【記者】AIデマンドタクシーについて伺います。もともと10月以降の開始を目指していたということですが、地震を受けて前倒しにして進めるのは、移動手段がないということがあったということでしょうか。
【市長】そうです。AIデマンドタクシーは、あらかじめ設置した停留所間の運行をしていく、そしてニーズに応じて運行をしていくという交通サービスなのですが、他の地域でもすでに熊本市は先行して進めていました。これが非常に評判が良かった。そして、富合、それから城南地域でもぜひ導入してほしいということで、地域からの声も大変多くございました。
そういう中で、10月1日から導入しようと、以前から予算措置もしまして進めてきたわけなのですが、今回、熊本地震があって、拠点避難所であるとか、いろいろな場所にいる皆さん方も、移動手段は非常に(重要で)、例えば被災して車が使えなくなったとか、いろいろな方々いらっしゃいますし、高齢の方もたくさん被災をしておられます。
今回、避難所だけでなく、仮設住宅等にも停留所を設けることによって、例えば避難者の皆さんにご自宅との間の移動手段を確保することができるので、家の修理や片付けなど、いろいろなことをしながら避難生活をする方のお役にも立てるかと思っておりますし、なんとか前倒しができることによって、ちょうど震災から1か月というタイミングではありますが、皆さん方に生活を取り戻すことを早く実現していただきたいと思います。応急仮設住宅に入居した後も、継続して移動手段の確保が可能になります。やはり、避難者の移動支援は非常に重要だと思います。今回、たまたま10月に運行開始を予定していたので、大変ではあるのですが、前倒しできることになりました。今後、こうした被災した方々の移動をどう考えるのかということです。
それから、公共交通が寸断されてしまうとか、例えばJR線であるとか、新幹線もそうなのですが、被災してしまって使えなくなってしまった、移動手段がない(時に)、臨時のバスを出したり、いろいろなことがありますが、被災した方々の移動手段がきちんと確保されることは、復興を前に進める上でも極めて重要なことなのだと、改めて私自身も感じているところです。
ですから、災害直後の移動手段も大きなテーマとして、今回、熊本市もこういうことをやりますが、これがどのくらい皆さんのためにプラスになっていくのかもしっかり考えておきたいと思います。
【記者】市長は、被災者の方に直接聞き取りをされたということですが、今、どういう声が多いのでしょうか。また、9月で新学期が始まると思いますが、こどもへのケアを何か考えられていますか。
【市長】被災者の皆さん方のところを回って、避難所であるとか、それから自宅が非常に厳しい状態でいらっしゃる方々のところにもお邪魔して、直接お話を伺いました。
10年前に、大きな被害が城南町も富合町も出たのですが、その時に、例えば倒壊したとか、あるいは全壊になってしまったお家は、比較的建て替えられていました。そういったところの被害は、比較的少ない。もちろん、その家の中もぐちゃぐちゃになって、片付けも大変だという状況はある。そして、いろいろなものが少し傷ついたということは当然あるのですが、家自体がダメになって、命の危険があるような状態ということはないわけです。
今回、伺ってみて、前回の地震の時にはなんとか半壊で持ちこたえたので、修繕をして住んでいたと。そのお家が、今回はダメになってしまった。その時にだいぶ費用をかけて修繕したにもかかわらず、大きな揺れでまた被災して、今度は完全にダメになってしまったということで、もう立ち直れない気持ち、打ち砕かれた、心が折れたような状態でいらっしゃる方が非常に多いというのが、私も今回、回ってみた印象でもあります。そうした中でも、懸命に片付けられていたりしました。
それから、ご家族が県外にお住まいで、高齢の一人暮らし、あるいは二人でお住まいのようなご夫婦であるとか、そういった皆さん方は、これから先、家の建て直しも含めてですが、経済的な面での不安は、非常に大きいと思います。例えば義援金だとか見舞金だとか、いろいろなものは出るのだろうとは思いますが、それだけで今後、復旧して家も建て直す、あるいはどうにか住まいを確保する、そして生活をもう一回やり直すことが、本当に大変なのだと改めて思いました。
