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令和8年(2026年)5月29日 定例会前市長記者会見

最終更新日:
(ID:71105)

1 令和8年第2回定例会提出議案について

2 防災行政無線自動吹鳴システムの運用開始について

3 新たな防災気象情報について

4 こどもの性被害防止対策について

5 中東情勢の緊迫化に伴う本市の対応について

6 質疑

(1)幹事社代表質問(熊日・共同)

(2)各社質問



会見録




市長発表

はじめに、「令和8年第2回定例会提出議案」についてご説明いたします。
今回の補正予算案では、交通渋滞解消に向けた公共交通の利便性向上や、激甚化する自然災害に備えた防災・減災対策、そして半導体関連企業の集積に伴う国際施策の推進に必要な経費などを計上しておりまして、補正額は一般会計、特別会計、企業会計を合わせて、3億1,157万円の増額となります。
その主な内容についてご説明いたします。
まず、「公共交通キャッシュレス決済機能強化等経費」では、交通事業者による新たな共通定期券の導入を支援する経費等を計上しております。
次に、昨年度に引き続き実施しております「止水板設置助成」につきましては、今年度、想定を上回る申請をいただいていることから、必要な経費を追加計上いたしました。
このほか、新庁舎整備に関して、防災拠点として必要な機能や規模、事業費や工期の妥当性、将来の財政への影響などについて、客観的かつ専門的な検証を行う「新庁舎整備事業検証委員会」に必要な経費に加え、台湾との交流促進に向けたフォーラム等の開催や、県及び県内市町村と連携した「在住外国人向け地域日本語教育の体制構築」に要する経費を計上しております。
以上が補正予算案の概要ですが、このほか公共施設の指定管理更新に伴う債務負担行為の設定を行っております。
続いて、条例等の議案については、新庁舎整備事業検証委員会の設置に伴う「熊本市附属機関設置条例の一部改正」や地方税法の改正に伴う「熊本市税条例の一部改正」などの提出を予定しております。
詳細につきましては、先ほど開かれた議会運営委員会においてご説明差し上げたとおりとなりますので、割愛させていただきます。
以上、提出議案についてご説明させていただきました。

次に、「防災行政無線自動吹鳴システム」の運用開始についてお知らせいたします。
令和7年8月豪雨では、短時間での記録的豪雨に対して職員の対応が追い付かず、坪井川と井芹川において避難を促すためのサイレン吹鳴に遅延が発生いたしました。
こちらのモニターをご覧ください。
そこで、この反省を踏まえまして、河川が基準水位に達した時点で自動的にサイレンが吹鳴される「防災行政無線自動吹鳴システム」を導入し、6月1日、明後日から導入して運用を開始することといたしました。
対象となります河川は、白川、緑川、坪井川、井芹川など13河川、そして約200か所で、氾濫危険水位に到達した際にサイレンを吹鳴して、危険をお知らせいたします。
このほか、エリアメールやテレビ・ラジオ、市ホームページやSNSなどにより、市の防災情報を発信いたしますので、ご注意いただきたいと思います。
本市では、市民の皆様の命を守るため、引き続き、防災体制の強化に全力で取り組んでまいります。 

次に、「新たな防災気象情報」についてお知らせいたします。
既に報道等がなされておりますとおり、気象庁が発表する防災気象情報については、危険の程度がひと目で分かるよう、注意報、警報などの情報に5段階の警戒レベルが併記され、本日、
5月29日から新たな運用が開始されました。
本市ではこの情報をもとに、避難指示等の発令を行っておりますが、新たな防災気象情報と避難行動のポイントについて、ご説明いたします。こちらをご覧ください。
警戒レベル5は、すでに災害が発生している、または切迫した危険な状況となっており、安全な避難が困難である可能性が高いことから、気象庁や本市が発信する情報にご注意いただき、命をしっかり守ってもらう段階です。そして、レベル4までの間に、すべての方が危険な場所から避難していただくようお願いいたします。
また、高齢者や障がいのある方など、避難に時間を要する方は、レベル3の段階、これは早めの避難という段階ですが、この段階で避難を開始していただきたいと思います。
市民の皆様には、お住まいの地域の災害リスクを予めご確認いただき、「レベル3は早めの避難、レベル4までに必ず避難」という基本のもと、いざというときの必要な行動に繋げていただきたいと思います。 

次に、「こどもの性被害防止対策」についてお知らせいたします。
本市では、昨年10月に「こども性被害防止プロジェクトチーム」を設置いたしまして、本年3月には「こどもの性被害防止対策パッケージ」を取りまとめるなど、こどもの性被害防止に向けた取組の強化について検討を進めてまいりました。
こちらのモニターをご覧ください。
そして今回、その取組の一環として、学識経験者や熊本県警などの外部有識者にもご参加いただく「市立保育園等巡回点検チーム」を新たに立ち上げます。そして、6月4日から、熊本市立保育園及び幼稚園、児童相談所を対象に施設の巡回点検を開始いたします。
次のモニターをご覧ください。
巡回点検では、更衣スペースやトイレ周辺など、プライバシーの確保が求められる場所や、死角となりやすい箇所に危険性がないかを重点的に確認いたします。その上で、有識者が施設管理者に対し具体的な指導・助言を行い、施設環境の改善と安全性の向上を図ります。
また、点検とあわせまして、盗撮カメラ探知機を活用した施設内調査も実施いたします。
本取組で得られた知見、あるいは改善点については、私立の保育所等とも共有することで、市全体として、こどもを性被害から守る体制を整えてまいりたいと考えております。
さらに、熊本市立小中学校及び高等学校においても、これまで定期的に実施していた施設の安全点検に、スクールサポーターによる性被害の未然防止の視点からの指導・助言を加えるなど、県警等の関係機関と連携して取り組んでまいります。
本市では、引き続き、すべてのこどもが安心して生活し健やかに成長できる社会の実現に向け、関係機関と連携して取り組んでまいりたいと考えております。

