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平成26年11月18日 定例市長記者会見

最終更新日:2014年11月18日
政策局 秘書部 広報課TEL:096-328-2043096-328-2043 FAX:096-324-1713 メール kouhou@city.kumamoto.lg.jp

【市長発表:桜町地区再開発事業の認可申請について】

 

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子


【市長】本日は、桜町地区の再開発事業の施行認可申請につきまして発表させていただきます。桜町地区の再開発事業につきましては、本日(11月18日(火))、事業者であります「熊本桜町再開発株式会社」から施行認可申請書が提出されたところであります。桜町地区の再開発事業でありますが、申すまでもなく、九州中央の交流拠点都市としての顔づくりでありますとか、中心市街地の活性化を図ります上で、極めて重要な事業であるということは、これまでも繰り返し申し上げてきたところでありますが、全国的に厳しい建築環境の中、熊本城と庭つづきの場所に相応しいオンリーワンのしつらえでありますとか、2核3モールの一核といたしまして商業施設などの充実を図りました上で、今回このように認可申請をされたものであります。本市としては、申請内容を十分精査してまいります。
 また、MICE施設に関しましては、先日、事業者から取得費や施設プランにつきまして正式な提示を受けたところでありまして、申請にあたりまして了承したところであります。施設規模としては、専有面積約31,000平方メートル、保留床の取得費といたしましては、約299億円でありまして、今年3月に策定いたしましたMICE施設整備基本計画におきまして示しました基本的な機能を維持しつつ、使い勝手や事業費抑制の面などから見直しを行いまして、現時点での概算額ではありますが、保留床の取得費を300億円程度に抑えたところであります。MICE施設整備の総事業費としては、備品等の費用15億円を加えまして、314億円程度になるものと試算しているものであります。今後は、桜町地区の再開発事業が本格的に進んでいくことになりますけれども、本市といたしましても交流人口の増加や中心市街地の活性化のため、MICE施設整備などハード面とともに、「くまもとMICE誘致推進機構」を中心といたしました産学官連携によります、誘致・おもてなし体制の強化など、ソフト面に対しましても、より一層力を入れていく所存であります。
 今後の予定といたしましては、申請内容につきまして厳正な審査、また議会へも説明を行いました後、所定の手続きを経ましての認可の運びとなる予定でございます。私の方からは以上であります。

【質疑応答:桜町地区再開発事業の認可申請について】

 

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

 

【記者】認可申請ですけれども、時期的なスケジュールについて、もう一度説明いただけますか。

 

【市長】時期的なスケジュールですか。本日、認可申請がされたというものでありまして、その認可までの期間ということかと思いますけれども、通常であれば80日程度と聞いております。ただ、この事業はかなり大規模な事業でありますし、十分に内容を精査しなければなりませんし、また、ご案内のとおり新しい市長も誕生されたということもありますので、十分に精査しましたうえで判断するものと考えております。

 

【記者】計画の内容について提出されたと思いますけれども、具体的な変更や追加があったということはありますか。

 

【市長】MICE施設に関してで申しますと、施設の基本的な見直しにつきましては、これまでも説明したとおりでありまして、当初は34,000平方メートルでありましたけれども、例えば観客席、三層構造でありましたのを二層構造にいたしましたり、ホワイエ、客だまりの場所を見直しましたり、そのような中でMICE施設としましての面積を31,000平方メートルまで抑え込んだというものであります。それを前提として、あとは全体の見直しの中で多少の見直しもあったようでありますけれども、その結果として示された事業費が299億円であったというものでございます。

 

【記者】申請が出て、12月3日から市長が代わられるわけですけれども、幸山市長としてはどこまでされるというのはあるのでしょうか。

 

【市長】申請が出されましたので、さっそく精査に入らなければなりません。そこにつきましては、私も順次報告を受けたいと思っております。ただ、先ほど申し上げましたように、通常でも80日程度かかるということ、さらにこのような状況でもある、また、かなり大規模な事業でもあるということから、80日よりもっとかかることが予想されるわけでありますので、もちろん私の任期中に事業認可云々というところまではいきませんが、私の担当させていただく範囲内では、十分精査に当たらせていただきたいと考えているものであります。

