まず初めに、一言御祝いの言葉を申し上げます。
只今、田上辰也議員、西岡誠也議員、寺本義勝議員、髙本一臣議員の全国市議会議長会表彰の伝達式が執り行われたところでありますが、この度の御受章、誠におめでとうございます。
長年にわたる御活躍に心から敬意を表しますとともに、本市発展への御尽力に対し、衷心より感謝を申し上げ、今後一層の御活躍を祈念申し上げる次第です。
次に、提案理由の説明に先立ちまして、二点御報告を申し上げます。
まず、熊本地震十年関連事業について御報告いたします。
本年で、熊本地震の発生から十年が経過いたしました。
この大きな節目を迎えるにあたり、改めて復興を支えてくださった皆様への感謝をお伝えし、本市の着実な復興の姿を広く発信するとともに、地震の記憶や教訓を次世代へ確実に伝承するため、様々な事業を展開しております。
このような中、五月十六日と十七日の二日間、アクアドームくまもとを会場に、「TKB48避難所訓練」を実施いたしました。
本訓練は、発災から四十八時間以内に、清潔なトイレ、温かい食事を提供するキッチン、安心して休めるベッドを確保することを目標としたもので、災害関連死の防止に寄与する大変重要な取組です。
熊本地震の発災直後は、上下水道やガスなどのインフラが被災し、トイレやキッチンが使用できず、避難所では十分な寝具も確保できない状況が続きましたことから、本市では、この経験を教訓として、避難所の環境改善に取り組んでまいりました。
今回の訓練は、九州市長会、県内外の自治体及び民間企業等との連携のもと全国初となる、県境を越えた持ち寄り型訓練として実施いたしました。
当日は、想定を大幅に超える八百名以上の方に御参加いただき、熊本地震以降、本市が取り組んできた避難所における環境改善の成果を実感していただくとともに、今後見直すべき避難所の在り方を共に考える機会になりました。
今後とも、災害関連死を一人でも減らすことができるよう、避難所環境の改善に取り組んでまいります。
次に、熊本県新野球場の提案募集について御報告いたします。
令和七年九月、熊本県より藤崎台県営野球場の移転再整備の方針が示され、本年三月、移転候補地等に関する提案募集が開始されました。
硬式野球場の整備については、野球競技の振興や利用者の利便性向上、地域経済の活性化や都市の魅力向上など様々な効果があるものと認識しており、熊本都市圏のスポーツ振興、観光及び交流人口の拡大につながるものと考えております。
提案期限が七月二十四日であることから、本市がこれまで実施してきたアンケート等の調査結果を踏まえ、本定例会において本市の方針をお示しし、ご議論いただきたいと考えております。
それでは、提出議案について、説明に入らせていただきます。
今回の補正予算案につきましては、交通渋滞解消に向けた公共交通の利便性向上や度重なる自然災害への備え、半導体関連産業集積に伴う国際施策の推進に必要な経費など、今後の業務推進上、速やかに対応する必要があるものを計上しております。
まず、補正予算案の概要について申し上げますと、一般会計において一億九千一万円の増額、補正後の予算額四千三百九十二億二千七百一万円、特別会計において五千三百万円の増額、補正後の予算額二千五百三十一億六千八十一万円、企業会計において六千八百五十六万円の増額、補正後の予算額九百六十一億三千八百二万円となり、全会計で三億千百五十七万円の増額、補正後予算額は七千八百八十五億二千五百八十三万円となりました。
補正後の予算を前年同期と比較しますと、一般会計では四.七%の増、特別会計では二.四%の増、企業会計では六.二%の増、全体の合計額では四.一%の増となっております。
主な内容について申し上げますと、政策部門では、県や他市町村と連携した地域日本語教育の体制構築に要する経費のほか、新庁舎整備における検証委員会等の開催に要する経費を計上しております。
次に、文化市民部門では、熊本城本丸御殿復旧工事に伴い必要となる電気設備の整備に要する経費を計上しております。
次に、健康福祉部門では、介護事業所と有償ボランティアのマッチング支援等に要する経費を計上しております。