最後に「中東情勢の緊迫化に伴う本市の対応」についてお知らせいたします。
本市では、中東情勢の緊迫化に伴い、市民生活や地域経済、公共交通等への影響を調査、共有するため、本年3月より全庁的な体制を整えております。
3月18日には資金繰りや経営に関する事業者向けの相談窓口を設置するとともに、関係事業者へのヒアリングを継続して実施しておりまして、その中で、包装用ビニール製品や建築資材、農業資材等で供給の遅れや価格の上昇が生じているとの声が寄せられております。
このような不安や懸念の解消については、国による対応が不可欠であることから、事業者や消費者の皆様の声を速やかに伝え、解決につなげていくことが重要と考えております。
こちらのモニターをご覧ください。
国においては、経済産業省が「中東情勢関連対策ワンストップポータル」を開設し、中東情勢を踏まえた石油及び関連製品等に関する対応や、中小企業・小規模事業者向け支援など様々な情報提供を行っております。
その中で、事業者や消費者からの情報収集を進めておりまして、これを踏まえて、政府が供給の目詰まり解消に向けた対応を実施しております。ですので、市内に限らず皆さん方にぜひこちらを利用していただいて、政府はこれを毎日相当なチェックをされていると伺っておりますので、これで対応していただきたいと思います。
熊本市においても、いろいろな事業者の方や消費者の声をいただいておりますので、そうした声を直接国にお伝えするとともに、引き続き、市内の状況を注視しながら、必要な対応を的確に行ってまいりたいと考えております。

私からは以上です。


質疑応答

【記者】1日から運用が開始される、防災行政無線について伺います。昨年の災害では、人為的なミスもあったと思います。運用するにあたって、どういう体制で臨まれるのでしょうか。

【市長】これ(防災行政無線自動吹鳴システム)は、一定の条件になった場合に、自動吹鳴ということになりますが、体制として、危機管理部門で、きちんとそれが作動しているかどうかについて、河川担当者が確認を行うことにしております。河川担当者は、河川に関する情報の監視を行うとともに、避難指示等の発令に備えて、必要に応じて事前に班長と避難指示等の対象区域の検証を行うというものです。防災行政無線の自動吹鳴が意図どおりに作動したかどうかをきちんと確認をするということと、吹鳴後速やかに責任者に報告をするという体制をとっていくことですので、危機管理部門、そして河川の担当者が一緒になって、対応を考える。この時に人為的な遅れが生じないように、自動的に吹鳴していくという体制をとることが、昨年8月の豪雨に対する検証委員会でも提言として出されましたので、そうした対応を今回取るということでございます。

【記者】来週は台風も接近するという予報もあります。出水期を前に、改めて市民に伝えることはありますか。

【市長】一つは、気象情報も十分、油断せずにきちんと確認していただくことが大事だと思います。今は、スマートフォン等に早く、警報や注意報レベルなどいろいろなもの、あるいは予測が通知される。今度運用が開始されます(防災気象情報でも、)線状降水帯のいろいろな警報の直前予測が発表されたりします。こういったものに敏感になっていただく。昨年8月の豪雨の時を思い出してください。昨年8月は、皆さん夕方、夜までほぼ大丈夫と思っていたと思います。しかし、あの時はもうすでに午前中に半日前予測が出されていました。ですから、我々は高齢者等避難をすぐ発令して、そして、午後6時の段階で、まだ雨も降っていませんでしたが、避難所を20カ所開設させていただいています。こういう避難所を開設している状態というのは、今雨が降っていなくても危機がすぐ迫ってきますという認識を皆さんに持っていただく必要があるんです。現実 、午後6時から3時間後の9時、あるいは4時間後の10時に、どうなっていましたかということなんです。そういう風に考えると、実はあまり時間がないんです。気象というのは急激に悪化していきますので、そういうアラートが出されるということには、皆さん方が早めの対応を十分にするということ。時間が遅くなればなるほど、なかなか対応が困難になってきますので、早めに皆さんに対応していただく。だからこそ、繰り返し今こういう形で、気象の警戒レベルをできるだけ分かりやすくシンプルに今回示しているのですが、高齢者等は早めの避難をというのは、警戒レベル3の段階でもう避難しておいてくださいという話です。もうこの段階では結構危機が迫ってくるということなんです。警戒レベル3を昨年8月に当てはめて出した場合、もう夕方6時の時点で出ているということです。ですが、結局10時の時点でこのレベル(警戒レベル5)まで行ってしまったということなんです。たった数時間のうちにもここ(警戒レベル5)までぐっと上がってくるということを、ぜひ多くの皆さんには分かっていただいて。特に出水期は気象の変化が激しいです。そして、自分のエリアで降っていなくても、阿蘇であるとか、その上流域で雨が降っている場合には、急激に増水してくるということですから、雨が降っていなくても危ないです。身に迫った危険を感じないと、なかなか人間って行動しないです。地震の場合は揺れて恐怖がきますから、パッと動くということはあるかもしれない。ただ、あれはなかなか予測ができないです。ところが、気象というのは、ある程度は時間を見ることができる。ここを私は強調してお伝えしたいと思います。そこで備えておけば、実はかなり被害は軽減されると思いますので、我々も、注意喚起をしますが、この点はぜひ市民の皆さんにもご自身でよく備えていただくということ、ここに尽きると思います。

