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令和8年(2026年)4月2日 新年度市長記者会見

最終更新日:
(ID:70230)


1 新年度の抱負について

2 熊本地震10年関連事業について

  (1)熊本地震10年犠牲者合同追悼式

  (2)ブルーインパルスの展示飛行

  (3)熊本地震10年復興マルシェ 

3 熊本市車中泊避難者支援ガイドライン及びマニュアルの策定について

4 物価高騰対策について 

5 こころの悩み傾聴AI相談の開始について

6 質疑

(1)幹事社代表質問(読売・KKT)

(2)各社質問





会見録




市長発表

それでは、まず新年度の抱負を述べさせていただきます。
令和8年度は、熊本地震から10年の節目の年でございます。
改めまして、この地震で犠牲となられました皆様方に衷心より哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。
また、これまでにいただいた市民の皆様からのご協力、そして、全国各地の多くの皆様からの温かいご支援に、深く感謝を申し上げたいと思います。
震災から10年を迎える今年度は、「支えられた日々を、支え合う力に。」を全体コンセプトとして、地域の皆様とともに熊本地震10年関連事業を展開し、「安全・安心で災害に強いまちづくり」を進めてまいりたいと考えております。
また、長年の課題であります交通渋滞の解消と持続可能で利便性の高い公共交通体系の構築に向けて、政策局内に「公共交通戦略部」を新設いたしまして取組を加速させるほか、「総合的なこども施策の推進」、「半導体関連企業の熊本進出に伴う諸課題への対応」など、市民の皆様の暮らしを守り、明るい未来を築くための施策に全庁一丸となって取り組んでまいりたいと考えておりますのでよろしくお願いいたします。

次に、「熊本地震10年関連事業」についてお知らせいたします。
まず、4月16日に、熊本城ホールにて、県及び県内市町村との共催によりまして、犠牲になられた方々に哀悼の意を表するため、「熊本地震10年犠牲者合同追悼式」を執り行います。
この追悼式は大きく二部構成としておりまして、第一部の式典は、警備の都合上、事前に名簿登録された方のみの参加としております。
続いて、第二部として、同会場で11時30分より広く皆様から献花をいただける場を設けますので、亡くなられた方々に対し、改めて追悼の気持ちを表す機会として、多くの皆様にご来場いただきたいと思います。
次のモニターをご覧ください。
航空自衛隊の皆様のご協力によりまして、4月11日に、「ブルーインパルスの展示飛行」が実施されます。
前回9年前の展示飛行では、雲ひとつ無い青空に輝くブルーインパルスを見上げて、多くの皆さんが熊本の復興に向けて気持ちを一つにいたしました。
今回の展示飛行では、復興への感謝と決意を全国に発信して、市民の皆様にとって心に残る復興10年の節目の瞬間となることを期待しております。
また、同日、「熊本復興 飛翔祭2026」を熊本城二の丸広場で開催いたします。
会場では、ブルーインパルス隊員によりますトークショー等のステージイベントも実施されますので、ぜひご来場いただければと思います。
次のモニターをご覧ください。
熊本地震で甚大な被害を受けた熊本の農水産業ですが、生産者の皆様のご尽力と多くの皆様方からのご支援によりまして、着実に復興を進めてまいりました。
そこで、4月18日、19日の2日間、熊本の農水産業の今を発信し、これまでの支援への感謝の思いをお伝えするため、熊本駅白川口のアミュひろばで「熊本地震10年復興マルシェ」を開催いたします。
会場では、被災から復興を果たした農漁業者によります、すいか、メロンをはじめとした熊本産農水産物の直接販売に加えまして、キッズマルシェ、あるいは熊本地震に関するパネルの展示などを実施いたします。
次のモニターをご覧ください。
また、3月末から、産直通販サイト「食べチョク」内の特設ページにおきまして「復興オンラインマルシェ」を開催しており、今月18日からは、熊本産品の値引きキャンペーンを実施いたしますので、ぜひこちらもご利用いただければと思います。
この復興マルシェを通じて、復興した熊本の農水産物の魅力を、より多くの皆さまにお届けしてまいりたいと考えております。

