平成28年5月8日 第36回災害対策本部会議後の市長記者会見
【市長発表:第1回熊本市震災復興本部会議の開催について】 | 市長記者会見の様子 |
【市長】発表項目でございますが、明日9時から熊本市震災復興本部という名称で、第1回本部会議を5階庁議室で開催します。本部長が私、副本部長が両副市長、構成員は各局長、区長、その他区長が指定するものとして、現在災害対策本部会議をしているメンバーとほぼ同じであり、復興部が事務局を受け持ちます。
【市長発表:現状の報告】
次に報告事項ですが、ライフラインについては、特にございません。
住宅関係につきましては、民間賃貸住宅の借上げ制度、これが5月7日累計で3,235件、うち申込み件数が24件でございます。
避難所関係は、本日13時時点の避難者数は、129ヶ所3,947人となっております。
災害ボランティア関係につきましては、本日のボランティア受付数が(仮称)花畑広場で594名、東区サテライトで122人の合計716人の方にボランティアに参加していただいております。ボランティアの皆さまが非常に不足しているということでお願いをしましたら、今回716人お集まりいただきました。誠にありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。
それからり災証明の申請受付件数について、5月7日までの累計で4万7,689件、うち要調査分が3万1,753件となっております。家屋被害調査の進捗状況でございますが、5月6日までの累計で9,279件です。それから資金の方ですが、熊本県社会福祉協議会の生活福祉資金、緊急小口資金、特例貸付が5月7日の累計で623件となっております。
それから5月9日月曜日以降のごみ収集につきましては、別紙1のとおりでございます。地震災害ごみ収集のため、燃やすごみ以外の収集を中止しておりましたけれども、5月9日月曜日から、埋め立てごみ以外は通常ごみの収集を再開いたします。これは決まった日、決まった場所がございますので、家庭ごみ資源収集カレンダーがございますのでそのルールにのっとってお出しいただきたいと思います。それから地震災害ごみに関しましては引き続き収集をいたしますけれども、この地震により発生したごみ以外は、地震災害ごみとして出せません。ところが、これは便乗ごみと言って良いかもしれません。今頃になってブラウン管テレビがたくさん出されていたり、明らかに地震災害ごみには無関係であるものが出されています。こうしたことによりまして、本当に被災した方々の生活の復旧、災害ごみの回収に大きな悪影響を与えるものでございますので、どうか市民の皆さんには節度を持ち、こういう地震災害ごみに便乗して出すようなごみの出し方はやめていただきたいと強くお願い申し上げます。現在、全国の自治体の皆さんからの応援により、何とか収集をし、熊本市で焼却できない部分は県外に搬出して処分していただいている状況であります。市民の皆さんのモラルにかかっておりますので、ぜひともルールを守っていただきますよう、よろしくお願い申し上げます。私からは以上でございます。
【質疑応答:第1回熊本市震災復興本部会議について】
【記者】明日の第1回復興本部会議ですが、何か具体的な議題があれば教えてください。
【事務局】第1回復興本部会議では、特に今回の震災復旧復興にかけての基本方針を議題としています。今後基本方針に基づく基本計画、あるいは基本計画策定に向けた座談会の開催、あるいは災害義援金の今後の取扱い方法、そういったものを議題として予定しております。
【記者】頻度はどれくらいを考えていますか。
【事務局】今後の基本計画や座談会等の取り組み状況、また、議会でもいろんな議論がされると思いますので、その議会等の状況も見ながら、復興本部会議は適宜開催したいと思います。定例的というより一つ一つ基本計画あるいはその進捗状況に合わせて重要な時期に開催したいと思います。
【市長】災害対策本部を続けておりますので、この辺のバランスもありますが、あくまでも震災復興本部が大きな方針というのを、一回開いて示した中で動かしていくというのが重要だと思いますので、これは仙台市さんであるとか、こういったところの自治体の事例も参考にさせていただいて、こういう形でスタートさせていただいております。
【質疑応答:拠点避難所への移動について】
【記者】今日の拠点避難所への移動の件なんですけれども、拠点避難所に何人移動されたのかとういことと、まだ残っていらっしゃる避難所は大体何ヶ所くらいあるのかということと、小学校、中学校はどのくらい含まれているのかということの3点を教えていただきたい。
【市長】それはまとめて改めて報告させていただいてよろしいですか。先ほど会議でも出したところでもあるんですけれども、まだ移送中であるとかなかなか説明等がまごついてる部分があると思います。ご理解いただくよう説明を丁寧に行う意味でも、ある程度概数がわかった段階で、広報課を通じて皆さんに資料としてお配りしたいと考えております。今日の夜とかまでかかってしまうと思いますが、できるだけ早くある程度の落ち着いた数が分かればと思います。それと、昨日の記者会見でもお話ししたとおり、学校が明後日から再開しますけれども、学校に残っていただく方もいると思いますので、その日によって動く部分が少しありますから、その辺を少しつかんだ状況の中で報告させていただきたいと思います。
