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令和8年(2026年)1月5日 年頭市長記者会見

最終更新日:
(ID:68426)


1 本年を表す漢字について

2 新年の抱負について   

3 熊本市電再生プロジェクト 改革の方向性について   

4 南熊本快速バスの運行開始について

5 物価高騰対策について

6 消防出初め式について

7 令和8年はたちの記念式典について

8 第41回読売新聞社杯全日本選抜競輪の開催について

9 質疑
(1)幹事社代表質問(朝日・KAB)
(2)各社質問



会見録




市長発表

新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
まず、2026年の今年の漢字一字を発表させていただきたいと思います。私が今年の漢字一字ということで選びましたのは、「結(ゆい)」です。
2026年は、熊本地震からちょうど10年という大きな節目を迎えます。この10年間は、熊本の多くの皆様方から支えを受けながら、復旧・復興、そういうまちづくりを進めてまいりました。
それは、行政だけで成し得たわけではありません。全国各地から、そして世界中からも支援をいただいたのですが、市民の皆さん方の強い結びつきがあったからこそ、今の熊本の姿があると思っています。
そうした歩みを、10年という節目で単に振り返るのではなくて、人と人とのつながりをより強く結んで、これからの市政に生かしていくための新しい年にしたいという思いを、この一字に込めました。
さらに、世界に目を向けますと、紛争や分断が続いています。対立が深まる状況も世界各地で見られるわけです。緊張状態、不穏な空気も世界中に漂っている。
こういう状態にあって、こういう時代だからこそ、熊本から、人と人が信頼と絆で結ばれる社会の大切さ、そして平和の価値を改めて発信していきたいということで、この「結」という言葉にさせていただいたところです。
この「結」という言葉には、上下ではなく、互いに支えあい協働して物事を前に進めていくという意味があります。
2026年は、市民の皆様とともに積み重ねてきたものを結んで、これからの熊本を、より強く、しなやかなまちにしていく一年としたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。漢字一字については、以上でございます。

それでは、新年の抱負を述べさせていただきます。
新しく迎える本年は、熊本地震から10年という節目でもあります。
これまでの市民の皆様からのご協力、そして、全国各地からの皆様方の温かいご支援に、心から感謝を申し上げたいと思います。
この節目の年は、「支えられた日々を、支え合う力に。」を全体のコンセプトとして、地域の皆様、市民の皆様とともに熊本地震10年関連事業を展開しまして、次世代に向けて「安全・安心で災害に強いまちづくり」を進めていきたいと考えております。
また、「総合的なこども施策の推進」、「交通渋滞の解消及び公共交通施策の加速化」、「半導体関連企業の熊本進出に伴う諸課題への対応」に加えまして、「書かない窓口」をはじめとするDXの推進など、将来にわたって持続可能で明るい未来を築くための施策に、全庁一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。
本年も、さまざまな地域課題に向き合いながらも、「誰もが憧れる上質な生活都市くまもと」の実現に向けて、市政が市民の皆様に身近に考えられるとともに、自分たちの暮らしがより良くなったなと実感していただけることに結びついていくような市政運営を心がけたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。それでは、次に発表に入らせていただきます。 