【記者】中東情勢の件で、熊本市の実際の業務にも一部影響が出ていると思いますが、その点を教えてください。

【市長】今、例えば業務上、緊急車両であるとか、いろいろな車両の燃料が足りないとか、そういった状況は全くありませんので、これから先の供給についても、今のところ特段影響はないというのが今の状況です。我々のところにもいろいろ届いている声を総合しますと、やはりビニール等の資材関係がなかなか手に入らなくなったとか、例えば塩化ビニルの配管みたいなものが足りなくなった等で、民間のいろいろな工事ができないとか、そういった話は伺っています。熊本市としては、そうやってできるだけ生の声を拾い上げようということで、ずっといろいろなところにリサーチをして、臨時庁議を始めたのが3月23日です。その前に、3月18日には既に商業金融課とXOSS. POINTに事業所向けの相談窓口も設置しています。臨時庁議では、私の方から、全体の影響がないかをずっと確認をしています。今のところ、事業に直ちに影響するようなものはありません。ですから、今、影響が出ているということではありませんが、ただ一方で、やはりいろんな価格が上がってきていますので、そういったコスト高にこれからどうやって対応するのかということはもちろんあると思います。それから、コスト高の問題とは別に、ナフサ調達で水道管の価格が高騰して、福岡県飯塚市では入札中止が発生したという報道があったと思います。これも含めて熊本市で確認しましたら、上下水道管路の維持管理で、敷設工事にはポリエチレン管や、それから塩化ビニル管などの石油由来の配管資材を使っていると。それで、これらの資材についていろいろ確認をしました。一部メーカーによる値上げ、それから出荷制限などの影響が生じていると聞いておりますが、現時点においては熊本市で入札中止という状況は生じていないということ、それから、実施中の事業についても工程の遅れは発生していないということであります。
もう一つ、熊日さんが報道されていますが、指定収集袋の入札が不調に終わったということでありまして、大きい45リッターのサイズが入札の不調になったわけです。5月に入札を実施し、この大きなサイズ以外は製造業者も含めて全て決定して、来年の4月分まで確保するという状況でありますので、今、直ちに不足が生じるところはない。それから、熊本市で十分在庫を持っておりますので、本市において指定収集袋が不足するような状況はないというのが現状です。ただ、必要量以上に誰かが買い占めるとか、安全のために買っておこうということが起きると、連鎖的に不安が広がる可能性があって、買えないのではないかと、店頭に並んでないことで不安になって買い漁っていくということになると、パニックになってしまうと思います。ただ、今の状況で言っても半年分以上在庫があって、製造も決まって今納入されているということを考えると、よほどのことがない限りは、熊本市の指定収集袋がなくなるということはありませんので、そこはぜひ市民の皆さんにはご安心いただきたいと思います。それから、入札不調になったのは、実は価格の面の部分でした。これは、入札をするための設計をした時から、入札をするまでの間に資材価格が上がったことで、それが反映できなくて不調になったということですので、設計単価をしっかり見直して、今のところ7月中には入札を行うことになっております。だいたい10月、11月、12月には数百万枚レベルでの納入がなされる予定になっております。

【記者】今日、議会運営委員会で、県営野球場について市の方針を定例会中に示されるというお話がありました。市の方針とは、どういったものでしょうか。

【市長】市の方針については、今までいろいろなアンケート調査等を行ってきました。そして、適正な場所がどこにあるのかや、県の条件と合うのかどうかについて調査した結果を、今整理しているところです。今定例会には、場所であるとか、規模であるとか、そういったことを踏まえて、いくつかの候補地を検討しているということをお知らせできるのではないかと思います。硬式野球場が非常に注目されていますので、これから各地でどこがいい、ここがいいという話が出てくると思いますが、しっかりこういうアンケート調査も含めて、そして実際の土地の状況であるとか、条件であるとか、こういったものもどういう形でまとめたかということを、今定例会のおそらく委員会できちんとお知らせすることになると思います。そこまでには、きちんとまとめてお出ししたいと思います。そして、議会でのご意見を踏まえて、最終的に7月に県に応募したいと考えています。

【記者】基本的に、公募には応じる方針ですか。

【市長】はい、そうです。具体的な候補地も今絞っているということで、今度の議会ではおそらく明らかにできるだろうという状況まで来ています。

【記者】新たな防災気象情報について伺います。先ほど、市長は出水期に向けてスマホに通知が来るので注視してくださいというお話をされました。他の自治体では、防災メールの設定が間に合わず、新たな防災気象情報に対応できないところがあったと思いますが、熊本市では、新たな防災気象情報になったことによって生じている運用上のトラブルはありますか。

【市長】運用は今日からですが、今のところトラブルはありません。これから、それらがきちんと機能するかどうか当然チェックしていくわけでありますが、準備して、運用が変わった今日の段階において、特段問題はありません。これから、実際にそれを使用した時に支障が起これば、当然改善していくことになります。熊本市は、熊本地震もそうですが、平成24年の九州北部豪雨以来いろいろな豪雨災害にも見舞われてきていますし、台風などいろいろなこともありますので、LINEなど市民の皆さんへ発信するためのSNSであるとか、ツールをいくつか持っております。そういったもので、どなたにも確実に届くような体制をこれまで構築してきましたので、さらにそれらの運用をしっかりしていきたいと思います。

