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令和7年(2025年)8月7日 定例市長記者会見

最終更新日:
(ID:65712)

1 熊本都市圏の渋滞解消に向けた県市トップ会談について

2 下水道管路の全国特別重点調査の進捗状況について

3 マサイキリンの誕生について

4 火の国まつりについて

5 質問
(1)幹事社代表質問(西日本・TKU)
(2)各社質問


会見録



市長発表

はじめに、「熊本都市圏の渋滞解消に向けた県市トップ会談」についてお知らせいたします。モニターをご覧ください。
先月29日の県知事の定例記者会見で発表されましたとおり、木村知事と私による「熊本都市圏の渋滞解消に向けたトップ会談」を8月26日に熊本県庁で開催いたします。熊本都市圏の交通渋滞対策については、これまでも県や近隣自治体と連携して取り組んでまいりましたが、県市間の連携をさらに深め、近年の交通状況の変化に速やかに対応できるようにするため、私と木村知事が直接意見交換を行う「県市トップ」会談を、昨年度は3回開催しております。
その中で、私から熊本都市圏の課題を共有し、今後の取組等について継続的に議論するため、「定期的なトップ会談の開催」を提案していたところ、木村知事からも、主要な渋滞箇所が集中している熊本市との連携は不可欠と「トップ会談」を提案されたことで、今回の実現にいたりました。これまで、県市調整会議において、交差点改良などの短期対策の具体箇所や、道路ネットワークの構築、公共交通の機能強化など中長期対策の方向性についてお示ししてきましたが、今回の「トップ会談」では、その取組状況や今後の方針などについて、知事と率直に意見交換したいと考えております。
熊本都市圏の渋滞解消には、県と市の緊密な連携が不可欠です。今後も定期的に「トップ会談」を開催することで、県市間の連携をより一層強化して、具体的な対策を着実に進めてまいります。

次に、「下水道管路の全国特別重点調査の進捗状況」についてお知らせいたします。こちらのモニターをご覧ください。
令和7年1月に発生した埼玉県八潮市の大規模な道路陥没事故を受けて、国土交通省から全国の自治体に要請があっておりました「下水道管路の全国特別重点調査」について、優先箇所の調査が完了し、異常がないことを確認いたしました。
優先箇所とは、国の有識者委員会の提言において、八潮市の道路陥没事故の現場と類似の構造、あるいは、地盤条件の箇所など4つの条件のいずれかに合致する箇所とされており、本市では、そのうち管路の腐食しやすい箇所として、過去の調査で「コンクリート表面の荒れ」が確認された区間を優先箇所としています。次のモニターをご覧ください。
具体的には、南区にある南部浄化センター付近に埋設された直径2mの管路の約600mです。カメラ調査による管内部の腐食や劣化の確認に加え、打音調査によるコンクリート強度の確認を行った結果、いずれの調査でも異常は見られませんでした。
今後、優先箇所以外の調査対象箇所についても、来年2月末までの調査完了を目途に、引き続き安全管理を徹底しながら、迅速に調査を実施してまいります。
本市では、市民の皆様が安心して生活できるよう、上下水道の適正な維持管理に全力で取り組んでまいります。

次に「マサイキリンの誕生」についてご報告いたします。
マサイキリンは、ケニアやタンザニアに生息するキリンで、絶滅危惧種に分類されており、日本国内では熊本市動植物園を含む4つの動物園でわずか10頭しか飼育されていない大変希少な動物です。こちらをご覧ください。
そしてこの度、先月17日の深夜に、熊本市動植物園で飼育中のマサイキリン「コナツ」が、元気なメスの赤ちゃんを無事出産いたしました。当園でマサイキリンの赤ちゃんが誕生するのは、父親「シュウヘイ」が平成28年に生まれて以来、9年ぶりとなります。
この出産は、種の保存の観点からも非常に意義深く、大変喜ばしい出来事です。次のモニターご覧ください。
そこで現在、この赤ちゃんキリンの名前を市民の皆様に決めていただく「投票イベント」を実施しております。名前の候補は、生まれた時期と母親の「コナツ」にちなんだ「心夏(ココナツ)」「凛夏(リンカ)」「来夏(ライカ)」「夏季(ナツキ)」「夏愛(ナツメ)」の5つで、8月11日まで熊本市動植物園の正門内の投票箱で投票を受け付けております。
現在、赤ちゃんキリンは順調に成長しており、親子ともに健康状態は良好です。先月30日から一般公開を開始しておりますので、ぜひこの機会に熊本市動植物園にご来園いただき、今しか見ることのできない、かわいらしい赤ちゃんキリンをご覧いただくとともに、赤ちゃんの名前を決める温かい一票を投じていただければと思います。
この新しい命にふさわしい、素敵な名前を届けてくださることを心より願っております。