まず、「熊本市電再生プロジェクト 改革の方向性」についてご報告させていただきます。
熊本市電では、市民の皆様の信頼を取り戻し、安全・安心で持続可能な公共交通機関として再生するため、昨年5月に「熊本市電再生プロジェクト」を立ち上げ、これまで、交通局の人・モノ・組織を立て直すために、現状分析や課題を整理しまして、その対応方針について検討してまいりました。そして、この度、これらの成果を「熊本市電の改革の方向性」として取りまとめまさせていただきました。こちらのモニターをご覧ください。
まず、熊本市電の目指す将来像を「誰もが安全・安心に、そして快適に利用できる市電」ということで、新しく方向性を示したいと思います。これは、安全運行を最優先に、利便性も高めていくことで、100年にわたって延べ17億人の暮らしを支えてきたということなんです。こうした、まちの発展に貢献してきた熊本市のシンボルでもある熊本市電を、次の世代に継承していきたい、そいういう思いを込めています。この将来像に向けて、二つの柱で改革を進めていきたいと思います。
まず一つ目です。次のモニターをご覧ください。第一に、最優先事項である「安全で安定的な軌道事業の運営」です。市電の事故ゼロを目指して、軌道構造の強化、点検・保守の徹底、それから教育研修の充実、組織風土の改善などを進めてまいります。
第二に、「利便性の高いサービスの提供」です。より多くの皆様に快適でスムーズにご乗車いただくため、先日発表しました全国交通系ICカード対応機器の更新に加えまして、3連接車両の追加導入、そして乗務員の確保による増便、全ての扉で乗り降りが可能となる信用乗車制度の検討などを進めてまいりたいと考えております。次のモニターをご覧ください。
この「改革の方向性」をベースに、交通局の人・モノ・組織に関する具体的な対策等について、3月末を目途に整理いたしまして、交通局の抜本的な改革を推進してまいります。この過程において、これまでの固定観念にとらわれることなく、柔軟な発想を持って取り組んでまいりたいと考えております。
このほかの詳細につきましては、本日の午後、交通局から記者レクチャーをさせていただいて、担当から詳しく説明させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
市電の再生は、単なる移動手段の再生にはとどまらなくて、あらゆる人の移動を支えて、熊本市のシンボルとして存在し続け、本市のさらなる発展に繋がっていくものと考えております。
今年は、市電の再生と信頼回復に向けて、抜本的な改革を進める極めて重要な1年となります。引き続き、私自身が先頭に立って、強い覚悟を持って熊本市電の改革に取り組んでまいります。 

次に、「南熊本快速バスの運行開始」についてお知らせいたします。まず、こちらのモニターをご覧ください。
JR新水前寺駅の朝の通勤・通学時間帯の混雑緩和、及び、JR豊肥本線から熊本市内の中心市街地へのアクセス強化を目的とした「南熊本快速バスの実証実験」を、1月13日(火)から2月13日(金)まで実施いたします。次のモニターをご覧ください。
このバスは、南熊本駅前を出発いたしまして、降車専用の「新市街バス停」を経由して「桜町バスターミナル」へ向かう約10分のルートです。平日朝7時から9時までの間に10便、JR南熊本駅の上り列車の到着時刻に合わせたダイヤで運行して、運賃は200円均一といたします。次のモニターをご覧ください。
このバスは、新水前寺駅から市電で辛島町電停へ向かうルートと比べて、朝のピーク時の所要時間が10分程度短縮できる見込みであり、車内は混雑も少なく快適です。
さらに、今回、肥後銀行様もご協力いただきまして、「くまモン!Pay」を始めとするタッチ決済で支払うと、運賃が20%オフになる特典もございますので、ぜひこの機会に、「早く、快適に、お得に」ご利用いただける「南熊本快速バス」にタッチ決済でご乗車いただければと思います。

次に、本市の「物価高騰対策」について、2点お知らせいたします。こちらのモニターをご覧ください。
1点目は、物価高騰対策として発行いたしますプレミアム付商品券について、発行団体からの申請受付を、1月13日から開始いたします。市民の皆様への販売・利用開始は、商品券を発行する団体によって異なりますが、早ければ2月中に開始される予定でございます。
なお、2月中旬以降、市民の皆様からのお問い合わせに対応するため、専用のコールセンター及びホームページの開設を予定しております。
このほか詳細については準備ができ次第改めてお知らせをさせていただきます。
今回は、「事業規模・プレミアム率・発行冊数」が過去最大となっております。
本市では「プレミアム付商品券」を通じて、市民の皆様の家計支援や地域での消費を促進することで、生活と経済の両面から暮らしを支えてまいりたいと考えております。
2点目は「物価高対応子育て応援手当」についてです。次のモニターをご覧ください。
18歳までのお子様1人あたりに2万円を支給する「物価高対応子育て応援手当」について、本市での支給日を2月6日(金)に決定いたしました。対象者は「本市から令和7年9月分の児童手当が支給された方」で、児童手当情報と連携するため申請は必要ございません。申請なしで大丈夫です。対象者の皆様には1月下旬から、支給に関するお知らせのハガキを順次郵送させていただきます。
また、令和7年10月1日以降、令和8年3月31日までの間に生まれる新生児の皆さんも対象となりますので、これから生まれてくる新生児の皆さんも対象となります。必要な確認ができ次第順次支給してまいります。このほか、公務員等勤務先から児童手当を支給されている方は、個別に申請していただく必要があります。新生児や公務員等の支給日や申請方法等詳細については、決定次第改めて市ホームページ等でお知らせいたしますが、一般的な皆様方は2月6日に申請なしで支給されますので、よろしくお願いします。
本市では、物価高騰の影響を受けた市民の皆様を支援するために、引き続き、迅速に対応してまいりたいと考えております。 