【記者】重ねてなんですけれども、今日移転が始まるという形になると思うんですけれども、ある程度数字を例えば今日午後7時時点で切ってもらって、ぜひとも初日の数字をつかめたらと思います。
【市長】今日の何時ぐらいまでなら大丈夫ですか。
【記者】テレビだと一番早いので本当ならばもうきついくらいなんです。
【市長】ただ今は移動中なのでわかりません。
【事務局】午後7時くらいにレクさせていただければ、ある程度概数がわかると思います。
【記者】7時時点を定例で把握しているということですか。
【事務局】把握していると思います。
【市長】7時時点の数字をできるだけ早くお出しするという形でよろしいですか。
【事務局】午前中から関係部署と数字等をいろいろやり取りをしたんですけれども、なかなか現段階ではまとまっていないのが現状です。
【事務局】あるいは今の段階ということであれば5時時点と決めて、6時くらいにレクという形も考えられます。
【市長】まずはそれを1回した方が良いかもしれませんね。現段階で。それで数日後もう1回レクをしますので。まずは第1報をとにかく5時なら5時で一回締めて。わたしも中間で知りたいところもありますので。
【記者】付け足しなんですけれども、5時時点で拠点避難所に何人移ったかという数字と合わせて、その時点での他の避難所の箇所数あたりもわかりますか。
【市長】わかります。避難所はそれほど変わっていないと思いますので。
【記者】そこには小中学校が何校あるかとかも合わせて分かりますか。
【市長】それも分かると思います。
【記者】もう一つ付け加えですけれども、北区の説明に準避難所という説明があったんですけれども、それはどういった扱いですか。
【事務局】18ヶ所の拠点避難所を設けさせていただきましたが、特に東区辺りではそこではなかなか希望に添えない、北区辺りでもできるだけ近くが良いという希望がありますので、それ以外に新たに公設公民館とかそういうところを設けたものですから、それを言葉として準拠点避難所という言い方をしたのですが。
【市長】拠点避難所ではありますよね。だから準避難所というのは便宜上後から付け加えた拠点避難所ということ。
【記者】では拠点避難所は19ヶ所になりますか。
【事務局】まだあります。東部の方もプラス2ヶ所。
【市長】その数も合わせて後ほどお知らせさせていただきます。
【記者】6時のレクで、今日移動を終えた上で閉鎖した避難所はいくつあるのかという点もあわせてお伺いしたいです。あと今後の方針として、避難所の集約というのはだいたいいつまでにどれくらいしていくかは決めていますか。
【市長】いえ、まだ決めていません。基本的に避難所の集約という言葉を私は使っておりません。拠点避難所を整備して、できるだけ環境の良いところに移っていただける方に移っていただく選択肢を作る。それと同時に学校が開校しますから、教室に入っていらっしゃる方は例えば体育館に移っていただくとか、あるいはそれならば建物の安全が分かったからということで自宅に帰るという方も中にはいらっしゃると思います。そういう多様なニーズがあります。閉鎖するために拠点避難所に誘導するという考え方は全く持っておりませんので、その点は誤解のないようにお願いいたします。要は学校を運営しながら当然避難所としてもそこにいていただくということをまったく否定していないとうことです。
【記者】すみません、くどいようですけど確認で。拠点避難所は何ヶ所あるんですか。
【市長】21ヶ所です。
【記者】新たに加わった3ヶ所は全て東区ですか。
【市長】東区2ヶ所、北区1ヶ所です。
【記者】拠点避難所への認定みたいな手続きは要らないんですか。
【市長】意向調査をやってきましたので、その調査に基づいて移っていただいています。
【記者】ではある時点から拠点避難所となって指定されていくのですか。
【市長】いえ、今まで避難所になってないところを基本的には拠点避難所にしており、そこに畳を敷いたりパーティションを置いたりということでやっています。そういう環境を整えたところが拠点で、ある程度人数も集めて、そこに例えば冷蔵庫などを整備する。一方でそういう環境を整備しながらも当然今までの避難所の環境も改善していくというように、両方を今後も継続してやっていくということです。もちろん場所によっては学校等々と現場の皆さん、地域の皆さんと話し合ってここはもう避難所としては閉鎖しましょうということも当然あるということです。
【記者】すみません、あくまでも本日時点での拠点避難所は18ヶ所。それで、これから増設を検討するこというでよろしいですか。
【市長】いえ違います。今日の時点で21ヶ所になっています。
【記者】なっているんですね。