とにかく、できる限りのいろいろな制度がございますので、我々は支援メニューをすべて用意して、そして今第4弾まで出していますが、ああいう形で暮らしの再建のためのいろいろな支援制度についてご案内させていただいています。また、先ほど心が折れてしまった方が多いと申し上げましたが、保健師さんたちを派遣して、心のケア、こういったものも非常に大事だと思いました。
10年間でこれだけ大きな地震に2回も見舞われ、さらにその間にはコロナもあり、そして水害もありということで、三重にも四重にもこうやって被害を受けて、全国の中でも熊本は本当に稀な、災害の重なった地域であります。ですから、通常の災害復旧とか災害復興の考え方を超えないと、この次にまた大きな災害が来た時に、どう対応していくのか。これは、多くの市民の皆さんの命と暮らしに関わる問題です。
私は、常々災害対策本部会議でも言っているのですが、制度に被災者を合わせるのではなくて、被災者の状況に合わせて制度を作るのだと、こういう気持ちでみんなにやってくれと伝えています。かなり寄り添った支援をしなければいけないというのが、被災した皆さん方を訪問しての、あるいは対話をさせていただいた中での、私の率直な感想です。
そして、こどもたちは、2学期が始まります。ちょうど夏休みの最中、しかも始まって間もない頃で、さあ、これから出かけようとか、家族で楽しい日々を過ごそうとか思っているこどもたちにとって、まさに先に恐怖が来てしまったということです。この地震の恐怖は、特に今の小学生ぐらい、あるいは中学生ぐらいだと、前の地震の経験は、ほとんど記憶もありませんし、その時にまだ生まれてないこどももたくさんいたということです。10年前に、心のケアが必要なこどもたちが、相当たくさんいたんです。このたくさんいたこどもたちが、やっと10年ぐらいで、メンタルのケアを含めて、だいたい終わって元を取り戻してきたなという時だったのですが、また新たにこどもたちのメンタルが非常に傷ついてしまったといいますか、メンタル面での影響が非常に大きかったと思います。
それで、私の方から教育委員会、教育長をはじめ、関係の部局、あるいは健康福祉部局、こども部局、こういったところにも働きかけて、こどものそうした心のケアを適切に進めるようにということで、指示を出させていただいています。この取組も、いろいろ先の臨時会見でもお知らせをさせていただいているのですが、こどものSOS、そういう心の声を、きちんと受け取れるような相談窓口の設置、こういったものも今させていただいています。
そして、学校が始まってからは、先生方や保護者、いろいろな皆さん方と協力して、こどもの様子をよく観察をしながら、必要な支援につなげていくことが、最も重要だと思っているところです。
【記者】AIデマンドタクシーについて伺います。先般、委員会で最大3台体制が可能になったと伺っておりました。今回の地震を受けて、よりニーズも大きくなってくるかと思いますが、最大3台体制というのは、変わりないでしょうか。
【市長】まずは、それでスタートさせていただいて、運行を委託している企業の状況もありますので、ピーク時に3台で運行して、だいたい1日あたり50件程度の利用に対応できるようにしています。ニーズをよく踏まえながら、ニーズが非常に多いということになれば、運行を委託している事業者等ともいろいろ話をしながら、体制を充実させていただきたいと思います。まずは、今の体制でスタートするということでお願いしたいと思います。
【記者】応急仮設住宅は、城南に2つ、富合に1つありますが、それぞれ1つずつ新しく停留所を設けるということでよろしいでしょうか。
【市長】そうです。
【記者】福岡市の高島市長が、本日、今度の選挙への不出馬を表明されました。それに対しての受け止めを伺います。
【市長】福岡市の高島市長に、実は昨夜お電話をいただきまして、直接お話をさせていただきました。その中で、今回、出馬しない、立候補しないということをお話しいただきました。
すでに4期やられているわけですが、まだ年も若いですし、そして市民からの信頼や人気も非常に高くて、いろいろな取組を次々にこれまでも実行してこられたので、まさに九州最大の都市の福岡市を、九州全体のリーダー都市として引っ張ってきた。また、国全体にも、副首都構想なども含めて、大きな影響を与えてきた。そうした高島さんのこれまでの功績が非常に大きかったと思っておりますので、ねぎらいの言葉もかけさせていただきました。