最後に、「第48回火の国まつり」についてご報告いたします。
8月1日から3日にかけて開催した「火の国まつり」ですが、新市街で行われた有名お笑い芸人によるステージイベントや、各アーケードでのこどもチャレンジブース、縁日のほか、花畑広場では飲食ブースやプールが設置されるなど様々な催しが開催され、街なかは大いに賑わいました。
メインイベントである、おてもやん総おどりには、55団体、約4,800人の皆様にご参加いただき、昨年を大きく上回る約11万5千人の方々に観覧いただくなど大変熱い盛り上がりを見せて、多くの皆様に熊本の夏をお楽しみいただけたのではないかと思っております。
改めまして、火の国まつりの開催にご支援、ご協力をいただいた関係者の皆様に、厚くお礼を申し上げますとともに、おてもやん総おどり翌日の「街なか清掃」にご参加いただきましたボランティアの皆様に対しましても、重ねて感謝申し上げます。

私からは以上です。


質疑応答

【記者】下水道管路の点検結果についてお伺いします。異常なしということですが、これは予算計上されていたカメラなどを導入しての調査という理解でよろしいですか。

【事務局】6月議会において補正予算を計上させていたただいた内容の調査です。

【記者】これまでも老朽化した管は多いという指摘はありましたが、今後の対応について改めてお聞かせください。

【市長】これまでも、下水道管路の老朽化した部分に関してはできるだけ早く更新をしようということで、定期的にいろいろな計画を立てながら取り組んできました。ただそこに、埼玉県八潮市での道路陥没という非常に大きな事故が起こってしまったということもあり、全国的に調査が進められているところです。
特に今回、優先箇所として管路の腐食しやすい箇所が熊本市で該当して、八潮市の道路陥没現場と類似の構造地盤条件は該当する箇所はなかったものの、できるだけ急ぎ優先してやる箇所ということで今回実施しましたが、これ以外にも、八潮市の事故を受け、緊急で2月から3月にかけて本市独自の重点点検というものを行っておりまして、これは路面の巡視や、マンホール内の目視、管口付近のカメラ調査を実施しております。
このように、独自の重点点検を行った結果、コンクリート表面の軽度の劣化などが35ヶ所ほど確認されています。いずれも安全性に問題はなく、6月上旬には修繕作業が完了しておりますが、常にチェックをしていくという体制が非常に重要になってくると思います。これから、いろいろなインフラの老朽化が進んでいったら、下水道管だけではなくて、あらゆるものに関係してきますので、こういったものの調査や点検など、日常的な管理が非常に重要になってくると思います。

【記者】赤ちゃんキリンの名前の投票については、実際に来園して投票箱に入れるということのみの投票方式なのでしょうか。
【市長】実際に見て投票していただきたいということですので、基本的には来園していただきたいです。最近はSNS等での投票もありますが、見ないで投票するよりもやはり実際にキリンの表情といいますか、(画像を見ると)なんかやさしい表情ですよね。私は夏子かなと思ったんですけど、候補になかったので。ただ、皆さんに実際に見ていただいた印象の中で決めていただくのが一番いいということで、SNSでの投票ではなくて、実際に来ていただき、投票用紙に記入していただいて、あなたの確実な一票にしていただきたいと思います。