次に、「熊本市消防出初め式」についてお知らせいたします。モニターをご覧ください。
新春恒例の「消防出初め式」については、毎年白川河川敷でこれまで開催しておりましたが、今回は「熊本地震10年関連事業」の一環として、1月11日(日)に復興のシンボルでもあります熊本城の二の丸広場で開催いたします。
10時からの第一部では、消防職員・団員によります分列行進や表彰、そして11時からの第二部では、消防音楽隊の演奏やはしご乗り、一斉放水などを披露させていただきます。
また、市民参加型のイベントとして、今回初めてとなります「はしご車搭乗体験」や「防災体験」に加えまして、「熊本地震パネル展」等も開催いたしますので、ぜひ多くの市民の皆様にもご参加いただきたいと思います。
「出初め式」は、新年に防火意識を高め、広く安全を呼びかけますとともに、消防の決意を示す大切な伝統行事でございます。本市消防局では、本年も、市民の皆様の安全・安心な暮らしを守るため、万全の体制で臨んでまいりますので、どうぞよろしくお願いします。

次に、「はたちの記念式典」についてお知らせいたします。
「はたちの記念式典」は、毎年成人の日に開催しておりまして、今年は1月12日(月)に熊本城ホールにて開催いたします。モニターをご覧ください。
今年は、サクラマチクマモト様のご協力によりまして、屋上のフォトスポットを3カ所設置していただきます。こちらでは、式典までの間、「はたちの証書」パネルのほか、熊本城おもてなし武将隊やオクロック熊本歌劇団がゲストとして登場され、一緒に写真撮影ができますので、ぜひ一生の記念になる写真を撮っていただければと思います。
また、クイズ企画「はたちの挑戦」では、本市の取組、それからお役立ち情報等のクイズに挑戦いただき正解しますと、抽選で図書カードが当たります。
さらに、当日は、はたちの方に読んで欲しい、私のおすすめの本3冊をご紹介する予定です。
会場での発表に加え、市ホームページにも掲載しますので、どうぞ読んでみていただけたらと思います。
式典当日は、午前9時から午後1時頃まで会場周辺で一部交通規制を行います。混雑が予想されますので、時間に余裕を持って、会場まではできるだけ公共交通機関でお越しいただきたいと思います。
本市では、皆さんの思い出に残る式典となるように、精一杯準備を進めてまいりたいと思います。

最後に、「第41回読売新聞社杯全日本選抜競輪」の開催についてお知らせいたします。
先日発表しましたとおり、今月27日、熊本競輪場がグランドオープンいたします。そして、その競輪場において19年振りとなります「全日本選抜競輪(G(1))」が開催されます。モニターをご覧ください。
2月20日から23日までの4日間開催されますこの「G(1)」では、全国のトップ選手108名が集い、熱戦が繰り広げられます。
また、本年4月に熊本地震から10年を迎えますことから、競輪場の再建を支えていただきました皆様への感謝の気持ちをお伝えしますとともに、また、未来に向けてともに力強く歩み続けていこうという思いを込めて、このG(1)のサブタイトルについても「熊本地震から10年 皆様に支えられた日々を、支え合う力に」といたしました。
会場では、地元グルメのキッチンカーが並ぶグルメコーナーや、ステージイベントなど、ご家族連れの皆様にもお楽しみいただける様々な催しをご用意しております。ぜひ新しくなった熊本競輪場にお越しいただきたいと思います。
なお、会場周辺では混雑が予想されますので、ご来場の際は、無料シャトルバス、あるいは公共交通機関等の利用をお願いいたします。そのほか詳細については、熊本けいりんホームページをご確認いただきたいと思います。