そして、高島さんは私よりも年下ですが、だいたい世代的にも近いので、長年、市長同士、同じ若手の市長として、また隣の政令指定都市の市長として、非常に親しくさせていただいてましたし、市長になる以前から、私も同じ九州大学の研究室で机を並べていた仲でもありますから、本当に親友でもあり、先輩市長としても尊敬する政治家の一人であると思います。
率直に言って、受け止めといえば、非常に驚きましたし、寂しいという気持ちがあります。一緒にいろいろ仕事をしてきたということもあって。
ただ、これは高島市長が考え抜いたことでの決断でもありますし、自分の意思で次の世代にたすきを渡すとおっしゃっているということで決断されているわけですから、私としてはその判断を尊重したいと思います。
任期は、私もそうですが、お互い12月までありますし、今後九州市長会等もまだあり、今、同じONE KYUSHUプロジェクトチームの座長もお願いしています。昨日は、そこまで細かく、事務的なことも含めては話ができませんでした。
今後もいろいろ連携を取りながら、九州発展のために頑張ろうということで話をしましたので、これからさらに高島さんとは密に連携を取らせていただきたいと思っております。
【記者】次の熊本市長選まで、およそ2か月になりました。今回の地震を受けて、さらなるリーダーシップが求められているところ、次の任期について、大西市長のお考えはいかがでしょうか。
【市長】次の市長選挙については、どのような態度をとるか、今後、私自身がどう責任を果たしていくことがいいのか、様々なことを考えながら真剣に検討しているところです。
特に今、熊本は今回の地震で大きな被害を受けていますし、被災された皆さんの生活再建、それから復旧、そしてその先の熊本をどうしていくのかという非常に重要な局面にあります。
そうした状況も含めてなのですが、自分がこれからどう責任を果たすべきなのか、しっかり考えた上で判断をしたいと思っていますし、私自身の今後については、今はこの災害からの復旧に全力を傾注するということ、ここに専念をしたいと思っていますので、また、しかるべき時期にきちんと市民の皆さんにはお話をしたいと、このように思っています。
【記者】今回、意見交換会をされて、市長自ら出向かれるということですが、こういう意見交換会は去年の大雨の時にはされていたのでしょうか。また、市長自ら行かれるというのは、どういう思いからですか。
【市長】10年前の熊本地震の時も、復興の座談会という形で、各被災地を回って実施してきましたので、そうしたことを受けて、特に今回被災のひどかった地域を私も回っています。まだそこでお会いできてない方々もたくさんいらっしゃると思いますし、今回、被災の規模が非常に大きいですので、私が直接伺って、意見交換をして、今後の復興の計画にもしっかり活かしていきたいと思っているところです。
【記者】市長の任期も迫ってきています。復旧は12月以降どうするかということを、長期スパンで考えないといけないと思うので、しかるべき時期というのはそう遠くないと思いますが、9月議会ぐらいまでにはというお考えですか。
【市長】時期も含めて、今、状況が非常にですね。まずは、何を優先するかといったら、自分の態度よりも何よりも、まず被災者の皆さん方の生活をとにかく早く取り戻すということに最優先で取り組むのが、私、現職としての責務であると思います。
私の態度も、もちろんそれは重要なことであると思います。市民生活にも影響しますので。ただ、先ほど私も申し上げたように、そのしかるべき時期にというのも、あと2か月というような中で、どういう形にするかということは、きちんと表明はしたいと思います。
ただ、先ほど申し上げたように、自分がこれからどう責任を果たしていかなければならないのかは、今回の震災の復旧・復興を考える上でも非常に大きなことだと思いますので、まずは被災者の皆さんから声を聞き、そしてこの議会の中でもいろいろな議論があると思いますので、まずは災害の復旧・復興に専念するということで、今考えているところです。
【記者】先日、市役所の新庁舎に関して、面積が1割くらい減るという方針が示されました。市長の受け止めを教えてください。
【市長】市役所の面積に関しては、いろいろと分科会等でも議論されていたと思います。
ただ、今回、7月28日に令和8年熊本地震が起きて、災害時に庁舎がどうあるべきなのかということを、本当に突きつけられていると思います。