【記者】今日から大雨の予想もありますが、ここまで異例の猛暑が続いていました。水不足も指摘されるような状況ですが、農水産物の生育などの影響について、何か報告を受けていらっしゃるものがあればお聞かせください。

【市長】現時点で、農水局から特段そうした農業への影響に関する報告は受けていません。ただ、水不足によって米の生育に関して、水をいつ入れるかなども含めて、非常に神経を使う状況であるということは間違いありません。
今日、木村知事がいろいろな圃場の視察をされていまして、この夏の影響がないかどうか、それから渇水の影響や高温障害がどうなのかということを調査に行かれています。本市の農水局も、熊本市内の圃場、例えば河内のみかん園地などに一緒に同行しておりますので、そういう中でまた報告があるのかなと思っています。
これは、県と市が一緒になって農家の皆さんと共に対策をとっていかないと、米不足が昨年からずっと続いているような状況の中で、また今年もいろいろな農産物に影響が出てくるとなれば、秋以降の野菜なども高騰するだろうとか、米の価格もどうなるのかと皆さん心配になってくると思います。
自然相手のことですので、なかなか難しいことではあります。あまり大雨になっても困るのですが、今ちょうど恵みの雨が来ておりますので、これで少し農産物が潤うように、また影響が出ないようにしっかり見守っていきたいなと思います。

【記者】昨日8月6日は、広島原爆の日ということで市長も広島に入られたということを聞いております。一方で、熊本県の被団協が同日に式典をされています。市長のXの発信などもあって、どんな挨拶をされるのかなと期待をしていたのですが、残念ながら欠席されたということでした。様々な案内や招待を受けた中で、あえて広島に行かれたという、その辺りの市長の思いを改めてお聞かせください。

【市長】広島だけではなく、毎年広島と長崎の式典に参加させていただいています。県の方で、被団協の皆さん方の慰霊祭があるということは、当然承知をしておりますし、先日も被団協の方々が市役所を訪れていただいたときにも、広島や長崎に行くので日程によって参加できないことは、私から直接お断りをさせていただいております。これはどちらが優先ということではありませんが、私も就任当初からずっと、広島と長崎の現地で被ばくされた皆さん方を慰霊することが非常に重要であると同時に、その地でしっかり祈りをささげることが、熊本県内の被爆者に対しても慰霊に繋がるという判断で、そういう対応を取らせていただいています。
ですので、(被団協の慰霊祭には)副市長に代理出席をお願いしまして、知事も慰霊の言葉を述べられたと思いますが、そういう形で代理出席をさせていただきました。

【記者】健軍駐屯地に国産の長射程ミサイルの配備が調整されているという報道がありました。熊本市としての今後の対応方針と受けとめをお聞かせください。

【市長】先日、鳥海西部方面総監が就任されました。その記者会見の中で言及されたとおり、具体的な配備先についてはまだ検討中であり、正式に何か決まっているわけではないということでしたので、熊本市としても早速防衛省の方に確認をさせていただいて、まだそうしたことは決まっていないという回答でした。
しかしながら、配備が現実になれば、市民の暮らしにどう関わってくるのか不安が非常に大きいと思いますし、懸念があるということも当然であります。ですので、市民生活への影響、それから安全性、運用の透明性など確認すべき点はいろいろあると思いますので、しかるべき時に、そういったことになるということになれば、きちんと防衛省からご説明いただくべきものだと思っております。ただ、現時点ではそういうことがないということですので、私たちとしても冷静に見守っているところです。

【記者】長射程ミサイルに関しては、反撃能力を有しているということで、他国からの標的となる懸念や専守防衛に反するのではないかという意見もあります。長射程ミサイルが熊本に配備されることについて、是非も含めた市長のお考えをお聞かせください。

