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平成28年6月10日 第2回定例会後市長記者会見

最終更新日:2016年7月1日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長発表:第2回定例会を終えて(所感)】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

【市長】本日は、第2回定例会を終えての所感について述べさせていただきます。まず、今議会につきましては、避難所対応でありますとか復旧を優先するということの観点から会期を1日とし、また一般質問や委員会への付託も省略をされるなど、議会には柔軟にご対応いただきました。また、限られた時間の中ではありましたが、提出いたしました予算案並びに条例案につきましては、慎重にご審議いただきました結果、原案どおり全て可決いただいたところでございます。今議会では、熊本地震の発生に伴う災害からの復旧を最優先事項といたしまして、被災者支援や応急対応等、緊急対応が必要な経費を中心に計上いたしました。質疑におきましては、まず、災害発生時における対応の検証が必要であるとのことから、事前の備えや発生後の対応に関する現時点での所感についてのお尋ねがございました。私自身といたしましては、初動段階におきまして避難者数を正確に把握しきれず、支援物資が行き渡らなかったことをはじめ、水道などのライフライン及び道路・橋梁などインフラの復旧作業が余震のため思うように進まなかったことや、り災証明書の発行が遅れていることなど、本市の事前の備えが、今回のような未曾有の災害においては不十分であったと痛感したことを述べさせていただきました。また、今後の復興計画策定に際し、多方面から検証を行う必要があるとのご意見つきましては、現在、職員へのアンケート調査や、各局・各区における課題の整理を行っていること、また、実施中の復興座談会にて市民や事業者の皆様等から様々なご意見・要望をお伺いしていることや、さらには有識者による熊本市震災復興検討委員会で幅広いご意見を伺う予定であることなど、幅広い検証作業を行うことを述べさせていただきました。その上で、これらの取り組みにより得られた知見を速やかに取りまとめ、9月を目途に震災復興基本計画を策定してまいりたいと考えております。なお、この他にも、今議会でいただきましたご意見、ご要望につきましては真摯に受け止め、今後の市政運営に生かしてまいりたいと考えております。今後は、可決いただいた予算を迅速かつ着実に実施してまいりますとともに、現在もなお避難所での生活を余儀なくされております方をはじめ、被災された市民の皆様の利益を最優先に、一日も早い復旧復興に向け、職員一丸となって全力で取り組んでまいりたいと考えております。定例会を終えての所感は以上でございます。


【質疑応答:熊本城の復旧について-1】

【記者】予算の枠組みに関連してなんですけれども、避難所の今後の運営であるとか、震災がれきの対応、熊本城の応急処理、柱になってくる部分のどういったことに予算を枠組みとして活かしていきたいですか。

 

【市長】今回、約190億円に上る補正予算を可決いただいたわけでございますけれども、被災された市民の皆さんの生活再建に一番繋がるように被災者支援の対応、それから応急の対応を含めて、例えば熊本城の緊急的な対応でありますとか、復旧関連の予算にも幅広く対応できるように計上させていただいたということでございます。今回、避難所の設置運営経費でありますとか、経済的支援に関する経費、農水産業の復旧経費等を計上しておりますので、これから復旧のステージがさらに加速するように、今回の予算を十分に活用しながら頑張っていきたいと考えております。

【質疑応答:熊本地震発災直後の初動について】

【記者】発災直後の初動のあり方について、今日の定例会でも、それから復興座談会でも、「初期の行政のやれることには限界があり、市民の方の自助共助も大切だ。」ということを何度か市長もおっしゃっていたのを聞いていたんですけれども、そういう役割分担みたいなところで、特に何に行政は初期に集中すべきだったのか、その辺の考え方を9月の震災復興基本計画にどう活かしていくのか、今の段階でのお考えをお願いします。

 