私からは以上です。

質疑応答

【記者】今年の漢字と抱負で地震について触れられましたが、具体的には災害に強いまちづくりのためにどのような計画を進めるのでしょうか。

【市長】1つは、やはり熊本地震の経験、そして教訓を忘れないようにするための取組が非常に重要になってくると思っています。やはり10年も経つとかなり記憶が風化している。あるいは、生々しかった恐怖などが薄れてくると、油断も出てくるし、いろいろな備蓄も含めてですが、だんだん以前よりはおろそかになってきますので、そうやって備えていただくために、防災に関する啓発イベントを行うことを計画しています。
それと同時に訓練です。震災対処訓練を5月、それから秋の2回に分けて開催しようと考えています。内容については過去の会見でも申し上げたと思いますが、例えば熊本地震が起こった10年前は、SNSもそれ以前の災害のときよりは進んでいたわけですが、その活用がさらに進んでいます。今はスマートフォンも10年前よりもたくさんの方が持っています。
今「くまもとアプリ」というものがあり、避難所でQRコードを使えば(受付)できたり、防災情報もそこで受け取れるようになっています。しかも、本人認証をしっかりできるマイナンバーカードと連携していますので、いろいろな個別支援にもつなげられるということで、DXの力でどんどんアップデートしていっているということも皆さんには体感していただきたいと思います。
それと同時に、発災直後の10年前は、避難所の床の上にブルーシートを敷いたり、段ボールを使って寝るなど、非常に大変な思いをされたと思います。もちろん一時的に急に避難しなきゃいけないということでもありますのでやむを得なかった面はありますが、それをどんどんアップデートしていこうとしています。
「TKB48」という全国の避難所をもっと改善していこうという動きの中でもあります。イタリア式のスフィア基準も含めて、避難所の環境をもっと良くしていこうという取組がありますが、その中で「T」のトイレです。熊本地震のときも水が流れず非常に困りました。そして「K」はキッチン。炊き出しなど、災害直後も乾パンや冷たいものばかりではなく、温かい食事を提供できるようにしよう。そして「B」のベッド。これは段ボールベッドなど、床の上で寝るのは衛生的にも問題がありますし、高齢の方や障がいのある方はベッドなどの環境があった方がより快適に避難生活を送れます。
そういった訓練もあわせて全国各地で取り組んでいる団体の皆さんと連携して行っていこうと、かなり大規模に、そして、地域でも皆さんがそれぞれ結びつきを強くしていただくような取組を、熊本市としても支援していきたいと、このように本市で計画しています。
それから大規模な広域訓練として、九州市長会等他の自治体との連携もする。あるいは自衛隊や他の機関とも連携した大規模な訓練もやっていきたいと思っています。

【記者】市電の改革について増員の方向性が示されました。任期付職員の採用については順調に進んでいるという認識でよろしいでしょうか。

【市長】順調に進んでると思っています。

【記者】元々は2026年度から市電の延伸が着工する予定でしたが、昨年延期が決定されました。また、新たな路線の話も出ていますが、その点についてはいかがですか。

【市長】熊本市電に関しては、まずは先ほど申し上げたようにこのプロジェクトの中で、安全で安心で皆さんに快適に乗っていただく市電をきちんと構築するということで、この再生プロジェクトの取組を徹底的に推し進めていくことが第一義的にあります。
一方で、こうした市電の改革・立て直しを進めていきながらも、将来のビジョン、要は、都市圏の交通、基幹交通軸をしっかり考えていくことが非常に重要になってきます。
ちょうど1月3日の新聞で報道されていましたが、熊本都市圏では元々都市交通マスタープランを策定しており、この中では有識者の方々も含めて皆さんでたくさん議論いただいて、プランをまとめています。熊本市だけでまとめているものではありません。その中で、益城方面への熊本市電の延伸ルートが示されたところです。これが新聞の一面に載りましたので、皆さんにもインパクトがあったと思います。
東町の市民病院までの延伸の必要性はもちろんありますので、これはきちんと考えていますが、東町線だけでなく、今までも南熊本や田崎、長嶺、沼山津方面といった延伸の検討は、基幹公共交通軸を機能強化していこうと、ずっと検討してきたことです。
その延長の中で、こうした形でマスタープランの中に、特に、益城方面に関しては多くの人口が擁しており、また、空港へのアクセス鉄道という別のルートもあります。1つのルートだけでなくいろいろな形で市民の皆さんのアクセス性を高めていくという意味で、非常に大きなことだと思っています。
まだ、市電に関しては改革を先に進めていくことになりますが、将来のビジョンとしてこの都市圏の都市交通マスタープランの中にしっかり明記されています。これは熊本市だけではできません。県や益城町、関係の皆さん、沿線の皆さんとも協力しながら、将来に向けた需要も含めて。採算性も当然ありますし、多くの皆さんが車での移動よりも市電での移動の方がアクセスが良い、あるいは、快適だと感じてもらえるようになれば利用も進みます。特に、東部エリアの深刻な渋滞には極めて大きな改善の影響をもたらすと考えています。
それはこれからアクションプログラムをそれぞれ作っていくことになりますので、皆さんとともにしっかり熟議しながら検討していきたいと考えています。

