【記者】行定監督のくまもと復興映画祭は、今年で10年目となります。新しく紹介される映画や、熊本市としてもしっかりアピールしていきたい熊本地震関連の映画など、見どころを教えてください。
【市長】現在、ディレクターでいらっしゃいます行定勲監督が、内容について検討を行っていらっしゃるということですので、決まり次第、順次、くまもと復興映画祭のホームページ等で発表される予定となっております。
行定監督が、復興も含めてですが、毎回、人が前向きになれる、あるいはいろいろな人間の葛藤も含めて考えさせられるような内容の映画もチョイスされたり、それから、本当に多彩なゲストを呼ばれて、ご覧になった方は分かると思うのですが、ティーチインという形で映画が上映された後に、監督さんや出演した俳優の方々が出演をされて、どんな気持ちで、どういう形で作っていったのか、あるいは作品の背景にあるもの、こういったものを解説されるということで、非常に満足感の高い映画祭だと思います。これまでの主要なゲストの方々もそうそうたる俳優陣の皆さん方であったり、監督であったりするということで、特に今年は10年という節目ですので、おそらく行定監督もいろいろと考えておられるのではないかと思います。
今は、詳細についてまだお聞きしていません。分かり次第、発表があると思いますので、お待ちいただければと思います。
【記者】ローム市の訪問に関して伺います。熊本市も植木町田原坂での西南戦争から来年で150年になりますが、訪問してみて、記憶の継承であったり、アイデアであったり、熊本市になかったものであったり、そういう着想などはありますか。
【市長】実際に訪問しまして、墓地が非常にきれいに整備されているということです。熊本地震で、植木町田の原坂にある官軍墓地などのエリアが被災してしまいまして、墓石が崩れたりとか、傷んでしまったりということで、今、修復したり、それからレプリカを置いたりしています。戦没者への畏敬の念をしっかり祈念するということで言えば、こういった整備は非常に重要だと思いました。
日本は、年に4回ぐらいお盆やお彼岸などで行きますと話をしたら、日本と違ってそういう風習はあまりないとおっしゃっていました。献花をしながら、手を合わせたお参りの姿は、皆さんもびっくりされたのではないかと思います。日本式にお参りさせていただきましたが、南北戦争の激戦地であったということと、それから資料館など、ヒストリーセンターという所にも行きましたが、植木町の田原坂の資料館とは、例えば鉄砲とか弾とか、軍服のようなものもいろいろ展示されていましたように、非常に酷似しているんです。その時代の内戦に共通点があること、それから、政府軍と地方の戦いについてです。今回、南北戦争についてもかなり知識を得ました。今回、私も行って良かったと思ったのは、この30年という歴史の中で、先人たちがそういうことをテーマに非常に大事に交流をしてきた(と分かったことです)。ただ単に経済がいいとか、インバウンドがあるとか、そういうことではなくて、その土地の歴史や文化において相手の国との共通項を見ることによって、自分たちの地域の歴史や文化をもっと磨き上げる、あるいは再発見していく効果があると思いました。青少年交流を再開するということで、これから協議していきますが、これは未来に向けて、記憶を継承していくこと、あるいは歴史や文化を正しく伝えていくことに大きな意義があると感じたところです。
【記者】福岡県議会の議長になるに当たって、有力議員にお金を渡すだとか、福岡市の高島市長も、自身の著書の中で、もちろん払ってはいないがそういう要求をされたというお話があります。大西市長は、最初の市長選出馬から現在に至るまで、そういう不当な要求を議員や関連団体から受けたことがあるのか、なかったとしても、そういう風習についてどう考えられているか教えてください。
【市長】今お尋ねの点について、いろいろなことが次々に報道されているので、私もびっくりして、非常に興味深く拝見しています。
本当にそんなことがあるのかということで、私自身の経験から申し上げますと、そういう経験は一切ありません。それから、噂を含めて、熊本ではお金を持ってこないと立候補させないぞとか、応援しないぞとか、そういうことは聞いたことがないです。
隣の県のお話ではありますが、そういうことがどこまで事実かはまだわからない中で、発言だけがどんどん出ていっていますので、コメントのしようがないというのが、現在の正直なところです。
ただ、いずれにしても、こういう金銭の話であるとか、政治とお金の話というのはクリアにしておかなければいけないと思います。そういうところがやはり政治不信につながりますし、政治家を目指そうという人も、おそらくいなくなってくるということになってきますので、そういうイメージも含めて払拭していくためには、透明性を高めていくことが非常に重要であろうと思います。