今回、大きな被害があちこち出ていますが、その中でも熊本市役所が建つ熊本市中央区は、震度5強でしたから、なんとか今、難を免れている状態と言えると思います。この前も記者会見で申し上げたとおり、外観から見たところの構造の状況に関しては、大きな被害は今のところ確認できていないです。逆に、専門家の皆さん方から見ていただいて、機能とか面積とか、あるいは金額の問題もそうなのですが、そもそも災害リスクを踏まえた新庁舎整備事業の妥当性がどうあるべきかということです。
災害は、まだ今後も起きる可能性があります。そして、災害に備えておくことは非常に重要なのですが、どこまで現状を踏まえてやるべきなのか。
新庁舎は、災害のリスクをどうやって乗り越えるかということを中心に考えてきたことが、我々のこれまでの検討の結果でもあります。それを進めている矢先に、また大きな地震があった。
今後、それこそ倒壊のおそれのある、あるいは大きな災害のダメージが影響すると言われているような、もっと強い震度の地震が、熊本市役所が立地するこの地域で起きた場合に、果たして今回のような対応ができるのかどうかということも、しっかり検証していかなければいけないと思います。防災や建築の専門家も含めて、いろいろな専門家の方々に、今たまたま検証委員会を開いていただいているということで、今回の地震の被害も含めて検討しようということになりましたので、まずは、そこでの議論にしっかり注目しながら検討していただきたいと思います。
そして、我々としては、まだ今、非常事態体制ですので、いつ何時いろいろなことが起こっても、最悪の事態を想定しながら、市民生活が守れるように、行政機能、そしてこの市役所の機能をどんなことがあっても維持するということを、私たちとしては全身全霊をかけてやっていくしかないと、このように思っているところです。
【記者】1割圧縮の案は、評価できるということなのでしょうか。
【市長】圧縮に関しては、いろいろな検討で、金額が上がっている局面の中で考えられたことで、私もそこまで細かく、どのフロアをどうするとかというところまではまだ確認はできていませんが、そのことも含めて検証委員会の中でもきちんと機能的な面で大丈夫なのかも見ていただく必要があると思いますから、それからの評価になるのではないかと思います。
最終的には、この検証委員会でいろいろな検証をしていただいた結果、我々としてどう判断するかということを、市民の皆さんにお示しする必要があります。
令和8年熊本地震も踏まえて、7月28日の前までとはフェーズが変わっていると私自身は感じています。委員の皆様にも、災害対応の拠点として十分かどうかということ、ここを重点的に検証していただけるのではないかと思います。
【記者】AIデマンドタクシーについて伺います。もともと10月から始める際には、運賃は500円の想定だったと思います。それから、今回、仮設住宅にも停留所を作るとありますが、追加で出される地震関連の予算に組み込まれるということでしょうか。それとも、もともとの予算で賄えるのでしょうか。
【市長】予算については、担当から説明します。
【事務局】地域交通支援課です。前倒しは9月1日にさせていただきますが、前倒し分に関しては、追加の補正予算に提案したいと考えております。以上でございます。
【記者】地震関連の追加の予算について、今の時点で、今回のAIデマンドタクシーに加えて、どういった項目を想定されているか、教えてください。
【市長】今はまだ、被害状況も全部把握しながら、被災家屋の調査等、様々なことも行っております。それから、国の支援パッケージがおそらく近日中に発表になると思います。そういったものにも対応できるようにしていくということと、熊本市独自でどういうことができるのかということ、あるいは国の支援事業だけでは足りない部分が何かないのかも含めて、しっかりそこは確認する必要があると思います。
地震関連の予算について、すでに専決している部分に関しては、皆さんの住まいや生活再建に向けた部分に関しても十分措置しております。今、予算を組みながら内部でも検討していますので、メニューに関して、今ここで何がということをお答えできる状況ではないかと思います。
【記者】市内、特に南区に関しては、10年前の地震でも液状化して、今回も液状化したという地区があります。一方で、10年前の地震後に、地下水低下工法で工事をした地区付近では、あまり被害の話は聞こえてきません。市が取り組んだ事業の効果や、そこで明暗が分かれてしまっている点について、どのようにお考えでしょうか。