【記者】市電の益城町方面への延伸について、いつできるかは置いといて、市として取り組むことに決めたということでしょうか。

【市長】決めたと言いますか、それだけ需要のあるエリアに基幹公共交通軸を伸ばすことは、非常に重要な取組だと思っています。特に、他に代替の交通手段がなかなかないということで、これはバスの場合もありますし、こうした市電のルートもあります。
こういったものをさらに充実させていこうと、我々は皆さんと検討しながら案の中に盛り込みました。当然ながらその方向性については、実施したいと考えています。

【記者】市電の改革の話について、これまで組織改革の必要があると言われてきました。ルールやポイントを示されましたが、組織改革に向けて最大の難点や課題は何だと思いますか。

【市長】やはり人の手当の問題だと思います。先ほどご質問もあった通り、待遇の面、それから雇用の安定は非常に重要です。そして、先の見通しをちゃんと立てられるかどうかということです。
やはり運転士の皆さんやスタッフの皆さんには自分たちの生活ももちろんあるわけで、そうなると、きちんと先の見通しが立って、やりがいを持って働く。電車が好きなだけでは続かないわけです。ですから、きちんとした待遇に改善していく。そのための組織をしっかり固めていくということ。
そして、収益構造は非常に重要になってきます。収益性を高めていくことで、多くのお客さんに乗っていただくとことはすごく大事です。ですから快適に利用できる市電がしっかり入っています。
安全・安心は当然ですが、これを実現するために人の力、そして組織の意識は非常に重要だと思います。
今年度に入って大きな事故やインシデントは今のところ起こっていません。皆さんに応援していただいていますので、市電に乗っていただいて、運転士やスタッフに声掛けしていただいて、そして利用していただくことで、さらに改善点があれば皆さんの声を聞きながら変えていく。こういう形で、市民と密着するような形をとっていく。
全体としては「風通しが悪い」と言われていた交通局の風通しを、利用者も市民の皆さんも、そして、組織のトップも含めてみんなで改善していく。そのことが、市電の信頼を取り戻す大きなポイントになると考えています。

【記者】スケジュール感ですが、この市電改革は今年度中に実施予定ですか。

【市長】今年度中に対策の整理案が示されますので、3月までには「こういう具体的なことを取組みます」と、今日ご説明した内容の深掘りが出てくるということです。

【記者】それが最終的なものになりますか。

【市長】いえ、もちろんこれは継続的にいろいろことをやっていかなければいけないので、ここで終わりではありません。
ただ、3月末までにまとめられるものは全てまとめて、そして、すぐ実行に移していきます。
さらに、まだ時間をじっくりかけて検討しなければいけないこともあります。これは去年立ち上げたプロジェクトなので、1年ぐらいでできないこともやはりあるわけです。
ずっと課題を整理し、分析する中で、こういうものはもう少し先になるかもしれないですが、見通しはそこで示す。そういったことで、こういう形にしていきたいと思っています。
当然、改革の中で対策を整理したものは実行していきますが、他にもまだ検討しなければいけないことがありますので、それは継続してやっていくということで一定のご理解をお願いします。

