【質疑応答】
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市長記者会見の様子 |
【記者】土砂崩れで行方不明者が出た津浦町に関しては、事前に市として避難勧告をしていたんですか。
【市長】16時に市内全域にしております。
【記者】ここも対象になるわけですね。
【市長】当然そうです。
【記者】地震が起きて大雨が降るというのは事前に分かっていたことかと思いますけれども、今回の一連の流れの市としての対応はどのように評価されますか。
【市長】評価というか、とにかくできるだけ予防的に避難をしていただくようにということで、夕方の暗くなる前の16時に避難勧告を発令をさせていただいたということで、早めにいろいろな情報を提供させていただいているということでございます。避難勧告につきましても、緊急の災害メールで市民の皆さんに、夜中に警報が鳴って少しうるさいとか、びっくりされた方もいらっしゃるかもしれませんが、そういう形で注意喚起を行ってきたということで、最大限警戒をしてきたというところでございます。それから、国、県と連携を取りまして、国の方では国土交通省の熊本河川国土事務所とホットラインで省長と15分から30分おきにずっと連絡を取り続けておりまして、本市の災害対策本部に職員をリエゾン(連絡係)として派遣をしていただきました。熊本県とは、熊本土木事務所の災害対策本部とホットラインで県管理河川の情報を得て警戒をしていたということで、できる限り早く住民の皆さんに情報を提供するということで、河川の氾濫の水位等々に関しましても、通常の状態よりも予防的に1段階引き下げております。つまり、あらゆる警報がより安全面を見た対応をさせていただいているということでございます。今後も大雨の降る恐れが予報としてもありますので、最大限の警戒をしてまいりたいと考えております。
【記者】津浦町の家屋ですけれども、16時の段階で避難勧告の対象になっていたということですが、住民の方には緊急の災害メールの他にどのような形で周知をされたんですか。
【事務局】緊急告知ラジオとテレビ・ラジオ等報道の皆さんにご協力をいただいいて、それが一番大きかったと思います。
【市長】報道機関への投げ込みはさせていただいております。
【記者】緊急告知ラジオというのは、どういったものですか。
【事務局】シティFMというコミュニティラジオの方で、災害が起こった時は危機管理の方から強制的に割り込み放送をいたしまして、災害情報でありますとか、避難勧告ですとか、そういったものを流せるようになっております。それを利用して今回も避難勧告の情報を流したということです。それと、消防団にもご協力いただいています。
【市長】消防団の皆さんが各地を見回って、呼びかけを行っていただいているところです。ツイッターで情報提供がありまして、津浦以外での崖崩れがあるということで南区の城南町の崖崩れ情報がありました。これは現地を確かめる必要があるということで、城南出張所の地域整備室と消防の方で現場を確認して、周辺の皆さんには注意喚起を行って避難をしていただいた。そういう措置をしております。
【記者】津浦町のところには消防団が回ったとか、そこら辺の確認はされていますか。
【市長】まだ私のところでは確認はしておりません。土砂崩れがあった後119番の通報があっておりますので、それで消防が駆けつけてすぐに救助という状況になっているということです。消防が現地を確認いたしまして、0時01分に20mから30mにわたり崖崩れが発生していたということで、危険性が高いために近隣住民の方には消防の方で避難指示をその場で発令して避難をしていただいているという状況です。
【記者】16時の市内の山沿い、崖地付近の避難勧告は、具体的に何世帯何人になりますか
【事務局】7,172世帯の1万6,500人でございます。
【記者】特別警戒区域とか指定されているところを対象ですか。根拠は何ですか。
【事務局】県の指定区域を基本にというところですけれども、現場を見てです。
【市長】危険区域の状況を見て、危機管理防災総室で判断した個所も入れてあるということです。
【記者】1万6,500人に避難勧告を出して、実際の避難者数は地震の踏まえて少ないかなと思いますけれども。