【市長】まず、事実関係からですが、10年前の熊本地震で液状化が見られた箇所、それから市民の皆さんから噴砂等の通報があった箇所について、目視で現地確認を行いました。それで、液状化現象を確認した複数の地区で、範囲等の個別調査を行っています。現時点で、噴砂等の液状化現象は複数箇所で確認されていますが、明らかな液状化被害については、まだ確認されていないということです。
今、液状化現象が見られる箇所は、宅地の被害調査を進めておりまして、一部の地域で宅盤の亀裂など、複数の宅地被害はすでに確認をさせていただいています。私も実際見に行きました。富合の杉島というエリアです。ここは、引き続き、宅地の被害調査をしていきます。
一方で、前回、一番大きな液状化被害があった近見地区は、地下水位低下工法や地盤改良も含めた対応を行っていますが、噴砂等の液状化現象が全く確認されていないということ、それからポンプも正常で適正に地下水位が低下していることを確認しましたので、新たな液状化被害がないということは、効果が出たのではないかと思います。
実際に、液状化対策を行ったところに大きな液状化を伴いそうな地震が来たという事例は、今まで多分あまりないと思いますので、地下水位低下工法であるとか、地盤の改良の工法であるとか、こういったものが非常に効果があったということを、これからしっかり検証して、これは国全体の今後の液状化対策であるとか、そういったものにもつなげられると思います。
そして、今、宅地の被害などがあるエリアに関しては、住民の皆さん方のお声を聴きながら、例えば地盤の方法など、これからどういう対策をしていけばいいのか。見ている限りでは近見地区とは違う状況のようです。ですから、皆さん方が一番安心して暮らせる状況になるにはどうしたらいいのかは、地域の皆さんとまずはお話をさせていただいて、それから、対応を我々も一生懸命考えていきたいと思います。
【記者】地域の方とのお話は、今回の意見交換会でされるのでしょうか。
【市長】意見交換で、もし、(対象の方が)いらっしゃったりすれば、当然そういうお話にもなるでしょう。被害や程度の状況に応じて、順次対応をさせていただきたいと思います。
【記者】新庁舎整備に関して、(第9回新庁舎整備基本計画検討)分科会が書面開催されたことについてお尋ねします。新庁舎整備については市民の関心がかなり高いと思うので、基本的に対面で開催されるべきかと思います。今回、書面開催になったことに対する市長の見解と、これはあくまで例外という認識でいいのかを伺います。
【市長】書面開催は、ある意味では異例といえば異例です。もちろん、今、記者さんがおっしゃったとおり、非常に重大な関心を持たれていることでもありますので、しっかり対面で開催されるべきだと私自身も思います。
また、8月中旬に向けて、第6回の(庁舎周辺まちづくりプラン(仮称)等)検討委員会についても調整を行っていたところに、令和8年熊本地震が発生して、実は検討委員会の各委員にも、地震に伴う被害といいますか、影響が多々あったということもございまして、対面でも、オンラインでも、いずれも日程調整が非常に困難ということになりました。
そこで、委員会の延期についても、事務方としては検討していたのですが、今回の委員会では、検討委員会の各分科会の審議結果を諮って、方向性についてご審議いただくことにしていたので、開催を延期した場合、検討委員会のその後の各所の検討に影響を与えることが懸念されるということでした。
そこで、委員会において、このような状況を総合的に判断して、要綱でもそういうやむを得ない事情ということで規定がございまして、今回、やむを得ない理由に該当するということで、書面開催で実施することになったと伺っています。
委員長の方が、令和8年熊本地震の影響、それから開催を延期した場合の影響等を総合的に判断されたと伺っています。そういうことで、書面開催での実施になったということです。
【記者】現庁舎にある美術品の壁画や構造物について伺います。熊日新聞の紙面で報道させていただきましたが、いくつかはかなり大きなものになっていて、移設するとか、残すとかになると、かなり費用がかかりそうな状況にあります。新庁舎整備に関して、美術品に対して、市長がどのように受け止められているのか、それから、今後どういう形で検討されるのか、または検討されないのかについて教えてください。