【記者】こどもの性被害防止対策を開始することになったきっかけを教えてください。現場から実施してほしいとの声が上がったのでしょうか。

【市長】熊本市では、これまでにこどもに猥せつ行為を行った教職員が懲戒免職処分となる重大な事案が発生しております。それを踏まえて、私も昨年、こどもの性被害をなくすためにプロジェクトを作って、そして様々な対策をパッケージにして動いてきたわけです。やはり現場の方としても、安心できる体制を取ってほしいということは、皆さんが望んでいることでありますので、きちんと未然防止、早期発見、そして被害者支援という形の三つの観点で、いろいろな対策ができるように、こどもの性被害防止対策パッケージとして、今年3月にプロジェクトチームが整理をしたものであります。今後、例えば巡回点検をすることによって、ここは死角になるとか、ここは危ないとか、そういった場合には防犯カメラを設置した方がいいとか、いろいろなアドバイスがあると思いますので、そういったことも含めて、施設内に潜む危険性の確認ということです。これは、別に性被害だけに限らず、様々な危険性が潜んでいる可能性があるので、こどもたちの安全をしっかり守っていくということ。それから、そういう指導助言を行って、その環境改善、安全性をさらに向上させていこうとういう取組でありますので、現場の声もしっかり反映しながらという風に考えています。

【記者】盗撮カメラを検知するものを設置するのでしょうか。

【市長】これまでも、全国的にも盗撮カメラによる被害が非常に多いわけです。愛知県だったかと思いますが、先生たちが盗撮した画像を共有しているということで、グループで大きな犯罪がありました。盗撮カメラの探知機というものがあります。これを持っておりまして、これで調査を行います。これは、各保育園、当然、今後は学校等にも広げていくことになると思いますが、こういったものを活用しながら、実際にそういったものがないかどうかということです。あった場合も本当に大変なことだと思いますが、巡回点検に合わせてこういうことをやっていくということです。これによって、要はそういうものを仕掛けられない環境を作るということです。もちろん見つけることは大事なのですが、市としても巡回点検をどんどんやっていくことによって、そういうことを考える人を抑止する。これは、非常に重要ではないかと思います。

【記者】探知機を持って巡回に行くということでしょうか。

【市長】そういうことです。具体的には、盗撮用カメラが発する電波など、いろいろなものを探知できるような、持ち運べるようなものを用意しておりますので、それを使う。あまり細かいことを言って手口が巧妙にならないようにした方がいいので、そういう形でということにしております。

【記者】5月中旬にあったTKB48避難所訓練について伺います。4月の会見で、課題を明らかにする場にもしたいとおっしゃっていましたが、見えた課題の中に重要で取り組まなければいけないと思ったことはありますか。

【市長】実際にやってみて、例えば福岡市や宮崎市など、いろいろな他の自治体から来ていただきましたけれども、設置の仕方であるとか、それから運用がスムーズにいくためには、訓練を何回かしていかないと、なかなかうまくいかない。シェルターの組み立てであるとか、それからダンボールベッドの組み立ては、かなりマニュアル化されているので、ずいぶん簡単にできるようになったと思います。トイレカーも来て、それからキッチンカーも来たのですが、資機材の使用方法の分かりにくさがあるとか、訓練避難者へのシャワー時間の周知をどうするかとか、それから食事提供完了のチェックが難しいとか、そういった課題は出てきています。先週訓練が終わって、今いろいろな取りまとめをしてます。今回、かなりたくさん参加いただきました。実際に800人以上の方々が参加されて、おそらく全国の訓練でもよその自治体も含めてここまでたくさんいらっしゃった事例というのは、少ないのではないかと。民間の団体、あるいは日本赤十字社熊本県支部とか、災害関係の皆さんであるとか、いろいろな関係の皆さんが今回入っておられるので、そういう皆さんからもしっかりご意見を聞きながら、また反省点や課題を洗い出していきたいと思います。

【記者】今回、訓練の中では熊本港を備蓄の拠点として想定していたと思いますが、実際に備蓄拠点として整備していく意向はありますか。

【市長】まだ、今そこまで具体的な話はありませんが、やはり備蓄拠点は非常に重要で、例えば熊本地震の際には、備蓄拠点として設定していたグランメッセ熊本が被災して使えなくなって、どうしようかということなって、代替の機能をいくつかのところに分散したということが経験としてあります。かなりそういう意味では苦労しますので、備蓄拠点は、いくつもの拠点で、どのくらいのボリュームに対応できるのかということです。物資が半端ではない量で入ってきますので、そういったもののハンドリングとか、今回、セイノーホールディングスさんなど実際の物流の企業さんも今回の訓練に参加されています。それから、そういったプロの皆さんと我々は連携協定を結んでいますので、どういう物資の拠点が必要で、そして設置すべきなのかということは、今回の訓練からも、またさらに検討を深めていきたいと思います。

【記者】県営野球場の件について伺います。いろいろなところから誘致の要望書が提出されましたが、県への応募にあたっては、絞り込んで一箇所というイメージでしょうか。それとも、複数箇所で応募をされることもあるのでしょうか。

【市長】いろいろなご議論を今回いただくと思いますが、ある程度は絞っていくことになると思います。

【記者】一箇所で応募されるということでしょうか。

【市長】公募条件に合うところをということですので、一箇所になるのではないかと思います。

【記者】先日、九州市長会会長に再任されました。今年は熊本地震から10年ということもありますので、防災関連業務などを含め、改めて任期中に実施したい政策などを教えてください。