 

【記者】そこは新旧市長で役割分担をするというものではないということですか。

 

【市長】おそらく明確に分けられることはないと思います。新しい市長さんにももちろん一から説明をして理解していただかなければならないでしょうから。それと、認可申請というのは大事な手続きの1つでありますから、十分に私自身も認識をし、それを引き継いだうえで新しい市長さんの中で見直しなどの発言もされておられますから、十分理解をしていただいたうえで取り組んでいただきたいと考えているものであります。

 

【記者】途中で市長が代わることによって、少し停滞してしまう部分ももしかしたら起きるのかなと思いますけれども。

 

【市長】市長が代わることによっての停滞というよりも、新市長も繰り返しおっしゃっておられるように、いろんな見直し、用途でありますとか発言されておられます。ですから、新たな視点でもちろん見直しはされると思いますので、そこをやはり一定の期間というのは掛かることは間違いないだろうと思います。ただ、全体のスケジュールなどもありますので、十分その点も説明をしましたうえで、限られた期間内で判断、また市民に対する説明などもおっしゃっておられますので、そういうことも含めて最終的な判断はしていただけるものと考えております。

 

【記者】例えば、大西さんが考えた見直しということで、幸山市長が想定されていたものとちょっと違うような形になってしまうということもあると思うんですけれども、市長にとってそれはどういうことでしょうか。

 

【市長】全く変更は認めないということを言える立場でもありませんし、またそれは一定の見直しということも必要なのではないかと思っております。ただ、昨日も申し上げたことかもしれませんが、出来る見直しと、なかなか難しい見直しというものは出てこようかと思いますので、そこは一つ一つ理解していただいたうえで最終的な判断がなされるものと考えております。

 

【記者】MICE施設の299億円というのは、この金額は市長として十分な検討をしたうえでの金額として、納得といいますか。

 

【市長】納得といいますか、一つの目安として300億円程度ということを申し上げておりました。299億円プラス備品などを入れますと314億円ということになりまして、300億円自体を少し上回ることにはなりますけれども、ただ、全体の事業費の増加などを考えました時に、そして、いろんな見直しでありますとか、事業者としての努力もされておられますので、この金額につきましてはやむを得ないものと、私としては了解をしたものであります。

 

【記者】桜町再開発事業としての総事業費はいくらと申請されているのですか。

 

【市長】総事業費としましては、690億円ということであります。

 

【記者】当初よりもかなり増額になっていますけれども、そこについて市長としてはどのようにお考えですか

 

【市長】先ほども申し上げましたように、事業費の高騰によってその見直しの期間ということで、少しスケジュールが、最低でも3カ月という話でありましたけれども、見直しを進めてこられた結果であります。これも事情が事情でありますがゆえに、やむを得ないものと認識をいたしております。

 

【記者】今回の市長選もこの件についてはいろいろと議論されましたけれども、今後この金額が新たに示されたことで市民への理解であるとか、そこに対しての説明であるとか、そのことについてはどのようにお考えですか。

 

【市長】私自身の任期は残り少なくなってきております。また、先ほども申し上げましたように、新市長のもとでこの数字を基にまた見直しの考えなども示されていくものと思います。そういう中でこの事業についての理解が、さらに深まっていくことを期待しているものではあります。

 

【記者】見直した内容ですけれども、基本的な機能はそのままということですけれども、ある程度縮小されたということについてはどう思っていらっしゃいますか。

 

【市長】それはすでにこちらから見直しの考え方を示しておりました。6月議会の場で、事業費の高騰というのはその時から見込まれていたわけでありますから、見直しの考え方として、客席の三層構造を二層であるとか、あるいはホワイエの見直しであるとか、そういう中で全体の面積を圧縮する中で事業費を抑えたいという基本的な考え方をすでに示しておりましたので、それに基づいて事業会社の方で金額などを精査されて今回示されたものでありますから。もちろんこの見直しにつきましては、私どもの考えに沿って行っていただいたというものであります。

 

【記者】その通りに返ってきたのですか。

 

【市長】基本的には、私どもの考えを踏まえたうえで見直しをしていただきました。

 