それから、高島市長の著書については、私も読んだことがあります。ご本人としょっちゅう会いますが、よく考えてみたら、その点についてあまり深掘りして聞いたことがなかったので、今度お尋ねはしてみようと思います。ただ、報道でも見ましたが、そういうやりとりが過去にされたことがあることは、記者会見でも語られていましたので、正常化していくという意味では、オープンにしていくことが、非常に重要ではないかと思います。
【記者】ローム市の市長からどのような内容のお話があったか、また、ローム市との今後についてどのようなお考えでいらっしゃるか教えてください。
【市長】ロームの市長は、これまでコロナ禍で交流が途絶えてしまったことについて、非常に憂慮されていました。初代市長をはじめ、交流をしてこられた功労者の皆さん方がいらっしゃいまして、現市長が、こういう先輩たちを非常に称えていらっしゃったのが印象的だったことと、市長から私に対しても、今後、特に若い世代にもっと継承していかなければいけないということは、自分たちも考えているということで、非常にその点が印象的でした。
それから、ここの発表には入っていませんが、教育機関に2か所ほど訪問させていただいています。私立の学校と公立のパブリックスクールと両方行きました。ローム市は、非常に環境のいいところでして、大都会ではなく、人口としては2万、3万という規模の町ではありますが、大都市のアトランタから1時間ちょっとという地域でもありまして、落ち着いて生活ができる環境をつくるということは非常に重要だと、よくお話しされていました。
ローム市の産業についても、進出企業であるとか、アトランタは日本企業も含めて多くの企業が集積しているということもありますので、そういう企業間との交流も非常に重要だということで、熱心にお話がありました。半導体関連企業との接点は、直接あるわけではないのですが、アトランタあたりを含めて、スタートアップが盛んな地域でもあります。
それから、アトランタの総領事館でも、総領事が「こうやって直接首長が来て、そしてローム市に行ってもらうことによって、自分たち総領事館、外務省としても、その地域の政治に非常にコミットしやすくなった。」とおっしゃられるということは、意外と我々も国際貢献につながっているのかという感じはしました。というのは、総領事といっても、なかなか簡単に首長や周りの政治家、あるいは選出の連邦議会議員など、こういった人たちと簡単には会えないわけですが、今回、レセプションなどがあることによって、そこで外務省の皆さんも会うことができたということで、それがかなり深まっていくという効果があるのだということは、総領事からも今回の訪問について評価していただいたので、改めてそこは良かったと思います。
【記者】新庁舎整備に関してお尋ねします。今日の午前中に、新庁舎整備基本計画検討分科会が開かれまして、委員から本庁舎と中央区役所の合築の検討が必要ではないかという意見が出たと思います。同様の意見は、市議会の特別委員会にも出されていると思いますが、合築の必要性について、市長はどのようにお考えになるか教えてください。
【市長】今日、午前中に第8回新庁舎整備基本計画検討分科会が開催をされたということで、新庁舎の各機能の必要性であるとか、面積等の精査についてご審議いただいたと聞いています。実際の審議の詳細については、午前中の会議だったのでまだ詳細な報告は受けておりません。追って報告を受ける予定ですが、概略を聞いているところによりますと、委員の皆さんから非常に熱心にご議論いただいて、各機能の面積精査であるとか、視点について多くのご意見をいただいたと報告を受けています。それから、工事費の高騰について、ここで改めて面積を精査することの重要性について、分科会の委員の皆さん方もご理解いただいていると報告を受けています。
分棟や合築のことについてはまだ詳しく聞いていないので、今、明確な答えはできないのですが、ただそういう方向性が示されて、議論していく項目がいろいろ必要だということは、私もそのとおりだろうと思いますので、そういったこともこれから検討していくことになるのではないかと思います。
いずれにしても、この基本計画の検討分科会のご意見が、今度は新庁舎の検証委員会の方でも当然反映されて議論されていくと思いますので、そうした中でより精査していく必要があると思います。
【記者】仮に合築となった場合、床面積の縮減やコスト削減の面で、どの程度の効果が見込まれるのでしょうか。
【市長】それも今の段階では何ともお答えしようがないですので、いずれにしても、分科会とそれから検証委員会で、しっかり議論して明らかにしていくべきだろうと思います。
【記者】今日の分科会でも、委員の方から、他の自治体に比べてかなり議会部分の面積が広いので減らせないかという意見がありました。配布された資料にも、今後議会側と調整すると書かれていました。熊本市の方針としては、議会にも床面積を減らすように要請するなど、どういった形で話を進めていくのでしょうか。
【市長】議会棟の面積については、精査も含めて、まず市議会できちんと議論していただく必要がある。これは、主体的に市議会が検討していく必要があると思いますので、市議会における検討の参考資料として、今回の分科会でのご意見などもお伝えしていきたいと思います。