【市長】九州市長会は、119市の皆さん方が集まっておられる市長会です。私が就任してから、ONE KYUSHUプロジェクトチームを立ち上げました。これの様々な部会が今、非常に活発になっています。今まで、九州市長会は、どちらかというと、県内で国へのいろいろな要望事項を持ち寄って県の市長会で決めたものを、今度は九州市長会に持って行って、九州市長会で広域な観点を入れて、全国市長会に出すことが中心で、要望を出していくようなところでした。ですが、今、例えば、九州市長会とも一緒になって行ったTKB48の広域の避難訓練であるとか、防災訓練であるとか、こういったことを進めています。それと同時に、ONE KYUSHUプロジェクトチームに南海トラフ対応のプロジェクトチーム部会があって、先遣の市はどこにします、それからバックアップする市はどこにしますということで、マッチングがこの前の秋の段階で終わっています。この春、あまり取材に来てもらえなかったのですが、九州市長会の春の総会が那覇市でございました。その時には、かなりそういったコラボレーションの具体策が話されて、そして意見交換会の場でも、各被災市とそれから応援市の人たちが一つのテーブルに着いて、首長さんたちが一緒にいろいろな意見交換をする場を作りました。こういったものが、これからいろいろな形で非常に活性化していって、いざ災害が起こったときの支援につながると思います。うちの市もお宅の市に一回訪問しますということで、もうすでに訪問した自治体もいくつかありますし、相互の交流が深まります。災害が起こった時だけ交流してもダメなんです。普段交流して、市の人たちや、市長や幹部の人たちの顔が見える関係ができていることが非常に重要です。そこの土地に行くことによってしかわからない現地の状況とか、自治体の規模とか、それから避難所の状況であるとか、備蓄の状況だとか、こういったことを把握することがすごく重要になってきます。ここは、今からさらにしっかり進めていきたいと思います。これがやられているかやられていないかで、来てはならないですが、もし万が一南海トラフのような大きな地震が来て九州の東側が大きく被災した時に、その復旧、救助は激変すると思います。犠牲者を減らす、早く復旧をさせる、あるいは救助することにつながっていくかと思います。これは、一番大きな点としてやっていきたいです。
それからもう一つは、部会の中でも、これからのまちづくりがどうあるべきかということで、特に、各自治体で人材をどう確保しながら自治体運営をやっていくかは、規模の大小を問わず、非常に不安に思っている自治体の方々が多数いらっしゃいます。北九州市の武内市長に部会長をやっていただいている部会で、九州それぞれの市の若手職員たちのディスカッションがあって、そこで人事のローテーションや採用などを検討しました。例えば、結婚などいろいろなことでそこの公務員を辞めて違う土地に移る職員を、現地で採用できるようにして人材を相互に活用できないかなど、いろいろなアイディアがたくさん出ています。ただでさえ今、小さい自治体は採用が厳しくなってきています。九州全体で人材、そして行政組織をどういう風に維持して、まちづくりを行っていくのかということ。ここのテーマは、これから人口減少がどんどん進んでいく中で、非常に重要なポイントになってくると思います。ここは非常に力を入れなければいけないと思います。

【記者】九州市長会会長の任期中に市長選がきますが、改めて出馬意向について伺います。

【市長】九州市長会の会長はお受けしたのですが、これまでも任期中に会長が交代することはございましたので、それが直ちに市長選出馬の動向につながるかどうかということはあります。ただ、そういう責任を負っていることに関して、自分としては重く受け止めていて、今後の私の任期についてどういう形で判断をするのかを今いろいろ考えているところです。ですから、熟考しているとご理解いただければと思います。まだ、今ここで進退についてどうするということを述べる時期ではないと思っております。

【記者】副首都構想について、大阪で議論が盛り上がっているようですが、九州に設置する意向はありますか。

【市長】副首都構想については、すでにいろいろと話が出て、具体的にこれから国で動き出していくと思います。今、名乗りを上げていこうというのが福岡県、そして福岡市や北九州市であります。九州の拠点となるという意味でも、立地として北部九州というのは、いざ首都機能が喪失した場合に、それをバックアップするエリアとして十分な都市機能や基盤を持っていると思いますので、そうしたことが具体化していけば、九州にとってもプラスになると思っております。
一方で、熊本市はそれに名乗りを上げるのかということですが、上げません。特段、上げる気はありません。やはり、都市の規模やその機能を考えた時に、必ずしも熊本市が何もかもをやれるということではなくて、九州エリア全体でお互いに補完していくことが非常に重要になってくると思います。今、福岡市も含めて福岡県や北九州市が連携を取りながら、国のこれからの動きの中で、これから制度が成熟していく中で、これをやっていこうということでありますから、それを応援していく気持ちを私自身は持っています。むしろ、副首都の機能が九州に来た場合、いろいろな災害が起こった時に、熊本市としても、熊本県もそうなのですが、どういう形でそれを一緒にバックアップしながら、日本全体を守っていかなければいけないのかという話になるわけです。そういうことにつなげていくかは、掘り下げていきたいと思います。ただ、まだ具体化していませんので、より具体化していけばということになっていきます。

【記者】熊本市では、特に今年に入ってから、紛失を含めて書類関連のミスが頻発している印象があります。市長として、これを全庁的な書類管理体制の問題と考えられるのか、それとも各部署の問題として個別の対策で対応されるのか、DXやデジタル化も含めてお考えを伺います。

