【市長発表:中心市街地活性化基本計画について】
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それでは、本市の中心市街地活性化基本計画がこの度完成をいたしましたのでご報告をさせていただきます。本日は県議選の告示日という大変お忙しい日にかかわりもせずお集まりをいただきましたことに対しまして、私からも厚く御礼を申し上げる次第でございます。それでは内容につきまして皆様すでにご承知かと思いますけれども、簡単にご説明をさせていただきたいと思います。年度内に申請を目指していましたが、ぎりぎりとなりましたが本日、国、内閣官房中心市街地活性化本部へ申請を行ったところであります。
この経緯でありますが、昨年、新たな法律の改正を受けまして6月に庁内会議を立ち上げまして、12月には活性化協議会の設置をいたしております。そして今月26日までのパブコメ等実施をいたしまして、協議会でありますとかパブリックコメント、あるいは先般は国会議員の皆様方、市議会でも議論がなされたところでありますけれども、いろいろと論議を積み重ねてきたところでありまして、そして検討してまいったところでございます。
そしてようやく完成の運びになったところであります。法的には、国におきまして3ヶ月以内に認定の可否が判断をされると伺っております。中心市街地の活性化基本計画策定に至った要因といたしまして改めてではございますけれども、本市の中心市街地は他都市と比べますとまだまだ元気があると言われておりますけれども、しかしながらご覧をいただいておりますように商店数でありますとか商品販売額あるいは通行量等も減少してきている状況にある訳であります。それから空オフィス率も少しは改善されつつあるといわれておりますが、まだまだ高止まりをいたしておりますなど、中心市街地の相対的な低下というものが懸念をされている状況でもございます。
それからもう一点、やはり4年後の九州新幹線鹿児島ルートの全線開業、ストロー化現象等懸念をされているわけでありますけれども、今後新幹線の全線開業ともなりますとこれまで以上に都市間競争の激化というものが予想されますことから、こういったものを見据えたなかで今回の計画の策定に至ったというところでございます。改めましてこの計画のエリアでございますけれども、熊本城区域等を含めました約415ヘクタールございまして、計画期間は、平成19年度から23年度までの約5年間ということになります。ですから先程新幹線開業を見据えてと申し上げましたが、やはりあと4年と迫っております新幹線開業、それからこの計画の期間であります5年というもの、やはり新幹線開業を見据えた受け皿作りという意味でもこの計画の策定というものを急いで進めてきたところでもございます。
計画の内容でありますけれども、3つの基本方針を持っております。まず1点目でありますけれども「人々が活発に交流し賑わいのあるまちづくり」これは安全安心で快適な商業空間の形成や、行政・業務・文化・教育などの多様な都市機能の充実、さらには、誰もが住みやすく暮らしやすい住環境の整備といったところに重点を置いているものであります。
それから基本方針の二つ目「城下町の魅力があふれるまちづくり」でございますけれども、町の風情を体感できる歴史的建造物等の復元整備と利活用の推進、城下町を回遊するおもてなしの展開と情報発信などに取り組んでいきたいと考えております。
それから基本方針の三つ目「誰もが気軽に訪れることが出来るまちづくり」でありますが、これにつきましては先般のトップ会議でも出させていただきましたが、市電の熊本駅への乗り入れなど市電を中心とした公共交通機関の利便性の向上や九州新幹線鹿児島ルートの全線開業を見据えた交通ネットワークの整備などを進めてまいりたいと考えております。
これらの三つを基本方針といたしまして、国、県、市などの行政施策と民間事業を併せまして、約40に及びます様々な施策や事業を展開していくことといたしております。
またこの計画におきましては、花畑町、桜町における2つの民間再開発を盛り込んでいるところでもあります。加えまして、今回の計画では、先程触れましたように新たに熊本城域を対象区域に加えたところでありまして、熊本城を中心といたしまして、新町・古町地区などの周辺と一体となった城下町の風情が漂う個性豊かな街並みの創出を図りますとともに、これらを内外に発信をいたしまして、『城下町熊本』を全国ブランドとして高めていきたいと考えております。「熊本市のこの計画の特色は」と聞かれることもございますけれども、やはりこの熊本城を新たにエリアに加えたということでそれと今年がちょうど熊本城築城400年という節目の年にあたるわけでありますけれども、それとこの計画の策定というやはり縁というか感じるものでもありますが、この築城400年を契機といたしまして城下町の再生にぜひともつなげていきたいと考えておりますが、それがやはり熊本市の計画の大きな特色ではないかと考えております。
具体的な事業といたしましては先般発表されましたが、熊本駅前東A地区の第2種市街地再開発事業でありますとか、あるいは民間との連携によります多様なイベントもございますし、それから先程触れましたが熊本城復元整備事業、着実に進めさせていただいております。
それからJR熊本駅への市電の乗り入れによります日本一乗り換えの便利な駅の実現でありますとか、あるいはいくつかその取組みを紹介させていただいているところであります。これらの事業を着実に推進してまいりますために新年度からは都心部の活性化を担当する新たな組織、都心活性推進課を庁内に設けることといたしております。また、計画の実施に当たりましては、中心市街地活性化協議会やあるいはまちづくり会社、まちづくりの市民団体等と官民協働のもとで取り組んでまいりたいと考えております。私からの報告は以上でございます。