【市長発表:12月議会を終えての所感】
議会を終えての所感ですが、補正予算、条例など、提案した議案については慎重にご審議いただき、すべて原案どおり可決いただきました。今議会では、政令指定都市の実現や九州新幹線鹿児島ルートの全線開業に向けた取り組み、さらには緊急雇用・経済対策など本市将来の発展のために今なさなければならない重要施策をはじめといたしまして、市民生活に直結するさまざまな課題等についてもご論議いただいたところであります。
特に政令指定都市に関しては、10月16日に城南町、植木町との合併に関する総務大臣告示がなされ、来年3月23日に人口約73万人の新熊本市が誕生することが正式に決定しております。政令市移行に向けて具体的に動き出したことから、区割りや区役所の設置場所、区役所の機能など、市民の皆様方の関心の高い内容、周辺市町村との広域連携、さらには道州制の州都を見据えた取り組みなど、政令市移行後に目指す本市のまちづくりのビジョン等について幅広い論議が行われたところであります。
今後、県からの権限・事務移譲や国との協議をスムーズに行うとともに、政令指定都市を支える人材の育成に努めるなど、2012年(平成24年)4月1日の政令市移行に向けて着実にその準備を進めてまいりたいと考えております。
また、雇用・経済対策に関しては、政府のデフレ宣言や急激な円高が進むなど、経済状況の先行きが不透明な中で、雇用情勢も年末にかけて一段と厳しさが増してくることが予想されますことから、さらなる雇用創出や熊本労働局や県など関係機関と連携したワンストップ・サービスによる支援体制への取り組みが求められたところであります。
12月議会前の記者会見でも述べましたように、私自身、市長就任以来最も厳しい経済・雇用情勢と認識しておりまして、またしばらくはこの状況が続くものと予想される中で、適宜、国や県、関係機関と連携してできる限りの雇用対策を実施していきたいと考えております。
このほか、今議会は、政権交代後初めての質問ということもあり、政権交代に伴います本市財政への影響や事業仕分け、陳情要望に関する新システム等について新旧与野党それぞれの立場から見解が求められたことは、ある意味印象的でもありました。
それぞれの質問に対し、私なりの考えを述べさせてもらったところでもありますし、またその中では批判的なこともかなり申し上げたところもありますが、新政権に対してはスタート時点の多くの国民の期待に応えるべく腰を据えて政権運営に取り組んでいただくことを期待するものであります。私といたしましては、本市のまちづくりと市民生活を第一に考え、政権交代に伴う変化に柔軟に対応しながらも、国に対し言うべきことはきちんと申し上げるなど適切に対応していかなければならないと考えております。
また、それ以外についても、雁回敬老園にかかる公金横領等についても厳しいご指摘等をいただいたところであり、今日も繰り返し申し上げたところでありますけれども、全容解明に努めること、再発防止に取り組むことに全力をあげなければならないという思いを新たにしたところであります。
以上、今議会で議論となった主な項目について触れさせていただきましたが、今議会でご指摘いただいたご意見・ご要望等については、今後の市政運営・まちづくりに活かしていきたいと考えております。
以上で12月議会を終わっての所感を終わらせていただきます。私の方からは以上です。