次に、「車中泊避難のガイドライン等の策定」についてご報告いたします。
こちらのモニターをご覧ください。
この度、熊本地震の経験を踏まえまして、災害時に車中泊避難を行う方々を支援するため、「熊本市車中泊避難者支援ガイドライン」及び「熊本市車中泊避難マニュアル」を策定いたしました。
これらにおいて、車中泊避難を行う際に、健康面、それから安全面で特に注意すべき点を整理いたしまして、車中泊避難を行う際に最低限知っておいていただきたい事項を分かりやすくまとめておりますほか、新たに車中泊避難を行う場所として、中央区の「熊本競輪場」、南区の「アクアドームくまもと」の2か所の駐車場スペースを指定したところでございます。
本日から、このガイドライン及びマニュアルにつきましては、熊本市ホームページで公開しておりますので、市民の皆様には、ぜひご確認いただきたいと思います。
なお、この二つのガイドライン及びマニュアルは車中泊避難を推奨するものではなく、避難者の安全確保のために必要なものであることを皆様にはご理解いただきたいと思います。
内容の詳細につきましては、本日午後の記者レクチャーで担当から説明させていただきます。
本市では、熊本地震10年の節目を契機としながら、引き続き、関係機関と連携しまして災害時にすべての方が安心して避難できる環境づくりなどに取り組み、「安全・安心で、災害に強くしなやかなまち」の実現を目指してまいります。

次に、「追加の物価高騰対策」についてお知らせいたします。
3月24日の記者会見において、物価高騰の影響を受けるすべての世帯に確実に支援を届けるため、上水道契約世帯への基本料金減免の実施及び上水道未契約世帯への支援策を検討する旨を皆様にお示しし、この方針に基づき、具体的な内容の検討を進めてまいりました。
これらの支援を一日でも早く実施するため、本日付で、12億700万円の関連予算について専決処分を行いました。その内容について改めてご説明いたします。
モニターをご覧ください。
まず、前回の記者会見でご説明申し上げましたとおり、上水道を契約されている約33万4千世帯を対象に、上水道の基本料金3か月分を減免いたします。無償化をするということでございます。
次のモニターをご覧ください。
このほか、上水道の契約をしていない、未契約世帯への支援とのことで、下水道をご契約の約4,800世帯については、下水道使用料基本料金の3か月分を無償化、また、農業集落排水を利用されている約700世帯については、農業集落排水基本料金の3か月分を、それぞれ減免いたします。
また、上下水道及び農業集落排水を利用しておらず、これらの減免対象とならない方々が約4,500世帯いらっしゃいますが、この約4,500世帯の皆様に対しましては、下水道使用料の基本料金3か月相当額を支給させていただくことにしておりします。
具体的な時期等の詳細については、準備ができ次第、市政だより、あるいは市ホームページ等でお知らせいたします。
本市では、物価高騰の影響を受けたすべての市民の皆様に、できるだけ早く支援が届くよう、引き続き、着実に準備を進めてまいります。 

最後に、「こころの悩み傾聴AI相談の開始」についてお知らせいたします。
こちらのモニターをご覧ください。
本市では、現在、毎週火曜日と日曜日の午後6時から午後10時まで専門の相談員が市民の皆様のこころの悩みについてのご相談を受ける相談窓口を設けています。
この度、悩みや不安を感じたときに時間を問わずいつでもご相談いただけるように、24時間365日対応可能な「傾聴AI」による相談を4月1日から、新たに開始いたしました。
次のモニターをご覧ください。
この「傾聴AI」は、相談者の気持ちに寄り添って、傾聴・共感を繰り返しながら気持ちの整理をサポートするものでございます。また、AIですので、人に相談しにくいとか、相手に遠慮したり評価を気にすることなく、誰にも話せなかった思いも安心して相談いただけます。
ご利用にあたっては、本市ホームページにQRコード及びURLを掲載しておりますのでアクセスいただければと思います。
これからの時期は、特に進学や就職、転勤などにより生活環境が大きく変わって、こころの不調を感じやすくなる方も多くいらっしゃいます。
本市では、本AI相談をはじめ、メールやチャット、専門の相談員による相談窓口を開設しておりますので、一人で悩みを抱え込まず、ぜひ、各相談窓口をご利用ください。

私からは以上です。


質疑応答

【記者】物価高対策について伺います。第一弾の物価高対策のプレミアム付商品券の時は、市民の方からいろいろなご意見があったと思いますが、今回の追加支援策として水道料金の支援を行う狙いについて、改めて教えてください。