【市長】これは、安全保障環境をどう考えるのかという非常に現実的な防衛の観点ですので、どう配備すべきかなど、そういったことについてコメントする立場にないと思っています。ですが、先ほど申し上げましたように、心配や懸念、不安というものに対して、国としてきちんと応えていく必要があると思っていますので、そこは住民の皆さんの疑問に真摯にこたえるために、もし配備されるということになれば、防衛省にきちんとしたご説明をお願いしたいと思っています。
核廃絶に関する私の考えは、これまでXでも投稿をさせていただいておりまして、核保有と核武装について、私は強く批判し、そういうことはできないと申し上げている一方で、これはXにも投稿したのですが、通常兵器による防衛に関して否定しているというわけではありません。ただ、日本の安全をどう守るかということについて、真剣に考える本当に大きなきっかけだと思っています。このミサイル問題も含めて、現実にどう対応するのかということに関しては、国民的な議論の中で真剣に向き合っていかなければいけないと思っていますし、私自身も核武装や核保有論がイージーに語られている状況を看過できないという思いから、Xへ投稿しましたしこれからも続けるつもりです。
ただ一方で、現状どうなのか。自衛隊を含めて中国や北朝鮮、ロシアも含めてアジア太平洋の安全保障関係は非常に厳しく、日本の置かれている状況は、戦後最も厳しい環境にあると思われますので、防衛をどう考えていくのか。私も防衛白書を読ませていただきましたし説明も受けていますが、そういう中で日本の安全保障をみんなで考え、できるだけ軍備などに頼らない世の中をどうやって作って、恒久平和を追求していくのかということを、政治のレベルでしっかり努力をしていかなければいけないと思っています。
今年は戦後80年ということですが、被爆された語り部の方々もだんだん少なくなってきている状況の中で、昨日の平和記念式典でもいろいろな発言がありましたように、そうした方々がいなくなる世界になったときに、未来に向けた危機感などに対して発信をしていくことが薄まってくればくるほど、戦争というものは近づいてくると私は思っています。ですので、1つ1つのことを単に賛成だ反対だということではなくて、冷静に皆さんで議論していくことが、今、最も戦後80年を迎える中で問われていることではないかと、私は感じています。

【記者】下水道管路に関してお伺いします。熊本市の下水道管の距離はどのくらいなのかということと、来年2月までに迅速に調査を行うと発表されましたが、あとどのくらいの調査が残っているのかを教えてください。

【事務局】熊本市で管理する下水道管路は、トータルで2800キロメートルを超える程度の長さがあります。今回、発注しております調査は、11.2キロほどあり、今はそのうちの約600メートルが完了した状態です。残りの分について、2月末を目途に完了させたいと考えております。

【記者】下通りと新市街の間に灰皿が設置されていることに関してお伺いします。そこで何も知らない人が、喫煙所だと勘違いして喫煙しているという問題が発生しています。これには、なんですぐに撤去できないのかという声がありますが、この件に対する市長の所感やご見解をお聞かせください。

【市長】6月11日に市民の方からの通報によって設置が判明したということで、これまで熊本市としては、設置者に対して、道路法、それから路上喫煙防止の観点から速やかに撤去を行ってくださいという電話による口頭指導を5回、それから現地での直接指導を1回行っております。ただ、ご本人は、個人の方ですが、撤去の意思がないという回答をされているということで、ある意味では確信犯的なことであるなと思っています。
これは、報道でも取り上げられていますし、非常に迷惑だという声も届いています。どういう考え方があるのかはわかりませんが、こういう迷惑行為は一切やめていただきたいとお願いしたいと思いますし、私から担当者に、速やかにこれを撤去できるように、あらゆる検討を行うように指示をしております。
具体的になかなか撤去できない要因としては、例えば路上喫煙やポイ捨て禁止に関する条例を適用させる場合であっても、路上喫煙を制限したりポイ捨てを禁止するということであって、この条例で灰皿を強制撤去するということはなかなかできないということ。それから道路法でこれを撤去しようと思っても、財産権の侵害に当たる可能性があるということです。
とはいえ、多くの皆さんに迷惑をかけていて、灰皿を勝手に路上に置かれているという状況を、いつまでも見過ごすわけにはいかないと思っていますので、私としては、担当にあらゆる手段を尽くして、1日も早く撤去できるよう検討するように指示をしている、というのが今の実態でございます。

【記者】例えば観光客の方が、喫煙所だと思って喫煙しているところにパトロール中の方から止めるよう言われるのは、熊本市のイメージダウンに繋がるのではないかと思うのですが、市長はどう思われますか。