【市長】はい。
【記者】ということはその総定員も変わってくるとのことですか。
【市長】入りきれないとかあるいはもうちょっと人数が多かったけどそこには行けない人達はどうしましょうかねということで、もう一つの選択肢はここですという形で選択肢を用意しているということです。いずれにしても6時に報告させていただきます。よろしくお願いします。
【質疑応答:災害時用の備蓄について】 | 市長記者会見の様子 |
【記者】今避難所がだんだん閉鎖していて私も今日避難所をまわっていて心配なったんですけれども、その点で備蓄していた毛布とかも結構片付けられているのですが、一方で余震は続いている中で、気象庁も今回あまり例のないものというように震度5クラスのものがまた来るというように。そういう今まで使っていた物はどこかに備蓄しているんですか。
【市長】備蓄しております。備蓄倉庫への再備蓄を既に終えています。それと同時にそれ以外の拠点避難所もそうですけれども、そういったところの再配置ということも今徐々に進めていくようにしています。もしもう一度大きな余震が来た時に、10万、20万という市民の方々がおそらくそういったところにまた不安になって来られることは当然ありえますので。今は落ち着いて一時帰宅を皆さんができている状態が少しずつ進んでいる中で、やはりまだり災証明が得られないから身動きが取れないとか、全壊でどうにもならない方は長期化しますから、避難所の快適な拠点の整備をしていって、少しでも環境の良いところで避難生活を送っていただけるように取り組んでいます。一方で考えたくはないのですが、今後大きな揺れがあった場合には、ある意味ではもう一回これがゼロになります。そこにいろんな方がたくさんいらっしゃると思いますから。そこに対してきちんと水であるとか最低限の最初の食料ですよね。それはアルファー米であったり乾パンであったりそういうことになりますけれども、できる限り行き渡るように準備は進めております。水に関してはうまかな・よかなスタジアムそれからアクアドーム、この二つが大きな拠点としてありますが、それ以外にも各区、こういったところにも少し備蓄をしておりますので、そういったところからデリバリーができるようにすることを考えているということです。
【記者】もともと市の防災計画によりますと、阪神淡路大震災を例に5%、3万5千人の備蓄だったと思うんですけど、今回の震災で最大で11万人ぐらい避難している。今度の備蓄はもう少し様子を見なければいけないと思いますが、どのくらいの備蓄をしようと考えていますか。
【市長】20万人です。20万人分の1日から2日、とにかく政府、県等からの支援が届くまでの間はしのげるようにと考えています。とはいえ、これがまた前回のように11万人に急激に増えたときに、結局輸送手段が途絶えてしまう、それから道路が途絶える、交通渋滞が起きる等、十分に機能しない可能性がありますので、万一に備えてぜひ市民の皆さんにもお一人お一人で準備をしていただければと思います。行政にできることにも限界があるということが今回よくわかり、皆さんにも申し訳なかった話だったんですけれども、これだけ大きい災害が起こりますとそういう状況になってしまうということがありうることですので、自助で最初の1日2日の、だいたい3日間と言われますけれども、しのげるだけの準備をもしできるのであれば各自でお願いしたいと思っています。
【記者】20万人分というのは、今用意できている分ではない。
【市長】ストックとしては水であるとか毛布であるとか非常食的なものに関してはある程度備蓄できています。たとえば温かい食べ物やおにぎりなどそこまでは用意できていないのですが、本当に命をつなぐという部分で何とかそこを揃えていくことを目指している次第です。
【記者】20万人分の備蓄を目指すというのは、20万人分の何日分か。
【市長】今の理想は3日分ですけれども、3日分というのは、たとえば1日1人水3本、2本としてもトータル120万本、そんなオーダーになりますので、そこは多少のバランスがありますけれども、できるかぎり命がつながりますようにということで最低限行き渡るようにということで考えているところです。20万人というのもつかみの数字です。やはり11万人といってもみんな数えられたのか、実際はそれ以外におそらく自宅で何もなく待っておられた方もいらっしゃったかと思います。そういう意味では余計に多めの数字にしているということはあります。あとは物理的な問題もありますよね。今3万4万ぐらいは備蓄倉庫に備蓄できている。それにプラスアルファで、そういう物流の拠点にあると。それから2次拠点に政府からプッシュ型で来た物資の備蓄が例えば鳥栖であるとか県外の拠点にもありますし、他の指定都市、福岡市や九州の各市あたりでも実はもう用意していただいて、今留めていただいている部分もあります。そういったものを要請できるように万一の時はそのような備えにしたいと考えています。
【質疑応答:学校の安全面について】
