【市長発表:熊本駅周辺整備について】
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おはようございます。それでは、5月の定例の記者会見をはじめさせていただきます。
本日は、新しい熊本づくりのスタートを切った直後ということでありまして、新たな発表はございませんが、九州新幹線鹿児島ルート開業に伴います熊本駅周辺整備についての方向性などにつきまして述べさせていただきます。
ご承知のとおり、九州新幹線の鹿児島中央駅~新八代駅間の部分開業から2カ月近くが経過をいたしました。先日、JR九州から発表されました九州新幹線の乗客数でございますが、開業前の特急乗客数と比較をいたしまして2.3倍と大きく予想を上回っておりまして、新幹線の開業効果の大きさを改めて認識をしたところであります。
これまでも熊本駅周辺整備に対します市民の皆様の関心は高く、市議会におきましても数多くの議論がなされております。そのいずれもが、新幹線全線開業の2年前倒しの話が現実味を帯びてきている中で熊本駅周辺整備の遅れに対する心配でありまして、「ストロー現象が現実のものになるのではないか」など、新幹線開業に向けての不安の声であります。
そこで、熊本駅周辺整備の現状や今後の取り組みについて、これまでの話と重複する部分はあると思いますけど、あらためて本市の考え方を含めご説明申し上げたいと思います。
ご存知のとおり、熊本駅周辺地域の整備につきましては、平成9年に県と市の間で協定が締結されているところでありまして、これに基づきまして、鹿児島本線の連続立体交差事業や都市計画道路の整備、区画整理事業など様々な事業に取り組んでいるところでございます。
そのうち、本市で取り組んでおります熊本駅西側地区での土地区画整理事業につきましては、新幹線開業までに新幹線口となります西口駅前広場やその広場にアクセスする道路を整備したいと考えておりまして、今年度、組織体制強化のため熊本駅西土地区画整理事業所を熊本駅周辺整備事務所内に新設をいたしますとともに、夏までに区画整理地区内に現場事業所を開設いたしまして、これまで以上に事業推進を図ることにいたしております。
また、熊本駅正面に位置します東地区の市街地再開発事業につきましては、準備組合により事業立ち上げの努力がなされておりますが、市といたしましても新幹線開業時には新たな再開発ビルが完成できるよう積極的な支援を行ってまいりたいと考えております。
具体的には現在検討を進めております導入公共施設につきまして、早急に規模、内容を固めまして、市民の皆様方にも明らかにしたいと考えておりまして、その上で事業立上げに欠かすことができない民間施設の誘致も積極的に進めてまいりたいと考えております。
一方、県におかれましても、九州新幹線建設や連続立体交差事業、並びに熊本駅周辺整備の一層の推進を図るため、今年度、組織体制の強化が行われておりまして、本市といたしましても、九州新幹線の前倒し開業を視野に入れまして、県との連携を一層強化いたしまして、熊本駅周辺整備を加速させたいと考えております。
このため、平成9年に締結した県市協定につきまして、新幹線開業に向けて優先的に整備する事業を明確にいたしますとともに、県市の役割分担や事業手法、事業費負担などを見直し、早急に熊本駅周辺の具体的整備計画及び整備スケジュールを定めることといたしております。
いずれにいたしましても本市にとりまして新幹線の全線開業は経済浮揚の大きな契機となるものでありまして、九州新幹線鹿児島ルート全線開業までの今後の取り組みが、本市の将来を大きく左右することになると考えております。
したがいまして、今後、熊本駅周辺をどのような街にしていくのか、また、どのような形で中心市街地の求心力を高めていくのか早急にビジョンをお示しいたしまして、新幹線開業までに何を実現し、具体的にどんな取り組みを進めていくのか方向性を示しながら、県はもとより、市民、経済界の皆様方と一体となりまして、熊本の魅力向上に取り組む覚悟でございます。
以上で、私からの報告については終了いたします。それでは、質問をお受けします。