【市長】まず、物価高騰対策については、さまざまな施策を行っているところです。先に行いましたプレミアム付商品券については、買えなかった方や、列に並ぶことができない方など、いろいろな方がいらっしゃいました。しかも、数に限りがあるということで、不公平であるなど、ずいぶん多くの(ご意見を)ご批判も含めていただきました。これも含めていろいろ検討する中で、今後の追加の物価高騰対策については、できるだけ公平に、そして皆さんにとって手続きがあまり煩雑にならない形でできないかということで、さまざまな検討をしたところであります。今回、国からの交付金の残りの財源を活用しまして、水道基本料金の減免、無償化を決定したところです。今日、専決処分も行いました。予算上の措置をそういった形で行っておりますので、これから具体的に作業を進めていくことになります。この物価高騰対策は、前にも説明申し上げたのですが、特に水道料金の基本料金の減免については、システムの更新、改修が必要になってきますので、どうしてもその時間をいただくことになります。できるだけ早く予算を決めて、これから作業に入っていきますので、どうしても秋口近くまで対応に時間がかかってしまうことはご理解いただきたいと思います。すべての世帯の皆さんにこの支援が届くように、今回対応させていただきました。上水道を利用していない世帯は下水道をということです。それから、それも使っていない方は農業集落排水の基本料金を減免する。それ以外の約4500世帯の方々にも同規模の金額を給付する形で設計をしましたので、時間はいただきますが、すべての世帯を支援させていただくということです。

【記者】物価高対策について、市民の方から「いつごろ始まるのか」という声があります。何月までに開始するのか、今、明言できる範囲でお聞かせください。

【市長】システムの改修に半年近くかかるということですので、どうしても夏以降になってしまうと思います。今、急いでその改修についてもシステム関連の事業者の皆さんにお願いしてやっています。前倒しができればお願いしたいと思います。ただ、料金システムを変えることはものすごく重大なことで、もしミスがあれば大混乱を起こしてしまいます。常に動いている料金システムを運用しながら改修していくのは、慎重を要しますので、お時間をいただくことはご理解をいただきたいと思います。プレミアム付商品券の時は、できるだけ早く、手続きも少なくということで選択をしたことでもあります。その点、時間がかかってしまうということで、実は最初から選択をしなかったのが、この水道基本料金の減免です。今回、こういうことで開始させていただくので、お時間をいただきたいと思います。何月というのは今のところお伝えできませんので、見通しが明らかになった時点でお知らせをさせていただきたいと思います。

【記者】車中泊避難を熊本地震で経験された方も多いと思いますが、改めてこのガイドライン、マニュアルをどのように活用してほしいかお聞かせください。

【市長】熊本地震が起こった直後は、多くの方が避難所に入れない、あるいは家にいるのが怖い、それから、余震が繰り返しありましたので建物の中はとにかく嫌だという方もたくさんいらっしゃいました。ペットを飼っていらっしゃる方が避難所に入れないとか、高齢者のご家族が体育館の冷たい床の上では寝せることができないとか、障がいをお持ちの方がなかなか入れないなど、いろいろなことがありました。そういうこともあって、車中泊をやむを得ず選択された方がたくさんいらっしゃいました。その中で課題となったのは、エコノミークラス症候群によってお亡くなりになった方々が多数いらっしゃることです。車中泊避難は、そういう意味ではリスクが伴うということもありますので、推奨するわけではないのですが、適切に対応すれば、車中泊避難になったとしても皆さん方に安全に避難生活を送っていただくことができる。そういう意味での対応を考える必要があるということで、今回、ガイドライン、マニュアルを策定したということです。

【記者】物価高対策について、国の交付金の残額はどのように活用される見通しでしょうか。

【事務局】差額が4000万円ほど出る見込みでございます。活用策については、引き続き検討してまいりたいと考えております。

【記者】こころの悩み傾聴AI相談について伺います。相談員の方が対応しきれないぐらい件数が多かったなどの背景があって導入されるのでしょうか。

【市長】対応しきれない程ではないのですが、時間と曜日が限られていたこともあります。先ほど申し上げたように、自殺者が多いということが先にいろいろと報道されていましたが、4月以降は年度の変わり目で、環境が大きく変わる。例えば学校でもそうですし、転勤であったり、いろいろと環境が変わることによって、心の変調を起こしてしまう方が非常に多い。そういった悩みを受け止めて、自殺防止につながるようにということもありますし、できるだけ多くの皆さんの相談に乗りやすい形をとること、それから、対人だとなかなか相談しにくい方もいらっしゃると思います。AI相談は他の自治体、例えばさいたま市、札幌市、名古屋市などでも実績がある事業で、今回、導入することにしました。AIは解決策をすぐ提示するということではなくて、気持ちに寄り添ってメッセージを送って、自分の気持ちを整理する効果もあります。当然、AIに過度に依存しないようにすることには配慮が必要だと思いますが、今までの実績も踏まえて運用されますので、ぜひ皆さんに相談していただきたい。運用状況について公認心理師等が確認するなど、適宜改善を含めて行っていくということで考えております。