【記者】先ほど危険な建物の場合には公共施設の場合では少しでも心配な場合には気をつけるように小学校中学校でもそういった危険なところはあるけれども、授業の再開というのは致し方ないところだとも思うですけれども、市長あるいは市教育委員会から学校全体にそういった通達ですとか、こういったところに気をつけるようにとかそういった思いはお伝えされていますか。
【市長】当然伝えております。例えば体育館であれば20数ヶ所がすでに使用禁止にしておりますので危険なものについては近づかず立ち入らないように、特に学校の管理者である校長からその辺の安全性は徹底するように周知は徹底させています。できるだけ安全面に配慮していくということで。これだけ地震が続いておりますので、建物には目に見えないいろんなダメージがあると、最悪の事態がありうることを想定しながらやるようにということを考えています。
【質疑応答:ボランティアについて】
【記者】今日が連休最終日になるんですけれども、ボランティアの件ですれども、撤去が進んでいくにつれてどういうボランティアの人材が必要かということと、減ってしまう可能性があることについて呼びかけとか考えていますか。
【市長】ある程度時期的な問題もあり、仕方がない部分があるかもしれませんが今後も多くのボランティアの皆様に協力をしていただきたいと考えています。例えば家の片付けでありますとか、ごみの搬出でありますとかそういったところに非常に今後ニーズが高まってくると思います。あとは引越しをする時のいろんなお手伝いなどで、生活再建に伴って補助的なお手伝いをしていただくようなニーズが非常に増えてくると思いますので、この辺りはぜひお願いしたいと思います。
【記者】家の解体撤去の方ではボランティアの方はいるんですか。
【市長】解体は危険を伴う部分もありますので、できるだけボランティアの皆さんにも危険が伴わない範囲でやっていただいて、専門的な業者でありますとか、そういった労務管理がきちっとされたところでないとやはり解体についてはボランティアの方にお願いするのはいけないんではないかと私は考えています。
【質疑応答:学校の再開について】
【記者】学校再開の件で、東区の東野中学校はダメージが大きいと伺っていますが、どのように再開するんですか。
【市長】校舎は使わないんですけれども、武道場と管理棟を使って授業を再開できるということになりましたので。非常に不便な環境ではありますけれども、その中で頑張ってもらうということでございます。
【記者】学校の敷地内の。
【市長】そうです。
【記者】管理棟とは具体的には職員室とかそういう。
【市長】そういうことだと思います。その敷地内の別の施設を使って少し窮屈だけれども授業を再開できるということです。
【記者】ただ黒板なんかがあるかどうかはわからない。
【市長】そういうことも含めて、場合によってはホワイトボードだったりいろんなものもを代用することも考えています。
【記者】関連で、学校再開に伴って、市長はあくまで要は避難者のニーズに合わせたというふうに言われているんですけれども、実際に聞くと子ども達のために移動しなければいけないということで、学校の思いも汲んだ上で移動されている方も結構いらっしゃると思うんですけれども、もし市長からそのような方たちへ何らかメッセージがあれば。
【市長】避難生活で大変苦しい思いしておられる皆さんに子ども達のためにご協力いただいていることは非常にありがたいことであります。そこに対して、ご協力いただいた皆さん、快くそうやって少し無理をしてでも、怖いけどもう自分の家に戻ろうか、頑張って戻ろうかという方がいらっしゃると思いますが、そういった皆さんがやはりご不便に感じないように、本市としても全力でいろいろなサポートをしていきたいと思っております。至らない点はたくさんあると思いますが、ぜひいろいろ区役所でありますとか復興担当のセクションに遠慮なくいろいろなお問い合わせ、ご要望をしていただけたらと思います。
【質疑応答:ごみ収集について】
【記者】ごみ収集についてなんですけれども、紙とかプラスチックについて、ずっと回収が止まっていた状態なんですけれども、何日ぐらいから止まっていたんですか。
【市長】4月22日から、紙、プラスチック、資源物、その他の回収を止めていました。
【記者】止まっていた理由としては、ごみ収集車が足りない、それと焼却施設が被害に遭ったからということですか。
【市長】いえ、当然地震災害ごみを早く集中的に処理をするということです。
【記者】現在市内に集まっているごみに関して、ごみの推定量というのは算出されているのですか。
【事務局】まだ出ていないです。
【市長】全体量はまだ出ていないです。処理量は出ていますけれども。
【記者】処理量は。それは燃やすごみ含めて。
【市長】そうですね。燃やすごみと地震災害ごみ全部含めてということになります。それは災対本部会議資料に明記しておりますので、そちらをご覧いただければと思います。
(終了)
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