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平成25年8月26日 定例市長記者会見

最終更新日:2013年8月26日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長発表:平成25年度市政リレーシンポジウムについて】

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 それでは、本日は、平成25年度の市政リレーシンポジウムについて発表いたします。すでにご承知のとおり本市では、今後の少子高齢、人口減少社会を見据えまして、地域社会全体で公共交通の維持、及び充実を図りますために4月に公共交通に特化した条例としては全国初めてともなります熊本市公共交通基本条例を制定したところであります。この条例の制定を契機といたしまして、各区における公共交通の現状でありますとか、課題、今後のあり方のほか、熊本都市圏を含めました公共交通のあるべき姿につきまして、広くご議論をいただきますとともに、公共交通の理解と関心を深めていただきますために、本年度、公共交通を機軸とした多核連携のまちづくりをテーマとしてこのリレーシンポジウムを開催するものであります。今回は、全6回を予定しておりまして、第1回の中央区につきましては、9月30日19時から市役所14階ホールで開催をいたします。具体的には、本市の公共交通協議会の会長でもあります学園大学の坂本教授から「公共交通基本条例と中央区の未来」と題しまして基調講演をいただきますほか、熊本大学の水上教授をコーディネーターといたしまして、ご講演をいただく坂本教授や中央区の住民代表、公共交通事業者によるパネルディスカッションを行うことといたしております。なお、第2回から5回につきましては、北区、東区、西区、南区の順で開催いたしまして、各区が抱えております公共交通の課題や今後の施策展開などにつきまして幅広くご論議をいただきたいと考えております。また、最終回であります第6回は、羽藤英二東京大学教授をお招きいたしまして基調講演をいただきますほか、第1回から第5回のまとめといたしまして各区で開催いたしましたシンポジウムの報告及び総括のほか、都市圏全体を見据えました本市の公共交通のあるべき姿についてご議論いただきたいと考えております。詳細については、お手元の資料をご参照いただきたいと存じます。

【質疑応答:平成25年度市政リレーシンポジウムについて】

【記者】これまでのリレーシンポジウムの開催は、政令指定都市に向けてとか、各区のまちづくりとか、わりと大きなテーマでしたが、今回は個別なテーマを選ばれたと思いますけれども、さまざまな分野がある中で公共交通を最初に選ばれた理由はあるのでしょうか。

【市長】政令指定都市に移行して2年目に入りまして、具体的な成果が求められております。成果と言いますよりも、市民の皆さんと一緒になって取り組まなければならない課題というものがいくつかあるわけでありますが、その中で最もと言っても過言ではないテーマがこの公共交通ではなかろうかと思っております。今回のリレーシンポジウムを通しまして、各区の課題について改めて浮き彫りにし、それを解決していくためにはどういう手段が考えられるのかということをすでに「ゆうゆうバス」からスタートいたしました。現在、交通空白地域の解消に向けた取り組みでありますとか、具体的な動きももう行っておりますが、そのような取り組みを全市的に共有していただくということも今回のリレーシンポジウムの大きな目的でもあるということであります。
 いずれにいたしましても、高齢化がどんどん進んでいき、そして、やがて人口減少にも転じようとしている本市にとりまして、公共交通の維持、充実というものは大変重要な課題であるという認識の下に今回このテーマを選ばせていただいたものであります。

【記者】いろいろな意見が出た場合、それを何かに活かすとか反映させたりするのでしょうか。

【市長】先ほど申し上げたように、すでに各地域において具体的な動きもありますし、各区におきましては、まちづくりビジョンを作り、それに基づいたいろいろな行動が始まろうとしている中におきまして、出た意見は区全体に共有したり、あるいは、それぞれの地域の中にフィードバックしたり、ということで活かされていくものと考えておりますし、私どもとしてもそうしたいと考えております。

【質疑応答:熊本市立熊本博物館の休館期間の延期について-1】

【記者】先日、熊本市立熊本博物館の着工が大幅に遅れるという記者会見がありましたけれども、教育委員会の管轄ではありますが、市にとっても非常に重要な施設だと思っております。市長としてこの問題についてどう受け止めていらっしゃるのかということと、どこに問題があったかとご認識されているかを聞かせていただければと思います。