【記者】福岡県庁の課長級以上で作る組織が、県議会議長や副議長のパーティー券を購入していたということがありました。熊本市で同様の事例がないか確認させてください。

【市長】確認いたしましたが、そういう事例はございませんでした。

【記者】車中泊のガイドライン、マニュアルについてお尋ねします。避難場所として、熊本競輪場とアクアドームくまもとの2か所を指定した狙いについて教えてください。

【市長】これまではいろいろな公園とか学校の校庭とか、あらゆる場所が車中泊の場所になっていたわけですが、今回、車中泊避難所の指定をしたのは、公共施設に付属しているかなり広い駐車場スペースがあるということが一つです。そして、そこで例えばトイレであるとか、食事であるとか、いろいろなものの提供ができるということもありますので、車中泊であっても安全に対応できる公的な機関としては、この2か所を今回指定させていただいたということです。ただ、これ以外の場所でも、大きな災害が起こってしまうと避難をされる方々がいらっしゃると思いますので、そのスペース以外に避難される方にはこのガイドラインをよく読んでいただいて、そこの中で安全に、避難時のいろいろなリスクを減らしていただきたい。そういう思いで対応していくということです。

【記者】この2か所から離れた場所に住まれている市民の方もいらっしゃると思いますが、今後、さらに指定避難場所を増やす予定はありますか。

【市長】スペースの問題がありますので、公共施設でどこまでできるかは限られてくるかもしれませんが、そういうスペースについては今後、増やしていく予定で考えています。このガイドラインの中に、熊本市が示す車中泊避難の支援について、これからどうあるべきかが書いてありますので、それもぜひ読んでいただければと思います。

【記者】熊本城のことについて伺います。熊本地震で被災した熊本城では、現在、石垣や宇土櫓の復旧が進んでいると思います。発災から10年を迎えるにあたって、熊本城はどういった存在なのかということと、2052年度の完全復旧を目指して今後どのように取り組んでいきたいか、その意気込みをお願いします。

【市長】熊本城は、我々、熊本市民の精神的な支柱だということを以前もインタビューでも申し上げたことがあります。単なる歴史的な建造物や文化財的な建造物、史跡であるということではなくて、やはり、いつも我々の心の支えになっている存在です。ですから、熊本地震の時に、多くの被災者の皆さん方が被災した熊本城を見て涙される、あるいは、それを復旧、復興していく姿を見ることによって、また元気になるとか、笑顔になるとか、そういう意味で熊本城は、市民にとって復興の支えであり、復興のシンボルであると言えると思います。そのためにも、熊本城の復旧、復興は、将来世代にも価値のある歴史的な、そして文化財的なものを残していくということと同時に、この復旧、復興のプロセスを多くの方に見ていただいて、そして熊本地震というものの記憶をしっかり残していくこと、教訓を伝えていくことにもつながっていくのかと思います。これから復旧基本計画の中で、長い時間がかかりますが、一歩ずつやっていこうと思います。時間はかかっても、この復旧のプロセス自体が地震を風化させないことになっていくと思いますし、また、復旧を進めるたびに、例えば飯田丸五階櫓は奇跡の一本石垣という形で石垣が踏ん張った場所で、数年後になりますが、あそこに石垣ができて、そして櫓が完成して皆さんがご覧になった時、熊本地震の当時、あれだけ厳しい状況だったのに、ここまで戻ってきたかということで、それは市民にとっても、あるいは被災して傷ついた多くの皆さんにとっても、前向きになれる、そういう象徴になるのではないかと思いますので、しっかり整備をしていきたいと思います。