【市長】16時の時点で雨はそんなに降っておりませんでした。夜中に非常に激しい雨が降りましたけれども、暗い中、大雨の中で避難をしていただくのは非常に危険な場合がありますので、例えば崖よりも端の方に避難をしていただくとか、河川の近くであれば2階に上がっていただくとか、ご自身で予防的な措置を取られたという方もいらっしゃると思います。実際に土砂崩れの災害が本市以外でも各地で起こっていますので、十分に警戒をしていただきたいということを私からお願いをいたします。自分の身は自分で守っていただき、少しでも危険だと思われるところは、避難所の方も開設をしておりますので、避難を早めにしていただくということが極めて重要だと思います。特に明るいうちの避難が重要だと思います。
【記者】先ほど言われた、明るいうちの避難というのは、いわゆる予防的避難を今回やられて、特に熊本市の場合は、松尾地区から移送計画もして万全の体制はつくったと思いますが、先ほど言われたように利用が少なかったというのもあって、近年で言うと熊本県では、いずれも夜中の大雨によって水俣であったり、阿蘇でもそうでしたけれども、注意を呼びかけても雨の音で聞こえないということで、後手後手に回った過去の反省もあると思いますけれども、それでも明るいうちで雨が降っていない中で避難を呼びかける難しさをどう考えていますか。
【市長】非常に難しいんですけれども、雨の場合は、ある程度レーダーで予想ができます。我々もむやみやたらに避難勧告は発令いたしませんので、当然のことながら様々な条件を勘案してやっておりますので、ここに最大限注意をしていただいて、自分の身は自分で守るという意識を持っていただくということ。特に、熊本地震が発災をして、それ以降災害に対するリスクは極めて高くなっている状況にありますので、市民の皆さんには今まで以上に十分な注意をしていただきたいと思っています。それから、過去の水害の教訓といたしましても、早く明るいうちに避難をするというのが大事なんですが、河川の増水は短時間であり、先ほども報告をさせていただいたとおり、記録的短時間大雨情報というのが今回出されて、テレビでも速報が流れていたと思いますが、こういうことでかなり急激にきますので、早めの避難を我々は全力で呼び掛けるしかないということです。逆に言えば、強制的に避難所に移っていただくということはなかなか難しいわけです。発生している状況ではありませんから。例えば、現場で小さい崖崩れでも起こっていて、その周辺は危ないということであれば、当然のことながら指示ということで「とにかく逃げてください。」と現場で、消防の方も今回津浦の方で指示していますけれども、皆さんが心懸けていただかないと我々行政にもある程度の限界があるということでありますので、その辺は十分に市民の皆さんにも意識をしていただきたいと思っています。
【記者】津浦町のことですけれども、正確な情報かわからないのですが、雨がひどくなる前にゴルフ練習場の駐車場が崩れていたという情報もあるみたいなんですが、市の方で把握してらっしゃることでしょうか。
【市長】私の方では把握していません。危機管理防災総室でも把握はしていないです。私たちもどこが崩れるかわかりませんので。特にこれだけ地盤が緩んでいますと、市内の山沿いであるとか崖地であるとか、急傾斜のエリアを注意してくださいということで避難勧告を出させていただいていますが、本当にちょっとした高台であるとか、山が近くになくても身近なところで地盤が崩れたり、土地が被災して緩くなっていますから、それで被害を受けることがありますので、通常よりもリスクが高いんだということを市民の皆さんには認識をしていただいて行動をしていただきたいです。それから、我々も熊本市内全部を把握できるわけではありませんので、危険ではないかという場所をできるだけ早く情報をお寄せいただければ、消防ですとか、土木の担当者が現地を確認して危険性があるとなれば避難指示を現場で発令することもできます。そうしますと、さらに命を守ることができるということでありますので、そうした情報提供も市民の皆さんから本市の危機管理防災室にお寄せいただければと思います。
【記者】市内の仮設住宅の工期などへの影響についてどうですか。
【市長】この洪水の対策で影響までは調べておりませんが、特段影響があるとは聞いていません。
(終了)