【市長】特別史跡のあり方につきまして、現在、議論が進められております中で、博物館につきましても特別史跡の中に位置をしているということで、それを保護し、後世に引き継いでいくという観点に立ち返って今回改めて検討が行われたというものでありました。その結果といたしまして、リニューアルスケジュールを見直すこととしたものでありますけれども、博物館のリニューアルオープンを心待ちにしておられました市民の皆様方に対しましてはご迷惑をおかけしたこともございまして、その点につきましては、大変申し訳なく感じているところであります。今回の件につきましては、特別史跡に対する本市の認識が不十分であったことが大きな要因であると考えておりまして、今後、博物館が熊本城地域に位置しておりますことに十分配慮いたしまして、国や県など関係機関と相談しながら指定都市に相応しい博物館として一日も早くオープンできますように全力で取り組んでいきたいと考えております。
 市民に対しては、今回のリニューアルにつきましては、ご案内のとおり県と連携して取り組むこととしており、県に対しましてもご迷惑をおかけすることにもなりますので、しっかりと今後も引き続き県とも連携を取らせていただきながら、より充実した博物館になるように進めていかなければならないと考えております。

【記者】この間の事務局の説明によりますと、休館が長期化する可能性が非常に高いと思いますが、市長としては長期化する休館中に何か対応などお考えでしょうか。

【市長】確かに、リニューアルが遅れるということは確実なようでありまして、この間、何とかしなければならないのではないかという思いがございます。現時点におきまして、プラネタリウムに関しては、リニューアルしたばかりということもございまして、それを今回の改装によって使えなくなるということだったのですが、それが調査等で遅れるのであれば、せめてプラネタリウムだけでも再開ができないかということは、すでに教育委員会の方でも検討がなされているようでありますが、私も是非やってほしい。そのことによって市民の皆様方に対して休館中に使っていただけるような環境を少しでも整えるように努力しなければならないと考えております。

【記者】特別史跡への認識不足という説明がありましたが、熊本城は全国的にも非常に人気の高いお城で、観光拠点としても非常に重要だと思いますが、一方で、価値の高い史跡であると思っているのですが、特別史跡を預かる市長として改めて熊本城の保存についてお考えになられることがあればお聞かせいただきたいと思います。

【市長】改めてでございますけれども、熊本城は特別史跡として歴史的な価値が非常に高いお城であるということであります。ですから、保存していくということを基本に据えながらも、それに利活用ということを考えながら熊本城を少しでも多くの皆様方に訪れていただくような環境づくりを全市的に進めていかなければならないと考えております。これまで保護、保存という観点が少し欠けていたところに対して指摘がされているということでありますので、それについては謙虚に受け止めさせていただいて両立を目指していきたいと考えております。

【質疑応答:交通系ICカード導入について】

【記者】公募を延ばされて、どちらが手を挙げられたのか。結果を教えてください。

【市長】経緯を申し上げさせていただきますと、8月16日に開催いたしました公共交通協議会の臨時会におきまして、当初の参加表明締切日でもあります8月13日時点での応募が1者であったということから、委員から、より比較検討できるように2者以上に応募に向けて参加資格を有する事業者に対して応募を働きかけるよう要望があったということはご承知のとおりであります。それを踏まえまして交通局では参加資格を有しておられます全事業者10者に対して応募を働きかけたということであります。しかしながら、締め切りが8月23日であったわけでありますけれども、事業者数としては結果的に1者に止まったということであります。事業者名につきましては、今後の事務手続き上のこともあり、公表については差し控えさせていただきたいと考えております。事業者名の公表は、9月13日に予定しております審査結果通知に併せまして公表する予定でございます。

【記者】金曜日の夕方に交通局に「締め切って何者あったんですか。」とお尋ねしたんですけれども、はっきりおっしゃらなかったです。このようなことは積極的でないような印象を受けました。そもそも、ICカード自体が市民にあまり知られていません。2014年度末に導入となっていますけれども、それについていまいち前向きでないような気がします。導入はするけれども公共交通協議会の中でも突然出てきたり、流れとして市民に知らせてないような気がします。その辺はどうお考えですか。

【市長】その時の交通局の対応がどうだったかは承知しておりませんが、ただ、交通系のICカードの導入というのは、もう大きな課題であったということでありまして、もちろん議会などでも議論されておりましたし、協議会等でもテーマの一つとして挙げられておりました。ご承知のとおり、全国的にもかなり交通系のICカードの導入が進んでいる中で、熊本はプリペイドカードで止まっているという状況です。これを何とか追いつかなければならないという認識であり、それは交通局も同じ認識であるのではないかと思っております。これから具体的なスケジュール等が決まれば広報していかなければならないと思っておりますが、ただ、交通系のICカードの導入というものは、時代の流れと言ってしまったら少し客観的過ぎるのかもしれませんが、喫緊の課題であることは間違いないだろうと思っております。