【市長】報道で拝見した時に、ちょうどインタビューされていて、知らなかったという方の声を聞きまして、非常に印象が悪くなるとか、それから当然我々としては、観光客の皆さんに快適に過ごしていただきたいですし、熊本市にお越しになる皆さん、そして今生活している皆さん方にも、路上喫煙による受動喫煙をしてしまわないようにすることは非常に重要であります。
また、きちんとマナーを守って喫煙をしている方々にとっても、迷惑な話なんですよね、こういうことをされると。かえって、愛煙家の首を絞めてしまうような行為になりかねないので、そういう両面から見ても、1日も早く撤去すべきだと、私は思っております。

【記者】一方で、街中の分煙施設が少ないのではないか、それが今回の設置を助長させたのではないかという声もありますが、これに対して、市長はどのようにお考えでしょうか。

【市長】分煙施設に関しても、助成事業を行っていて、実際に設置するという取組を行っています。こういったことにも予算を使って、設置したい民間の事業者の方がいらっしゃれば、ぜひ設置をしてくださいと呼びかけていますので、こういった助成事業をぜひご利用いただきたいということ。
また街なかで喫煙する場合においても、受動喫煙対策が講じられた分煙施設はありますし、少なくともこのエリアでも4ヶ所ほどあります。それを何ヶ所増やせと言われたらなかなか困るところはありますが、できるだけ皆さんそういうところを守って喫煙していただいているので、我々も周知をしっかりしていかなければいけないと思っていますが、そういった形でこれからも取組を進めていきたいと思います。

【記者】市電に関してお伺いします。先日の特別委員会において、正規雇用化の話が出まして、任期付きの正規雇用とするという案が執行部から出たのですが、それに対して委員の皆さんから、任期付きということだと運転士さんの不安解消が図れないのではないかという指摘が多くあったのですが、市長のご認識を教えてください。

【市長】任期付きとは言っていますが、熊本市の職員定数条例における職員ということですので、任期付きであっても、休暇や福利厚生、それから給与など一般職員と全く一緒ということです。
ただ、任期付きにしているのは、上下分離移行された後に公社化をしますので、公社の無期雇用の常勤職員となります。移行までの間は、任期付きということではありますが、その任期の間はきちんと職員として雇用するということですので、トータルで考えると安心できるものだと思っております。
ですので、この手法が乗務員の雇用を安定させるという意味でも、適当だと考えております。任期付きという言葉だけでイメージされるかもしれませんが、例えば任期が切れたらすぐ解雇だとか、雇用が不安定になるとかいうことではなくて、そのまま公社で無期雇用の常勤職員になりますので、そういう意味では、安定的な雇用ということで問題はないと思っています。

【記者】仮に、上下分離の方針決定が任期内に至らなかった場合、任期が切れてしまうと思います。5年以内に移行が決まるということであれば、運転士の皆さんも安心できるのかなと思うのですが、仮に5年以内に決まらなかった場合、例えば任期なしの正規採用にするなど、どう対応されるのかを教えてください。

【市長】基本的には今年の4月から移行する予定でいましたので、今は市電再生プロジェクトやいろいろなことをやっておりますので、その期間の中でできるだけ早く上下分離をして、安定的に公社での運営をしていくことを目指しております。ですので、任期が切れるということは考えていません。
5年以内にできるだけ上下分離は実現させたいと思っていますし、そういう方向で、今我々も一生懸命努力をしているということであります。当然、今は安全運行をしっかりやっていくこと、その体制をしっかりつくり上げるんだということで、取組を進めていますので、それが落ち着いた段階で、国やいろいろな関係機関とも協議をしながら、上下分離や次のステップに進むということです。その時点において、またいろいろ判断をしていきたいと思っています。