【記者】認識不足だったら申し訳ないのですが、690億円の総事業費、再開発事業自体事業費が上がったことで、市と国から出る補助金も増額になるわけですか。

 

【市長】そうですね、690億円の内訳としまして、126億円についてが補助金、保留床の取得金が残りの565憶円ということになります。これまで補助金につきましては107億円を見込んでおりましたけれども、それが126億円に増加したということであります。なお、その補助金の半分につきましては、国からの交付金等を活用させていただく予定であります。

 

【記者】補助金の額としても増えたことについての認識・見解はいかがでしょうか。

 

【市長】この全体の事業費が膨らむことから、補助金が増えるということもある程度見込まれていたことであります。ですから、そこも含めまして、この事業を進めるうえにおいては、やむを得ないものと、補助金の増額も含めまして私自身は了解したものであります。

 

【記者】今回の認可申請が選挙後になったことについて、この対応について市長はどのようにお考えですか。

 

【市長】これにつきましては事業者の判断でありまして、本年の8月に昨今の労務費でありますとか、資材の高騰に対応した事業費縮減のための見直しに、3カ月から半年程度の遅れが生じるということを公表されたのはご案内のとおりでありまして、また今回、建物の構造や仕様、工法などを見直されまして、事業計画が整ったことから認可申請を提出されたもの、それが本日であったということを認識いたしております。

 

【記者】例えば、選挙期間中に争点になったことで、数字についても300億円とかいろいろと数字を挙げての論戦があったわけですけれども、その中で、この数字が論戦が終わった後に出てきたことについて、もし選挙の中で示されていれば、どういった議論が行われていたか、そういったことも踏まえてお願いします。

 

【市長】確かに、MICE事業や桜町の再開発事業につきましては、今回の選挙戦の争点になったことは間違いありません。そして、これまで示されていた事業費というものが論争の基本とはなっていたでしょうけれども、ただ、さらに事業費が高騰するでありますとか、その点も含まれた中での議論ではなかったかと思っております。ですから、仮にこの数字が選挙前に出されたといたしましても、大きな影響はなかったのではないかと私は理解いたしております。

 

【記者】先ほど「私どもの考え方に沿って見直していただいた。」というところで、どういう条件を出して、それぞれの条件に対してどういう回答を得られたのかというところをもう一度お願いします。市が出した条件とそれに見合ったのかどうか。

 

【市長】もともと34,000平方メートルのMICE施設を、私どもとしては考えていたものであります。それが、かなり事業費が高騰するであろうと、そしてある程度それを抑える必要があるだろうということで、全体の面積を圧縮しようというような考えに私どもとして至りました。そして、その中で見直されるところがどこがあるかという中で、客席でありますが、これまで三層構造でありましたけれども、それを二層構造にすることによって面積を圧縮しようでありますとか、ホワイエの部分を見直すことによりまして、全体の面積を圧縮したということであります。それはMICEの部分だけの話でありますから、さらに全体の見直しの中で精査されたうえで今回示されたものであります。基本的には、繰り返しですが、私どもから見直しを提案したものを受け入れていただいて今回出されたものであります。

 

【記者】金額についても300億円程度を守られたというような。

 

【市長】ですから、先ほど申し上げたように、MICE施設の価格につきましては299億円。それから備品等につきましては、15億円ということで、合計314億円。私どもとしては、ぎりぎり許容範囲なのではないかという判断に至ったものであります。

 

【記者】この299億円というのは、ぎりぎり収める作業があったということですよね。

 

【市長】それは、私も公の場で「300億円程度」ということは発言をしてまいりましたので、それはもちろん先方も意識をしていただいたものと考えております。

 

【記者】今回の専用面積の若干の縮小で、収容人数ですとか基本的なMICEの機能で縮小するような部分というのはあるのでしょうか。

 

【市長】基本的に機能縮小することはありません。特に客席につきましても、固定席2300は変わるものではありませんし、今のところ仮設も含めて3000名程度のスペースは確保しているというものであります。

 