【市長】今回の議会でもいろいろな所感も含めてご質問がありましたけれども、これだけの大規模な災害に行政が迅速に被災者のニーズにすぐに添えるような対応ができなかったということを率直に認めることが今後の様々な災害に対応するうえで極めて重要なことだと思っております。と言いますのも、行政は市民の生命・財産を守るという意味では、あらゆる力を尽くして対応を取らなければいけないわけであります。ですから、私自身もそれに向けて一生懸命頑張っていたつもりですが、14日の地震、16日深夜の地震の2回も前例のない大きな地震が熊本を襲うということは、地域防災計画のそもそもの前提がすでに見込みが甘かったということであります。そういう地震は来ない、2回も襲うということは全く予想できなかったということで、反省からきちんとスタートしなければならないというのが震災を受けての一番の反省点であります。それと同時に、行政が何でもやろうとしても発災直後は人手も足りない、連絡網も含めて情報の把握が十分にできないという限界があるということが分かりました。今回こういう教訓を活かして、避難所をどう開設すればいいのか。例えば、避難所の鍵一つにしても、誰が持っていて、どういうかたちで、運営を開始する時に誰をリーダーとして決めて。マニュアルはありますけれども、現実には、なかなか動ないということもあるので、そういったことにも備えていかなければならない。それと、公助だけで全てをやろうとすることが発災直後は難しいということでありますので、自助の部分で市民の皆さんお一人お一人の防災に対する備えを十分にしていただくように、もう一度市民の皆さんに徹底してお願いをするということと同時に、こういうことの地域の力、地域での助け合いという共助の部分と、その後から体制が整えば公助というのも効いてくる部分もありますので、そういう点で今回は相当大きな教訓を得たと思っています。今後はこれらを活かしながら、発災した後の避難所の運営も誰が行くとか、どこの課が担当するのかということも含めて、具体的にできていなかった部分があります。ある程度作られたものはあったんですけれども、それで対応できていない部分に関して、災害対策本部でいろいろ議論をしているところですけれども、どういうあり方にした方がいいのかという根本から災害発災直後からの行政の対応の練り直しを十分にやらなければいけないと感じているところです。

【質疑応答:気象庁の発表を受けての今後の体制について】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

【記者】昨日、気象庁から発表があって、今後の地震の状況をお聞きになって市の体制としてはどのようにお考えですか。

 

【市長】報道でもありましたけれども、少し終息をしていくというような見通しが発表されたということは、市民の皆さんにとっても精神的にも不安が少しずつ和らいでいく状況になっていくのではないかと思います。一方で、今日で1,700回を超える余震があっておりますので、見込みは見込みとして、行政としては万全の警戒体制を取っていく必要があると思います。ただ、発災直後の緊急的な復旧から復興への道筋に入っていくには、今日の発表がなされたということで少し私たちも体制のシフトができるのではないかと感じております。ただ、それも確実かと言われたら、まだ震度5以上。震度6弱はないのではないかということなのかもしれませんが、震度5クラスの余震が起これば、すでにダメージを受けている状態でありますので、今後も十分に注意をしていかなければならないと思っております。梅雨時期にも入っておりますので、二次災害にも十分に注意をしなければならない。違う災害にも十分に気を使っていかなければならないと思っております。


【質疑応答:今後の事業について】

【記者】今日の議会の中でもありましたけれども、今回の地震を受けて、当初予定していた事業ができなくなるものもあるんじゃないかという話がありましたけれども、次の議会までに目処をつけたいということだったんですが、具体的に今難しいのではないかというのがあれば教えていただきたいです。

 

【市長】まだそこを考えるに至っておりません。今は復旧と生活再建支援に全力を挙げているところですので、まだ避難者の方がたくさんいらっしゃるということ、その方々がみなし仮設も含めて仮設住宅への入居も始まっていないということから考えると、事業の組直しとか、そういったことはもう少し後に考えるということになろうかと思います。ある程度そういうことが落ち着いてきますと、優先順位がある程度できてきますので。今の優先順位は生活再建支援に全力を挙げるということ。それから二次災害の防止にも全力を挙げるということであると思っております。特別委員会の方でもいろいろなご議論が17日からありますので、議論が出てくると思いますが、そういう中でも議会でも優先順位の話も含めて考えていかなければならないと思っています。

