分もあると思いますし、それに対して否定的な考えを示している首長も当然いらっしゃいます。それについて市長はどんなお考えなのでしょうか。
【市長】今の動きの中で、例えば新党を立ち上げようというようなことをおっしゃる方もいますし、支持する政党を明確にしてはというようなことを言われる方もおられます。私としましては、これまでも政党という意味におきましてはどの政党とも等距離な距離感で臨んできたつもりでございますし、今後もこの姿勢は大事にしていきたいと思っています。そういう中で、大きな課題である地方分権をさらに進めていくことができるのはどういう手段、どういう行動かということを私なりに考えていかなければならないと思っています。
 新党を立ち上げるということに対して今私が参加するかどうかということには、「それはない」と申し上げたいと思います。お呼びもかからないとは思いますが。
【記者】(横浜市の中田市長から)電話で打診を受けたという点をお尋ねしますが、中田市長とは親交もおありになると思うのですけれども、今回中田市長の方からは(首長連合)参加への呼びかけを受けたという意味ですか。
【市長】参加というよりも、まだどういう形で立ち上げるかということを見定めている状況でしたので、どちらかと言えば「こういう行動についてどう思うか」というような打診であったと、私の方は捉えております。「今の状況に閉塞感を覚え、それを打破するためにはどうしたらいいかということで4人集まるのだ」という話をされたと思います。ある意味、閉塞感という意味では私も同じようなことを感じているところでもありますし、地方分権という意味におきましても少し迷走しているのではないかと認識していますので、その点については意見として一致しているところでもありました。ですから「今後も何かあったら連絡は取りましょう」という話はしたと思います。
【記者】(4人のグループが)集まる前にご連絡いただいたということですか。
【市長】そうです。

(終了)


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