【記者】大西さんが選挙の中でマニフェストにはされていませんでしたけれども、MICE施設の見直しの中でコンサートであったり、エンターテイメントにより使える施設にしてはどうかという案を示していらしたと思いますけれども、それは今のスケジュールで見直しは可能なのでしょうかということと、その考え方についてどう思われますか。

 

【市長】私どももこれまで計画を詰めていた段階において、国際会議でありますとか、大規模な会議等を想定しておりましたが、一方において、コンサートですとか、そういうことにも十分対応できる施設というものを目指してはまいりました。ただ、これまでの発言を聞いておりますと、かなりMICEに重点をおいた発言というものがなされてきたようでありますので、今後見直しのポイントとしてはそこがあるのではないかと私としても考えているものであります。ですから、そこについてどういう考えをお持ちなのか、あるいはどの程度対応が可能であるのか、その辺は今後の検討ということになるのではないかと思っております。

 

【記者】大西さんが選挙戦を通じて、また選挙が終わった後の我々の取材の中でお話された一つに、「300億円規模という根拠自体よくわからないし、そこを見直せるなら見直したい。」という発言をされたんですが、それがこの申請が出た今の段階で可能なのかということと、大西さんから300億円の疑問の投げ掛けに対して幸山市長は。

 

【市長】要は、何を見直すのかということだろうと思います。確かに、「MICEに関しては見直す。」ということは常々おっしゃっておられましたし、ただ、別の記事だったかと思いますが、逆に「金額にこだわらない。必要であれば増額して中途半端なものは作らない。」というような発言もされておられたかと思いますので、300億円云々だけの話ではないのではないかなと思います。ですから、どういうお考えであるのか。そして、見直しの案を示された場合に市としてどこまで対応が可能なのか、あるいは事業者なども含めて議論・検討していかなければならない大事なポイントだろうと思います。ですから今の段階で300億円がどうだ、という話をしましても、これからいろんな角度から検討されていくものと思います。

 

【記者】300億円規模と当初からおっしゃってきた、その理由をもう一度お伺いします。

 

【市長】私がですね。

 

【記者】はい。

 

【市長】それはやはり、財政的な状況も考えまして、やはり一定の歯止めは必要であろうと考えました。事業費の高騰も懸念されております中で、中期財政見通しなども作成したわけでありますけれども、その目安として300億円程度という、ある意味ではキャップのような考え方で出させていただいたというものであります。それは私の考えでありました。ですから、今後は新たな視点の中で、それから、桜町の再開発だけではなく、いろんな公約に基づいた事業なども考えておられるでしょうから、そういう中で全体の見直しというものは出てこようと思います。

 

【記者】それはこれまで再開発事業を含めたMICE施設の再開発会社との間のやり取りも含めて調整をされてきたご自身の立場として、今後の見直しというのはスケジュール感も含めて可能だとお考えですか。

 

【市長】くどいようですが、出来る見直しとなかなか難しい見直しというのは出てこようかと思います。やはりスケジュールというのは意識をしなければならない大事なポイントではないかと思っております。ですからこれから、もちろん事務的な引継ぎとかもなされると思いますが、私自身も残された任期の中で、これからお会いする機会もあるかと思いますので、十分その辺は意見交換をさせてもらいたいと思っております。昨日申し上げたことなんですが、これまでのプロセス、あるいは今後のスケジュールをお話したうえで、対応可能な見直しというものをお互いに見い出していく必要があるのではないかと考えております。

 

【記者】今お話しいただいたことからすると、このタイミングで残りあと10日ぐらいの任期の間に事業認可申請が出されたということで、その後、大西新市長が精査されていくにしても、今までの経緯をご存じの幸山市長が在任中に出されたということは、かなり幸山市長のお考えが反映されるような形になっていくのかな、と思うのですけれども。

 

【市長】スケジュール自体は、3カ月程度とおっしゃっていたのがかなり延びたことは、この選挙があったということは意識されていたんだろうと思います。その中で選挙も終わり、改めて今日申請が出されたものと思います。もちろん、この申請にあたっては、これまでいろいろとやり取りをした経緯がありますから、こちらからMICE施設の見直しの提案などもしていましたので、それを受けて出していただいた。もちろんそうだろうと思います。ただ今後につきましては、新たな体制の中で見直しなどもさらに検討していかれるものと思います。

