【市長発表:9月議会を終えての所感】
まず、議会を終えての所感ですが、補正予算、条例など、提案した議案については慎重にご審議いただき、すべて原案どおり可決いただいたところです。
今議会で可決いただいたものの中から主なものをいくつか申し上げますと、まず、市制施行120周年の節目の年に、(市制施行)90周年以来30年ぶりとなります「熊本市名誉市民」として、安永蕗子氏を顕彰できることを大変うれしく思っております。安永蕗子先生は、本日の本会議の提案理由でも述べましたように、歌人としてはもとより、書道家としても輝かしい御功績を残されておりまして、このような素晴らしい愛郷の歌人が本市にいらっしゃることは、まさに熊本市民の誇りであるとともに、市民の敬愛に値する方でもありまして、名誉市民にふさわしい方であると考えております。そこで安永蕗子先生を熊本市名誉市民として顕彰申し上げ、その称号をお贈りいたしますため、10月5日に市役所にお招きしまして、選定委員の皆様方にもご出席いただいて「熊本市名誉市民顕彰会」を開催することとしております。
また、10月17日から11月1日まで「熊本市制120周年記念 熊本市名誉市民展」を現代美術館におきまして開催し、安永先生を含めた9名の名誉市民の皆様方のご功績や作品等の展示を行いますとともに、安永先生を市民の皆様方に本市の名誉市民としてご紹介する予定です。
次に「自治基本条例の制定について」ですが、このことは平成15年の公募市民による「市民会議」の立ち上げから可決に至るまで6年の歳月を要したことを思いますと、本日、可決に至りましたことは大変感慨深いものがございます。平成17年の第1回定例会に提案した条例案が、平成19年3月に審議未了で廃案となりますなど、一度は残念な思いをいたしましたが、平成19年9月に、「市民」「議会」「行政」「学識経験者」による「自治基本条例検討委員会」を新たに設置しまして、17回に及ぶ審議、パブリックコメントや地域説明会等を通じて多くの人に携わっていただいたところであります。そしてこのような取り組みの中で、住民自治、協働のまちづくりに対する市民意識の高まりを大変力強く感じたところでもありまして、多くの人々の想いが込められたより良い条例になったと考えております。今後、本条例を基に市民の皆様方とともに新しいまちづくりに取り組んでいきたいと考えております。
さらにもう1点、合併・政令指定都市の実現に向けての取り組みに関しましては、「行政区画等審議会」の設置に関する条例についてご可決いただいたところであります。また去る14日には県議会におきまして、城南町・植木町両町との廃置分合議案をご可決いただきましたので、平成24年4月の政令指定都市移行を見据え、今後できるだけ早い時期に行政区画等審議会の設置やあるいは県市連絡会議を設置するなど、着実に準備を進めていきたいと考えております。
このほか、九州新幹線鹿児島ルートの全線開業や政令指定都市移行を見据えた本市の東アジア戦略をはじめといたしまして、全国的に感染拡大が続く新型インフルエンザへの対策、さらには10月から開始するごみ有料化に向けた取り組みなど、本市将来の発展のため今なさなければならない重要施策や市民生活に直結するさまざまな課題等についてご論議いただいたところです。今議会でご指摘いただいたご意見・ご要望等については、今後の市政運営・まちづくりに活かしていきたいと考えております。
以上で所感を終わります。続いて4点発表させていただきます。