【記者】システム全体があと1年半後に変わるというPRが少ないのではないかと思うのですが。市長としてはあまりお感じになられませんか。露出が少ないと思います。

【市長】いずれにしましても、今後スケジュールが具体的になってきました段階で積極的に広報し、多くの方に利用していただきたいと考えております。

【質疑応答:桜町花畑地区の再開発について】

【記者】今日から桜町再開発の集客施設の検討委員会が始まると思いますけれども、これまでも意見が相次いだり、なかなか前に進まない状況もあったかと思いますけれども、この委員会ではどのように進めていきたいとお考えですか。

【市長】こちらの委員会では、MICE施設の具体的な内容が検討されるということになります。この委員会の設置、協議が始まるということは大きな前進につながるのではないかと思っております。より多くの方々が利用しやすいような施設ですとか、これは、熊本の方々の利用だけを見ているのではなく、広域的な利用を考えているものでありますから、より広域的に全国、あるいは海外の方々にも利用していただきやすいような施設を目指していきたいと思っております。その具体化に向けた重要な委員会であるという位置付けであります。

【質疑応答:熊本市立熊本博物館の休館期間の延期について-2】

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【記者】平成17年に熊本博物館のところが特別史跡となって、そこに対しての認識が欠けていたというような説明が先日ありましたが、認識の甘さというところは免れないのではないかと思いますが、少し前に水前寺競技場の公認外れの件もありました。当然決まっていることだけれども、認識が至らなかったという点では何か似たようなものがあるのではないかという気がいたしました。職員の皆さんの仕事の仕方としての問題点、今後このようなことを繰り返さないためにはどのような改善が必要かとお考えでしょうか。

【市長】今回の博物館の件につきましては、認識不足でもあり、ご指摘のあったことはきちんと受け止めた中で今後の対応に活かしていかなければならないと思っております。ただ、水前寺競技場のことをおっしゃいましたが、確かに、認識不足のところもありますが、陸上協会の皆様方と一緒になりまして改修案を検討してきたということはありました。しかしながら、その前に行われましたKKWING等におきまして新たな指摘がなされたということから改めて陸上協会の皆様方と検討し、提示をしてきたものでありますので、博物館の話と水前寺競技場の話は完全に一致するものではないのではないかと思っております。いずれにしましても、熊本市としまして様々な事業を進めております。その中で、具体的なスケジュールというものも出来るだけ提示をしながら、それぞれの事業を進めてきております中で、スケジュールの遅れでありますとか、変更を出来るだけ生じないように十分に市としてもノウハウを蓄積し、国や県の関係機関でありますとか様々な団体と連携を深めます中で、そのようなことが出来るだけ起こらないようにスキルを高めていかなければならないと思っております。

【質疑応答:熊本城の復元整備事業について】

【記者】熊本城の調査研究所を立ち上げるということを公表されて、おおよそ2ヶ月ほど経ったと思いますけれども、その後、人数ですとか、人選をどのようにやったのかということと、進捗状況をお願いします。

【市長】人員等につきましては、現在検討中ということでありますが、スケジュールにつきましては、改めてでありますが、今年度中にかい相当組織といたしまして(仮)熊本城調査研究室を設置したいということで、平成26年度には課相当の(仮)熊本城調査研究所に改組し、充実をしていきたいということであります。人員につきましては、現在検討中ということでありますが、基本的には現在の専門職で対応することとしておりますけれども、不足する職種につきましては、外部の専門家の活用などあらゆる可能性も含めまして検討しているところであります。

【記者】以前伺った時も似たようなお話だったんですけれども、それについては今後また検討していくということですか。

【市長】検討し、より具体化していくということであります。ただ、スケジュールは、先ほど申し上げましたように今年度中にはかい相当の組織としての立ち上げは遅れることのないように協議を進めているところであります。

【記者】年度中ということですが、もう少し細かい具体的なスケジュールは決まっていないのでしょうか。年度中ということだと3月と10月では変わってくると思います。

【市長】できるだけ早く。平成26年度になれば、来年の4月からは充実ということでありますので、このかい相当の組織ということは出来るだけ早くということでスケジュールの具体化を進めているという段階であります。