 

【記者】改めてMICEを建設・整備する意義、こういったいろんな額であったり、意思決定を巡って論争がある中で、それでも300億円かけて実現する意義、大西さんの場合はグランドデザインという言い方をされていますけれども、実現することによって熊本市の未来にどういった意義があるかということを改めてお願いします。

 

【市長】一つは、「九州中央の交流拠点」という表現をしてまいりましたけれども、その拠点性を高めるという意味におきまして重要な施設ではないかと考えております。また、場所的なことを考えても、中心市街地の活性化にも大きく貢献する事業ではないかと考えております。それから、現在の熊本市のホールや会議場などの機能面を考えてみました時に、やはり不足している部分を、今回の事業を行うことで補っていきたいと考えております。そして今、人口減少社会などが叫ばれておりまして、熊本市も近い将来人口減少に転じていくという中で、ご案内のとおり3本の柱、「定住人口」「少子化対策」「交流人口の増加」の3つを掲げたところでありますが、その中でも特に「交流人口の増加」に寄与する大変重要な事業という位置付けの中でこれまで進めてきたというものであります。

 

【記者】そのような意味でも、300億円掛けて今回の事業を進める意義は大きいと。

 

【市長】もちろんそのような思いでこれまで進めてまいりました。

 

【記者】これまで300億円程度とおっしゃっていた金額の中には備品費用も入っていたのですか。

 

【市長】入っています。ですから、これまでは床が269億円、備品が20億円で289億円と申し上げておりました。それが今回、299億円プラス15億円というような数字であります。

 

【記者】これは当初の試算ですよね。

 

【市長】当初の試算です。その後に事業費が高騰しているであろうという中で面積の見直しを34,000平方メートルから31,000平方メートルに見直したということであります。ただその時は、どの程度事業費が高騰するか、あるいは数字までは示しておりませんでした。それを今回31,000平方メートルという数字を入れました結果として、ただ今申し上げた数字になったというものです。

 

【記者】金額の内訳ですが、299億円の今回の費用も土地がいくらでとか建物がいくらでとか、すべて把握されたうえで納得はされてらっしゃいますか。

 

【市長】今回この判断に至りますまでに、もちろん私どもとしても精査いたしております。工事費につきましては、他都市の類似施設の建設費と比べましても妥当な額であると判断いたしましたし、また保留床といたしましても、不動産鑑定の調査を行っているところでもありまして妥当な額であると考えているものであります。

 

【記者】選挙戦を通じて反対派の候補者の説明で、施設全体の建物がある中で、MICEの部分が全体の割合から比較して大きいという指摘があるようですが、その辺はあたらないというお考えですか。

 

【市長】あたらないと考えております。全体の事業費が690億円ということを申し上げました。この690億円には従前資産は含まれておりませんので、それを上乗せすることになりますと、おそらく800億円は超えてくるであろうと思われます。その中での299億円ということでありますので、決してMICE施設に過度な負担が掛かっているものではないと考えております。

 

【記者】改めてになりますけれども、幸山市長がすごくこだわってこられたこの再開発事業が、今まさに動いている中で任期交代ということは、残念に思われる部分もありますか。

 

【市長】残念とは全く思っておりません。私自身、6月2日に「次は出ない。」という判断をしたわけでありますから、そこからは次に繋ぐための期間ということで今日まで取り組んでまいりました。ですから、あと残された2週間足らずの期間の中で、さらにそのことに最後のラストスパートをするというだけであります。自分の与えられた任期の中で最後までやり遂げるというだけであります。

 

【記者】10億円上がっていることの内訳、建築資材とか労務費のアップというのはわかりますけれども、細かな説明というものはあったのでしょうか。

 

【市長】細かな説明はあっております。例えば建物関係費ですけれども、3月策定の基本計画の時点では、平方メートルあたり54万円×34,000平方メートルということで184億円と算定していたところであります。それが今回、平方メートル単価が約67万円ということであります。約67万円×31,000平方メートルで209億円となっているものであります。ですから、平方メートル単価でいきますと約24%増加しているというものであります。その辺につきましては、このあと事業者の方からも記者会見がなされると聞いておりますから、是非事業者の方に伺っていただければと思います。