【市長】美術品については、既に市議会でも議論が行われていますので、そこで答弁を申し上げたとおりではありますが、非常に価値のあるものがたくさん熊本市役所のこの庁舎にはございます。そうしたものをどうやって保存していくのかなど、例えば、移設が可能なものに関してはどういう形で移設するのか、それから移設が難しい据え付けてあるようなものや、大規模なものなど、芸術作品をどう考えるのかは、やはり美術品等の専門家の皆さん方に、いろいろな検討をしていただかなければ、我々がこうします、ああしますということではない。
これは、市民の大切な財産でもある。そして、すごく文化的な意味のあるものでもあります。老朽化の影響などで、例えば建物の解体に伴って美術品だけを抜いてしまって、彫刻などいろいろなものをどこかで引き取ってくださいという照会がうちにも来たことがあって、実はたまたま作者の方が熊本にゆかりのある方だったり、そういうこともあるのですが、なかなか現実的には難しい。
ただ、美術館であるとか、それから美術の専門家であるとか、そういう皆さん方としっかり考えていくことが重要ですし、当然記録にもしっかり残していくことでもありますし、過去にもいろいろなものがたくさんあります。今の市役所の庁舎の中にも、たくさん絵画であるとか、いろいろなものを管理させていただいていますし、そういったものも、これからしっかり検討していきたいと思います。
【記者】熊本城について伺います。今朝、市長のSNSで発信されていましたが、熊本城は、13日に観覧を再開しました。来場者数が、前年度比で約半分に落ち込んでいることについて、市長の受け止めをお聞かせください。また、分析している減少の要因や、来場者数を戻していくために考えている取組等があれば教えてください。
【市長】事実関係として、まず数字を申し上げます。8月13日から8月20日までの入園者数が、今年度は1万8,445人、対しまして昨年度が3万4,611人で、前年比53.3%だったということです。
その後の数字は、日によって変わってくると思いますので、またお知らせはしたいと思いますが、半減しているということは、被災して(、その後)熊本城に入れるようになったことをご存じない方も多くいらっしゃるでしょうし、旅行をキャンセルしたとか、被災地に旅行に行ってはいけないのではないかと思っていらっしゃる方が非常に多いのだろうと思います。
実際に、特に被災の酷かった県南の八代であるとか、宇城や氷川町、こういったところが報道されていて、あんな状態で、まだ避難もたくさんされているのに、そこを訪れるのはいいのかどうなのかは、県外の方から見ると余計に分からないです。地理的なことも含めて。
熊本全体が被災していると皆さん受け止められていると思います。そこで、私も昨日、ポストさせていただいたのすが、実は問い合わせがとっても多いです。今、行っていいのでしょうかと。熊本市内の被害状況はどんな具合なのでしょうかということで、熊本市でも中央区や西区、東区、北区は震度5強だったので、南区ほどの被害はないんですと。だから、平常に戻っているところは完全に戻っているんですということを説明しますと、そうなんですかということで、やはり印象が変わるんです。
ということは、私からあまり、今、避難者もたくさんいらっしゃる中で、皆さん来てくださいとか、なかなか普通の旅行キャンペーンのようにするわけにはいかないと思うのですが、ただ皆さんが来ていただくことのできる状況がありますということをお伝えする必要があると思って、昨夜のポストをさせていただいて、さっき見たところではもう100万ビュー以上見ていただいて、かなり拡散しているようです。多くの皆さんから、行っていいんだ、街中のアーケードにこんなに人がいるのかという反応があったので、被災地のリアルと被災していないエリアのリアルをお伝えする必要があるかと思います。
メディアの皆さんにぜひお願いしたいのは、被災して厳しいエリアもたくさんあるけれども、事実として、揺れが強かった地域と揺れが少なかった地域がこういう風に分かれていて、平常に動いているところはこういうエリアだということを、できれば広く知らせていただくといいと思います。