【記者】不足する人員は、新規採用ということも検討していらっしゃるのでしょうか。

【市長】新規採用も含めて、外部の専門家の活用も含めて検討しているということであります。

【記者】規模として課相当ということは、何年ぐらいを想定されているのですか。

【市長】規模はまだ申し上げられる状況ではありませんけれども、今の市役所の組織の中でかい相当とか課相当ということになれば、ある程度のサイズは想像していただけるのではないかと思いますけれども、今の段階で何名程度とか申し上げられる状況にはございません。

【質疑応答:台湾・高雄市との国際交流について】

【記者】熊本市として、これから高雄市と農産物の輸出等については、どのようなビジョンを持っていらっしゃいますか。

【市長】農業そのものということも含まれるとは思いますけれども、熊本産の農産物でありますとか、加工品など地産品のプロモーションを行いたいと考えておりまして、県市が連携しまして商談会、展示会を今後開催していくことで相乗効果を出していきたいと考えております。私どもとして期待していることは、学校間の交流が一つ挙げられますし、インセンティブツアーということで、これまでも台湾だけでなく、中国や韓国、東南アジアなど様々なところにインセンティブツアーの誘致を働きかけてまいりましたが、台湾も有力な地域の一つという位置付けの中でこのことにつきましても積極的に働きかけていきたいと思っております。それに加えまして、熊本産の農産物や加工品のプロモーションも積極的に行っていきたいと考えております。

【記者】高雄市はどのような都市というイメージをお持ちですか。

【市長】大変申しわけないのですが、私はまだ行ったことがありません。台湾の中で第3の都市だったかと思いますし、大変有力な貿易港も持っておられますし、台湾の中では非常に重要な都市の一つであるというのは間違いないと思っております。そういうところと県市連携でこのような関係を構築させていただくということは熊本市にとっても発展の起爆剤になるのではないかということで期待しているものでもありますし、また、相互交流を深めることによりまして両市の発展に繋げていきたいとも思っております。

【質疑応答:消費税増税について】

【記者】来年の4月から消費税が8%になり、再来年には10%になるという話になっていますけれども、市長として消費税増税の考えについてお伺いしたいのですけれども、熊本市は企業誘致が非常に好調とお伺いしておりますが、熊本市に与える影響をどのように考えていらっしゃるか教えていただけますか。

【市長】いろいろな見方があります。消費が低迷するのではないか、企業活動に影響を与えるのではないか、という懸念も確かにあることは承知いたしております。ただ、考えなければならないことは、現在の国の財政状況。国の財政状況というのは、ひいては地方自治体の財政にも直結する話でもありますので、そのことも考え、さらには今後の社会保障にかかる経費をどうしていくのかということを考えました時に、消費税の引き上げはやむを得ないのではないかという基本的な認識はあります。最終的には、様々なヒアリングをし、近々国のほうで方針決定をされるということでしょうが、私として基本的な認識はそのようなものでありますし、このことが経済の低迷につながらないようにいろいろ配慮はしていく必要があるのではないかと思っております。

【質疑応答:熊本市立熊本博物館の休館期間の延期について-3】

【記者】「認識が不十分だった」というお話ですけれども、不十分になってしまった理由として考えられる点は市長のお考えとしてはどういうところでしょうか。

【市長】平成17年度に特別史跡に指定されておりますが、すでに言われておりますように、立ち上げた時はそうではなかったということで、建設時の認識の中でリニューアルも基本的には捉えられていたということです。繰り返しになりますけれども、基本的なところの認識が欠如していたことは否めないと思っております。博物館だけではなく、庁内の文化財関係の課でありますとか、建築関係の課、教育委員会と市長事務部局でありますとか、そのような連携の大事さも改めて痛感したところであります。城彩苑の整備も行っておりますので、あのような事例もあることから、情報の共有が不足していたということも挙げられるのではないかと思います。

【記者】博物館のリニューアル後の目玉になる予定の波奈之丸は、修復等の作業も遅れるということでしょうか。

【事務局】波奈之丸についても、今度のリニューアルのスケジュールに合わせた修復移築を考えておりましたので、スケジュールの影響はあると考えておりますけれども、その辺は各関係機関と相談をして検討してまいりたいと考えております。