【質疑応答:熊本城の復旧について-2】

【記者】一部報道で、熊本城の復旧について、熊本市の方が3年以内に天守閣を復旧したいという意思を伝えたという報道があったんですけれども、これについて、すでに国の方に伝えられているという事実はあるんでしょうか。

 

【市長】そういう事実はございません。

 

【記者】自民党部会の方でそういうのが望ましいと。3年後の2019年に復旧している姿が見られればいいのではないかというお話をされているんですけれども、それについてどのように感じられていますか。

 

【市長】2019年というのはラグビーワールドカップ、あるいは世界女子ハンドボール大会、こういった熊本にとって世界的に注目をされる大きなイベントがあるということでございますので、様々な観点から3年経った後にこういう大会が開催されて、そこに復旧復興している姿が見られるということは非常に望ましいことだと思っています。一方で、熊本城の再建というのは、被害の全貌もはっきりしていないという状況でありますので、自民党の部会の方でもいろいろとお話があったとか、閣僚クラスの方からも早い再建が良いというようなお話をされているということは聞いているところでありますけれども、ある程度早い時期に復興した姿を見ていただくということは非常に目指したいところであると思いますが、まだそこの状況まで至っていない。やっと道路にかかっている石垣の撤去で応急的な緊急的なことをやっている状況ですので、多くの皆さんの望みと、実際に熊本市が管理をしている熊本城の状況からすると、相当な時間が必要だということをわれわれの認識であります。ただ、天守閣については、元気な姿を見たいと思っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃいますので、それらの復旧にある程度力を入れるという気持ちはみんな持っていますし、私もそういうふうになればいいなと思っていますが、それが時期的にいつ頃かというのは、なかなか私どもの方から申し上げられるような状況にはないということであります。

【質疑応答:今後の再開発事業ついて】

【記者】桜町再計画について、熊本地震を受けて熊本市の方から事業主体の会社の方に何らかの防災上の機能について要望するとか、そういう意思はありますか。

 

【市長】今日、一部報道でもあっておりましたけれども、この熊本市の中心部であるバスターミナルを含めた桜町の再開発事業、JR熊本駅周辺の再開発事業については、これからの本市の将来を元気づけるための重要な事業だと思ってこれまで事業として積み上げてきましたし、関係の事業主体の皆さんともお話をしてまいりました。ただ、4月14日以前の状況と14日後の状況は全く前提が変わってしまった。これだけ大きな地震が熊本を襲うということは先ほどのご質問の中でもお答えしましたけれども、我々が想定しきれていなかったということです。これに対して、今後まちづくりを行っていく上では、そういった防災の機能をあらゆる場所によって重視しなければならないと思っております。ですから、今後桜町再開発事業を進める主体の再開発会社の代表の方、あるいはJR九州の代表の社長さん、それぞれからお話をお聞きしながら意見交換の中で我々として防災機能を高めていただくようなことも含めて意見交換をしなければならないと思っております。実際に、まず我々がやらなければいけないことは、再開発事業もそうですが、全体として今回の地震によって発災直後に何が起こったのか、どういう行動があったのか。例えば、駅周辺で言えば、ビジネスホテルの観光客の皆さんが外に逃げて溢れ出してしまった。しかし、観光客の方は指定避難所の場所も学校がどこにあるかもわからないという中で、駅の近くをウロウロされていたというお話を聞きました。そうなってくると、交通の要所での今後の避難のあり方であるとか、避難場所のあり方、あるいは、先ほど議会でもお話がありましたが備蓄の食料であるとか物資がどうあるべきかとか、こういったことは今後再開発事業の中で検討していかなければならない大きな課題だと認識しております。

 

【記者】前提が変わったけれども、基本的には将来的に今でも必要だという認識はあられるのですか。

 