【記者】3月末には報告書という形でまとめる予定ですか。

【事務局】取りまとめの成果として出すものが、報告書になるのか計画になるのかは未定ですが、何らかの形でお出しします。

【記者】市電改革の信用乗車制度の検討について、参考にされる取組や具体的に描かれていることがあれば教えてください。

【市長】信用乗車は皆さんあまりご存じないかもしれません。午後のレクチャーで少し説明させていただきますが、例えば、切符を事前に買っておいて、改札でのチェックをしないで乗り降りができる。3時間なら3時間券、半日なら半日券。1日乗車券は今もありますけれども、そういったものを持っていれば、その時間帯のうち何回乗ってもどこでも自由に乗り降りができる。
実は、ヨーロッパですでに実現しています。過去に私たちが視察させていただいた、フランスのストラスブールなどでは完全に信用乗車になっていますし、ドイツでは新幹線ですら信用乗車で、改札がありません。
ですから、皆さんはチケットをきちんと持っていただいて、それで乗り降りを自由にしていただきます。そうなると無賃乗車が増えるのではないかということですが、検札と言って、もしルールを守っていない人を見つけたらそれをチェックする人がいて、そして何倍というお金を支払ってもらうことで抑止します。
いつ検札が来るかは分からないですが、突然来たときに「何万円払ってください」ということになる。不正が完全にゼロになるかは不正率を考えないといけないと思いますが、かなりの部分で信用乗車になります。
他の海外での実績もありますし、例えば、国内でも一定程度どこでも乗り降りできるという意味では、宇都宮の新しいライトレールも準信用乗車的な形で運行されています。他の交通事業者の方も各地で検討を進めていると聞いているので、我々もいろいろ勉強を進めて、これからさらに日本の中でどういう形でできるのか、そして、熊本でどういう形でうまくいくのか。少し時間はかかるかもしれませんがやってみたいと思っています。
そうすると、ICカード決済の更新費用が高くなって大変だということもクリアになります。
私もヨーロッパで乗車したときに、これは便利だなと思いました。でも、無賃で乗るのはいけないのでちゃんと皆さんがルールを守って買っておられる。ヨーロッパで成立することが日本で成立しないはずがないなと。
また、最近は無人の駅がたくさんあります。あれはほぼ信用乗車に近いんです。駅員さんがいないJRの駅もあります。
今、非常に乗り降りでも混雑します。そういったことも解消できるという意味では、この信用乗車制度を検討・研究していく。そして、どの段階かで実装していくことになると思いますが、一定程度社会実験も必要になってくると考えています。

【記者】市電延伸について、マスタープランでは南熊本駅や西区役所への延伸も示されていたと思います。市長の中で何か優先したいルートなどのお考えがあれば教えてください。

【市長】特に事業可能性が早くできそうだということで、東町線は今まで選択されてきました。 
そして、効果あるいはB/C(ビーバイシー)です。コストに対して利益が上回るという状態で採算が取れるのでやろうということでしたが、やはり各路線を見てみても、今、また交通状況が変わっているので、優先順位もいろいろ検討しなければいけません。
今ここで私が明確に特定の方面を言うと相当ハレーションが起きるので、私なりに「こっちの方がいいかな」という感覚は持っていますが、ここではまだ申し上げられないと思います。
これから公共交通に関しては、今年1年徹底的に力を入れていこうと思っています。これは県にも協力していただきながら、あるいは、交通事業者の皆さんとも協力しながら、しっかりやっていこうと思っています。そういう中で皆さんからもご意見をたくさんいただいて、「こういう方がいい」「ああいう方がいい」といったご意見をたくさんいただきながら、候補路線についてもお示しできるようにしていきたいと思っています。
東部方面に関しては、先ほど益城方面という話がありました。4車線化が地震の後に進んだこともあって、以前のマスタープランでは空港方面までしか示されていませんでしたが、それが益城方面というようにある程度明確になったのは、これは道路の拡幅も1つプラス材料になったのではないかと考えているところです。

【記者】ちょうど1年ほど前に、市電の延伸を見直す指示をしたと発表されていますが、再び進める判断をしたという受け止めでいいのでしょうか。それとも改めてタイミングを見て、市長から延伸に向けて進むという判断があるのでしょうか。