【市長】事務処理ミスも含めて、いろいろなことで本当に多くの市民の皆さんにご心配とご迷惑をおかけしていることを、まずはお詫びを申し上げたいと思います。事務処理ミスに関しては、かなり以前からもありましたので、徹底的に対策を取っていこうということで、これまでもずいぶんいろいろとやってきました。前回の記者会見でも述べさせていただいたかもしれませんが、熊本市はホームページを見ていただくと、どういうミスをしたか、そしてどういう対応だったのかをきちんと毎月つまびらかにしています。ひどい時は、月に20件とかあった年もありました。これはできるだけ少ない方がいいですから、1件でも少なくなるようにということで、ミスを起こす可能性は当然あり得るのですが、それをただ単に個人のミスであるとか、それから部署の問題だとか矮小化するのではなくて、そこの原因を徹底的に追求しながら改善をしていく。ダブルチェックが足りないということもありますし、そういったことをもっと徹底していくということもあります。私は市長になって職員によく言うのは、住民票1枚取ってみても極めて重要な個人情報であり、その人の生活がかかっているんです。処理するという気持ちでやるのではなくて、事務処理と言いますが、皆さん方の大切な財産や情報をお預かりしているという強い認識を持つようにということで、これまでも指導してきました。ただ、十分至らず、こういったことが頻発して、まだまだ繰り返されているということです。ただ、構造的にいろいろなものを分析していきますと、書類が非常にアナログで多いとか、それから業務が非常に多忙で、例えば一旦この書類を忙しいからこっちに置きましたという時にそれがなくなってしまうとか、いろいろなことがあります。システムの中でそういうものを減らしていくとか、紙でやっているようなことをもう少しデジタルに変えていくとかで、紛失をしない、ミスをしないということをメカニズムの中にビルトインしていかないと絶対にダメだということで、私もずっと指導しています。ですから、全庁的に事務処理ミスのチェックを私も入ってずっとやってきましたし、それと同時に、各部署でチェックをしながら、どこに問題があったのか(分析する)。人が異動したり、それから年度末から年度初めにかけて、役所の業務は非常に繁忙になってきますので、そういったところで問題が大きくなりがちなので、そういった点について今、対策を進めております。これは報道でもすでにありましたし、検証もして件数が増えたり減ったりとかいろいろな話がありますが、これは極めて由々しき状態であると私は認識しておりますので、ここは徹底的に改善をしていきたいと思います。

【記者】こういった問題について、引き続き改善したり、これまで以上に取り組んでいくという認識になりますか。

【市長】今までも会議をやったり、内部統制という仕組みもありますし、いろいろな事務処理ミスのチェックもやってきたのですが、これから特に仕組みの改革をもっとやっていかなければいけないということです。あまりにもアナログな仕組みが多すぎるんです。例えば、執行部席を見てもらうと分かると思いますが、今はこんな(厚い)ドッジファイルを持ってきている人もだいぶ減ってはきました。デジタルになると、確かにいろいろな情報セキュリティ上の問題はしっかりやらなければいけないのですが、デジタルにすることによって、誰がどの書類を何時何分にということでログを追えるんです。そのことによって、止められることもあります。ミスがないようにしっかりやっていくことは非常に重要ですので、そこは徹底して今まで以上にやっていきたいと思います。それから、隠さないということです。隠すのが一番良くない。ですから、本当に私もお詫びする機会も多くて申し訳ないのですが、しかし、それは正直に、早くしっかり出すということです。情報をできるだけ握ったままホールドしないということです。そういう事例が今回もありましたから。

【記者】野球場について伺います。菊陽町では、今年3月に野球場誘致に向けたプロジェクトチームを立ち上げるという動きがありました。熊本市でも、これから示される方向性の中に、プロジェクトチームなどを作ることも含まれるのでしょうか。

【市長】今、提案募集の段階で、ある意味ではもうプロジェクトという形で動いていますので、今から組織を設置するということではありませんが、応募して、それが秋口、9月頃に決まったということになれば、当然そこからまた新たなプロジェクトを作ることになるかと思います。

【記者】今年4月10日に、県営野球場に関する各自治体向けの県の説明会があり、熊本市も含めて11の市町村が参加し、かなり意欲的な自治体もありました。熊本市民の方に取材で話を伺うと、今は熊本市にあるものなので、絶対に熊本市に勝ち取って欲しいという声が多いです。他の自治体もある中、選ばれるのは一つの場所というところで、市長として、意気込みを教えてください。

【市長】用地の要望は、すでに二つのエリアの方からいただいております。熊本市内は、熊本県の中でも一番人口が多く、交通アクセスもいい場所でもありますので、ここでそういった球場が立地して、そして多くの皆さん方が集まりやすいことも非常に重要だと思います。実は、毎日のように球場の話は私のところに、私的にもいろいろな要望が届いていて、皆さんのアイディアはいろいろあるのだなと思います。それだけ熱心に皆さんが考えていただいており、よその町じゃダメだと、熊本市だということで、ずいぶん熱い声をいただいていますので、その声に応えられるようにしっかり検討して、議会でも議論させていただきたいと思います。

【記者】防災行政無線の自動吹鳴システムについて、対象は約200か所とのことですが、これは川に近い約200か所なのでしょうか。また、13の川とは、どういった川なのでしょうか。

【事務局】まず、約200か所についてですが、河川の浸水区域です。ハザードマップで浸水区域になっております箇所に、約200か所ございます。
また、河川についてですが、正面のモニターに映しているように、一級河川の白川、緑川、加勢川、浜戸川、それから県の管理河川である木山川、矢形川、坪井川、井芹川、潤川、除川、千間江湖、合志川、天明新川となっております。以上でございます。

【記者】比較的大きな川ということですか。

【事務局】そうです。比較的大きな川ということです。

【記者】どのようなサイレンが鳴るのでしょうか。サイレンの音を、テレビで流した方がより分かりやすいと思いますが、いかがでしょうか。

【市長】やたらに鳴らすのもということがありますので、防災の担当と広報課で、そういうことができるのか、試験的にどういう風に皆さんに聞いていただけるようにするかと併せて、またお伝えしたいと思います。

【記者】県営野球場の件で伺います。託麻地域や西南部地域の要望が提出されていますが、今、候補地は何か所あるかということと、絞っていく上でどういうところを重視されるのかを教えてください。