Xのリプライで見た時には、マップか何かがあると、土地勘のない人間には分かるというリアクションがあったので、熊本市のお城の近くは行けると市長の投稿で分かったけれども、それ以外の例えば阿蘇だとか天草だとか人吉だとか、いろいろなところがどんな状況なのかということは、画像とかそういったもので、私も発信していきたいと思いますが、メディアの皆さんにもぜひ取り上げていただけるとありがたいなと。
それから、アクセスの関係があって、先日、九州市長会、あるいは全国市長会の要望として鹿児島県の市長会長さんと一緒に官邸にも行きました。鹿児島は新幹線が途中で動いていないということで、本当に深刻だということをおっしゃっていました。被害が熊本だけなのに、なんで鹿児島なんだという声もあったと伺ったので、道路であるとか、鉄道であるとか、そういった大動脈の状況があるということもお伝えしなくてはいけない。ただ、飛行機で東京からであれば行っていただくとか、鹿児島、宮崎に入っていただくとかということも重要です。特に九州の南部エリアは、かなり厳しい状況だと伺っています。長崎でも、長崎市長とお話しした時、かなりキャンセルが多かったと伺っていますので、オール九州の中でどういう状況かというのも、オール熊本の中でどうかということと同時に、お伝えしていかなくてはいけないと思います。
【記者】問い合わせが非常に多かったとおっしゃいましたが、それは基本的に県外の方からでしょうか。
【市長】そうです。私に対して、例えばこういう仕事の用事で熊本に行く予定があったのだけれど、行ったらお邪魔になりますよねとか、それから、災害とかではなくて、もともと違う関係の視察を予定していた他の自治体の議会の議員の方とか、政治関係者の皆さん方が、私にどんどん問い合わせをしてこられて、今行けるような状態なのかとか、そういう話が聞ける状態なのかとかとおっしゃることもありました。また、応援に行きたいけれど入っていいものかとか、あるいは旅行をもともと計画していたのだけれど、キャンセルした方がいいんだろうかとか、私の知り合いの方からもたくさん問い合わせがSNSのDMなどでも来ています。そういうこともあったので、私としてはああいう発信をした方が皆さんには分かりやすいかと思ったのですが、意外とそれを受け止めていただいているみたいなので、今後、多くの方に安全な形で熊本に訪れていただけたらと思います。
【記者】熊本城は、もともと2052年度の完全復旧の計画だったと思いますが、今回の地震による計画への影響があるかを伺います。
【市長】文化庁からもこの前調査に入っていただきましたが、今、我々も調査をしながら、どういう形で復旧するかということも、復旧の検討委員会みたいな形で、専門家の先生方にもお諮りしないと何とも言えない状況です。全体的な計画の見直しが必要なレベルかどうか、あるいは2052年度までの範囲の中で、同じ工事で一気にそこまでできるのかどうかということについては、もう少し時間をかけて検証していかなければ分からないと思います。
必要に応じて、専門家の皆さん方、先生方や国、文化庁、そういったところともしっかり協議をさせていただきながら、計画の変更が必要な場合には、必要なプロセス、手続きを経て決定をしていきたいと思います。
【記者】新庁舎の整備について伺います。先ほど、災害リスクは考慮すべきだというお話や、この間の地震で状況が変わったというお話がありました。議論のスピードを早めるべきというお考えはありますか。
【市長】それは、検証委員会の皆さん方に、おそらく25日の検証委員会の中で議論していただけると思います。検証していかなければいけないものが、ひょっとしたら増えているかもしれませんから、そういった項目も含めてどうすべきか、考えていただくことかと思います。
もちろん、検証を急いでいくということは、今までも申し上げてきたのですが、今回の地震を受けて何をしっかり考えなければいけないのかということは、八代市の庁舎の免震構造が、あのように傷んでいるけれども、あれは免震の効果だったという検証結果も出ているということでありますが、では熊本市が今度新しく建てる庁舎が免震である場合にはどうあるべきかということだって、この地震を踏まえると、もっと検討することもいろいろ出てくるのではないかと。だから、そういうこともいろいろと多角的に見ていただく必要があるかと思います。まずは、市民の安全安心を守るために、この防災機能の拠点がどうあるべきかということを、しっかり議論していただければと思います。