【市長】先ほど申し上げたように、熊本市電再生を徹底して進めることが昨年から最優先ということで、熊本市電再生プロジェクトを組みました。一定の方向性をこれから示すということなので、改革の方向性やこれまでの取組、実績、そして、これから取り組むことをやっていくわけです。
その中で、そこ(市電再生)が確保されないと、当然のことながら市電の延伸など大きな夢を描いていくことも含めて、将来構想を描いていくこともなかなか難しい。
ただ、(市電再生を)やりながら同時並行的に検討はできるということです。都市圏の都市交通マスタープランのようなものは、熊本市や市電部門だけでなく、みんなでいろいろなことを考えながら大きな絵を描いているので、それは当然大きな軸の中でプランとして進めていく話です。
ただ、私たちが延伸も含めてどのようにルートを決めるのか、あるいは、どのような見直しをしていくのか。そういったことも含めて、改めて私の方から発表します。
今回はあくまでも都市圏の都市交通マスタープランの中にそういう方向性が示されたので、それについて我々も真剣に検討をこれからしていくということでご理解いただければと思います。

【記者】今年力を入れていかれる交通に関して、運輸連合の取組への着手や時期的な目処など、今お考えのスケジュールなどありましたら教えてください。

【市長】運輸連合については交通事業者の方々の対応も必要になってくるので、熊本市だけで進めるということではなく、皆さんときちんと合意形成を図りながら進めていこうと思っています。
ただ、12月24日に地域公共交通に関する特別委員会が開催され、新たなマネジメントの組織に関してはいろいろな質疑をいただき、関心も高いと考えています。そういう意味では、スピード感を持って新年度のうちにはいろいろな方向性が示せるようにしたいというのが1つの私の目標です。これは私の3期目のマニフェストで掲げたことでもありますので、任期中に「運輸連合はこのように進めていきます」ということをお示しできるようにしたいと思っています。それは私のリーダーシップの中でやっていきたいと思っていますが、熊本市だけで推進できる話ではないので、皆さんとともに協調・議論しながら進めていきたい。ただ、相当な覚悟をもってやっていこうと思っています。

【記者】益城までの市電延伸について、4車線化との調整も必要だと思いますがどのようにお考えでしょうか。また、益城のどの辺まで延伸するイメージでしょうか。

【市長】恐らく今のマスタープランの中でも、益城中心の役場付近が1つの方向性として示されていると思います。4車線化に関しては、やはり物理的な制限がどうしても出てきますので、そういったものをよく調整していかなければならないと考えています。
マスタープランの策定には県や益城町も入っておられますので、そういった中で皆さんときちんと協議しながらやっていきたいと思っているところです。

【記者】マスタープランに上熊本での接続について記載があったと思いますが、これについてはどうお考えですか。

【市長】以前、熊本電鉄と合志市の荒木市長と私でプロジェクトをやっていこうと、連携協定を結びました。そのときは、上熊本駅前で、対面で市電と電鉄が乗り換えられるようになれば、随分接続が良くなるのではないかという話もありました。そうすると、合志方面から人の流れが公共交通によってできるということです。
ただ、その中でいろいろな課題もあります。物理的にレールの幅が違うなどの課題もありますが、直通にすることによって利便性が高まるのではないかという話もありますので、そういったことも含めて多角的に検討します。
この結節は非常に重要になってくると思っています。今、熊本電鉄の沿線エリアは、半導体関連産業の皆さんなど多くの方々の利用もこれから期待できますし、また渋滞も非常に激しいです。御代志方面も含めて周辺が非常に渋滞していることを考えると、公共交通の軸を評価していくことは非常に重要な方向性だと思っています。
なんでも大盤振る舞いでするのではなく、やるべきことをきちんと計画の中に落とし込みながら1つ1つ進めていくこと。「こっちが済んだから次はこれ」ではなく、同時並行で検討すべきものは急いで検討していこうと言うことで、このまちの公共交通の骨格をしっかり築き上げていきたいと考えています。
上熊本に関してもですが、電車の本数がそんなに多くありません。上熊本と藤崎宮前を比較すると、接続に関してどこまで市電のダイヤとの流れが良くなるのかもあります。熊本電鉄の運行状況や列車の保有数などにも影響してくるので、そういったものをしっかり考えていきます。
いずれにしても、いろいろなケースを考えながら、詰められるところはどんどんやっていこうということで、実現可能性をさらに高めていきたいと考えています。