【記者】合同追悼式についてお伺いします。来賓の政府関係者について、ご存知であれば教えてください。

【市長】追悼式には、おそらく県選出の国会議員の方もいらっしゃるのではないかと思いますが、まだ日程の調整がついていませんので、現時点では確定していないと伺っております。ですので、国会議員の方でも警護対象の方もいらっしゃいますので、そういったことも含めてきちんと対応できるようにしておこうということです。実際には直前までなかなかはっきりしないのではないかと思います。

【記者】ご遺族が46人出席される予定で、市長も追悼の言葉を述べられることになっていますが、10年たった今も大切な方を亡くした悲しみや悼みは、ご遺族の中にずっとあり続けています。市長として、ご遺族の方々と今後どのように向き合っていきたいのかをお聞かせください。

【市長】やはりこれは何年経っても、大切な方を地震で亡くしてしまったという悲しみは癒えることはないと思います。その悲しみを乗り越えていくしかないとは思いますが、ご遺族の皆さんも、この時期になるととてもつらい気持ちになられると思いますし、その喪失感は本当に我々には計り知れないものだと思います。被災したご遺族の方とも、追悼式などいろいろな場面でお目にかかってお話する機会もありましたが、やはり我々は、この熊本地震で犠牲になられた方々が残してくださったいろいろな教訓、例えば、市民病院が被災して使えなくなったことによって、犠牲となられた方々がいらっしゃいます。小さいお子さんもいらっしゃいました。そういう皆さんの犠牲を、次に大きな災害が起こった時に、決して繰り返さないためにどうすればいいのかということです。これは、市民病院も耐震補強や建て替えなど、いろいろな改善をしてきましたが、それだけではなく、例えば医療であれば命を守るとか、被災された生活を守るために、行政をストップさせないことがすごく大事です。この市の庁舎の在り方も、耐震性が不足と言われていることもあって、熊本市民病院の教訓を生かしながら、災害に強い拠点をしっかり作っていかなければいけない。そういうことが、犠牲になった方々に対しての報いにもなっていくと私は思います。ご遺族の皆さんとも、しっかりとお話を聞きながら、向き合いながら、これからも進んでいきたいと思います。先ほど車中泊の話もありましたが、関連死も含めて、その後の災害でも多くの方が犠牲になられています。能登地震でも災害関連死の方が非常に多くいらっしゃったこともありますので、皆さんが犠牲にならないようにするために、私たちは行政として最善を尽くしていく。このことが、犠牲者の皆さん方、そしてご遺族の皆さん方に寄り添うことにつながっていくのではないかと思います。

【記者】ご遺族の中には、合同追悼式で遺族代表の言葉が必要ではないかという意見もありますが、市長のお考えはいかがでしょうか。

【市長】ご遺族からの言葉も、これまでもいろいろな形でいただいておりまして、私も必要だと思います。

【記者】必要だと市長はお考えですか。

【市長】はい。そうです。

【記者】今回の合同追悼式では遺族代表の言葉はありませんが、そこはどうお考えですか。

【市長】式の内容については、県や他の市町村と調整しながら検討されたと思います。ですから、皆さんいろいろな思いを持っておられると思いますが、式の中でそれがないことが、直ちに問題があるとは思っていません。ただ、先ほど申し上げたようにご遺族にしっかり寄り添うという意味では、そういったお声をきちんと聞いていくことが重要だと思います。

【記者】県の方には市長の考えを伝えられたのでしょうか。

【市長】県に直接、式をこういう形で、ということはお伝えしていません。

【記者】熊本市長選について、四選を目指して現時点で出馬するお考えがあるのか、お聞かせください。

【市長】今、新年度の抱負ということで述べさせていただきましたが、私の任期は今年の12月までです。これまでのマニフェストも含めて、私が三期目に掲げてきた公約の実現に向けて全力を尽くしているところですので、今この時点で、市長選への対応について明確に申し上げることは控えさせていただきたいと思います。

【記者】福岡県庁のパーティー券の購入についてですが、確認された結果なかったとおっしゃいましたが、具体的にどのような形で確認を行ったのか教えてください。

【市長】幹部で組織している親睦団体がありまして、そこで会費を徴収しています。その会で実際に購入した事例がないということです。例えば、組織だってそういうことを依頼するといったこともありませんし、そういった事実を確認していないということです。

【記者】聞き取りで確認されたということですか。

【市長】職員一人一人にアンケートを取ったということはありません。会の運営で確認をした限りでは、そういう事実はないということです。

【記者】先日、健軍駐屯地に配備されたミサイルについて伺います。市長は住民への説明の場を求められていたと思います。市長が求められている住民への説明の場とは、どういった形のものかをお聞かせください。