【市長】再開発事業というのは、まちを元気にしていく事業ですから、下通りの一部地区の再開発事業は民間主導によって進められておりますし、今後桜町の再開発、熊本駅周辺の再開発事業というのは復興のステージに移った段階においては極めて重要であり、かつ熊本の経済の活性化に必要な事業になってくるだろうと思われます。ただ、現時点で予算の話も含めてですけれども、先ほどのご質問にもあったとおり、今考えられる状況にないということですので、これから事業主体の当事者の方々とも意見交換をしながら慎重に考えていかなければならないと考えております。

【質疑応答:参議院議員通常選挙について】

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

【記者】議会が一日で終わったんですけれども、国政の方で参議院選挙があります。前回の会見では参院選の争点だとか、熊本の目線での注目点をお聞きしたんですけれども、実際に4候補者が熊本選挙区で出ますけれども、政治家としてどなたか指名される意志はありますか。

 

【市長】国政選挙に関しましては、私が市長に就任して以来、マイクを握っての支援でありますとか、そういったことはしておりませんので、各党各会派の候補者の皆さんにはそれぞれ頑張っていただきたいと思っています。市長として、そういう各党各会派とは等距離でいるということが必要だと思っています。一方で、政治家として当然のことながらこれまでの長きにわたってお付き合いをしてきた関係というのも個別にはありますので、そういうことはございますけれども、市長として応援の演説でマイクを握ることは、私が就任した平成26年12月3日の前後は衆議院選の告示でもありましたけれども、その期間中も当然のことながらそういったことはやっておりません。ただ、私を支援していただいた熊本県選出の国会議員の皆さん方には、為書きというものを送らせていただいたり、メッセージを送らせていただいたりということはしておりますが、運動で応援をするということはございません。


【質疑応答:熊本城の復旧について-3】

【記者】先ほどの熊本城の話と関連して、重複になる部分もあるかと思いますが、今日の答弁の中でも「観光資源としての重要性を鑑みて優先順位をつけたい。」ということをおっしゃっておられましたけれども、先ほど天守閣は力を入れたい物の一つに入るかもということで言えば、優先順位の高い方と言えるのでしょうか。

 

【市長】どういう方法でやるのかわからない状況の中で、今何を優先順位にするかというのは、ここでは申し上げられない状況かと思います。希望としては、分かりやすいのは天守閣も天守閣の石垣も含めてですけれども、そこに登れるようになるということは、昨日、福島県の白河市長さんがお見えになった時に、小峰城の天守に人々が登れるようになった時に、ものすごく復興というものを実感したということをおっしゃっていましたので、そういう意味では早い方が望ましいと思っていますけれども、文化財としても価値がありますし、修復の状況をどうやっていくのかということの手順の問題もありますので、なかなか難しい点があるのかなと思っております。ですから、今のところ優先順位については、どれということで申し上げる状況にはないと思います。今後、国、県、市、学識者の方々のいろいろなご意見、市民の皆さん方のご要望、こういったことも聞きながらおのずと優先順位というのは予算上の措置でありますとか、そういったことも含めて固まっていくのではないかと思っています。

 

【記者】熊本城は重要文化財とそうではない公園整備ができるところがあるかと思いますが、時間がかかる・かからないという濃淡も自ずと出てくるのではないかと思いますけれども、その辺についてはどうお考えですか。

 

【市長】時間をかけてじっくりやる事業、例えば石垣の積み直しも場所や石垣の崩れ方にもよると思いますが、白河市長のお話によれば、図面を見せていただいた時に、全く元の状態の石とそうでなく新しく加工をした石を1個ずつやっていくということは、ものすごく莫大な時間がかかり、5年経った今もまだ継続中であるということですので、そういう意味では重要文化財である部分の復元に関しては、時間をかける必要が出てくるのではないかと思います。一方で、復元の櫓ですとか、天守も外観復元の天守でありますので、こういったものに関しては、考え方によっては早くできる部分もあるかもしれないと思っております。

 

(終 了)

 

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