【記者】上熊本との直通も視野に入れて整理されているということでよろしいですか。

【市長】 はい。

【記者】今年の漢字を「結(ゆい)」と発表されましたが、結果の「結」でもあるので、交通渋滞の結果を出したいという想いがあるのかなと思います。保田窪北交差点の改良工事を進めていますが、まだまだ今朝も渋滞していました。交通渋滞解消に向けた思いを改めてお願いします。

【市長】今日1月5日は仕事始めで、雨が降っていたこともあり車が多かったと思います。 ただ、短期でできることはどんどんやろうと、県と一緒にこれまでも取組を進めてきました。
短期で取り組むことの1つの中に、交差点の改良があります。主に区画線を改修して右折レーンを伸ばすことですが、今まで計画している11ヶ所のうち、9ヶ所はすでに完了しています。
国体道路と東バイパスの交差点である保田窪北交差点ですが、昨年12月24日に改良が完了しました。東バイパスに向かう国体道路の右折レーンを約20m伸ばしたので、以前よりも改善されているはずだと思います。
この取組で劇的な変化につながるわけではありませんが、こうした地道な取組をあわせて、いろいろな公共交通の軸を増やしたり、大きな都市計画道路や10分20分構想も含めたものも検討しながらも日常的な改革をしっかり確実にやっていくことで、結果にコミットしていきたいと考えています。

【記者】今年は午年で、市長選の年でもあります。市長が出馬するかどうか、今のお気持ちはいかがでしょうか?

【市長】はぐらかすわけではありませんが、やはり、今、いろいろな課題に私も取り組んでいますので、しっかり1つ1つ確実に結果に結びつけていくことが大事だという局面だと思っています。
それから、年末に多くの支援者の皆さんや事務所関係者を含めて100名以上の方が集まった機会がありました。ちょうど仕事納めの翌日でしたが、いろいろお話をしました。皆さんも私が年末の記者会見等で「時期尚早」と発言していたので、あまり直接的に「どうするの?」とは聞かれませんでしたが、支援者の皆さんからは「今までやってきたことを市民に示して判断してもらうべきじゃないか」「多くの皆さんが期待していると思う」といった声はいただきました。
そういったことも、自分の心の中でしっかり受け止めながらも、3期目に掲げたマニフェストの確実な実現に向けてしっかり頑張って取り組んでいきたいと思っています。

【記者】最近YouTubeチャンネルを開設されましたが、そこで表明することも考えていますか?

【市長】そういうアイデアもありますね。それも検討してみますが、やはり政治家の出処進退はきちんとした公の場でやった方がいいと私は思っています。いいアイデアかなと思いましたが、YouTubeでいきなりというのはあまり馴染まないかなと思いました。
ただ、自分の考え方はきちんとYouTubeなどでも解説していきたいと思っていますが、やはり議会や記者会見など公の場でしっかり発表することが必要なんじゃないかと思っています。 

【記者】学校給食費の無償化について、昨年末に国が大まかな方向性を示しましたが、現在の熊本市の検討状況はいかがでしょうか?

【市長】国でも全国の標準的な基準額を示してやろうということですが、金額も含めてまだその中身について具体的な詰めができていない状況ですので、それをしっかり確認しているところです。
いずれにしても小学校の給食無償化に関しては、国でも財政措置がされますので、それを検討して、熊本市としての方針を2月定例会のあたりにきちんとお示しできるようにしたいと考えています。今、予算の作業も含めてしっかり検討している最中です。
国の制度設計によっては、例えば、超過負担が生じる可能性もあります。無償化にあたっては超過負担が生じないように国が必要な額を措置することが前提であると考えていますので、そこは国に対して強く要望していく必要があると思っています。
とは言え、私たちも食材の調達などの予算措置がこれから必要になってきます。今朝、教育長から臨時庁議の中で「この制度設計に向けてしっかり頑張っていく」と話がありましたが、今、現場でも鋭意話を進めているところです。
恐らく2月議会までにはいろいろな方向性を発表させていただくことになると思います。
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