【市長】この前、我々は駐屯地の中に入れていただいて、装備がどういうものかを間近で見て、直接自衛隊の方から説明いただきました。当日は自治会の方や商店街の方などもいらっしゃって、その方々からお話は聞いていませんが、いろいろな受け止めがあると思います。そこできちんと説明を受けられることが、非常に重要だと思いました。知事とも同じような話をしていましたが、そういう場をきちんと防衛省の方で作ってもらうことが必要だということですので、地域の住民の方、特に東区の健軍地区、あのエリアにお住まいの方々については、中に入れるにしてもいろいろなセキュリティの関係があるので、その検討はいるのでしょうが、それは防衛省の方できちんと考えていただいて、そういうのを見ていただいて。そして、軍事機密というか、防衛の機密上のことを多分皆さん求めているということはなくて、本当に安全なのか、安心なのかを知りたいと思っておられます。この前公開されたような形で展示や説明をされるということが、皆さんの安心感につながるのではないかと思います。ですから、そういう場はきちんと設けていただくように、これまで知事も私も申し上げてきたということです。

【記者】住民がある程度自由に参加できて、自由に質問できるような場という認識でよろしいですか。

【市長】そうです。
追加して言うと、(九州)防衛局に私が要請して、自由に質問できる窓口を作ってもらっているので、いろいろな心配事がある方はそこに問い合わせをされていると思います。それは継続してそこできちんと説明していただくことが必要かと考えています。

【記者】政治倫理審査会の報告書についてお聞きします。提出後、じっくり読まれたと思いますが、改めて受け止めを教えてください。

【市長】政治資金に関して疑念を持たれないようにすることは、政治家として非常に重要です。常にきちんとオープンにしていくことが重要だということです。それから、正確性を期すという意味では、収支報告書の記載で誤記があったということで、それについて修正するようにということもありましたが、そういったことも一つ一つ認識が違うわけです。事務方も含めて、持っていた認識と選管の認識とが違うということもあったので、そういうことはきちんと認識を持つことが大事です。政治資金をお預かりして政治運営をするということで、それで行政のいろいろなことが歪められることがないようにする。そして、そういう疑念を持たれることがないようにすることは非常に重要ですので、そこに誠実に向き合う必要がある。政治倫理審査会で審査いただいて今回、条例違反はなかったということでした。そこに書かれていることはすべて読ませていただきましたが、我々は正々堂々とそういうことをきちんと明らかにしながら、行政や政治が捻じ曲げられることがないようにすること、政治家として清潔な政治をやっていくんだという潔癖さを求められていると思いました。

【記者】誤記の部分について、もう修正の指示をされたのでしょうか。

【市長】はい。修正を指示して、修正をしたということで確認しています。事務所の人間が県選管に行って修正をしています。

【記者】車中泊避難マニュアルについてお伺いします。全国の自治体の中でこういうものを策定するのは初めてでしょうか。内閣府が手引きを出していると思いますが、それとの違いについても教えてください。

【事務局】内閣府の手引きが出てからだと最初になるかと思います。その前に、ガイドラインを策定されている自治体は、ホームページ等で確認すると若干あります。

【市長】違いとしては、我々は訓練を行って、いろいろなシミュレーションをしました。昨年度それを行ったことを踏まえて、こういうマニュアル、ガイドラインを作っています。これは、大学の先生や団体の方、防災関係の皆さんにも入っていただいて監修していただいているということもありますので、非常に有益で、市民の皆さんにとっては避難の時に役に立つものだと思います。熊本地震から10年ということで、その間、いろいろな災害もありました。車中泊はダメだと10年前は言っていました。我々もできるだけ車中泊はしないで、エコノミークラス症候群にならないようにしてくださいと言っていましたが、実際には避難所に入りきれないほど被災して避難される方がいらっしゃったという現実を踏まえると、かなり現実的な対応として、マニュアルはこの10年の中でいろいろ検討して、ノウハウも詰まっているのではないかと思います。