議会と執行部は、二元代表制の中でそれぞれ独立していろいろ考えていきます。ただ、議会としても、工事費の抑制についてはいろいろと検討しなければいけないと考えていらっしゃると思いますので、しっかりその辺も主体的にご検討していただけるのではないかと思います。
【記者】熊本市の方からも、検討を促されていくのでしょうか。
【市長】検討してくださいというより、まずは、こういう話が出ていますという情報提供をすることによって、議会に主体的に考えていただくことが一義的です。だから、議会のことに執行部がこうしてくださいと指示したりするということではなくて、議会が主体的にお考えいただくことになるのではないかと思います。その上で、総合的にどういう削減の効果があるとか、面積をこのくらいに減らしたらいいだろうとか、多分いろいろな話が議会の中でも議論されていく。それが、市民の皆さんに理解されていくかどうかが、非常に重要ではないかと思います。
【記者】議会には、情報提供という形でされますか。
【市長】そうです。ただ、市議会でも当然いろいろな検討をされていくと思いますので、議会へ情報提供というよりも、検討の参考にしていただくために、いろいろなご意見があったことについては詳細にお伝えしていきたいと思います。
【記者】委員の方から、床面積を減らす上で、合築をした場合にどれくらい減らせるかの情報が欲しいという意見が出されまして、それについて市も検討したいと答えられたのですが、合築をした場合の床面積の目安を出されるということでしょうか。
【市長】先ほど申し上げたように、今日の午前中の審議の結果はまだ報告を受けてないので、その報告を受けてから検討することになるかと思います。
【記者】合築となると、これまで議論していた機能だとか、床面積とか、まちづくりとの関係についても大きく変わるのですが、合築の提案が出てきても、それを受け入れる方向になるのでしょうか。
【市長】受け入れるとか何とかを今申し上げているわけではなくて、いろいろな観点から検証委員会でも検討していかれますし、一番の方法は何なのかをこれから探っていくということですから、今、断定的にこうするとか、ああするとか、何か決めているということではないです。
ただ、今までまちづくりの議論をしっかりやってきて、そして庁舎も今、少なくともスペースの問題、それから機能の問題、何よりも災害のリスクをどうするかということを考えて今の基本計画を検討しているということですから、そういったものは当然重要で大事にしながらも、ただ、前提が1,000億円を超えるという巨額になった建設費についてどうするのか、将来負担をできるだけ減らしながらやっていく必要があるということは当然ですので、そういったことにどれだけこれが反映できるのか、そして、最終的に一番いい形は何なのかということです。
それは、将来、市民にとってどうかということがありますから、そこをしっかりオープンに議論していくことが重要だと思います。
【記者】最近、防衛省や三重県で、USBでウイルスが検出されたという問題があって、三重県では個人のUSBを使っていたということで、私用のUSBを全面禁止にしています。熊本市の状況と、今後の対応策を教えてください。
【市長】熊本市は、個人のUSBは当然のことながら禁止しているのと、それからUSBの調達に関しても、しっかり契約先から調達するということで、情報セキュリティに関してかなり気を使っています。それから、USBの保管についても厳密に管理をするようにしています。今後、こうした件を受けて総務省が全国的に調査をするということですから、そういった調査にはしっかり協力していくと同時に、我々にはUSBも含めて情報流出の危険がありますので、モニターをしていまして、例えばパソコン内のプログラムの振る舞いをチェックするようにしています。これは、データ的に通信パケットなどの監視をしながら、不正通信の監視機能が導入されています。詳しくは情報の担当に聞いていただければと思いますが、仮にマルウェアに感染したUSBメモリが職員用のパソコンに接続された場合は、不審な挙動を検知できる仕組みがあります。それから、市民の皆さんの、いろいろな個人情報を扱う基幹系のシステムというものがあります。ここには、指定以外のUSBメモリは使えない仕組みになっています。そういう意味では、かなり厳密に運用させていただいていると思います。
とはいえ、こういうものは、いつどういう形で情報が漏れていくか、注意していてもいたちごっこのようにいろいろなサイバーセキュリティは追いかけてきますので、これには我々は常に気を張って厳重に注意していかなければいけないです。先日から私もお詫びを申し上げたり、事務処理のミス等で市民の皆さんの大切な個人情報を漏洩してしまう可能性がある出来事がいくつもありましたので、この点は、本当に気を引き締めて対応していきたいと思います。
現状、我々としては、そういう形で取組をさせていただいていますので、システム上と運用上は万全を期している状態になっているとご理解いただければと思います。
【記者】先日、東京都が職員の服装について、一部ハーフパンツの着用を認めたという動きがありました。それについて、大西市長の受け止めをお願いします。