【記者】館のリニューアルのスケジュールに基本的に合わせるということですか。本年中に解体に着手するという話でしたが。

【事務局】その辺も含めて検討中です。

【記者】見直すということですか。

【事務局】はい。

【記者】「城彩苑の事例もあって情報の共有が不足していた。」とおっしゃいましたけれども、どういった意味だったのでしょうか。

【市長】城彩苑のエリアと博物館とを全く一緒に扱うわけにはいきませんけれども、ただ、あそこを整備するにあたりまして、もともとプールがあったところに建物を建てるでありますとか、杭をどうするかでありますとか、城彩苑を整備するにあたりましては進めてきたことでもありました。そういう意味におきましては、あそこで整備したことのノウハウというものを活かされれば博物館のリニューアルに際しても慎重な検討がなされていたかもしれないという反省はあります。

【記者】今後、文化財に関する事案決め等には情報の共有を進めることが大事だと考えていらっしゃいますか。

【市長】おっしゃるとおりでありまして、今回のこの問題も教育委員会に止まることなく、全市的に共有しなければならない課題ということで、建築部門におきましてもどういう状況であったのかということを共有しているところであります。

【記者】こういった事態が熊本城の復元も博物館も含めて文化関係の方々が「文化振興課という文化財保護の業務を持っているものが市教委から市長部局に来たことで、保護の観点がずれているのではないか。」というご指摘がありますけれども、そうしたことについての影響を市長としてどのようにお考えでしょうか。

【市長】移したことによって今回のような事態が生じたと直結するものではないと思っております。ただ、移す以前から指摘されていたことが現実になっているところもありますので、そこは十分に教訓としまして連携をより深めていきたいと思っております。先ほども質問に答えましたように、特別史跡であり、保存保護が基本であります。しかしながら、ただ保存保護をするというだけでは歴史的な価値が広く浸透しないという課題もあると思っております。これまで進めてまいりました復元事業というものが市民の皆様方や全国的に熊本城の価値を再認識していただくきっかけになったのは間違いないと思います。そして、それに加えて築城400年に向けたイベントでありますとか、その後の様々な催事でありますとか、そのことがまたひいてはお城を身近に感じていただける機会にもなっていると思いますので、そこの両立を目指していく。これまで少し欠けていた保存保護の部分をもう少し充実をさせていくことによって適正なバランスを今後とっていかなければならないということだろうと思います。

【質疑応答:道州制について】

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【記者】道州制に関する議論が昨日の臨時国会の方で本格化しそうですが、それについての市長のお考えをお願いいたします。

【市長】道州制については、九州市長会の中でも取りまとめをしてきた立場として道州制をめざすべきだという立場にあります。そういう中で、これから本格的に議論が国の方でも始まっていくということで、前進につながることを期待しているものでもあります。ただ、一方におきましては、この道州制というものが市民生活でありますとか、地方都市でありますとか、この国の形でありますとか、いろいろなことに影響を及ぼすことは間違いないと思っております。そういう意味では、十分にいろいろな方々から意見を聞きながら、そして、「私たち基礎自治体の立場で」ということをこれまで重視してまいりましたので、下から積み上げる道州制ということを目指していただきたい。それは、基礎自治体重視の地方分権の先の道州制ということを私たちとしては望むものでありまして、機会があればそういうことを主張していきたいと思っております。ややもすれば、形だけの道州制で終わりかねない。今の国と都道府県と市町村という3層構造が4層になってより複雑になり、より非効率になりといったことにならないように気をつけなければならない大事なポイントではないかと思っております。

【記者】先日、県のアンケートで県民の方で「熊本を州都に」という割合が3年連続で減っているという結果でしたけれども、市民の関心というのはまだ難しいところがあるかと思いますが、それについてのご感想はいかがでしょうか。

【市長】ここで私たちが間違ってはいけないのは、道州制の話と州都の話は完
全に切り分けるべきだと思っております。熊本が州都を目指したいがために道州制を進めようとしているんだと思われたら、理解する人たちが九州の中だけで考えましても極端に減っていくだろうと。そこは注意しなければならないことだと思います。道州制というのはさっき申し上げたように、いろいろな影響を及ぼしかねない大変革でありますので、慎重な制度設計が求められる。州都をどこに置くという話は、きちんとまとまった段階で最終的に決めればいい話だと思っております。ですから、今回州都に対するアンケート結果が低くなったということは、おそらく道州制についてより皆さんたちが真剣に考え始めた結果ではなかろうかと思っております。州都になる、ならないというよりも、道州制について皆さんが真剣に考え始め、慎重な考え方が増えてきた結果としての数字ではなかろうかと私は考えております。

(終 了)

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(ID:3086)
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