【記者】昨日の平和式典に関してお伺いします。戦後80年の節目で式典に参加されて、改めて感じたことや新たに発見されたようなことがあれば教えてください。

【市長】昨日広島に行きましたが、非常に若い方が多かったということが印象的でした。戦後80年、被爆から80年という大きな節目でもありましたが、若い方々が平和に対して、あるいは核廃絶に対する意識をすごく持っていることを感じたことと、広島には前日の夕方に着いたので平和資料館にも行きましたが、ものすごい人で入れないぐらいでした。修学旅行などで引率された生徒さんも含めて本当にたくさんの方々が来ていましたし、海外の方も非常に多かったです。
ですので、そういう意味ではこうやって式典で発信をするということ、それから多くの資料館などを見て、リアルに被爆の様子に触れるということが、核廃絶や恒久平和に繋がっていく大きなポイントなんだなということを、再認識しました。
それから、石破総理や湯崎広島県知事の挨拶は非常に印象に残りましたし、国連事務総長の挨拶もありました。そして、子どもたちの平和の誓いや平和宣言もそうですが、すべてに、核抑止はいかに愚かなことなのかということを象徴するような発言が相次いだということです。
石破総理のご発言の中に、核禁止条約への言及がなかったことは、私自身少し残念に思いました。私も以前から主張しているとおり、また平和首長会議などでも国に対して要請をしているとおり、オブザーバー参加をすべきだということを、なんとか国としてやっていただきたいと思っています。
ただ多くの皆さんが、特に戦後80年を意識した式典だったなということは、例年になくそれを強く感じたというのが、私の印象でありました。

【記者】長射程ミサイルに関してお伺いします。現在調整中で、最終的に決まっていないということだと思うのですが、最終決定前の事前の説明や打診の連絡も一切来ていないということでしょうか。

【市長】はい、来ていません。

【記者】戦後80年に関する首相見解についてお伺いします。石破首相が当初、戦後80年の節目に合わせて見解の公表に意欲を示していましたが、現在トーンダウンの動きがみられます。その点についての市長の所感と、公表を支持する場合は、どういう内容であるべきと考えるかもあわせて教えてください。

【市長】戦後80年にどういうコメントを総理大臣が発出するかということに関して、発出の形式や時期などについては、総理がお考えになることですので、私からのコメントはございません。
ただ、昨日の記者会見でも発言をされていたように、戦争抑止の仕組みを考えたいなどとおっしゃっているということを踏まえますと、何らかの形でメッセージを発信することは、国の姿勢を示すうえでもいいことではないかなと思います。これは、平和を希求する我々国家としての意思を世界に示すということになりますので、これは非常に重要ではないかなと思っています。ただ、当然、政治の中で国政に携わっている皆さん方が、真剣に議論しながら判断をされるものだと考えています。
内容につきましては、戦後80年を迎え、戦争抑止やそういった平和な世の中が、ここに来て揺るがされているような国際情勢をどう見ているのか、それをきちんと主張しながら、力による現状変更を求める、また強行するような国に対しては、しっかりけん制をしていく必要があるのではないかと思っています。

【記者】最低賃金の議論についてお伺いします。政府は、目安よりも高い水準で最低賃金を引き上げた都道府県に、交付金を出すという方針を示しているところですが、この方針に対する市長の評価を教えてください。

【市長】最低賃金の議論はいろいろとありますが、地元中小企業の経営者の皆さんからすると、最低賃金が上がることは、経営上厳しいというような声もあります。一方で、働く側からすれば、全国で最低賃金が上がっていく中で熊本の最低賃金との格差が出てくれば、当然熊本にとって人を獲得する上でもマイナスになるわけですから、ここに対しては最低賃金の議論もそうなのですが、あくまでも最低の賃金ですので、経営者の皆さんに対してインセンティブを与えていくということは、必要なことなのだろうと私自身は思っています。
ですので、これも労働局や県や関係各所の皆さん方といろいろなご審議があって決まっていくと思いますが、やはり昨今の物価上昇や賃金の上昇、そして人材獲得が非常に厳しいということを考えて、企業も含めて戦略的に将来を見据えて、人を大事にしていくということをしっかりやっていかないところは、早晩、最低賃金どころか企業がなくなってしまうという、そういう危機感を持つ必要があるのだろうと、私自身は思っています。
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