【市長】東京都の考え方でされたのだと思います。もともと、都知事自身がクールビズを推奨された方ですので、かなり先進的にいろいろなことを考えられるかと思います。
一方で、熊本市では、今日は私も普通のワイシャツとスーツで来ましたが、例えば、ジャケットにTシャツでパンツにスニーカーもOKにしています。これも多分皆さんも見かけられていると思います。この中にもそういう人たちがいますが、それは職員が快適に仕事をしやすくするということと、環境に配慮するということ、それから今、熊本も酷暑ですので、そういった熱中症の予防もそうなのですが、快適な仕事着にできるようにということで、規定を変更して、通年でそういう運用をしています。
いろいろなあり方があっていいと思いますが、ただ、TPOをわきまえることは非常に重要だと思います。その辺は、うちの職員に関しても、特に市民の皆さんから何か苦情が来ているということもありませんし、かなり現実的に運用されているかと思います。
ハーフパンツがいいかどうかも、気象の状況にもよるでしょうし、例えば職場の環境にもよるのではないかと思います。ですから、そういったことも考えながら、柔軟な対応ができるようにしていけばいいかと思います。
【記者】職員から、ハーフパンツの着用を認めてほしいという声があった場合、市としても議論する可能性がありますか。
【市長】今のところはないですが、議論はしていくということになるのでしょうか。
例えば、私が昔言ったのは、デニムでもいいのではないかと。あまりダメージの入ってないデニムだったら、作業をする部署など、そういった人たちは逆に強くて多少汚れても大丈夫な格好は、ある程度許容されるのではないかと。ただ、接遇をする職員は、清潔感とか、公務員としての信頼感とか、そういったものがあるから、その部署ではなかなか難しいかもしれないなど、そうやっていろいろな考え方をしていくのは、私はいいことだと思います。この前、沖縄県に行きまして、九州市長会の総会に出ましたが、かりゆしウェアというものも皆さん着られたりして、あれは正装として今定着していますが、例えば、そういうことも熊本市でもどういう風に考えるかは議論していいのではないかと思います。そこは、大いにいろいろなスタイルがあって、それから時代の変化によって許容される、されないというのも結構あります。ですから、そういったことも柔軟に考えていけばいいと思います。若い皆さん方の意見、それからベテランの意見も含めて、それをどんどん言っていくということ、活性化していくということは、すごく考える上でも大事だと思いますし、ディスカッションするからこそ、TPOをわきまえることにもつながるのではないかと思いますので、大いにいいのではないですか。
【記者】そうすると、可能性はゼロではないということでしょうか。
【市長】「ハーフパンツも可」と明日タイトルが出たり、今日の夕方のニュースで「熊本市長もハーフパンツを許容した」などと言われると、それは違うので、明確に否定させていただきます。議論する余地はあるかと思いますが、(東京都の取組についての)報道で見た感じで、おじさんがハーフパンツになるのはいかがなものかという若い女性の声もあったので、まあそうだろうなと。
家で、普段着で私もハーフパンツを着ることはあって、あまりそれで外出はしませんが、報道を見ながら、若い人たちに50代のハーフパンツは格好悪いと見られるのは、残念だという悲しい気持ちになったというのはありますが、スタイルは、年齢や自分のファッション感覚も含めてなのでしょうが、自分を表現することの一つでもあるので、そういうことは大事にしていくべきではないかと思いますが、私自身がハーフパンツを履いて、ここで記者会見することは多分ないと思います。
【記者】新庁舎建設の検証委員会について伺います。スケジュールでは、今月中の設置を目標に動かれていると思います。前回10日ほど前の会見では、委員の選定も含めて動いていらっしゃるということでしたが、現状はいかがでしょうか。
【市長】事務局で委員の選任、それから皆さんの調整もしなくてはいけないので、会議の開催日程、その辺に向けた準備を今進めていると報告を受けています。会議の開催メンバーも含めて、委員の構成も決まり次第、速やかにお伝えしたいと思います。今ちょうど委員選任のための事務手続きを進めているということですので、どういう委員の構成になるのか、どういう専門家の皆さんにお願いするのかについては、近々発表させていただき、そして第1回目の検証委員会の日程等についてもお示ししたいと考えています。
【記者】6月に示された大まかなスケジュールを大きく外れることは、現状ではないという理解でよろしいでしょうか。
【市長】もちろん議論の経過にもよるとは思いますが、大まかなことについては、これまで申し上げてきたとおりです。
ただ、第1回目の検証委員会でどういう議論になるか、その状況を見て、どのくらいのスケジュールでとか、どのくらいのペースでやるかということは、そこでまた少し議論されるのではないかと思います。