 

【記者】先ほど「出来る見直しと難しい見直しがあるだろう」ということをおっしゃっていましたが、具体的に大西さんとの引継ぎの中で、どういった部分はできる見直しで、どういった部分が難しい見直しとおっしゃられるおつもりですか。

 

【市長】それは、まず考えを聞いてみないとというところでしょうね。ただ、私としましては、金額などももちろんですけれども、スケジュールは十分に意識をして見直しも含めて検討してもらいたいということは申し上げようと思っております。と言いますのも、これまで申し上げてきたように、この事業、何故やらなければならないのか。先ほどいろいろな理由は申し上げましたけれども、大きくは熊本駅周辺の動きを意識してであることは間違いないわけでありまして、連続立体交差事業が完成する、0番線の空地ができる、JR九州さんが大きな投資を考えていらっしゃる、それを見据えた時に、この桜町の事業をやり遂げることによって「熊本の中心はここなんだ。」「熊本の顔はここなんだ。」というものをしっかりと作り上げておくために、そこを意識してこれまで私は事業を進めてきたということがありますので、そこのところは特に改めてご説明はしたいと思っております。

 

【記者】そういう意味では、そのスケジュールに大幅な遅れが生じそうな見直しについては、「難しいのではないか。」ということを付け加えるおつもりですか。

 

【市長】ただ、そこはこれまでの発言を聞いておりましたら、スケジュールなども十分意識はされておられるように思いましたので、そこに大きな食い違いはないのではないかとは予想しております。

 

【記者】「大西さんが何らかの見直しをされるだろう。」とおっしゃいましたが、幸山市長ご自身は今後の精査の中で、何らかの見直しの必要は生じるだろうと思っておられるのでしょうか。

 

【市長】私自身はこれまでこの計画を進めてきました。その一部見直しにつきましては、事業費の観点から行わせていただきました。私としてはそこまでだと思っております。あとは、新たな視点で見直しがなされるものと考えております。

【質疑応答:消費再増税延期について】

【記者】消費再増税延期を安倍首相が表明する見通しですけれども、それによって熊本市の財源などへの影響はどのように考えていらっしゃいますか。

 

【市長】その辺の見込みはこれから明らかになっていくものと思います。ただ、全体の話として、社会保障の充実のためという理由でありましたので、社会保障制度の見直しでありますとか、確立でありますとか、そこに大きな影響が出てくるのではないかと危惧をしているものであります。もちろん、再増税というのは、先日発表されましたGDPなどから見ましても、非常に難しい判断になることは間違いないと思いますが、ただ、一方において社会保障の見直しも待ったなしの状況でありますから、そこに影響が出ることを危惧するものではあります。ひいては、そのことが熊本市へも影響として出るということだろうと思います。

 

【記者】社会保障や子育て支援なども熊本市の大きな課題となってくると思いますけれども、再増税が延期になった場合に新しい市長にどういうことを期待しますか。再増税が延期になった場合、熊本市の財政に影響が出てきた場合、どういう対策が考えられますか。

 

【市長】新たな視点で全体の事業につきましても見直しをなされるものと思います。先ほどから話題になっているMICEだけではなく、子どもの医療費でありますとか、かなり予算を伴うような公約も示されておりますから、それを進めていく上には、いろんな事業の見直しも出てくるだろうと思います。市民の皆様方の期待を担って、市長としてスタートを切ろうとされているわけでありますから、十分に優先順位をつけながら市民の期待に応えていただくことを期待しているものであります。

【質疑応答:障がい者雇用について】

【記者】視覚障がい者の方の就職試験についてですけれども、来年度から受験を可能とするために見直しに入ったということですが、具体的に職場への受け入れ方ですとか、職場環境づくりなどについて、何か具体的に話が進んでいることはありますでしょうか。

 