次に、経済観光部門及び議会部門では、台湾との経済交流促進に向けたフォーラム及び交流会開催等に要する経費を計上しております。
次に、都市建設部門では、交通事業者による、バス、電鉄及び市電で利用可能な新共通定期券の導入に対する支援及び新おでかけICシステム開発に要する経費のほか、浸水被害の防止と軽減を図るための止水板の購入や設置費用の助成に要する経費を計上しております。
次に、交通部門では、先ほど申し上げた新共通定期券の市電への導入に要する経費を計上しております。
最後に、こども文化会館をはじめ、くまもと森都心プラザなど計二十八施設の指定管理更新に伴う債務負担行為を計上しております。
以上が、補正予算の歳出の説明でありますが、これを賄う財源として、それぞれの歳出に見合う国・県支出金や市債を計上しますとともに、一般財源として繰越金を計上しております。
続きまして、条例等の議案でありますが、主なものといたしまして、「熊本市附属機関設置条例の一部改正」について御説明いたします。
これは、市長の附属機関として、「新庁舎整備事業検証委員会」を設置するものであります。
改めまして、本年四月、熊本地震から十年を迎えました。
熊本地震では、多くの尊い命が失われ、市民の暮らしに甚大な被害をもたらしただけでなく、災害によって行政が機能しなくなるという課題を私たちに突き付けました。
この十年間、私は市長として、市民の皆様、地域、防災関係機関、民間事業者の皆様とともに、復旧・復興、そして災害に強いまちづくりに全力で取り組んでまいりました。
しかしながら、防災拠点である本庁舎については、耐震性や浸水対策の面で課題を抱えており、大規模災害時に行政機能を継続できないリスクを抱えるなど、依然として大きな課題が残されています。
熊本地震では、市民病院が長期間にわたり診療機能の停止を余儀なくされました。防災拠点である本庁舎についても、同様の事態を決して想定外として捉えることはできません。
災害時に行政機能が停止すれば、避難所運営や救援物資の調達・配送、罹災証明の発行などの被災者支援に大きな支障を来し、市民生活の再建や復旧・復興にも深刻な影響を及ぼすこととなります。
一方で、近年の建設コストの上昇は全国的な課題となっております。
公共施設や民間再開発事業においても、計画の見直しや延期が相次いでおり、本市の新庁舎整備につきましても、事業費や将来の財政負担に対する市民の皆様の不安や懸念の声をいただいております。
その声を真摯に受け止め、防災拠点として本当に必要な機能や規模、事業費や工期の妥当性、将来の財政への影響などについて、改めて客観的かつ専門的な検証を行う必要があると判断いたしました。
今回設置する検証委員会では、防災、建設マネジメント、財政などの専門的知見を有する委員の皆様に、多角的な視点から検証いただくこととしております。
その検証結果につきましては、市民の皆様に分かりやすくお示しし、透明性を確保しながら、市民の生命と財産を守る責任と、将来世代への財政責任の両立を図るため、丁寧かつ客観的な検証を進めてまいります。
なお、「熊本市手数料条例の一部改正」及び「熊本市印鑑の登録及び証明に関する条例の一部改正」につきましては、施行日の関係で先議をお願いしたいと考えております。
続きまして、補正予算に関する専決処分について御説明いたします。
これは、国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用して、物価高騰の影響を受けるすべての世帯に確実に支援を届けるため、上水道契約世帯への基本料金減免の実施及び上水道未契約世帯への支援に要する経費として、四月二日に十二億七百万円を専決処分したものであります。
この専決処分については、地方自治法第百七十九条第三項の規定に基づき議会に報告するとともに承認を求めるものでございます。
その他の議案につきましては、末尾に簡単な理由を付しておきましたので、説明を省かせていただきます。
以上で説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。