【記者】今後も、崇城大学やBosai Tech株式会社と一緒システムの導入に向けて動かれるとして、今、どのような状況なのでしょうか。

【市長】これからまたいろいろな検討をしていきますが、検証や、今度、避難所の大きな避難訓練、防災訓練も行います。そういったものも踏まえて、例えばアプリなどいろいろなものを活用してもっとインタラクティブに、避難者の方々に情報を的確に提供できなかったという反省もあります。特に、車中泊の場合は移動されるものですから、あの時よく覚えているのが、指示していろいろな物資をお配りするのにも、実は揉めました。避難所に入っている人は受付をして登録もしているので、その方々には水や食料などをお渡ししますが、外で車中泊をしている人はどこの方かわからないので、現場で揉めたということがかなりありました。そういうことをやめて、できるだけ皆さんに提供しなさい、それから、いろいろな情報をお伝えしなさい、ということを私も対策本部で本部長指示として出しているのですが、実際には車なので移動されていなくなってしまったとか、なかなか把握できない。いろいろな都合で移動されることはあると思います。それを、たとえばアプリであるとか、当時よりもさらに進化していますので、そういったものを活用して、テクノロジーと人間の力を融合させながら、より避難がしやすい、あるいは避難した時も皆さんに物資や情報がきちんと届くようにすることが非常に重要で、そういう改善、アップデートをどんどんしていく必要があると思います。

【記者】車中泊のマニュアルについて、内閣府が手引きを出してからは初めてではないかという話がありました。全国的にはまだ進んでいない中で、改めてこの作成の意義について教えてください。

【市長】我々は車中泊避難がものすごい数になって、避難所も溢れかえったという経験をしていますので、こういうものはすぐに作らなければということは教訓としてありました。多くの自治体では、自分のこととして防災対策や災害対応をなかなか考えきれていないところがあると思います。私も今、全国市長会の防災対策特別委員長などをしていますので、これを作ったことを多くの自治体の首長さんに共有して、そして、地域ごとに違いもあるので、それを考えて作ってもらいたいと思います。そういう風にして全国に広がっていけば、南海トラフ、あるいは首都直下地震などいろいろなことが想定される中で、皆さん方の役に立てばありがたい。熊本地震で全国から応援していただいた恩返しとしても、こういったガイドラインやマニュアルをもっと整備していって、そのことを全国の皆さんにお伝えしていくことで、地域ごとの防災・災害対応力が高まっていくことが非常に重要だと思います。そういう貢献をしていきたいと思います。

【記者】長期の車中泊は推奨されない中で、マニュアル作成にあたって、車中泊を推奨していると誤解される可能性についての葛藤はありましたか。

【事務局】まさしくそのとおりで、今回発表させていただきますガイドラインもしくはマニュアルの最初に、そのことを「はじめに」ということで書かせていただいております。あくまでも推奨するものではありませんが、さまざまな理由から車中泊をせざるを得ない方々が、ある一定程度大規模災害時にはいらっしゃる。その時に、関連死等を防ぐために注意事項をまとめております。あくまでも避難所での避難が基本としておりますが、しかしながら、そういった理由で車中泊をせざるを得ない方は、ぜひガイドライン、マニュアルを参考にして、気をつけていただきたいということです。

【記者】くまもとアプリについて伺います。車中泊や在宅避難者の方の居場所を把握する機能もあると思いますが、市民の皆さんがイントストールしている状況ではありません。改めて普及に向けた思いをお願いします。

【市長】もともと防災上も非常に活用できるということで、くまもとアプリを開発したということがあります。それだけでなく、例えばボランティアなど、日常的にそれを使えるようにしようということで、スタートしました。今、普及はしていますが、まだ何十万というダウンロードにはいっておりません。数万です。熊本地震から10年という災害の教訓を考えるこの時に、ぜひ一度ダウンロードしていただきたい。そこは、キャンペーンも含めてしっかりやっていきたいと思います。
それと同時に、この前、記者会見で発表しましたが、さまざまなデジタル給付など、例えば皆さんに物価高騰対策の追加支援を行う時の基盤にしたいとも申し上げましたので、そういったきっかけでも、ダウンロードしていただけるようにやっていきたいと思います。メディアの皆さんにもタイミングを見てお知らせしますので、お伝えいただければありがたいと思います。

【記者】追悼式の件でお尋ねします。今回はご遺族の挨拶はない予定で、県庁での追悼式も数年前から遺族の挨拶がなくなっていて、記憶の風化を進めているのではないかという声もあります。東日本大震災では15年たっても遺族代表が挨拶しています。来年度以降、見直しを求めていくお考えはありますか。