【市長】試験の見直しにつきましては、申し上げてきたとおり、全盲の方が試験を受けるチャンスを奪っていたという意味におきましては、大変申し訳なく思いましたし、早急に見直さなければならないと考えました。そのような中で、ご承知のとおりかもしれませんが、先日人事委員会に対しまして、見直しの要請を行ったところでありまして、人事委員会としましても見直しについて機関決定をしていただいたというものであります。来年度から、しっかりと見直しがなされたうえで試験が導入されることを、私の口頭での約束だけではなく、機関決定されたものということで着実に進めていただきたいと思っております。もちろん、どのような職場が可能なのか、ということは人事課を中心としまして今検討しているところではあります。ただ、例えば想定されることとしましては、電話応対でありますとか、相談業務なども考えられるのでしょうが、ただ、全盲の方と一口に言いましても、いろんな能力でありますとか、特徴特色でありますとか、その方によって異なってくるであろうと思いますので、あまり「こういう業務」と特定せずに、試験を受けていただいて、仮に合格された方がいらっしゃいますれば、その方の特性に応じた職場というものを考えていかなければならないだろうと思っております。

【質疑応答:衆議院の解散総選挙について】

 

市長記者会見の様子

市長記者会見の様子

 

【記者】衆議院の解散総選挙について「今、やる必要があるのか。」という声が多いですが、市長のご見解をお願いします。

 

【市長】これはすでにコメントしたことでもあるんですけれども、最初にこの話を聞きました時に「今、選挙をやる意味があるのか。」や、よく言われます「大義はあるのか。」という疑問は私自身強く感じたものであります。ただ、今日の段階に至りまして、先ほど申し上げたようにGDPもかなり悪い数字が出た。そのような中で、いわゆるアベノミクスというものがどうであったのか、ということをただ単に消費増税を引き延ばすだけではなく、もう2年経ったわけでありますから、そこを大いに論争するということも、全く意味がないことではないのかな、と感じているところであります。ただ、であるならば、野党の方々もただ単に批判するだけではなく、経済政策などを示して本格的な政策論争になっていくのであれば、そして、必要な軌道修正が行われるのであれば、それは意味のある選挙ではないかなと考えているものであります。

 

【記者】市長ご自身でもおっしゃって、今回のGDPの数字でもありましたけれども、アベノミクスというものが地方にとってはどのような効果を現状もたらしているのか、もたらしていないのかについてのお考えをお願いします。

 

【市長】地方をどう捉えるかなのでしょうが、やはり基本的には大都市中心なのではないかと思います。よくおっしゃる、全国津々浦々まで行き渡っているとはとても思えません。よく言われる二極化が逆に広がっていっているのではないかと感じております。ですからそこも含めて今回の選挙の中で大いに論争してほしい点だと思っております。

【質疑応答:子ども医療費について】

【記者】先ほど少し触れられた子どもの医療費についてですけれども、今回大西さんに限らず、3人の方それぞれが拡大を訴えていらっしゃいましたけれども、以前小学3年生まで拡大をされてきたと思いますけれども、それ以上の引き上げは必要だと思われますか。

 

【市長】これまでも少子化対策、子育て支援の一環で引き上げの必要性ということは申し上げてまいりました。ただ、医療費だけの問題ではなく、いろんな事業がありますので、総合的な判断ということは申し上げてまいりました。ですから、引き上げの必要性というのはもちろん、私も考えていたものであります。ですから3度目の選挙での公約で小学3年生までの引き上げを打ち出したわけですが、それは当選直後にやらせていただいたというものでありますから、優先順位の高い施策であることは間違いないだろうと思っております。

【質疑応答:残りわずかとなった任期に対する気持ち】

【記者】任期が本当にあとわずかになっておられますけれども、最近、日々どのように考えてお過ごしですか、どんなお気持ちですか。

 

【市長】とにかく最後までやり遂げることしか考えていないです。6月2日に不出馬表明をした時にも申し上げたことですけれども、残された半年間の市長としての仕事ぶりによって、3期12年間が評価されるとの覚悟を持ってこの半年間取り組んでまいりました。その残りが2週間ほどとなってきたということでありますから、とにかく最後の最後までしっかりと責任ある仕事をやり遂げて、次の日にたすきを繋ぐということだけしか考えておりません。

 

(終了)

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