【市長】今、候補地について絞り込んでいるところですので、何か所なのかということは控えさせていただきたいと思います。JRの駅周辺の街から近い場所とか、それから公共交通を利用して行くことができる場所であるとか、アクセスの良さで候補地となり得ると、県の条件を踏まえるとそう考えられますので、そんなに多い場所にはならないのではないかと思います。

【記者】今回の補正予算で、新庁舎の検証委員会等の開催で470万円が盛り込まれています。建設費が膨らんだことで見直すというのは分かりますが、新たに予算をつけることについて、説明や効果が求められると思いますが、市長はどう考えられますか。

【市長】事業の妥当性をしっかり市民の皆さんに理解していただく必要がありますし、それが第三者から見て倍にまで上がっていることの精査もそうでしょうし、それから本当に財政影響だけでなく、熊本市が抱えている災害リスクを踏まえたときに、整備内容がどういうものが妥当なのかを考えると、さらにそういったチェックをすることは、市民の皆さんのためにもなると考えています。
検証委員会の設置によって、その辺がより良く判断できるようになりますし、コストが削減できるということであれば(、なお良いです。)今はまだ概算の話からしか入っていませんから、設計図もできてないのにいくらとはなかなか出ないです。ある意味オーダーメイドの大きな施設でありますから、なかなか住宅には例えられませんが、何十年にもわたって防災拠点としてきちんと機能させるためにも、市民の皆さんの生命財産を守る拠点として、しっかりこういった検証をしていただくことが重要だと思います。

【記者】九州市長会会長の任期途中で市長選がありますが、6月議会で出馬に言及される予定はありますか。

【市長】その辺も含めて今検討しておりますので、まだ分かりません。

【記者】市長が就任されている3期の間にいろいろな事業が始まっていますが、市庁舎建て替えや市電延伸など、いろいろな事業が道半ばの状況であることについて、受け止めをお願いします。

【市長】私も120のマニフェストを掲げて、この4年間、対応してまいりました。実際にマニフェストについて考えて整理をした中で、できたことが94.2%、細かく言えばそういうことになります。どんな成果があったかと言ったら、こども局を設置することをマニフェストに掲げましたし、こども医療費助成を拡充したとか、それからがん検診の無償化の拡大であるとか、いろいろなこともやってきました。ただ、今、道半ばという話をされた中では、やはり交通問題、特に道路整備や公共交通をさらに充実をさせていって、渋滞を解消していくことについては、道半ばどころか、まだまだ不十分な状態だと思っています。ここについては、非常に私自身も責任を感じていますし、これはまだずっとやっていかなければいけない。少なくとも、道路整備に関して言いましても、西環状道路の整備がこの間、池上工区で熊本駅から池上インターまで開通しましたが、ここに至るまで、市長は3人ぐらい変わっているわけです。市政というのは、必ず継続していろいろなことを担っていく。その時に、私がどういう形で担って力を発揮していくべきなのか。それから、それを市民の皆さんも望んでおられるのかどうかはしっかり見極めなければいけないと思います。ただ、今おっしゃったように、市電の延伸もそうですし、いろいろな交通問題もそうなのですが、課題も山積している一方で、これから半導体の世界的な拠点都市、県の中心都市になるということでありますから、いろいろ新たな展開も考えていかなければいけません。そういったことも踏まえて、将来を見据えて考えていきたいと思います。

【記者】冒頭で性被害の防止で巡回という話がありました。ここ最近、小中学校、高校などで防犯カメラの設置について、教育委員会でアンケートもされましたが、年齢によってこどもたちの受け止め方も違うと思います。学びの場に防犯カメラを設置する意味について、市長はどうお考えですか。

【市長】いろいろと議論もあって、教育現場を監視するようなことでいいのかという声もあります。ただ一方で、今回アンケート調査を教育委員会の方でもしましたし、教育委員会の会議の中でもかなり議論を深められています。私としては、やはりこどもや先生たちを守るものでなければいけないと思います。ですから、そういうための仕組みという意味では、防犯カメラは非常に有効ではないかなと思います。これは、常日頃、監視している状態ということではなくて、運用しているよその事例を見ると、何か起こった時にきちんと証拠になる。例えば、体罰をしているということが、もし防犯カメラに映っているとすれば、それが証拠になって、やったやってないという話でなかなか立証できないことでも一目瞭然で事実関係が判明するとか、そういったこともあります。また、先生たちがやっていないのに、こどもたちがやったと言っても、それを確認すると実際にはやっていなかったとなると、先生たちを守ることにもなります。ですから、事実をきちんと把握するという意味では、大きいと思います。ただ、拙速にとにかく全部つけるということではなくて、議論をしっかり皆さんでしていただいて、そして、皆さんがそうだとある程度認識するよう、熟度を高めることが重要ではないかと思います。

【記者】今回の補正予算でも上程されている台湾との交流事業において、市長も現地に行かれるということで、旅費等の申請もされているかと思います。思い返せば、アメリカ、フランスと海外視察を積極的にされているイメージがあります。海外視察となると巨額の旅費を税金から支出することなります。市長自身が行かれることの意義について教えていただけますか。