【市長】ご遺族代表をどういう形で選ぶのかなど、いろいろなことがあると思いますが、県や他の市町村と共同なので、一緒に考えてこういう式次第になっています。しかし、先ほど申し上げたように、ご遺族の言葉というのは地震の被害を受けた自治体としても重く受け止めるものですし、過去に熊本市で追悼式をやった時も、ご遺族代表の言葉に涙が出る場面もたくさんあって、そういうことが風化を防ぐことにもなるのだろうと思います。式の在り方はいろいろあると思いますし、メディアでも今いろいろな取り上げをしていらっしゃいます。10年たって、ご遺族の言葉を当時は発せられなかったのに、今なら少し気持ちの整理ができて言えるという方もいらっしゃると思います。そういう方々にもう少しお話を聞く機会があってもいいかと思いますので、その辺は県や他の自治体の皆さんともよくお話をしながら、と思っています。私もそうなのですが、被災した後、職員がずっと張り詰めた状況の中でやっていて、どこかでふと気持ちが抜けた時に突然涙が出てくる。熊本地震の数年後に、地震の手記集を作ったんです。あの時も、職員からインタビューで聞き取りをしたのですが、インタビューに答えたくないとか、精神的に答えられないとか、トラウマではないですが、そういう方がいらっしゃるので、10年たってもなかなか傷が癒えないということがあるのだなと。我々でもそうですから、ご遺族の方はもっとだと思います。市民病院の転院を余儀なくされた宮﨑花梨ちゃんのご両親とも、何度もお目にかかってお話をお聞きして、その気持ちを涙ながらにおっしゃるんです。それを、私たちも聞いて初めてそういう気持ちだったのだと、やはりその方の気持ちにはなかなかなれないです。実際に自分の大切なお子さんを亡くしてしまったことがどれだけ辛いことなのか、自分の身に置き換えるのはなかなか難しいので、そういうお声を聞くとか、お話を聞くとか。メディアの皆さんも取材をされていて辛い場面というのは恐らくたくさんあったと思います。この時期になるといろいろなことを思い出しますので、辛いこともありますが、それに向き合いながら乗り越えていくことを、追悼式もそうなのですがいろいろな場面で考えていくことが必要かと思います。今までのやり方もありますが、今後、検討させていただけたらと思います。

【記者】国が市町村に確保を求めている防護シェルターについてお伺いします。今の熊本市内の整備状況と、どのような考えで対応していくのかを教えてください。

【市長】防護シェルターについては、国の方でもいろいろな議論がありますし、我々としても市民の命をいざという時に守るためのシェルターの確保は必要で、訓練も過去に行っています。ただ、地下施設が非常に限定されていることもあって、花畑広場の地下や辛島町の駐車場のエリアなど、いくつかの場所がありますが、とは言え市民のすべてを地下に避難させることは、現実的には、今、できない状況です。今からシェルターをあちこちに整備をしようと言っても簡単なことではないので、これは国の方針もいろいろとあると思いますが、現実的に物理的な問題も含めて今後の方向性をよく検討していかなければならないと思います。それで、いろいろな対処訓練を繰り返していくことしか、今のところ現実的には方法がないと思います。現時点では、それが現実的な対応だと考えています。

【記者】政治倫理審査会について伺います。報告書では、令和4年分のほか、同様の誤りがあれば可能な限り過去に遡り可及的速やかに訂正を求めるとありますが、他にも誤りは見つかったのでしょうか。

【市長】開催したのは令和4年分のみで、令和5年、6年については実績がないので、それはありません。修正は、今対応できる分に関しては、すべてできています。

【記者】車中泊について伺います。先ほど訓練やシミュレーションをした上でマニュアルを作成したというお話がありました。具体的にどのようなことをされたのか伺いたいのが1点目です。もう一つ、情報提供がうまくいかなかった部分もあったとのことですが、今回のマニュアル作成に合わせて、情報提供の面の改善策があれば教えてください。

【事務局】昨年11月にアクアドームくまもとにおきまして、車中泊避難の実証実験をさせていただいております。その実証実験を踏まえまして、今回、ガイドラインとマニュアルを策定しています。もう1点の情報提供の改善については、スマートフォンを活用して情報提供をしたいと考えており、その点についても今回発表させていただくガイドライン、マニュアルに入れさせていただいております。詳しくは、午後1時30分からの記者レクチャーで、具体的に説明させていただけたらと考えております。


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