【市長】今、台湾の話がありましたので申し上げますと、半導体産業の集積によって、熊本は歴史的な転換点を迎えている時期です。そして、国際的にも非常に注目されている時期でもあります。
私自身も不要な海外の視察というのは、もともと県議時代も行っていません。予算を返上していました。県議の時は任期中に何人かでいくのであれば100万円で海外に行ってよろしいという枠があって、私も誘われたのですが、本当にその必要性があるのかということで、私は行かないということで、ずっと行っておりませんでした。ただ、その中で行ったものは、友好姉妹都市関係の周年事業などは、先方からもたくさん熊本にいらっしゃいますし、こちらからも行く場面がありますので、そういう場面は県議時代に何度かお邪魔したことがあります。これはこれで非常に意味があると思います。
私の訪問の場合、いくつかパターンが分かれるということです。今度、アメリカのローム市に7月に伺うことにしていますが、この30年の姉妹都市の歴史の中で私はまだ一度も訪問をしたことがないです。向こうの市長さんは2回いらっしゃいましたので、やはり交流ということで考えると、トップが行くか行かないかは、相手の都市に対しての敬意などにも関わってくるので、それは必要があるだろうと判断しています。
それから、台湾の事業については、知事も行かれる、経済界のトップの方も行かれるということで、こんな機会はそうないわけです。熊本へのいろいろな出資や進出も含めたアピールをすれば、最大の効果を生むだろうということで、効果をきちんと生む。ただ単に飛行機代を回収するために行くわけではないです。そうではなくて、あくまでもそれは未来につながっていくんです。
ローム市で言えば、合併する前の植木町とローム市が、非常に長い間温めてきた友情関係や交流関係があるということが、ずっと代々積み重なって今に至っているということもありますので、単に即リターンということではないと思います。ただ、行く以上は、いろいろな効果を得るためにたくさんの行事が入ってくるわけです、。トップセールス的に行くということもあれば、トップが市を代表して行くことで、相手国から評価されたりするということも一定の意味があると思います。
今回、予算も上程して議会でもご議論いただいておりますが、そうしたこともしっかり受け止めて、できるだけ経費は削減しながら行く。海外だから良い悪い、国内だから良い悪いということではなく、そこは目的と効果をしっかり意識しながらなされるべきだと思います。

【記者】今、八代市庁舎の問題がいろいろありますが、熊本市長として、熊本市役所の建て替えに関して汚職や不正がないと断言できますでしょうか。

【市長】断言できるも何も、ありません。そもそも八代市役所のような契約段階にもまだ至ってませんから、構想の段階から基本計画の段階ということですので、少なくともそういった形のものはないとここで断言できると思います。それはなぜ断言できるかというと、先日の記者会見の時にも申し上げましたが、議員の皆さんからのいろんな要求や提案、要望事項などは全て音声も含めて記録させていただいています。熊本市は、不当要求を受けて行政が捻じ曲げられたということが過去にありました。そういったことを避けるために、私が市長になってから制度を作りましたので、そういったことはありません。ただ、やはりこういう大きなプロジェクトには、いろいろな人々が関与して、不正を働こうとする動きが出る可能性は十分に考えられるので、そこは特に注意していくことが重要です。ですから、透明性を高めるということ、ここに尽きるのではないかなと思います。八代市の事案は、ニュースで見てもびっくりするようなことが毎日出てくるので、あれが全て真実だということになれば、ドラマや映画ではないですか、というようなひどい話です。ただ、そういうことが今の時代でも起こるのかということを考えると、我々も常に気を引き締めていかないといけないという風に緊張感を持ってやっていくことが重要かと思います。

【記者】八代市庁舎の件について、本日、熊本県が贈賄側の前田建設工業を指名停止にしたという発表をしています。これは、八代市議が、昨日あっせん収賄の罪で起訴されたことを踏まえた対応とのことですが、熊本市の今後の対応についてお願いします。

【市長】熊本県が指名停止を行った措置内容について、本市で確認させていただいているところです。当然、熊本市には熊本市の指名停止措置要綱がありますので、これに基づいて適切に判断をしたいと考えています。これは、ホームページにも出ていますので、見ていただくとわかりますが、これにきちんと合致するのかどうかということや、県の措置内容と熊本市の措置がどういう形で整合するのかということもありますので、そこは確認しながら速やかに判断するということで、またお知らせしたいと思います。

【記者】新市庁舎整備事業検証委員会についてお尋ねします。今回、条例と予算で上程されていますが、「新庁舎整備事業検証委員会」という名称で、これまでの(仮称)新庁舎整備コスト等検証会議という名称から「コスト等」をあえて外された理由があれば教えてください。

【市長】それは、当然、コストは含まれるという意味です。工事費の整備コストだけでなく、工事手法も、それから財政への影響だけでなく、本市が抱える災害リスクも踏まえた整備内容の妥当性ということも当然あるので、こういう名称にしているだけで、特段何か内容が変わっているということではありません。そういう形でご審議いただきたいと思います。

【記者】そもそも整備事業自体を検証する、新しい検証とも見えますが、そういうことでしょうか。

【市長】当然のことながら、コストがこれだけ膨らんだことに対して、本当にそれが妥当なのかどうか、そして、それが財政的に熊本市として耐えうるものなのかどうかが一番の焦点です。例えば、工事の手法も変わることによって、財政的な影響も変わるわけです。そういったこともきちんと検証していただくという意味で、名称をどうしたという意図は私もありません。事務方が決めたことに、そうですかというぐらいの話で、むしろ重要なのは中身です。審議する中身と、専門家の皆さん方にどういう角度でこれを見ていただくのかが、すごく大事だと思います。

【記者】今回工事費の部分で、建設と解体と分かれていますが、解体は現庁舎の解体費についても考えるということですか。

【市長】当然そういったことは将来的に出てきますので、そういったことも考えるということです。ですから、どこまでやるのか、手法も含めて先々には出てくる話で、行政コストとして乗ってきますから、そこも考えなければいけないです。

【記者】検証委員会の中で、解体費等についても言及があるということでしょうか。

【市長】そこもそういうことで検証していくということです。


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